しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年12月25日火曜日

暖房のきいた部屋でおろし蕎麦

家人が温かい蕎麦というので蕎麦を打った。
さる名店のご主人からいただいた手挽きの粉。一度、粗挽きなので二八で打ってみたらむちゃくちゃおいしかったのだが、それでもやはり切れた。
そこで今夜は、その粗挽きを半分、自分の小粒選抜をやはり手引きして50目(40メッシュ)で篩った粉を半分足し、外二でたんぱく10,6%の小麦粉をつなぎにした。
しかも40目(32メッシュ)の篩いにかけてみたら、まだ篩上に粗い粒が残った。ということは、いただいた粉は30目(25メッシュ)の篩で篩った猛烈な粗挽き。
心して水回しをし、やや太めの蕎麦にしたら今回は切れずにつながった。
しかし、やはり温かい蕎麦ではもったいないような気がしました。
(寒い時期こそ蕎麦の風味が濃く、シャープになるのだから、温かい蕎麦はいけません。
次回はひとりでもいいから、暖房のきいた部屋でおろし蕎麦といきたい)

2012年12月23日日曜日

冬枯れ


久しぶりに自家菜園に行ったが、凍みたルバーブと冬枯れたオヤマボクチくらいしか見あたらない。



これを見ると、種や株を探して山中をさまよった五年前を思い出します。

2012年12月22日土曜日

大阪、頑張っています


そば粉を酸化させたくないんですが、食品を真空パックにするための機械は、業務用は価格的にも大きさの点からも一般家庭のキッチンに置いておけるものではありません。
また、ネット上で売られている家庭用の真空パック機は一般的なナイロンポリ袋などは使えず、袋の内部に凹凸のある専用の袋でないと脱気ができません。
その専用袋が割高なことと、水分を含む食品(たとえば漬物のような)には使えないこと、この二点が家庭用の大きな欠点。
ということで以前購入した真空パック機は埃をかぶっています。

とこ...ろがそのふたつの欠点を見事に克服している、家庭用の真空包装機がありました、大阪に。
うーん、大阪、頑張っています。
価格も結構安いです。
これで故障せずに真空パックが出来たら最高です。
無論、そば粉を真空パックするのに使うんです。^_^;

真空包装機  MZ-280-B


(今話題のステルス・マーケッティングではありません。無名の人間がほんとうにいいなと思って書いているだけです)





2012年12月21日金曜日

自分が飲んでいる水は

学校を一日休むとそれだけでサボり癖がついてしまったこどものようですが、ずいぶん更新しませんでした。実はちょっとパソコンの勉強をしていました。

先日、家族をドラッグストアへ乗せて行った折に、ふと思いついて、ずらっと並べられているペットボトル入りの水のラベルを読み比べました。
そして硬度21mg/L、PH7,6の安曇野の天然水2L入りを1本だけ買ってみました。
それというのも、以前から私の住んでいる場所は浅間山系の水と八ヶ岳系の水が配水されていて、硬度がかなり異なる=味が異なるという話を耳にしていたからです。
そしてネットで検索してみると、本当にそうでした。この地域の水道を管理する団体のHPにこう書かれています。

主要な水源は、給水区域の南部と北部に多く位置し、南部を八ヶ岳水系、北部を浅間水系と呼んでいますが、水質においては硬度に大きな違いがあります。硬度とは、カルシウムやマグネシウム等が含まれる量のことをいいますが、八ヶ岳水系の水は硬度が20mg/L~60mg/Lと低く、浅間水系の水は硬度が高く150mg/L~200mg/Lとなっています。

やはり、八ヶ岳山系の水は軟水で、浅間山系は結構な硬水でした。
しかも、今は便利ですね。地図上に水質検査をした場所のマークが表示されていて、自分が住む地域内のマークをクリックすると、どこの配水池から来た水かが判り、水質検査の結果も判るようになっています。
それを見ると、我が家の周辺は浅間山系の硬水で180mg/Lという数値でした。自分が飲んでいる水はお茶やコーヒーでうすうす感じてはいましたが、やはりおいしい水ではなかったようです。

ということで、一度軟水で蕎麦を打ってみたいと思い、水を購入しました。結果はどうなるでしょう。まだ数日は落ち着いて蕎麦打ちが出来ませんが。

2012年12月13日木曜日

もう少し色白になって、もう少し透明感

ほぼ目立てが完了し、あとはドレッシングだけすればよいので家に持ち帰り、エア・コンプレッサーで砂塵や埃を吹き飛ばしてみて驚いた。ドレッシングなどしなくてもいいくらい面がざらつき、気孔がいっぱいなのだ。
テストで昨年の信濃1号を碾いてみてから、さらにもう一度エア・コンプレッサーで砂塵を吹き飛ばし、それから小粒なソバを碾いてみた。
寒いのでかなり大雑把に碾いたから結構な粗挽きになった。
48メッシュ下が174g。
32メッシュ上が31g。
24メッシュ上が36g。
これだけではつながる自信が無いので、同じ玄ソバを碾いて40メッシュでふるったそば粉があったので、250g:150で合わせて十割で打ってみた。

それから、道具を出したついでに、手挽き手打の名人から頂戴したそば粉を300g、つなぎを60gで打ってみた。この粉は32メッシュでふるってみたところ、54gが篩上に残った。やはりかなり粗い。
こちらは念のため安全運転で外二八。夕食後だったので味見に少しずつ茹でてみた。




左側が自分で碾いた粉の十割。右がいただいた粗挽きの外二八。
なぜか、つなぎを入れた方が切れて短くなった。
にもかかわらず、風味が強かった左の十割ではなく、右の外二八の方。3回噛んで口の中でソバの風味が爆発する。十割の方は5,6,7回と噛みつづけると風味が出てくる。十割だからとちょっと茹で時間を短くしすぎたためか。
しかし、どちらももう少し色白になって、もう少し透明感が欲しい。


2012年12月12日水曜日

隣の石屋さん、貸してくれないかなあ

師走のためか、宅配便が午前中には配達されなかったので、昼食後に作業場に行って先に玄ソバを投入して碾いてみた。
そば殻が細かく碾かれずに半分に割れた状態で、しかもそば殻が真平らに潰されずにふくらんだままの状態で落ちてきて、なかなかいい感じである。
帰宅したら金剛砂が届いていたので、早速金剛砂を使ってすり合わせしてみた。下臼はほぼ完璧に真平らだったが、上臼は少し高いところと低いところがあり、面倒なので金剛砂を入れたまましばらく回し続けた。高い場所が金剛砂で削られる。
これで残るは、溝の形を整える作業と、ドレッシング作業のみ。
タタキで面荒らしをするのと、ビシャンでするのと、どちらがいいのだろう? 好みとしてはビシャンでしたいが、ビシャンが高い。(隣の石屋さん、貸してくれないかなあ)

2012年12月11日火曜日

今日も二時間ほど粉塵まみれ

山型の臼を平らにするのは後々のメンテナンスを考えると必須な作業だが、実際にやってみると山型の下臼を平らにするのは簡単だが、上臼の加工は難しい。平らな臼のふくみは穀物の大きさより1mmか2mm少なく削ればいいが、山型の臼の上臼は山型になっている分だけ元の含み部分がかなり深くなっている。それを解消するには臼の縁を削るほかない。削っても削っても、なかなか含みが浅くならなくて腰が痛くなって来る。

いずれにしても、心棒を入れて上臼を置いて回してみなければ、臼の外周のすり合わせがどの程度か、中心の含みがどれくらいかも判らないので、いよいよ目を立ててみた。
臼は平らだが分画は6分画で信州型。
副溝を何本にするか、これもまた難しい。6分画だと8溝になるのが標準だがさて。
6分画8溝だと「差し金の幅+溝の幅」で溝を切ってゆくとピタリ8溝になるらしい。

含みがまだソバの実よりも深い感じだが、疲れたので溝を切ったところで作業終了。
明日、ネットで注文した金剛砂が届く。すり合わせ部分がどれくらい平らに密着しているか。いよいよ最終段階に入る。

しかし、こうして本格的に臼の再生作業をしてみると、古道具屋やリサイクルショップで庭の踏み石や盆栽の台用に売られている臼の中から、目がかなり磨耗していても上下がそろっていて、なおかつ石の材質が良いものであれば、安く買えるので購入しておき、暇な時に再生していい臼に出来るのではないか。(^_^.)

