しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年11月29日木曜日

収量が少ないのは自分だけではなかった


今日はたまたま仕事であるお宅にお邪魔しましたが、そのお宅は親子で汎用コンバインを使ったソバ収穫作業の受託組合のメンバーで、コンバインのオペレーターをされています。ですから、ソバのことで一時間ほど話し込んでしまいました。
なるほどと思ったのは、やはりあちこちのソバ畑での収穫作業をして、とにかく今年は面積あたりの収量が驚くほど少ないという話でした。10アールでコンバイン袋2袋、それもずっしり重いのではなくガサガサなんて畑があったそうです。乾燥、唐箕精選などをしたら40kg無いかもしれません。
戸別補償制度二年目で栽培面積が増えていますし、播種期の異なる他県では豊作のところもあるでしょうから、玄ソバ不足ということにはならないでしょうが、昨年に比べてどうも収量が少ないのは自分だけではなかったことが判って、少し安堵しました。
やはり猛暑の影響大でした。

2012年11月28日水曜日

どうしましょう



今日は蕎麦栽培の師匠のトラクターを拝借し、ソバ畑を耕運しました。8月後半から10月初めまで猛暑に泣かされたソバ栽培でした。ソバは高温だと花が咲くばかりで受粉しない衰弱花が多くなります。
来年は猛暑でも冷夏でもありませんように。

それにしても、この畑の向こうにブルーシートに覆われたパイプハウスが見えますが、東半分で西瓜を栽培していたFさんの奥さんが亡くなってしまい、来年は西瓜を栽培しないということで、面積が倍になってしまいます。26アールくらいあります。一人じゃ作りきれません。どうしましょう。ソバ畑のオーナーを募集する?

2012年11月26日月曜日

個人でできることではないが

今年初めて栽培したT在来、来年度も栽培するかもしれないので今の内に種子用を選別確保しておこうと思った。交雑して大粒種の影響を受けているものは排除したいと思ったが、手で選別できる量ではない。
あれこれ手元にある篩で試してみたところ、4mm位の目合わせの園芸用の篩がちょうど良いらしいことが判った。15,5kgを篩ってちょうど5kgが篩を通った。その5kgの玄ソバを観察してみると、その外見、人相(ソバ相というべき?)が在来種特有の色合いや形で粒もそろい、なかなかいい感じである。
いったん交雑してしまったものを完全に以前の形質に戻すのは無理だが、できるだけ本来の姿に近づけたい。
7月につづいて9月にも元の産地を訪問してみて、在来種とはいうものの、周囲の畑を別の多収穫で春夏二度播ける大粒の多収穫品種に囲まれているのを目の当たりにして、現地での在来種の保存や再生は無理だと思わざるを得なかった。
個人でできることではないが、もう少し続けてみよう。

2012年11月25日日曜日

最善ではないが次善

今日は複数の方の要望でT在来とN在来の30メッシュの粉を玄で2,5kgずつ手挽きで製粉した。手挽きで5kgは疲れますし、30メッシュを通過する粉を挽いて、篩い上にほどほどにそば殻と甘皮を残すのが結構むずかしい。
同じ30メッシュで篩ったといっても、たとえば30メッシュから40メッシュの間の粒が全体の3%であるのと13%であるのとでは違う粉になってしまう。
試し打ち用にお二方に発送するように袋詰めしてから、今度は自分用に、不作で貴重なK在来を2,5kg使って、手挽き臼ではなく電動臼の方で粗挽きする練習。それもいつものように玄ソバを挽き割りせずにいきなり玄挽きし25メッシュで篩い、それからそば殻をある程度排除してもう一度臼にかけてみた。二度挽きになるが、その分投入量をホッパー下部の漏斗の口いっぱいから物入れに落ちるようにした。そうでないと甘皮を細かく挽きすぎてしまう。甘皮を細かく挽いてしまうと、えぐみや苦味も出てしまうし、麺体に透明感がなく濁ってしまう。
それにしても25メッシュは結構粗い。
挽き割りをせずに玄から二度挽きすると、やはり多少黒い物が多い。脱皮機が無い以上、挽き割りをしてそば殻を極力排除し、それから一回挽きで30メッシュで篩うというのが、最善ではないが次善であるらしい。