2012年12月7日金曜日

効かない脱酸素剤

これまではネットで注文していた脱酸素剤が、市内の包装資材のお店にあったので200個入れを購入して来て、早速そば粉に封入してみた。
しかしいまだに酸素が抜けた感じにならない。脱酸素剤が古いのか? それともエージレスではなくほかの会社の製品だったからか。
ソバ粉の劣化防止にどうしても脱酸素剤は必要なので、結局、これまで通り、ネットでエージレスを購入するほかない。

2012年12月5日水曜日

削ってしまいました


9月1日にリサイクル・ショップから救出して来た石臼。再生して目立てもしたが、碾いた粉がまだ微粉に偏っていて気に入らなかった。
6分画8溝か8分画6溝であるのが普通だが、この臼は主溝のほかに副溝が11本もあり、随分細かい。米の粉など、とにかく細かく碾ければよい場合はこれでも良いのだが、そば粉はただ細かい粉になってしまっては困る。
そこでいったん目を削ってしまって新たに目立てをしなおしたいと考えていたが、問題は作業する場所である。騒音と石を削る粉塵がすごくて自宅では先ず無理。
今日の午後、予定していた仕事がキャンセルになったので、ふと水稲育苗用の空きビニールハウスを作業場にすればよいと考えつき、早速石臼とグラインダーなどの作業道具、防塵めがね、防塵マスクなどを持って行き、作業を開始した。
先ずは下臼から。ディスクグラインダーで目を削り、石を削り、とにかく水平に削る。
元々は信州型といって下臼が中央が高い山型になっていたのだが、今後の目立てなどの作業のしやすさを考えると平らにした方が良いので、たまたまさしがね(曲尺)をあててみながら削る。
ちょうど2時間かかって下臼、上臼がこんな感じになりました。今日の作業はこれまで。


なはは、ちゃんと目立てが出来て粉が碾ける石臼になるだろうか。

ズームアップしてみると、蟻巣石ではありませんがなかなかポーラスでいい感じではあります。

2012年12月4日火曜日

墓参、蕎麦、小豆

本日は、高校の同級生4名で正午の予約を入れておいた市内の職人館という蕎麦屋さん(創作料理店)へ出かけた。
途中、M君が先年亡くなった同級生の墓が近くにあるというので、30分ほど早く着きそうだったので、その前に同級生のお墓参り。予定外で線香の用意もしてなかったので、たまたま置いてあった箒で落ち葉を掃き、お参りだけした。
それから蕎麦屋さんへ行くとぴたり正午。


蕎麦はこんな感じ。十割蕎麦ということでした。

帰宅すると、Facebookで知り合った方から郵便で珍しい小豆が送られて来ていた。
種を見ると播きたくなる病気を見抜かれたらしい。
岩手県の在来種で「姉子小豆(アネッコショウズ)」という種類であるらしい。昭和になってからは赤い小豆に圧倒されて、ほんとうに細々と自家用に栽培されるという形で生き延びて来たようだ。

2012年12月1日土曜日

両極端



ある在来種の小粒なのを100g選抜し、交配しないように家庭菜園の隅の35坪ほどに播いたら9kg収穫出来た。
同じタデ科のルバーブ同様にハイブリッドでご先祖様の様々な形質が現れるかと思っていたら、拍子抜けするほど小粒の子は小粒であった。
今夜は、その玄ソバを石臼で粗挽きにし16目で篩った粗いそば粉と、しばらく前に同じものを50目(40メッシュ)で篩ったそば粉と1:1にし、それをタンパク10,6%の小麦粉で外二八にして打ってみた。(腕が悪いので粗挽きの10割が打てない。そこで微粉の10割より粗挽きの二八の方がうまいような気がして)
食べるのは明日の予定だったが、少しテストで茹でて塩で食べてみた。
<photo id="1" />
まだ透明感が足りないのは50目の方が挽きこみすぎだったということなのだろう。だからその割りに粗挽き感にも乏しい。
(貧乏性なのでついつい挽きこみ過ぎになってしまうのが哀しい)
小麦粉を2割混ぜたにもかかわらず、この小粒選抜は香りが強すぎて鬱陶しい。別の玄ソバの淡白さがかえって好ましく思えるくらいだ。
というか、これははっきり言って、この夏の猛暑の日の午前の風にそよいでいた、あの懐かしいソバ蜜の匂いにも似た「雑臭」である。
贅沢といえば贅沢だが、風味の強い在来種は歩留まりを下げなくてはいけないようだ。
反対に淡白な品種はぎりぎりまで挽きこんでもいいらしい。
同じ在来種とはいえ、両極端である。
どのソバも同じと思ったら大間違いらしい。
もう一度、歩留まり60~65%をめざして石臼を回してみよう。

2012年11月29日木曜日

収量が少ないのは自分だけではなかった


今日はたまたま仕事であるお宅にお邪魔しましたが、そのお宅は親子で汎用コンバインを使ったソバ収穫作業の受託組合のメンバーで、コンバインのオペレーターをされています。ですから、ソバのことで一時間ほど話し込んでしまいました。
なるほどと思ったのは、やはりあちこちのソバ畑での収穫作業をして、とにかく今年は面積あたりの収量が驚くほど少ないという話でした。10アールでコンバイン袋2袋、それもずっしり重いのではなくガサガサなんて畑があったそうです。乾燥、唐箕精選などをしたら40kg無いかもしれません。
戸別補償制度二年目で栽培面積が増えていますし、播種期の異なる他県では豊作のところもあるでしょうから、玄ソバ不足ということにはならないでしょうが、昨年に比べてどうも収量が少ないのは自分だけではなかったことが判って、少し安堵しました。
やはり猛暑の影響大でした。

2012年11月28日水曜日

どうしましょう



今日は蕎麦栽培の師匠のトラクターを拝借し、ソバ畑を耕運しました。8月後半から10月初めまで猛暑に泣かされたソバ栽培でした。ソバは高温だと花が咲くばかりで受粉しない衰弱花が多くなります。
来年は猛暑でも冷夏でもありませんように。

それにしても、この畑の向こうにブルーシートに覆われたパイプハウスが見えますが、東半分で西瓜を栽培していたFさんの奥さんが亡くなってしまい、来年は西瓜を栽培しないということで、面積が倍になってしまいます。26アールくらいあります。一人じゃ作りきれません。どうしましょう。ソバ畑のオーナーを募集する?

2012年11月26日月曜日

個人でできることではないが

今年初めて栽培したT在来、来年度も栽培するかもしれないので今の内に種子用を選別確保しておこうと思った。交雑して大粒種の影響を受けているものは排除したいと思ったが、手で選別できる量ではない。
あれこれ手元にある篩で試してみたところ、4mm位の目合わせの園芸用の篩がちょうど良いらしいことが判った。15,5kgを篩ってちょうど5kgが篩を通った。その5kgの玄ソバを観察してみると、その外見、人相(ソバ相というべき?)が在来種特有の色合いや形で粒もそろい、なかなかいい感じである。
いったん交雑してしまったものを完全に以前の形質に戻すのは無理だが、できるだけ本来の姿に近づけたい。
7月につづいて9月にも元の産地を訪問してみて、在来種とはいうものの、周囲の畑を別の多収穫で春夏二度播ける大粒の多収穫品種に囲まれているのを目の当たりにして、現地での在来種の保存や再生は無理だと思わざるを得なかった。
個人でできることではないが、もう少し続けてみよう。

2012年11月25日日曜日

最善ではないが次善

今日は複数の方の要望でT在来とN在来の30メッシュの粉を玄で2,5kgずつ手挽きで製粉した。手挽きで5kgは疲れますし、30メッシュを通過する粉を挽いて、篩い上にほどほどにそば殻と甘皮を残すのが結構むずかしい。
同じ30メッシュで篩ったといっても、たとえば30メッシュから40メッシュの間の粒が全体の3%であるのと13%であるのとでは違う粉になってしまう。
試し打ち用にお二方に発送するように袋詰めしてから、今度は自分用に、不作で貴重なK在来を2,5kg使って、手挽き臼ではなく電動臼の方で粗挽きする練習。それもいつものように玄ソバを挽き割りせずにいきなり玄挽きし25メッシュで篩い、それからそば殻をある程度排除してもう一度臼にかけてみた。二度挽きになるが、その分投入量をホッパー下部の漏斗の口いっぱいから物入れに落ちるようにした。そうでないと甘皮を細かく挽きすぎてしまう。甘皮を細かく挽いてしまうと、えぐみや苦味も出てしまうし、麺体に透明感がなく濁ってしまう。
それにしても25メッシュは結構粗い。
挽き割りをせずに玄から二度挽きすると、やはり多少黒い物が多い。脱皮機が無い以上、挽き割りをしてそば殻を極力排除し、それから一回挽きで30メッシュで篩うというのが、最善ではないが次善であるらしい。

2012年11月24日土曜日

石臼改造計画

お昼に試食しましたが、T在来がようやく食べられる蕎麦になりました。ずいぶん手こずりましたが勉強になりました。N在来のようにもともと風味の強い種類とは違う挽き方をしないとダメなことが判りました。
しかし、まだ蕎麦の見た目が美しくない。それは延しとか切り方ではなく、そば粉自体の質の問題であるということが判りました。
そのために石臼の手挽き2号(32cm)を大幅に改造したくなりました。

実をいうと手挽き2号は6分画ですが11溝という副溝がむやみに多く、おそらく米粉とか対象の穀物をとにかく細かく挽きたいための目立てを施された石臼ではないかと思います。
しかも下臼の中央が盛り上がっている山型です。
これを下臼が平らで6分画8溝、あるいは8分画6溝というオーソドックスな目立てに改造したい。
相当粉塵が出ますので、自宅以外に石を削る場所を先ず確保しなければなりません。
年内は無理でしょうが、1月2月に改造したいものです。

ほんとうは、妻の実家から持ってきた33cmの下臼が端正な6分画8溝なので、あれの上臼が見つかればいいのですが、ここ数年、実家に行くたびに土蔵とか漬物小屋とかを捜索していますが発見できません。多分、増築した鉄骨ハウスの隅の柱の真下あたりに基礎石代わりに埋められているのではないかと推理しています(泣)。

2012年11月23日金曜日

?????