2012年11月24日土曜日

石臼改造計画

お昼に試食しましたが、T在来がようやく食べられる蕎麦になりました。ずいぶん手こずりましたが勉強になりました。N在来のようにもともと風味の強い種類とは違う挽き方をしないとダメなことが判りました。
しかし、まだ蕎麦の見た目が美しくない。それは延しとか切り方ではなく、そば粉自体の質の問題であるということが判りました。
そのために石臼の手挽き2号(32cm)を大幅に改造したくなりました。

実をいうと手挽き2号は6分画ですが11溝という副溝がむやみに多く、おそらく米粉とか対象の穀物をとにかく細かく挽きたいための目立てを施された石臼ではないかと思います。
しかも下臼の中央が盛り上がっている山型です。
これを下臼が平らで6分画8溝、あるいは8分画6溝というオーソドックスな目立てに改造したい。
相当粉塵が出ますので、自宅以外に石を削る場所を先ず確保しなければなりません。
年内は無理でしょうが、1月2月に改造したいものです。

ほんとうは、妻の実家から持ってきた33cmの下臼が端正な6分画8溝なので、あれの上臼が見つかればいいのですが、ここ数年、実家に行くたびに土蔵とか漬物小屋とかを捜索していますが発見できません。多分、増築した鉄骨ハウスの隅の柱の真下あたりに基礎石代わりに埋められているのではないかと推理しています(泣)。

2012年11月23日金曜日

?????

今日は隣町の「新蕎麦交流会」に行って来ました。
出身地にセカンドハウスを建てようとしているハギワラさんが住宅建設会社から無料券を3枚いただいたので、ツチヤさんと私の、しばらく前に川上村まで蕎麦を食べに行った三馬鹿トリオで、また出動です。
11時、12時、1時と3部制になっていて、私たちは12時のチケット。どうも600食だか1000食だか、かなり大量の蕎麦が提供されるらしいので、かなり混乱して待たされるかと覚悟して行きましたが、驚きました。100人ちかく座れる広間にちゃんと空席がありました。しかも出てきた蕎麦が茹でて少々時間を置いてまさに食べごろなのには感心しました。食べ終えて出てゆく人、入ってくる人、うまく循環しています。すごい。
ボランティアのスタッフがうまく動いていて、大勢のお客がいながらまったくストレスを感じませんでした。かんじんの蕎麦も町内産のそば粉100%の二八ですから、結構風味もありました。ひとつだけ残念なのは、ちょっと茹でが足りなくて固く感じたこと。コシがあるのではなく固いのです。芯までしっかり茹でられていたら、もっと強い蕎麦の味がジュワ~っと広がったはずです。
そういえば、ツチヤさんが私があげたねずみ大根をおろして容器に入れて持参したのにはびっくりしました。主催者側が気を悪くしてはいけないので、車の中に置いてゆきましたが、先に会場の大根おろしを摘んでみたツチヤさんが、「これは普通の総太り大根らしい。甘いし水っぽいし、こりゃダメだ、ハギワラさん、やっぱり車からねずみ大根のおろしを持ってきて」といい、ハギワラさんが持って来ました。
それで自分たちだけでなく周囲のお客さんたちにもどうぞどうぞ、って。ボランティアの皆さんも気にしないでいてくれたから、まあいいか。
帰路、ハギワラさんが私に「ねえ、私の家で蕎麦がおいしい時期だけ、季節限定で蕎麦屋さんやりませんか」
?????
私は自分がうまい蕎麦を食べたいだけなんですが……(汗)


夕食後、どうしてもおいしい蕎麦にならないT在来を40メッシュ1回挽きで製粉した粉を、いつもの二八ではなく十割で打ってみた。
試食は明日の昼。

2012年11月21日水曜日

かんじんなものが抜けて

昨年出版された、県内の蕎麦店を紹介したガイドブック。どこにどんな蕎麦屋さんがあるかを知る一助として購入しましたが、ひとつだけ、大きな疑問を感じました。
蕎麦屋さんの写真やら特徴を簡潔にまとめた記事の合間に、蕎麦を評価する尺度として、
「喉越し」……「つるり」から「ざらり」まで5段階評価
「太さ」……「細い」から「太い」まで5段階評価
「もり汁」……「辛い」から「甘い」まで5段階評価
が表記されているのですが、これを見てあれ?と思いました。
かんじんなものが抜けていやしませんか。
蕎麦の命である風味(あえて言えば香りと味)が評価の対象になっていないのです。
評価が喉越しと太さ、それから蕎麦汁の甘辛だけなのはうどん屋さんの評価よりもまだ不足している気がします。