今日は隣町の「新蕎麦交流会」に行って来ました。
出身地にセカンドハウスを建てようとしているハギワラさんが住宅建設会社から無料券を3枚いただいたので、ツチヤさんと私の、しばらく前に川上村まで蕎麦を食べに行った三馬鹿トリオで、また出動です。
11時、12時、1時と3部制になっていて、私たちは12時のチケット。どうも600食だか1000食だか、かなり大量の蕎麦が提供されるらしいので、かなり混乱して待たされるかと覚悟して行きましたが、驚きました。100人ちかく座れる広間にちゃんと空席がありました。しかも出てきた蕎麦が茹でて少々時間を置いてまさに食べごろなのには感心しました。食べ終えて出てゆく人、入ってくる人、うまく循環しています。すごい。
ボランティアのスタッフがうまく動いていて、大勢のお客がいながらまったくストレスを感じませんでした。かんじんの蕎麦も町内産のそば粉100%の二八ですから、結構風味もありました。ひとつだけ残念なのは、ちょっと茹でが足りなくて固く感じたこと。コシがあるのではなく固いのです。芯までしっかり茹でられていたら、もっと強い蕎麦の味がジュワ~っと広がったはずです。
そういえば、ツチヤさんが私があげたねずみ大根をおろして容器に入れて持参したのにはびっくりしました。主催者側が気を悪くしてはいけないので、車の中に置いてゆきましたが、先に会場の大根おろしを摘んでみたツチヤさんが、「これは普通の総太り大根らしい。甘いし水っぽいし、こりゃダメだ、ハギワラさん、やっぱり車からねずみ大根のおろしを持ってきて」といい、ハギワラさんが持って来ました。
それで自分たちだけでなく周囲のお客さんたちにもどうぞどうぞ、って。ボランティアの皆さんも気にしないでいてくれたから、まあいいか。
帰路、ハギワラさんが私に「ねえ、私の家で蕎麦がおいしい時期だけ、季節限定で蕎麦屋さんやりませんか」
?????
私は自分がうまい蕎麦を食べたいだけなんですが……(汗)


夕食後、どうしてもおいしい蕎麦にならないT在来を40メッシュ1回挽きで製粉した粉を、いつもの二八ではなく十割で打ってみた。
試食は明日の昼。

2012年11月21日水曜日

かんじんなものが抜けて

昨年出版された、県内の蕎麦店を紹介したガイドブック。どこにどんな蕎麦屋さんがあるかを知る一助として購入しましたが、ひとつだけ、大きな疑問を感じました。
蕎麦屋さんの写真やら特徴を簡潔にまとめた記事の合間に、蕎麦を評価する尺度として、
「喉越し」……「つるり」から「ざらり」まで5段階評価
「太さ」……「細い」から「太い」まで5段階評価
「もり汁」……「辛い」から「甘い」まで5段階評価
が表記されているのですが、これを見てあれ?と思いました。
かんじんなものが抜けていやしませんか。
蕎麦の命である風味(あえて言えば香りと味)が評価の対象になっていないのです。
評価が喉越しと太さ、それから蕎麦汁の甘辛だけなのはうどん屋さんの評価よりもまだ不足している気がします。


2012年11月19日月曜日

むずかしい

相変わらず製粉テストを続行。
唐箕選を甘くしたために一度食味テストに失敗しているK在来を、再度1kg製粉し直し(おいしい蕎麦になってほしい~~)。
午後になってN在来10kgの挽き割りとそば殻排除だけしておいて、それを自作電動石臼「ソバ吉君2号」にかけて製粉。ホッパーを大きくしたが下の粉受け容器が小さいので1時間おきくらいに様子を見に行くがその間は自動運転で済み、先ほど運転を終了した。
だが、まだ歩留まりが良すぎる。
石臼は細かい粉が挽けるものほど良い石臼ということになるだろうが、ことそば粉に関しては細かく挽ければ良いというものでもない
気泡の多い安山岩の臼では挽け過ぎてしまうのか、挽き割り後1回挽きでは歩留まりの調整が難しい。
粒度分布をわざわざ狭くすることは避けたいので篩は粗めのものを使いたいが、それだと歩留まりが良くなりすぎてしまうので、何とか歩留まりをもう少し下げたい。となると、回転数は固定されているので、投入量の加減だけで調整しなければならない。ほぼアナログな勘だけが頼りである。
しかもやや大きめなT在来と、小粒なK,N在来とでは挽き方が同じではダメなことが判った。同じ挽き方だと、篩にかけたそば粉を舐めてみても風味があまりに違い過ぎ、「これでも同じソバ?」と思ってしまうほどだ。
大粒は歩留まりを上げ、小粒は歩留まりを下げる?
蕎麦を打つより、ずっと難易度が高い。

2012年11月18日日曜日

迷いも生じる

今日も今年はじめて栽培したT在来を午後から夜にかけて10kg製粉してみたが、どうもこの在来種、思ったような風味が出ない。
香りも薄く、味も薄い。
仕方ないのでぎりぎりまで挽きこんでみて、そばがきにして風味を見た。こういう風味の薄いソバはとりあえずこうするしか方法が無い。粗挽きだの微粉だのと言っていられないいし、製粉の方法に迷いも生じる。
ただし、風味が濃いN在来を昨年から一年間食べ続けたために味覚が変になっているかもしれないので、だれか信頼できるひとにNとKの両方のそば粉を送って試食していただき、感想を訊ねてみるのがいいかもしれない。

またTさんの家の前で栽培したK在来を1kg製粉したソバ粉でソバを打って試食してみたが、こちらは小粒なので歩留まりを少なめにしたつもりだったが、それでも雑味が強くなっておいしくなかった。
同じソバなのにどうしてこんなに違ってしまうのか??

場合によっては来年はT在来は栽培しないことになるかも。その場合はB在来か。

2012年11月17日土曜日

来年またね


いよいよ気温が下がって来たので、そろそろ辛味大根を収穫しなければならない。秋播きなのを7月に試験的に播種して、大根にはなったが地虫(ジムシ、キスジノミハムシ)の食害で肌がざらざらになった辛味大根5種を9月初旬に播種した。
左からねずみ大根、戸隠大根、親田辛味大根、鑪(たたら)辛味大根、サカタの雪美人。
やはり、辛いだけでなく、辛味の後にすぐ甘みが追いかけてくるねずみ大根が蕎麦にはいちばんのような気がします。
ちなみに、薬味に大根おろしが出てこないとそれだけで不機嫌になりますし、再訪の意思も無くなります。

さすがに耐寒性の強いrhubarbも凍みてしおれ気味になってきました。
来年またね。


2012年11月16日金曜日

実入りの悪い原因は

夕方、実入りの悪いK在来を1kg、手挽きで挽いてみた。歩留まり50%くらいしかないかと思っていたが、40目でふるって625gあったので、歩留まりは62,5%ということに。
それにしても、30目と40目のふるいは10目しか差がないはずだが、見た目と触った感触はそれ以上に感じる。40目だと十割で打てそうな気さえしてくるが、30目だとざらざらしていて、十割では絶対に打てないように思える。
明日はこの粉を蕎麦にして試食してみよう。


そういえば、昨年このK在来を採種用に播いて5gから1,8kgまで増やした場所に用事があって行ったら、実生のK在来が二株生えて実がついていたのには驚いた。手で付いている実を外して自宅に持ち帰り、手で揉んで萼などを取り去り、いい実だけを選別したところ、16gあった。
今年110坪ほどに播いてみた結果が惨憺たるものだったので、暖地のソバだからこの地の気候に合わないのだろうと思い、来年は栽培しないつもりだったが、この実生の玄たちをみていると、結構実入りがいいのが不思議。
ひょっとすると、播いた畑の残留窒素が多すぎて実入りが悪かったのかもしれない。
K在来を2年で諦めるのは早計か。3年栽培し続ければこの地の気候に合ってくるかもしれないし、少なくとも種子を無くしてしまうわけにはいかないので、採種用に少し播く分を選んでおこう。

2012年11月15日木曜日

日本一小粒で収量も少ないと思われる玄ソバ

今日は、大不作と思っていた四国徳島の無名の在来種であるK在来28kgを磨きにかけました。すると大粒種に比べてそば殻が薄く柔らかい小粒種に多く見られることですが、皮がむけて丸ぬきと同じ裸になってしまうものが多いので磨きの時間を半分に短縮しました。それでも、皮ばかりで実など無いだろうと思われていた玄ソバにも、ごくごく小さな実があるではありませんか。挽けば立派なそば粉になります。
ぱんぱんに実が入って皮がはちきれそうな玄ソバがおいしい蕎麦になるのか、それともこれほど小さく貧弱な玄ソバはおいしい蕎麦にはならないのか。予断はできません。ですから、この日本一小粒で収量も少ないのではないかと思われる玄ソバを、近日中に1kg製粉して、蕎麦にして試食してみたいと思います。

2012年11月14日水曜日

ようやく新蕎麦

夕方、お気に入りの玄ソバを1kg、石臼で粗挽きにしました。歩留まり65%をめざしたのに75%という驚異的数字で、これではほとんど全粒粉です(泣)。30目でふるったので仕方ありません。
腕が悪くて十割ではつながらないし食感も良くないので、外二八で打ってみました。



食べてみると、ようやくおいしい新蕎麦になったという感じですが、やはりちょっと風味が強すぎるというか、うっとうしい感じでした。次回は歩留まり65%に留めたいものです。そして、今回は若干茹で過ぎ。
今年初めて栽培したT在来の味が気になって、このN在来はまだまともに試食してなかったのですが、うーん、やはりN在来の方がおいしい。というか、味が濃い。T在来はどちらかといえば甘みか。
30目という粗いふるいだとどうしても殻のかけらが混入します。ことに急いで製粉するとそば殻の排除がおろそかになります。

2012年11月13日火曜日

いろいろ追われて忙しい

仕事、個人的用事、雑事、いろいろ追われて忙しい。

ネット接続が切れては接続を繰り返すという症状が現れ、その解消に腐心していたがなかなか解決できなかった。妻のパソコンは異常なく、私のだけそうなのだからてっきり私のパソコンがおかしいと思っていろいろ試行してみたが症状は解消しなかった。
今日になってどうもルーターも一応疑ってみるべきかと思い、忘れていたやり方を検索して思い出し、メーカーの設定webにアクセスしてファームウェアの更新を試みてみた。ルーターを購入して以来、更新したことがないのでヴァージョンがアップしているのは当然だった。そこで更新してみた。
現在のところ途中で切断される症状は出ていない。
やれやれ。

さるプロの方にT在来を20kgほど送ったところ、今日、届きましたという電話をいただいた。
そしてあちこちのソバの作況に話題が及んだが、場所によってだいぶ良い、悪いの差が大きいらしい。あるところでは3反で100kgそこそこ、別の場所では1反で150kgという風に信じられない数字だ。
どうやら9月の猛暑、高温が影響して実の付きが悪かった。多分衰弱花が多かったのではないかと推察されますが、ことに生育日数が75日以内くらいの短めの品種はまだ助かったが、もう少し生育日数が長い晩生型のソバの成績が悪かったような感触です。
T在来を試食した結果があまり思わしくなかったので来年はB在来を作ってみたいと言ったら、3kgくらい送っていただけることになった。\(^o^)/ N在来と距離が近いのでほぼ変わりないとは思うのだけど、種フェチとしてはおおいに心が動きます。

2012年11月12日月曜日

酸化防止のために



昨年購入したまま使わなかったハイバリア袋に、今年は玄ソバを入れてみました。
通常より大きいエージレスを入れて、脱酸素状態で保管することができます。これで低温で管理できればいいんですが、プロではありませんからそこまで出来ません。

2012年11月9日金曜日

5gの夢

他のソバはすべて脱穀が済んだというのに、ただ花が咲き続けただけで強い霜に遭い、たいして実がついていないような小粒の在来種の畑。
25日に刈ったまま放置してあり、火でもつけて燃やしてしまいたいくらい実がついていないのですが、隣にD建託のアパートが二棟あるのでそれもできず、仕方なくビーンスレッシャーを載せていって脱穀しました。
行けども進めどもさっぱりソバが溜まらず、しかも超小粒種なのでエンジンの回転を上げると実が充実していないシイナは茎や葉とともに前方へ排出されてしまうので、ますますソバが溜まりません。エンジンの回転を下げると茎が葉が混じってしまいますが、やむを得ません。そうしたら少し実が溜まるようになりました。
そのゴミだらけを唐箕にかけたら、28kgくらいしかありません。かなり力を抜いた甘い唐箕選なので、ほかのソバと同じくらいに回転させたら多分20kg以下になってしまうはず。
水分を測ったら21%もありました。ずいぶん水分が多いです。1日1%としてもいつものように2~3日の乾燥ではダメなようです。乾燥したらとにかく試食してみないと……。

まるで無限花序の罠に嵌ったかのようにひたすらにぎやかに花が咲くだけで、いっこうに実をつける気配がない。実に訝しいソバでした。
どうも、暖地のソバを寒地で栽培すると生育日数が長くなるようです。
花が咲くのはにぎやかだが実がつかない状態が10月初旬まで続いた。そうこうしているうちに強い霜が二日続いて、それ以上の生育は見込めない状況となりました。
8月後半、9月、10月初めまでの猛暑の間に咲いた花は衰弱花ばかりだったのか。
いずれにしても、この品種はもうこれで栽培しないことに決定。
昨年5gから種を増やしたのに。その5gの夢が費えました。(号泣)

2012年11月8日木曜日

何ともアナログな石の臼が

本日はダッタンそばを製粉。
ダッタンそばを製粉したら普通のソバを製粉する前に製粉用具一式をエアコンプレッサーで吹いたり、水で洗い流さなくてはならないので面倒なのだけど、自分以外にダッタンそば粉を欲しいというひとが複数現れたので、製粉しないわけにはいかない。
面白いもので、製粉機で粗く挽き割っただけで、中心の白いデンプン部分と、甘皮部分の黄色いタンパク部分とにきれいに分かれた。普通のソバもこれくらいはっきり分かれてくれれば、ずいぶん仕事もしやすいし、ソバ粉の調整もしゃすいのに。
ということで、ダッタンそばの場合粗挽きは意味が無いので、甘皮(この場合は苦皮?)部分をいかにきれいに細かく挽くかが大事になってくる。ということで、ロール製粉や金臼製粉だとあきれるほど挽いてはふるい、ふるっては挽くを繰り返さなければならないところだろうが、石臼だと1回でかなり苦皮部分を微粉に挽くことができる。石臼の偉大さが判るのは、ロール製粉が8回とか10回とか製粉機を通過させなければ甘皮部分の微粉を得られないのに、石臼は時間は少し余計にかかるが、投入量を加減してやれば殻割りは別にして、その後1回挽きで済ませることもできる点だ。
何ともアナログな石の臼が、感動するくらいきれいな仕事をする。

2012年11月7日水曜日

感動しない新蕎麦

T在来を打って試食してみた。
60目でふるった粉と、30目でふるった粉の2種類で打った、二種盛りということになるが、どうもどちらも初めて食す品種ではあるけれど、ぴんと来ない。味はともかく、こんなにソバの香りがしなかったけ? と思うほど。
新蕎麦というのは、案外こんな風にねぼけていて、新蕎麦に感激した覚えがない。1月後半から二月前半あたりになるとどうしてあんなに蕎麦の風味が強くクリアになるのか不思議だが、それに比べると、今の新蕎麦はねぼけているとしか言いようがない。
とりあえず収穫した玄ソバをすべて磨きにかけておこうと作業を始めたが、昨年主食にしたN在来は小粒な上に皮が薄いのか柔らかいのか、磨きにかけると皮がむけてしまうものが結構目立つので、近々製粉する1袋くらいを磨き、残りはその都度磨うことにした。ということでほとんど皮がむけないT在来だけ全部磨いておくことにした。
問題はその保存方法というか、保存袋の選択だが、昨年、高いので3袋しか買ってないネルパックにとりあえず入れられるだけ入れてみよう。

2012年11月6日火曜日

いちばん未熟というか

ようやくいろんな雑事が片付いて、夕方。Tさんの分も含めて600gほど蕎麦を打ってみた。
T在来の40メッシュ。このところずっと32メッシュや25メッシュばかりだったので、40メッシュがとても細かく感じられた。
外1,5という妙なつなぎの入れ方。これは灰分の少ない小麦粉の方が小麦粉の味がしないというので見つけてきたのだったが、灰分の少ない小麦粉は実はたんぱくが多い。そこで固くなりすぎないように外1,5にしたのだったが、まだ多かった。40メッシュなら外1で十分。ということで、やはりコシがあるというか、硬いというか、やはりこの小麦粉は使えないという結論。
そうそうこの40メッシュを十割でも打ってみなければ。

加水は、あとで計算したらぴったり50%だったが、こね始めたらやけに固くて難儀した。つなぎの小麦粉の影響か。そのせいでちょっと厚めというか、太めな感じ。
やはりつなぎは中庸な中力粉にしておこう。



やはり、種まき、栽培、製粉にくらべて、蕎麦打ちがいちばん未熟というか、へたくそ。蕎麦の盛り付けももう少し繊細にしないといけません。
それから、T在来、案外おとなしいソバで強烈な個性を感じない。さて、どうしましょう。


2012年11月5日月曜日

苦ソバたる由縁

今年収穫したダッタンそばを、ほんの少し、テスト製粉してみた。
電動臼では普通ソバを製粉中なので、手挽き臼の小さい方で一度粗く挽いて殻を取り、その後もう一度製粉し、60目だが直径1尺の小さいふるいでふるった。
それを麺にして食べるのではなく、80度くらいのお湯で溶いたダッタンそば湯がこれ。ルチンの効能を丸ごと摂取してみるという、自分の体を使った人体実験です。

やはり結構黄色いし、水で溶いたり、粉を舌にのせてみれば苦い。
まあ、これがダッタンそばの特徴なのですが。


写真右側は私はテスト製粉したダッタンソバ粉、左側はさるところで購入したダッタンソバ粉。色は白いわ、苦味はないわで、どうも訳がわかりませんけど、何らかの方法でルチン分解酵素を失活させているのかもしれないので、後日、当方も失活の実験をしてみようと思っています。失活させればルチンの黄色い色も薄くなるのか、不思議!!