2012年11月19日月曜日

むずかしい

相変わらず製粉テストを続行。
唐箕選を甘くしたために一度食味テストに失敗しているK在来を、再度1kg製粉し直し(おいしい蕎麦になってほしい~~)。
午後になってN在来10kgの挽き割りとそば殻排除だけしておいて、それを自作電動石臼「ソバ吉君2号」にかけて製粉。ホッパーを大きくしたが下の粉受け容器が小さいので1時間おきくらいに様子を見に行くがその間は自動運転で済み、先ほど運転を終了した。
だが、まだ歩留まりが良すぎる。
石臼は細かい粉が挽けるものほど良い石臼ということになるだろうが、ことそば粉に関しては細かく挽ければ良いというものでもない
気泡の多い安山岩の臼では挽け過ぎてしまうのか、挽き割り後1回挽きでは歩留まりの調整が難しい。
粒度分布をわざわざ狭くすることは避けたいので篩は粗めのものを使いたいが、それだと歩留まりが良くなりすぎてしまうので、何とか歩留まりをもう少し下げたい。となると、回転数は固定されているので、投入量の加減だけで調整しなければならない。ほぼアナログな勘だけが頼りである。
しかもやや大きめなT在来と、小粒なK,N在来とでは挽き方が同じではダメなことが判った。同じ挽き方だと、篩にかけたそば粉を舐めてみても風味があまりに違い過ぎ、「これでも同じソバ?」と思ってしまうほどだ。
大粒は歩留まりを上げ、小粒は歩留まりを下げる?
蕎麦を打つより、ずっと難易度が高い。

2012年11月18日日曜日

迷いも生じる

今日も今年はじめて栽培したT在来を午後から夜にかけて10kg製粉してみたが、どうもこの在来種、思ったような風味が出ない。
香りも薄く、味も薄い。
仕方ないのでぎりぎりまで挽きこんでみて、そばがきにして風味を見た。こういう風味の薄いソバはとりあえずこうするしか方法が無い。粗挽きだの微粉だのと言っていられないいし、製粉の方法に迷いも生じる。
ただし、風味が濃いN在来を昨年から一年間食べ続けたために味覚が変になっているかもしれないので、だれか信頼できるひとにNとKの両方のそば粉を送って試食していただき、感想を訊ねてみるのがいいかもしれない。

またTさんの家の前で栽培したK在来を1kg製粉したソバ粉でソバを打って試食してみたが、こちらは小粒なので歩留まりを少なめにしたつもりだったが、それでも雑味が強くなっておいしくなかった。
同じソバなのにどうしてこんなに違ってしまうのか??

場合によっては来年はT在来は栽培しないことになるかも。その場合はB在来か。

2012年11月17日土曜日

来年またね


いよいよ気温が下がって来たので、そろそろ辛味大根を収穫しなければならない。秋播きなのを7月に試験的に播種して、大根にはなったが地虫(ジムシ、キスジノミハムシ)の食害で肌がざらざらになった辛味大根5種を9月初旬に播種した。
左からねずみ大根、戸隠大根、親田辛味大根、鑪(たたら)辛味大根、サカタの雪美人。
やはり、辛いだけでなく、辛味の後にすぐ甘みが追いかけてくるねずみ大根が蕎麦にはいちばんのような気がします。
ちなみに、薬味に大根おろしが出てこないとそれだけで不機嫌になりますし、再訪の意思も無くなります。

さすがに耐寒性の強いrhubarbも凍みてしおれ気味になってきました。
来年またね。


2012年11月16日金曜日

実入りの悪い原因は

夕方、実入りの悪いK在来を1kg、手挽きで挽いてみた。歩留まり50%くらいしかないかと思っていたが、40目でふるって625gあったので、歩留まりは62,5%ということに。
それにしても、30目と40目のふるいは10目しか差がないはずだが、見た目と触った感触はそれ以上に感じる。40目だと十割で打てそうな気さえしてくるが、30目だとざらざらしていて、十割では絶対に打てないように思える。
明日はこの粉を蕎麦にして試食してみよう。