2012年11月4日日曜日

他言、吹聴しない方が身のため

仕事上の得意先であるAさんの玄ソバ30kg!!
とりあえず半分を挽き割ってそば殻を排除し、電動臼にかけた。ホッパーに入る量は挽き割りが2,5KGくらいなので2時間半くらいは自動運転で済むはずだが、粉受けが小さいので1時間に一回くらいは様子を見に行かなければならない。だから一時間以上かかる外出は出来ない。何とか半分は製粉し終わったが、プロではないし電動臼も一台しか無いので、どうにもタイヘン。
ソバの製粉ができることをあまり他言、吹聴しない方が身のためと判りました。

ソバ栽培の師匠であるTさん、右ひざの手術を終えて昨日ようやく退院。めでたし。

2012年11月3日土曜日

充実した玄ソバ

10月はソバの刈り取りやら脱穀やらで疲れましたので、今日は数十キロ南の村の日帰り温泉へでかけました。その前に気になっていた蕎麦屋さんに寄りました。いろいろ書きません。写真だけ載せます。

真ん中の変わり蕎麦(芥子切り)と左の田舎蕎麦、見てどう思われます?(画像をクリックすれば拡大表示されます)


温泉施設でも食堂で蕎麦も提供し、売店でソバ粉も販売しているのですが、同じ敷地内に製粉加工施設があり、村のソバ生産組合が村内で生産された玄ソバを製粉しているということで、ソバ粉500g入を購入して来ました。
ちなみにポスターに「薫り高い在来種」という言葉があったので、フロントの女性に販売しているそば粉も在来種ですかと尋ねたところ、はっきりした返事はもらえませんでした。
村内産であることは確からしいのですが、在来種の生産量がそんなにあるはずもありません。平日は係が来ていますので判ると思います、とのこと。
ダムや山の紅葉などを見て帰宅しました。
帰宅後、早速買ってきたそば粉の袋を開封し、そば粉を舌の上に載せてみました。一般的にこういった温泉や道の駅などで売られているソバ粉は味も香りも無いのは普通ですが、味も香りもあり、間違いなく新ソバの挽き立てのなかなかいい粉でした。





お米の種では普通に行われていることだが、ソバ栽培の教科書に書かれていたのを思い出し、ソバの種では初めてだが塩水選を行ってみた。
塩水選というのは塩を溶いて水の比重を1以上にして実の充実していない種を浮かせ、比重の重い種を沈めて分離する、昔から行われている農法である。
これを今年収穫したN在来とN在来小粒選抜で実践してみた。
うるち米の比重1.12では少し甘いのでもう少し塩を足してみたら、3/2が浮いて3/1くらいが残った。そうやって軽い実を排除し、底に残った実を洗って乾燥させてみたら、なるほどいかにもまるまると太って比重の重そうな玄ソバだけが選別できた。これを来年度の種にしてみよう。

それから、さる研究機関のデータを基にいろいろ検索してみて、1000粒重、リットル重を勘案してもっとも実の充実したソバはどれか調べてみたら、データが出ている在来種の中では(という限定月で)一位は「妙高在来」、二位は「番所在来」でした。
うーん、なるほど……。
納得出来る結果でした。

2012年11月2日金曜日

製粉テスト&赤ルバーブ

今日はいよいよ乾燥の終わった2種類の玄ソバを3kgほど磨きにかけ、1kgずつテスト製粉してみた。
いつものように粗く挽き割ってからそば殻を篩と風力で極力排除しておき、それから電動石臼で、今日は極端な粗挽きはしないように投入量を控え、50目(約40メッシュ)で篩った。しかし見た目はもっと細かい感じで、ひょっとすると60目で篩っても大差ないかもしれない。
今回は自分のそば粉ではなくひとのそば粉を挽く練習で、40メッシュより粗い粒を入れる訳にはいかないので、実はつまらない。
製粉しながら指でそば粉を摘んでなめてみると、風味が違う。やはり品種間の差というか、1000粒重20gのものと35gのものではでんぷん:タンパク比が異なるので仕方ないか。



歩留まりはどちらも72%で、またまたちょっとオーバーしています。吝嗇な性格がこういうところに露呈してしまいます。(ーー;)
多分、信濃1号タイプの大粒種は72%でも75%でもいいかもしれないが、小粒の在来種は65%~68%くらいに抑えた方がクリアな風味になるはず。



それから、気温が下がって来たら色鮮やかになって来た赤茎Rhubarb。
高校の同級生と小学校の同級生に1~2kgずつ、あげました。
いよいよより赤の発色がいい株に目印の棒を立てておいて、来春は株分け増殖に入れるかな?

2012年11月1日木曜日

ソバの乾燥と保管

脱穀後まだ乾燥させていないある玄ソバの水分を計測したら18%だったが、忙しくて数日置いてまた計測したら17%になっていた。それを今日1日天日乾燥したら16%に。
これまで乾燥させすぎのことが多かったが、ぴたり16%というのは珍しい。
ただし、このまま玄米用の紙袋に入れて保管していたら、じりじりと水分が少なくなり、酸化、劣化が進むに決まっているので、とりあえず冬の内に消費する分はともかく、もう少し先まで保管する分は、昨年購入したネルパック3袋に脱酸素剤を入れて保管しようと考えている。1袋で玄米30kg入るタイプなので、70~80kgは入れられるだろう。
昨日、個人的に製粉を依頼されたAさんは玄米保管用の冷蔵庫を注文したという。米のためといいながら、実はソバ保管のためなのが見え見え。うらやましい。

うっかりしていたら、他の小粒品種はそう長く乾燥させたのではないのに13%台に下がっていた。
小粒種は体が小さいから乾燥が早いのだった。以後気をつけるべし。

2012年10月31日水曜日

実がぎっしりつまったソバ



先ほどからこの玄ソバを1000粒数えるところを300粒まで数えて厭になったので、その300粒を1g単位の普通の家庭用のデジタル秤で量ったら11gだった。
本当は1000粒数えて量るべきだが面倒なので、小学生でもしない簡単姑息な計算。
11÷300=0,03666。
0,03666×1000=36,6g
1000粒で36,6gはみかけが小粒に見える割りに重いというか、重すぎる。これでは信濃1号と同じくらいではないか。だいぶふっくらしているから比重は重いとは思うが、それにしても重い。
ただし、残念なことにこの玄ソバは正体不明です。在来種なのか、戦後に県内全域を席巻した信濃1号を、種子更新せずに作り返しをして来た結果なのか、判りません。個人的には後者かなと想像していますが、農家の方は「ソバ」という認識しかないひとが多いので、その来歴を訊いても「昔から作ってきたソバだよ」というだけです。

そういえば先日、まだ自分のソバが乾燥中というのに、市内の趣味でオヤマボクチ蕎麦を打つ床屋さんに頼まれて19,5kgほど電動臼で製粉した。ほぼ一日がかり。
その床屋さんの玄ソバがこれまた妙な蕎麦で、むやみに三角のえらが張っていて大きくて黒いが痩せていた。見るからに歩留まりが悪そう。
製粉して届けた折に床屋さんに言った。
「何だか大きいけど実が痩せた変なソバですね」
「うーん、そうだよね、痩せているよね」
「これ、信濃1号ですか?」
「いや、秋山郷の栄村から持ってきた種だけど」
「へえ??」
(秋山郷の在来種? それとも秋山郷で作られていた信濃1号?)
それを何年栽培し続けているのかを訊くのも忘れた。
そのことを思い出して、ふと、1000粒で何gあるかも大事だが、それだけではどうも判断できないことがあると気づいた。
だからたとえば1リットルで何百gあるという、リットル重を計測すべき場合があるのではないか。
同じ1リットルで590gある玄ソバと630gある玄ソバの相違は何だろう。
先ずは粒の大きさ。
大きいほど隙間が多くなり、その分重量は少なくなる。粒が小さいものは隙間が小さくぎっしり入るので重量が多くなる。
次に、鬼皮の厚さ。厚いものほど実が少なく重量は軽くなる。
それから中身の質量。要するにタンパク、デンプンともにぎっしり詰まった玄ソバは重くなる。
さる蕎麦屋さんで在来種の玄ソバ20kgが入った玄米袋を見せていただいたことがある。ご主人が言いました。
「ほら、20kg入っているんだけど嵩がこんなに少ない。実がぎっしりつまっている証拠だよ」
確かに、見た目ではっきり判るほど嵩が少なかった。

来年はそういう実がぎっしりつまったソバを収穫する方法をひとつ試してみたいと考えています。




珍しい石臼


たまたまチェックしているオークションサイトで、珍しい石臼を見た。
あと一時間以内でオークションの期限が切れてしまうが、だれも入札していない。多分、だれも入札しないはず。
それというのも目が分画が無くてただ放射状に刻まれているだけの珍しい石臼だから、博物館や民具館などならいざ知らず、個人で購入する者はまず居ない。
「昔の籾摺り道具、石臼 穀類の製粉」とあるが、普通にそば粉を挽くのに放射状ではうまく挽けない。
やはり米の籾摺りに使われたものだろうか。目がくにゃくにゃ曲がっている感じであまり上手な石工の仕事とは思えない。
三輪茂雄先生の本にもこうした放射状の目の臼が載っているが、「挽き割り臼」であると書かれている。
ふうむ、挽き割りは放射状の目立ての方がいいのだろうか?

2012年10月30日火曜日

一年中おいしい蕎麦を食べるため

ダッタンそばの粉を欲しいというひとが複数現れたので、これまでそば粉を封入していた透明のガスバリア袋でなく、酸素などのガスだけでなく光線も通さない袋にしたいと考え、検索して小口でも販売しているネットショップにアルミ袋でチャックつきのものをオーダーした。それが今日、届いた。1枚が30数円と普通のナイロンポリなどにくらべて値が張るが、保存性の向上と使いかけもしばらく保存できるチャックつきは、やはり必須だろう。この袋にエージレスなどの脱酸素剤を封入し、低温で保管すればだいぶ酸化、劣化が防げる。
一年中おいしい蕎麦を食べるためには仕方ない。
今回はそば粉1kgくらいが入る大きさだが、もう少し大きくて玄ソバが5kgくらい入る袋も欲しい。

2012年10月29日月曜日

難題2つ

午後、さる場所に採種用に10m×2通り、ある在来種から選抜した種を播いたまま、まだ刈ってないのを思い出し、十分ほどで刈り取りした。
しかし、まあ、あれほど選別したのに何ともひと株ごとに異なる形質の玄ソバであることか。先に刈り取った小粒選抜が結構そろって小粒だったのに比べ、まるで野生種のハイブリッド・ソバであるかのように、形質・人相があまりに違っているのであきれてしまった。採種用に播いてはみたものの、これではあまりに統一性に欠けていて、来年度播種するわけにはいかない。
ということで、脱穀してしまった玄ソバから選抜するのではなく、刈り取った時点でお気に入りの形質のソバの実がついている茎というか、株そのものを選抜し、その株から採取した玄ソバだけを採種用に隔離栽培する方がいいような気がしてきた。

夜。35kg収穫できたダッタンそばだったが乾燥させたら34,5kgになってしまったのだけれど、とりあえず14,5kgを循環式精米機で磨きをかけた。
ダッタンそば粉をほしいという人がいるので製粉しなければならない。
しかし、ダッタンそばを製粉したら、挽き割り用の製粉機も製粉用の電動石臼もエア・コンプレッサーや高圧洗浄機できれいに掃除しなければならないだろうと思うと、ちょっと面倒くさい。製粉会社がダッタンそばの製粉を断る訳です。
でも、少なくとも自分用のダッタンそば粉を製粉しなければならないのは確かなので、とにかく実行してみなくては。

2012年10月28日日曜日

新ソバ、テスト製粉

いろいろ予定外のことが続いて仕事が遅れていたのでそれどころではなかったが、ようやく今年初めて栽培したK在来を少し磨きにかけ、きれいになった玄ソバ1kgを小さい方の石臼で手挽きで製粉してみた。
それも乾燥が済んで15~16%になったものではなく、まだ乾燥させてない方の水分を計測したら18%と出たので、敢えて18%でも製粉できるかどうか、試してみた。
いつも通りに粗く挽き割ってそば殻を排除してから石臼にかけた。18%でも今の目立てだと支障なく挽けている。おそらく細かく挽ける臼だと目に詰まるかもしれない。
それを40目のふるいにかけたら640gのそば粉が出来た。玄ソバからの歩留まり64%。
40目の篩上をもう一度軽く挽いて30目で篩ったら100gの甘皮粉。

とにかく蕎麦にしてみなければ分かりませんので、64%の粉と、甘皮粉を足して74%にした粉で、この秋の最初の新ソバを打ってみました。ちょっと粉が粗いので、300gに対して小麦粉(たんぱく12%なので)40gをつなぎに入れました。
その2種類を今、少しずつ茹でてそばつゆ無しで試食してみました。
64%の方がつるつる感、喉越しは良い。風味は74%の方が強いが、真夏にこの粉で打ったソバはむっとした匂いが強くなる可能性あり。雑味というより雑臭? 苦味、えぐみは感じられなかった。
まあ、74%というのは挽きこみ過ぎなので、やはり65~70%という常識的数字が妥当なのかと思いました。

それにしても、新ソバにしてはどうも甘皮の薄緑色が希薄な感じがします。
K在来だからそうなのか、今年の新ソバ全体がそうなのかは分かりませんが、どうもちょっと新ソバ感に欠けてさびしい感じがいたします。
近々、昨年も栽培したN在来の方もテスト製粉して試食してみなければなりません。

どうもしかし、粗雑な私には手挽きだと投入量にむらがあっていけません。電動の方が投入量を微妙にコントロールしながら固定できて、しかも楽チンで私向きではあります。

2012年10月24日水曜日

普通のソバ栽培生活

ある在来種の小粒ながらまるくてぽっちゃりしたものを冬の間に選別しておき、わずかな量なのでそれを自家菜園の余地に播いた。面積は多分25坪くらい。
それを刈って乾燥させ、叩いて脱穀して磨きをかけたら、ちょうど10kgありました。500gでも1kgでも、早く粉にして蕎麦にして試食してみたいものです。

小粒を選抜して播いたら実るのはすべて小粒だけになるのか、それともご先祖様のDNAが甦って大粒や中粒も実ってしまうのか、興味があって実地にテストしてみたのでしたが、上の写真のように、どうやら意識的に小粒を選抜して播けば小粒が収穫できる模様です。逆に大粒ばかりを選抜播種し続ければ大粒が収穫できるように思います。
それがいつまで信濃1号であり、○○在来であるのか。
いずれはそのソバの頭に私の名前を付けてMy Sobaにして栽培し続けたいものです。
実は今年は5ヶ所に分けて5種類のソバを栽培しましたが、だいぶ疲れました。ぼちぼちMy Sobaをどれかに決めて一枚の畑で1種類栽培するという、普通のソバ栽培生活に戻りたいものです。

2012年10月22日月曜日

今年のソバ栽培

N原のT在来の脱穀敢行。面積は13aほどあるはずだがビーンスレッシャーのおかげで何とか午前十時頃から夕方までに終了。
それにしても、昨年までの信濃1号のようにはいかないにしても、かなり収量が少ないような気がした。
その原因の1は、先ずは機械刈りするために早めに刈ったこと。
2は、もともと在来種は改良種である信濃1号ほど収量が多くない。
3は、8月後半から9月の高温で衰弱花が多くなったり、受粉しないまま終わった花が多かった。
4は、とにかく他の昆虫ばかりが目について、蜜を吸いに訪れるミツバチが少なかった。(近年、ミツバチが少ない現象が続いている)

N原、そして、先に2回に分けて脱穀した花園1,3号地と2号地の収量は詳しい数字は唐箕選をして3日ほど乾燥して計量してからです。
それにしても、最後に残ったのがTさんの家の前のK在来。まだ青い実が多くて刈れません。もう播種してから83日になります。この在来種を北海道で栽培したデータでは生育日数117日とありますが、北海道ですから夏播きではなく春播きでもあり、比較の使用もありませんが、どうも西日本の在来種を東日本、北日本で栽培すると生育日数が長くなるようです。
あと1週間で90日。そこまで待ちますが、すでに霜に遭っていますので、どこまで持ちこたえられるか。

2012年10月21日日曜日

気が進まない製粉

Yさんからソバを製粉して欲しいと電話があった。
Yさんは私のソバ栽培の先生であるTさんのお友達で、昨年も20kgほど製粉してあげた。一応、どんな粉が希望かと訊くと、「去年よりもうちょっと細かく」という。
Yさんはオヤマボクチを使う十割蕎麦を打つ。
ということで、自分のそば粉とは異なった微粉系のそば粉にしなければならない。微粉の方が製粉も篩い作業も時間もかかり、面倒です。
製粉所や製粉会社の粉が微粉でいやだから自家製粉というドンキホーテ的試みに踏み出した者にとって、もっとも気が進まない製粉作業になりそう、です。

2012年10月20日土曜日

おいしいソバ粉

4ヶ所に分けて播種したソバのうち、唯一いまだに刈り取り出来ないK在来。すでに播種後80日経過。本当に秋型の晩生種です。毎日やきもきして見に行っているが、まだ黒化率が3割までいかない。2割くらいか。今朝あたり、少し霜に遭っているようなきがする。いっそ後熟を待って刈ってしまうか、それとも90日まで待つ? 

午後、N原のソバの乾燥具合を見に行き、観察しているうちに丸々とした実の
固まりが目に入ったので、手でしごいて脱穀し、掌ですりすりして萼などを取り除いて
家に持ち帰りました。こんな感じの玄ソバばっかりだったら、さぞかしおいしいでしょう。
そうか、粒ごとに選抜するのもだが、株ごとに選抜というのもありであった。同じ株でも、先端頂部の実の集団はこんな風に充実している場合が多い。


さて、昨日のそば粉2種類の粒度分布です。


篩がメッシュでなくて目であるのは仕方ないにしても、70目、90目が無いのでグラフが正確ではありませんし、100目の上の篩が無いのでもう少し山型になって下がってゆくはずが100目下でピークになって終わっております。
(100メッシュ、120メッシュの篩もあればいいんですが)
そういう不備をさておいても、2種類とも別の石臼で挽かれているにもかかわらず、みごとにグラフが重なって似た線型を描いています。目立ての仕方が同じで挽き方も同じなら、石臼の大きさは粒度分布にはあまり影響しないんですね。
注目すべきは60目付近の粉が少なくなっていることです。そして実際には100目周辺の粉の分布が山になって下がってゆき、いわゆる二こぶラクダ型の粒度分布であることがはっきりと予測できます。
おいしいお蕎麦が打てる粉だと思います。
ただし、蕎麦打ちの下手な私には生粉打ちはちょっと無理かと思われます。やはり、九一か十一くらいで試してみた方が良さそうです。