そういえば、昨年このK在来を採種用に播いて5gから1,8kgまで増やした場所に用事があって行ったら、実生のK在来が二株生えて実がついていたのには驚いた。手で付いている実を外して自宅に持ち帰り、手で揉んで萼などを取り去り、いい実だけを選別したところ、16gあった。
今年110坪ほどに播いてみた結果が惨憺たるものだったので、暖地のソバだからこの地の気候に合わないのだろうと思い、来年は栽培しないつもりだったが、この実生の玄たちをみていると、結構実入りがいいのが不思議。
ひょっとすると、播いた畑の残留窒素が多すぎて実入りが悪かったのかもしれない。
K在来を2年で諦めるのは早計か。3年栽培し続ければこの地の気候に合ってくるかもしれないし、少なくとも種子を無くしてしまうわけにはいかないので、採種用に少し播く分を選んでおこう。

2012年11月15日木曜日

日本一小粒で収量も少ないと思われる玄ソバ

今日は、大不作と思っていた四国徳島の無名の在来種であるK在来28kgを磨きにかけました。すると大粒種に比べてそば殻が薄く柔らかい小粒種に多く見られることですが、皮がむけて丸ぬきと同じ裸になってしまうものが多いので磨きの時間を半分に短縮しました。それでも、皮ばかりで実など無いだろうと思われていた玄ソバにも、ごくごく小さな実があるではありませんか。挽けば立派なそば粉になります。
ぱんぱんに実が入って皮がはちきれそうな玄ソバがおいしい蕎麦になるのか、それともこれほど小さく貧弱な玄ソバはおいしい蕎麦にはならないのか。予断はできません。ですから、この日本一小粒で収量も少ないのではないかと思われる玄ソバを、近日中に1kg製粉して、蕎麦にして試食してみたいと思います。

2012年11月14日水曜日

ようやく新蕎麦

夕方、お気に入りの玄ソバを1kg、石臼で粗挽きにしました。歩留まり65%をめざしたのに75%という驚異的数字で、これではほとんど全粒粉です(泣)。30目でふるったので仕方ありません。
腕が悪くて十割ではつながらないし食感も良くないので、外二八で打ってみました。



食べてみると、ようやくおいしい新蕎麦になったという感じですが、やはりちょっと風味が強すぎるというか、うっとうしい感じでした。次回は歩留まり65%に留めたいものです。そして、今回は若干茹で過ぎ。
今年初めて栽培したT在来の味が気になって、このN在来はまだまともに試食してなかったのですが、うーん、やはりN在来の方がおいしい。というか、味が濃い。T在来はどちらかといえば甘みか。
30目という粗いふるいだとどうしても殻のかけらが混入します。ことに急いで製粉するとそば殻の排除がおろそかになります。

2012年11月13日火曜日

いろいろ追われて忙しい

仕事、個人的用事、雑事、いろいろ追われて忙しい。

ネット接続が切れては接続を繰り返すという症状が現れ、その解消に腐心していたがなかなか解決できなかった。妻のパソコンは異常なく、私のだけそうなのだからてっきり私のパソコンがおかしいと思っていろいろ試行してみたが症状は解消しなかった。
今日になってどうもルーターも一応疑ってみるべきかと思い、忘れていたやり方を検索して思い出し、メーカーの設定webにアクセスしてファームウェアの更新を試みてみた。ルーターを購入して以来、更新したことがないのでヴァージョンがアップしているのは当然だった。そこで更新してみた。
現在のところ途中で切断される症状は出ていない。
やれやれ。

さるプロの方にT在来を20kgほど送ったところ、今日、届きましたという電話をいただいた。
そしてあちこちのソバの作況に話題が及んだが、場所によってだいぶ良い、悪いの差が大きいらしい。あるところでは3反で100kgそこそこ、別の場所では1反で150kgという風に信じられない数字だ。
どうやら9月の猛暑、高温が影響して実の付きが悪かった。多分衰弱花が多かったのではないかと推察されますが、ことに生育日数が75日以内くらいの短めの品種はまだ助かったが、もう少し生育日数が長い晩生型のソバの成績が悪かったような感触です。
T在来を試食した結果があまり思わしくなかったので来年はB在来を作ってみたいと言ったら、3kgくらい送っていただけることになった。\(^o^)/ N在来と距離が近いのでほぼ変わりないとは思うのだけど、種フェチとしてはおおいに心が動きます。