2012年10月19日金曜日

プロ手挽きのそば粉

ある著名な蕎麦店のご主人から、あることへのお礼ということで手挽きのそば粉を1,数kgずつ二袋を送っていただきました。その地の在来種を大きい臼と小さい臼で挽いたものですが、大きい臼は直径30数センチ、小さい臼は27~29cmくらいでしょう。
玄ソバからの手挽きですから製粉会社のそば粉よりもずっと粗いものが目立ちますし、そば殻も少しは混じっております。
自分が製粉したそば粉であれ、そうでないそば粉であれ、反射的に指で摘んで口の中に入れて風味を味わうのがすっかり癖になってしまいましたので、やはりそば粉を口に入れてみました。
もうじき新ソバという時期のいわゆる「ひねもの」ですから濃厚な風味は望めないにしても、もう少し風味が強くてもいいのにと思いましたが、プロは雑味を嫌うのでこんな感じの歩留まりに抑えるのだろうなと納得。

出来たら明日にも所有する篩を総動員して粒度分布を調べたり、蕎麦に打って試食してみようと思っています。
あ、普通のポリ袋に入っているので、ガスバリア袋に入れ替えて冷蔵庫か冷凍庫で保存しなくてはいけません。

2012年10月18日木曜日

正体不明の怪しいソバ

目の前に500gほどの玄ソバがあります。
改良種なのか、在来種なのか、まったく不明の玄ソバです。

今年、あるソバを自家栽培されている蕎麦屋さんで、生粉打ちの蕎麦を食べた後、ご主人と話をする時間が取れた。この蕎麦屋さんは奥さんが蕎麦打ちをされ、ご主人はソバや野菜などを栽培されているということを聞いたので、「ソバは信濃1号ですか?」とずばり訊ねてみた。
返事は「昔から作っているやつだよ」
え、それでは在来種? と思って、「小粒ですか?」とさらに突っ込んでみた。
「ああ、粒は小さい。一時大粒のを作ってみたが味が悪くてダメだった」
「ちょっと玄ソバを見せてもらえませんか」
「玄ソバは他所に預けてあるからダメだ」
「そんなにたくさんじゃなくて、10粒でも20粒でもいいんですが」
「そういえば石抜き機から石と一緒に出たのなら家にある」
「はあ、それでもいいですから、見せて下さい」
「じゃ、ちょっと家へ行って来るわ、待ってな」
五分ほど待つと、戻って来たご主人がスーパーマーケットのレジ袋を目の前に置き、言った。
「それは石と一緒に出たものだから粒が大きくて、製粉所に行くのはもっと粒が小さいだ」
開いて中身をのぞいて見ると石や泥の塊の中に泥まみれのソバが見えるが、玄ソバの姿形が良く判らない。掌に石やら泥やら玄ソバを載せてじっと観察し、思い切って言ってみた。
「これ、いただいて行っていいですか?」
「ああ、いいよ、そんなもんでよけりゃ」

そういう次第で、目の前にある玄ソバは石や泥の塊の中から拾い出し、泥まみれなのを水で洗ってようやくソバの姿形になったもの500gなのです。

それにしてもこの玄ソバ、在来種のようにも見えますが、改良種の代表選手である「信濃1号」を長年作り返し続けてきて小粒化しただけではないかとも思え、私にはどちらとも判断できないのです。
ただし、石抜き機から石同様に排除されたという質量の多い玄ソバということですから、結構稜と稜の間の平面である場所が結構ふっくらとふくらんでいて、魅力的な玄ソバではあります。
来年、これをどこかに播いてみようかな~。

2012年10月15日月曜日

見かけはただの草の実

ダッタンソバ、乾燥させる前に唐箕でゴミを飛ばして精選し、それから重量を計測しました。
10kgも収穫できればと思って4通り播いたのでしたが、実際には35,5kg!!。面積は概算で30坪か、35坪くらい。ほぼ1aですから10aだと355kg。普通のソバは10aで良くても百数十kgですから、ダッタンの収量は結構多いです。
見かけはただの草の実なんですが。
3日ほど乾燥させて製粉してみますが、さて、きれいな微粉になるかどうか。そば粉と違って微粉でかまわないので、篩いを細かくすればきれいな粉になると思われます。
数人にダッタンそば粉を頼まれていますが、残りは自分でダッタンソバ湯として毎日飲用(人体実験)するだけ。
それにしても35.5kgは多かったです。来年は栽培しなくてよさそうです。
ブログ リストに移動

2012年10月14日日曜日

ダッタンソバは機能性食品?

午後、この夏に入手した中古ビーン・スレッシャーを軽トラに載せ、6日に刈り取りしたダッタンソバを脱穀に行きました。
ビーン・スレッシャーというのは本来は大豆脱穀機なのですが、回転数を落とせばソバも脱穀出来るということでしたので、とりあえずはその実証テストを兼ねての出動でした。
ブルーシートを敷き、その上にビーン・スレッシャーを置き、ダッタンソバを運んできていよいよ脱穀開始です。
大豆のようにカリカリに乾燥していなくて生乾きですので、たまたま茎が排出されないことがありましたが、ダッタンソバの実は順調に溜まっていきます。
これなら縄文だか弥生時代さながらに棒で叩いてソバの実を脱穀するという、何とも時代錯誤な作業から解放されるではありませんか、バンザイ!!
まだ唐箕での精選はしてありませんが、最終的に玄米用30kg用の紙袋に一袋半はありそうです。
ちなみに、ダッタンソバを蕎麦の素材としては考えておりません。
ルチン、ケルセチンという成分をソバの100倍含有する機能性食品として栽培&飲用いたします。

2012年10月12日金曜日

残るは晩生種

病院に入院中のTさんの畑の雑草の状況を見に行ったら、H原さんが手作業でしたらしく、ネギ、さといも、野沢菜、大根の周囲はきれいに除草されていた。作物の無い場所の草が少し目立つが、暇が出来たらTさんのトラクターの鍵を預かっているので耕しておこう。
ついでにTさんの家の前のTさんが借りている畑に播いたK在来の様子と、その横のすでに刈り取ってあるダッタンソバの乾燥具合を見てみた。ダッタンソバは刈って束のまま地面に置いて干してある(地干し)ので、地面側がまだカリカリに乾燥していない。ひっくり返せばいいのかもしれないが、意外とダッタンソバは脱粒しやすい。
いちばん早く播いたのに一向に実が黒化せずに花ばかり咲き続けていたK在来だが、ここにきてようやく花が咲くのが収束して来た。気温が低下してきたので、ようやくびっしりついた青い実が一斉に黒化するのかと期待してしまいます。あと一週間か十日くらいすれば刈り取りできりでしょうか。
種を入手した時には1000粒重で20gを切っていた超小粒種ですが、小粒な分だけ実の数が多いような気がするのですが、どうなんでしょう。気のせいかもしれません。
去年一度だけ試食しておいしかった記憶があって、それで栽培したのですが、今年はまだ降霜はありませんが、年によってはあまりに晩生なので霜の早い当地ではいずれひどいめに遭うこともあるかもしれません。

2012年10月11日木曜日

おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど

電動一台、手碾き2台、三つを同じ条件で玄から碾いてみた。どれだけそば殻を碾かないかのテスト。その結果、手碾き2台は同程度だったが、電動がやや碾かれたそば殻が多い感じなので、また少し目立てし直し。というか、良く碾ける石臼ほどそば殻も碾いてしまうし、粉も細かく碾いてしまうので、実は良く碾けない目たてに変えるのだからドキドキです。
それにしても4月頃には信濃1号を20kg、N在来を15kg、玄ソバで残してあったのに、ついに、どちらもあと1kgか2kgくらいしか無くなって来ました。もうじき新ソバが穫れますから構いませんが、よくもまあ、ああじゃない、こうじゃないと、飽きずに試し碾きしたものです。
今年も蕎麦打ちは打つたびにぶれてばかりでさっぱり上達せず、上達したのは種まきから収穫までの農作業だけというお粗末。
おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど。

2012年10月10日水曜日

毎日ソバ吉君です

今日も朝の内に自家用野菜を作っている畑の25坪ほどに試験的に播種したN在来の小粒選抜を刈り取りした。少ないので無論手刈り。妻とふたりで二十分くらいで刈り取り終了したので、水稲育苗用のハウスを借りてそこで乾燥させることにした。

これだったら一度も雨に遭わないし、乾燥も速いので好都合。少しだから出来ることですが。
小粒を選抜して播種したら小粒だけになるのか、大粒のも混じるのかテストしたかったのだが、極端な大粒は無さそうで、こういう選抜を3年も繰り返したら、N在来ではなくなり、オリジナルのMy Soba品種になりそう、^_^;

午後、車ででかけたついでにスーパーマーケット2軒をはしご。ソバのつなぎ用の小麦粉を探しているのだが、希望の小麦粉がない。第一、タンパク質などはどの小麦粉も表示されているが、灰分は表示されていない。ネットで調べると業務用小麦粉はタンパク質、灰分、どちらも表示されている。一般消費者には知らせなくても良いと考えているらしい。

夕食後、また製粉テスト。というか、今夜は製粉機で細かめに粉砕したして篩い分けしただけなので、製粉と言うのもおこがましい。
右側が60目より細かい粉。左側が30目より細かい粉。
この2種類を普通の石臼碾きの粉に更に10%くらい混ぜたりして蕎麦にしてみようと思って。

2012年10月9日火曜日

今日も引き続き

12,13,14日に用事が出来てしまったので、今日も引き続き花園2号、3号地のそば刈り。
3号地は土が痩せているせいか丈が短いので宅地一区画分だが、稲刈り機で機械刈りできた。機械刈りの場合はこれくらい早めに刈らないと、遅くなるほど実がこぼれてしまう。
2号地(宅地二区画分)は丈も長く枝葉も繁茂しているので機械刈りは断念し、稲刈り鎌で手刈り。それでも倒伏せずに立っているので案外早くに刈り取り終了。