2012年11月12日月曜日

酸化防止のために



昨年購入したまま使わなかったハイバリア袋に、今年は玄ソバを入れてみました。
通常より大きいエージレスを入れて、脱酸素状態で保管することができます。これで低温で管理できればいいんですが、プロではありませんからそこまで出来ません。

2012年11月9日金曜日

5gの夢

他のソバはすべて脱穀が済んだというのに、ただ花が咲き続けただけで強い霜に遭い、たいして実がついていないような小粒の在来種の畑。
25日に刈ったまま放置してあり、火でもつけて燃やしてしまいたいくらい実がついていないのですが、隣にD建託のアパートが二棟あるのでそれもできず、仕方なくビーンスレッシャーを載せていって脱穀しました。
行けども進めどもさっぱりソバが溜まらず、しかも超小粒種なのでエンジンの回転を上げると実が充実していないシイナは茎や葉とともに前方へ排出されてしまうので、ますますソバが溜まりません。エンジンの回転を下げると茎が葉が混じってしまいますが、やむを得ません。そうしたら少し実が溜まるようになりました。
そのゴミだらけを唐箕にかけたら、28kgくらいしかありません。かなり力を抜いた甘い唐箕選なので、ほかのソバと同じくらいに回転させたら多分20kg以下になってしまうはず。
水分を測ったら21%もありました。ずいぶん水分が多いです。1日1%としてもいつものように2~3日の乾燥ではダメなようです。乾燥したらとにかく試食してみないと……。

まるで無限花序の罠に嵌ったかのようにひたすらにぎやかに花が咲くだけで、いっこうに実をつける気配がない。実に訝しいソバでした。
どうも、暖地のソバを寒地で栽培すると生育日数が長くなるようです。
花が咲くのはにぎやかだが実がつかない状態が10月初旬まで続いた。そうこうしているうちに強い霜が二日続いて、それ以上の生育は見込めない状況となりました。
8月後半、9月、10月初めまでの猛暑の間に咲いた花は衰弱花ばかりだったのか。
いずれにしても、この品種はもうこれで栽培しないことに決定。
昨年5gから種を増やしたのに。その5gの夢が費えました。(号泣)

2012年11月8日木曜日

何ともアナログな石の臼が

本日はダッタンそばを製粉。
ダッタンそばを製粉したら普通のソバを製粉する前に製粉用具一式をエアコンプレッサーで吹いたり、水で洗い流さなくてはならないので面倒なのだけど、自分以外にダッタンそば粉を欲しいというひとが複数現れたので、製粉しないわけにはいかない。
面白いもので、製粉機で粗く挽き割っただけで、中心の白いデンプン部分と、甘皮部分の黄色いタンパク部分とにきれいに分かれた。普通のソバもこれくらいはっきり分かれてくれれば、ずいぶん仕事もしやすいし、ソバ粉の調整もしゃすいのに。
ということで、ダッタンそばの場合粗挽きは意味が無いので、甘皮(この場合は苦皮?)部分をいかにきれいに細かく挽くかが大事になってくる。ということで、ロール製粉や金臼製粉だとあきれるほど挽いてはふるい、ふるっては挽くを繰り返さなければならないところだろうが、石臼だと1回でかなり苦皮部分を微粉に挽くことができる。石臼の偉大さが判るのは、ロール製粉が8回とか10回とか製粉機を通過させなければ甘皮部分の微粉を得られないのに、石臼は時間は少し余計にかかるが、投入量を加減してやれば殻割りは別にして、その後1回挽きで済ませることもできる点だ。
何ともアナログな石の臼が、感動するくらいきれいな仕事をする。

2012年11月7日水曜日

感動しない新蕎麦

T在来を打って試食してみた。
60目でふるった粉と、30目でふるった粉の2種類で打った、二種盛りということになるが、どうもどちらも初めて食す品種ではあるけれど、ぴんと来ない。味はともかく、こんなにソバの香りがしなかったけ? と思うほど。
新蕎麦というのは、案外こんな風にねぼけていて、新蕎麦に感激した覚えがない。1月後半から二月前半あたりになるとどうしてあんなに蕎麦の風味が強くクリアになるのか不思議だが、それに比べると、今の新蕎麦はねぼけているとしか言いようがない。
とりあえず収穫した玄ソバをすべて磨きにかけておこうと作業を始めたが、昨年主食にしたN在来は小粒な上に皮が薄いのか柔らかいのか、磨きにかけると皮がむけてしまうものが結構目立つので、近々製粉する1袋くらいを磨き、残りはその都度磨うことにした。ということでほとんど皮がむけないT在来だけ全部磨いておくことにした。
問題はその保存方法というか、保存袋の選択だが、昨年、高いので3袋しか買ってないネルパックにとりあえず入れられるだけ入れてみよう。