2012年10月8日月曜日

難易度はかなり高い


N原のソバの葉の色が急激に黄色味を帯びてきたし、赤すねも目立ってきた。これは最近の多雨の影響で根が酸素不足気味なせいであろうと思われる。よく言われるストレスである。
ただし、黒化率は70%を越えている感じなので、休日でもあり、日数で判断するとまだ早いが、刈ってしまうことにした。



午前八時半くらいから始めて、妻が手刈り、私が機械刈りで、いったん昼食のために帰宅したが、午後三時過ぎには終了した。



やはり機械刈りできると少々早い。
ただし、機械刈りも順調ではない。刈って、結束して、その後の放出がうまく行かないケースが多く、その都度機械を停止して手で束を機械から放す。それでも手で刈って手で束にするより早いので、機械刈りを続行した。
刈るのにもコツが要る。とにかく、長めなので稲刈り機の前側を上げ、高めに刈るようにしないと茎や枝が絡まってうまく結束できない。
それから、あまり密植しているとダメ、倒伏してもダメ。
ソバ栽培6年目だか7年目にしてようやく、はじめて機械刈りできたくらいですから、難易度はかなり高いです。

それにしてもこのT在来、昨年までここで栽培していた信濃1号に比べると分枝少なく茎が細い。
それからTさんの家の前のK在来、熟期が遅い。ようやく実がつき始めたが黒化するのは今月後半か。県内の高冷地、明日の朝の気温が4℃くらいらしいので、いよいよいつ初霜があってもおかしくない時候になってきた。K在来が熟す前に強い霜が下りたらアウトです。


2012年10月7日日曜日

いよいよ本格的に

昨日稲刈り機で刈ったソバを、島立てにするのが面倒なので、稲用の三脚と竹を用いて立てて乾燥させることに。雨が降りそうになったらシートをかけます。



それからN原のソバ。
夕方撮影したのでホワイトバランスが変ですが、黒化率7割にはなっている感じです。
まだ日数は70日に3日ほど足りませんが、甘皮の緑色を大切にしたいのでそろそろ刈り頃かと考えています。
ここも機械刈りに挑戦です。いよいよ本格的にそば刈りです。


2012年10月6日土曜日

ソバ機械刈りテスト

あちこちにソバを播いてあるので、熟れた順から刈っていかないと収拾がつかなくなるので、朝8:30からダッタンソバ4通りを稲刈り鎌で手刈り。
とにかく丈が長くなってしまって2m近くあり、しかも全体が西に向かって倒れ掛かっているので、東側から少しずつ刈り取ってゆき、9:50に終了。


(しかし、この写真左側に見える小粒種は晩生種でまだ花が咲いています。80日か85日くらいかかるんでしょうか。小粒な分、花の数はムチャクチャ多くて、しかも倒伏してしまっているので、これは手刈りのほか方法はありません)



昼食は昨夜打った粗碾きの二八蕎麦。やはりこの方がおいしい。喉越しとコシに風味が負けていないし、ずいぶん甘みも感じられた。辛味大根、カツオ節、刻みネギでおろし蕎麦にして食し、満足。やはり微粉に偏った十割蕎麦より、粒度分布の広いソバの二八の方がうまいですよwww。


午後はいよいよ機械刈りのテストのため、いちばん始めに播種した花園1号地へ稲刈り機を積んで行き、作業開始。




ということで、一応刈り取り終了しました。
かかった時間は1時間10分。
刈り取りはさすがに日本の稲刈り機だけあって結構きれいに刈り取り出来ます。問題は結束と放出でした。
倒伏していないことが先ず第一の条件ですが、ほかに、背丈が短めで過繁茂していないこと。
そうでないと、結束・放出がうまくいかず、稲刈り機の動きを停止して人間の手で結束部分から取り外す必要があります。
横に補助作業者が必要というのはこの作業のことでしたが、多分、草勢のおとなしいソバだったら結束・放出もうまくゆくであろうと思われます。あまり肥沃な畑に播種されたソバは機械刈りはむずかしいでしょう。
それからネット上で見聞した、機械刈りでソバの根が抜けて付いてくるというトラブルは、この畑の場合はありませんでした。中耕除草の際に土寄せをしたのが根の張りを少しは良くしているからではないかと思われます。それから水田の減反でソバを作っている場合は根の張りが悪いので抜けることが多いかもしれません。ま、水田ではソバは作らない方がいいですが。

これで、広いN原の畑も機械で刈れそうです。

2012年10月5日金曜日

家の者があきれてますが

夕食後、また残り少ない在来種を1kg製粉(家の者があきれてますが)。
製粉機で荒割りしてからそば殻を排除し、60目で篩って篩上に残ったものだけを電動臼で一回碾き。先日の粉が細かすぎたので、今日は先日の3倍くらいの量が落ちるように調整。すると、さすがに碾く時間が大幅に少なくなった。
30目で篩うと、篩上に残ったものは僅かなそば殻と僅かなサナゴのみなので、まずまず狙い通りの結果となった。粉の見かけもなかなかいい。
続いて、腕が悪くて十割では多分つながらないので、タンパク10,3%の小麦粉で外二にして打ってみた。
さすがにそば殻は見あたらないが、友蕎子先生のいう「蔕のメクソ」が結構目につく。この「蔕のメクソ」を排除する方法、友蕎子先生は本では詳らかにしてくれていないが、大体の見当がついて先日試してみたらほぼ排除できた。ただし、さらしな蕎麦のような白くてきれいな蕎麦を打つのが目的ではないし、「蔕のメクソ」は葉で作られたデンプンやタンパクなどを実に転流させる大事な器官の終いの姿なので、そう目の敵にしてはいけないのではないかと思い至った。要は蕎麦がおいしいければいいのである。
夕食後なので試食は明日の昼か夜だが、多分、おいしいはず。
多分、こんな感じの粉でいいのだと思うが、友人、知人に粉にしてあげる場合は30目でなく、40目、腕によっては50目くらいの篩ということになるだろう。

いよいよソバ刈り作業が秒読みに入って来た。
先ずは早めに播種したダッタンソバ4通りから始めることになる。

2012年10月4日木曜日

頑張って立っているソバ

花園1号地のソバ
N原のソバ
台風の目が上空を通過したり、その後もちょこちょこ雨が降ったりしていますが、不思議と倒れずに頑張って立っているソバ。
実が少なくて軽いのかと考えたりしますが、見た目ではいつもと同じくらい実がついている感じです。
そこで、ますます、これまでテストしたくて出来なかった稲刈り機による機械刈りをしてみたいと考えているのですが、ネットで検索しても成功した例はきわめて少ないようです。
第一に、刈り取りして結束するまでの間に詰まってうまく結束できない、放り出せないのと、うまく刈り取りできず、根が抜けてしまうのが問題らしいです。
今日で播種後64日なので、刈り取りまで両手の指で数える程度に迫っていて、花園1号地で刈り取りテストをしてみたいと考えています。

明日は、N原のソバ畑を一昨年まで共同栽培していたTさんが膝の手術で入院しているので、午後にお見舞いに行く予定。今日は伯父の見舞いに行ったし、どうも身の回りに病人が多い。

2012年10月2日火曜日

ただの迷いごと

しばらく2台の手碾き臼に凝っていたが、手碾きは1kgくらいだったらいいが、どうしても回転数と投入量がアバウトになる。
たとえば10kg、20kgを製粉するとなると、電動の方が回転も正確だし、投入量も一定に出来る。
ということで、今日は久々に電動石臼で1kgの玄ソバを碾いてみた。手碾き臼同様に目立てを変えたので、投入量がちょっと多いだけでかなり粗くなってしまうかと思い、量を少なめにしたら細かく碾けすぎて、40目で篩ったのにどうも細かすぎ、60目で篩い直してみてもほとんど落ちてしまった。
目立てを変えたが、それは玄ソバの皮を引き込まない目立てであって、どうやらよく碾ける臼であることに変わりはないらしい。
回転は定速なので、投入量の増減だけで微粉、粗碾きを碾き分けなければならない。これは何回かテストすれば分かる。
いよいよもう少しで新そばの時期なので、製粉の訓練をしておかないといけません。

気が乗らない微粉だが、仕方なく十割で打ってみたら、案の定、すんなりきれいにつながって茹でても切れなかった。
喉越しも良くコシもあるのだが、風味がいかにもおとなしい。
つながりが悪くても粗い粉の方が風味が閉じ込められたままなので、微粉系の十割蕎麦よりも、やはり粗碾きの粉を二八で打った方がおいしいような気がするのだけど(ただの迷いごとですw)

2012年9月27日木曜日

ソバに関する世迷いごと

ソバは実の付き方が貧弱で 米や麦などのようにびっしりと実が付くことはない。ただの雑草の実のようなもので、これで10aで100kgとか150kgの収量があることの方が信じられないくらいだ。
白い花がだいぶおさまって来て、心なし茶色っぽくなって来ているので、そわそわして来ている。
何とか機械刈りしてみたいのだが、どうだろう。台風17号の進路によっては日本列島のソバが倒れてしまいますよw。

2012年9月26日水曜日

あまりに天気がいいので

今日はあまりに天気がいいので、仕事を放り出して北八ヶ岳自然休養林、白駒の池周辺の「苔の森」と名づけられた原生林の中を歩いて来ました。







木漏れ日が天然のスポットライトです。