2012年11月6日火曜日

いちばん未熟というか

ようやくいろんな雑事が片付いて、夕方。Tさんの分も含めて600gほど蕎麦を打ってみた。
T在来の40メッシュ。このところずっと32メッシュや25メッシュばかりだったので、40メッシュがとても細かく感じられた。
外1,5という妙なつなぎの入れ方。これは灰分の少ない小麦粉の方が小麦粉の味がしないというので見つけてきたのだったが、灰分の少ない小麦粉は実はたんぱくが多い。そこで固くなりすぎないように外1,5にしたのだったが、まだ多かった。40メッシュなら外1で十分。ということで、やはりコシがあるというか、硬いというか、やはりこの小麦粉は使えないという結論。
そうそうこの40メッシュを十割でも打ってみなければ。

加水は、あとで計算したらぴったり50%だったが、こね始めたらやけに固くて難儀した。つなぎの小麦粉の影響か。そのせいでちょっと厚めというか、太めな感じ。
やはりつなぎは中庸な中力粉にしておこう。



やはり、種まき、栽培、製粉にくらべて、蕎麦打ちがいちばん未熟というか、へたくそ。蕎麦の盛り付けももう少し繊細にしないといけません。
それから、T在来、案外おとなしいソバで強烈な個性を感じない。さて、どうしましょう。


2012年11月5日月曜日

苦ソバたる由縁

今年収穫したダッタンそばを、ほんの少し、テスト製粉してみた。
電動臼では普通ソバを製粉中なので、手挽き臼の小さい方で一度粗く挽いて殻を取り、その後もう一度製粉し、60目だが直径1尺の小さいふるいでふるった。
それを麺にして食べるのではなく、80度くらいのお湯で溶いたダッタンそば湯がこれ。ルチンの効能を丸ごと摂取してみるという、自分の体を使った人体実験です。

やはり結構黄色いし、水で溶いたり、粉を舌にのせてみれば苦い。
まあ、これがダッタンそばの特徴なのですが。


写真右側は私はテスト製粉したダッタンソバ粉、左側はさるところで購入したダッタンソバ粉。色は白いわ、苦味はないわで、どうも訳がわかりませんけど、何らかの方法でルチン分解酵素を失活させているのかもしれないので、後日、当方も失活の実験をしてみようと思っています。失活させればルチンの黄色い色も薄くなるのか、不思議!!

2012年11月4日日曜日

他言、吹聴しない方が身のため

仕事上の得意先であるAさんの玄ソバ30kg!!
とりあえず半分を挽き割ってそば殻を排除し、電動臼にかけた。ホッパーに入る量は挽き割りが2,5KGくらいなので2時間半くらいは自動運転で済むはずだが、粉受けが小さいので1時間に一回くらいは様子を見に行かなければならない。だから一時間以上かかる外出は出来ない。何とか半分は製粉し終わったが、プロではないし電動臼も一台しか無いので、どうにもタイヘン。
ソバの製粉ができることをあまり他言、吹聴しない方が身のためと判りました。

ソバ栽培の師匠であるTさん、右ひざの手術を終えて昨日ようやく退院。めでたし。

2012年11月3日土曜日

充実した玄ソバ

10月はソバの刈り取りやら脱穀やらで疲れましたので、今日は数十キロ南の村の日帰り温泉へでかけました。その前に気になっていた蕎麦屋さんに寄りました。いろいろ書きません。写真だけ載せます。

真ん中の変わり蕎麦(芥子切り)と左の田舎蕎麦、見てどう思われます?(画像をクリックすれば拡大表示されます)


温泉施設でも食堂で蕎麦も提供し、売店でソバ粉も販売しているのですが、同じ敷地内に製粉加工施設があり、村のソバ生産組合が村内で生産された玄ソバを製粉しているということで、ソバ粉500g入を購入して来ました。
ちなみにポスターに「薫り高い在来種」という言葉があったので、フロントの女性に販売しているそば粉も在来種ですかと尋ねたところ、はっきりした返事はもらえませんでした。
村内産であることは確からしいのですが、在来種の生産量がそんなにあるはずもありません。平日は係が来ていますので判ると思います、とのこと。
ダムや山の紅葉などを見て帰宅しました。
帰宅後、早速買ってきたそば粉の袋を開封し、そば粉を舌の上に載せてみました。一般的にこういった温泉や道の駅などで売られているソバ粉は味も香りも無いのは普通ですが、味も香りもあり、間違いなく新ソバの挽き立てのなかなかいい粉でした。





お米の種では普通に行われていることだが、ソバ栽培の教科書に書かれていたのを思い出し、ソバの種では初めてだが塩水選を行ってみた。
塩水選というのは塩を溶いて水の比重を1以上にして実の充実していない種を浮かせ、比重の重い種を沈めて分離する、昔から行われている農法である。
これを今年収穫したN在来とN在来小粒選抜で実践してみた。
うるち米の比重1.12では少し甘いのでもう少し塩を足してみたら、3/2が浮いて3/1くらいが残った。そうやって軽い実を排除し、底に残った実を洗って乾燥させてみたら、なるほどいかにもまるまると太って比重の重そうな玄ソバだけが選別できた。これを来年度の種にしてみよう。

それから、さる研究機関のデータを基にいろいろ検索してみて、1000粒重、リットル重を勘案してもっとも実の充実したソバはどれか調べてみたら、データが出ている在来種の中では(という限定月で)一位は「妙高在来」、二位は「番所在来」でした。
うーん、なるほど……。
納得出来る結果でした。

2012年11月2日金曜日

製粉テスト&赤ルバーブ

今日はいよいよ乾燥の終わった2種類の玄ソバを3kgほど磨きにかけ、1kgずつテスト製粉してみた。
いつものように粗く挽き割ってからそば殻を篩と風力で極力排除しておき、それから電動石臼で、今日は極端な粗挽きはしないように投入量を控え、50目(約40メッシュ)で篩った。しかし見た目はもっと細かい感じで、ひょっとすると60目で篩っても大差ないかもしれない。
今回は自分のそば粉ではなくひとのそば粉を挽く練習で、40メッシュより粗い粒を入れる訳にはいかないので、実はつまらない。
製粉しながら指でそば粉を摘んでなめてみると、風味が違う。やはり品種間の差というか、1000粒重20gのものと35gのものではでんぷん:タンパク比が異なるので仕方ないか。



歩留まりはどちらも72%で、またまたちょっとオーバーしています。吝嗇な性格がこういうところに露呈してしまいます。(ーー;)
多分、信濃1号タイプの大粒種は72%でも75%でもいいかもしれないが、小粒の在来種は65%~68%くらいに抑えた方がクリアな風味になるはず。



それから、気温が下がって来たら色鮮やかになって来た赤茎Rhubarb。
高校の同級生と小学校の同級生に1~2kgずつ、あげました。
いよいよより赤の発色がいい株に目印の棒を立てておいて、来春は株分け増殖に入れるかな?

2012年11月1日木曜日

ソバの乾燥と保管

脱穀後まだ乾燥させていないある玄ソバの水分を計測したら18%だったが、忙しくて数日置いてまた計測したら17%になっていた。それを今日1日天日乾燥したら16%に。
これまで乾燥させすぎのことが多かったが、ぴたり16%というのは珍しい。
ただし、このまま玄米用の紙袋に入れて保管していたら、じりじりと水分が少なくなり、酸化、劣化が進むに決まっているので、とりあえず冬の内に消費する分はともかく、もう少し先まで保管する分は、昨年購入したネルパック3袋に脱酸素剤を入れて保管しようと考えている。1袋で玄米30kg入るタイプなので、70~80kgは入れられるだろう。
昨日、個人的に製粉を依頼されたAさんは玄米保管用の冷蔵庫を注文したという。米のためといいながら、実はソバ保管のためなのが見え見え。うらやましい。

うっかりしていたら、他の小粒品種はそう長く乾燥させたのではないのに13%台に下がっていた。
小粒種は体が小さいから乾燥が早いのだった。以後気をつけるべし。