しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2013年2月28日木曜日

正気の沙汰ではありません

昨年は4種類のソバを4ヶ所に分けて播種したが、今年は最近入手した在来種も含めると4ヶ所では足りなくて、5ヶ所、あるいは6ヶ所必要になる。いくら何でもこれは正気の沙汰ではありません。
また、同じ畑に2種類を播くという愚行だけは絶対に避けなければならないし、どれかを播種計画から外さないと苦しい。さて……。

2013年2月20日水曜日

2種混合

昨日Nさん宅に届けたそば粉の残りが800gほどあったので、夕方400gを生粉打ちしてみました。個性的で風味が強い花園畑で栽培した玄ソバを50%、N原で栽培した、風味は薄いが甘みがかなり強い玄ソバを半分ずつ混ぜて製粉したもの。
これを昨日、Nさんの奥さんがつなぎ無しで打って、切れずに美味しいそばになったというので、真似して生粉打ちしてみました。
さすがにNさんの奥さんが言った500回は厭なので300回を目安に捏ね(それでも、こんなに捏ねたら蕎麦の風味が消えてしまわないかと心配しながら)、伸して切りました。
加水がわずかに多かったのがきいてやや柔らかめだったので、蕎麦が切れる心配をして気持ち太めです。

 見た目はあまり旨そうではありませんが、2~3回噛むと口の中にむわ~と蕎麦の風味が広がり、その後から甘みが追いかけて来ました。
2種混合で両方のいいところが合体し、バランスのいい蕎麦になりました。
ただし、やはりもう少し細く切らないと、口の中でもごもごします。
それから、やはり40メッシュにしてしまうと透明感は無くなります。


2013年2月19日火曜日

どちらがいいんでしょう

午前中にNさんの家へそば粉1kg、3袋を届け、お茶をいただきながら蕎麦談義を含め、しばし雑談。今年の分もしっかり注文をいただいて、仕事もこなしました。

夜になってそのNさんの奥さんから電話。
早速蕎麦打ちして食べたところ、香りがあってとてもおいしかった、ご主人にお礼の電話をするようにいわれたので電話しました、と。
聞くと、十割でちゃんとつながったという。あるいはこの地のおばあさんたちに伝わる少し熱湯を回しておいて、それから水回しをする方法かもしれないが、Nさんの奥さんが教わったひとは捏ねを300回といったというが、Nさんの奥さんは「私は500回くらい捏ねます」って笑っていた。
え? 500回!?
私は水回しは丁寧にしますが、捏ねは50回するかしないかくらい。
プロも水は若干少なめで捏ねに重点を置いているひとが多いようですが。
どちらがいいんでしょう。
一度、試しに300回捏ねるそば打ちをしてみようと思います。

2013年2月18日月曜日

ひとに頼まれたものはメッシュを迷う

午後3時過ぎに、仕事上の取引先であるNさんの奥さんから電話があった。昨年秋のソバの収量がかなり少なくてそば粉が終わってしまったので、1kgを3袋くらい分けてもらえないかという。
もちろんOKです。(雪が降っていたので家で申告用の決算書作成準備をしていてよかった)
蕎麦好きのNさんの家へ行くといつも蕎麦の話になるくらいなので、ストックの粉よりも碾きたての粉がいいかと思い、すぐに5kgの玄ソバを碾きはじめた。
といっても昨年は信濃1号は栽培しなかったので、風味が強くて個性のありすぎるN在来を2,5kg、風味は薄いが甘みが強いT在来を2,5kg、両方を別々に粗割りし、皮を排除してからブレンドして電動石臼にかけた。
少し碾けてから40メッシュでふるってみると篩上はほぼそば殻とサナゴだけでちょうどいい碾け方なので、そのまま石臼を自動運転。午後7時半ごろ1kgづつに袋詰め終了。
自分用は40メッシュでは碾かないが、ひとに頼まれたものはメッシュを迷う。そのひとの技術によって40メッシュでもつながるひと、50メッシュでようやくつながるひと、いろいろなので、まったく知らない人の粉を碾くのは出来れば避けたい。
Nさんの家は二八なのでそう心配することもありませんが。

2013年2月17日日曜日

変色した積読本



探し物をしていたら、平積みの積読本のかなり奥の方の下層からこの本が出て来ました。
すでに本文用紙も赤く変色しはじめていて、昭和57年11月25日 第一刷発行。
読み始めたら非常に面白いし、解りやすい本で驚いた。理科系のひとが書いた本で、たまたま悪文というか、ムチャクチャ判り難い本があって閉口するが、この本は実に読みやすく、解りやすい。
ただし、ネットで検索してみたら新本は当然だが古書検索でも在庫が見つからなかった。

光合成のところ。
葉の中の海綿状の組織の中に葉緑体があって、そこで気孔から吸収された炭酸ガスが光合成によって液状の糖になりさらにデンプンとなる。
夜になって光合成が行われなくなるとデンプンはまた液状の糖となって、植物の組織のあちらこちらへ運ばれ、残りは実へ運ばれる。実へ運ばれた液状の糖は、実の中でデンプンになる。
何となく、ソバの実が膨らんでゆく様子が目に浮かんで来て楽しい。
そういえば、ソバの実を切って、中央に空洞があるソバが旨いという観察をされた先達が居られますが、空洞があるということはデンプン質がぱんぱんに詰まっていない玄ソバのほうがおいしいということになります。^_^;

これから毎晩、枕元に置いて少しずつ読み進めよう。



2013年2月16日土曜日

夜な夜な

このところ夜な夜な拡大鏡でのぞいている玄ソバ。

















似てはいるが、右と左は別もの。
左の方が気持ちふとっちょです。
真ん中のは比較用の常陸秋そば。

2013年2月15日金曜日

道具に凝るひと、こだわらないひと

昨日、ある著名な蕎麦店のご主人から電話があって、訳あってご自身では使わない麺棒をいただけることになった。
私のように自己流でいつまで経っても上達しないヘボにはもったいなくて、ネコに小判、豚に真珠なのですが、ありがたくいただいて大切に使わせていただきます。

面白いもので、蕎麦を打つのに道具にムチャクチャ凝るひとがいて、私の知人にも特注した蕎麦打ち台に木口まな板、そば粉保管用の専用冷蔵庫を持っているひとがいる。
そうかと思えば、キッチンのテーブルにホームセンターで購入して来たシナベニアを載せ、麺棒は同じくホームセンターで売られている手すり用の集成材の丸棒やステンレスパイプで、切りまな板はコクヨのカッター板というひともいる。
蕎麦打ちだけでなく、どんな分野でも形から入らないと前へ進めないひとと、スタイルにこだわらず蕎麦が打てれば道具にはこだわらないひとがいる。
文学でも形式から入るひとと、今回の芥川賞作家のようにオーソドックスな形式にこだわらず、書きたいように書いて形式からはみ出してしまって、なんじゃこれ? と言われるひとがいる。
そのどちらも蕎麦は蕎麦、小説は小説であるのは間違いなくてそれが面白いのだけれど、形式内に収まっているのはどこか物足りなさや面白くないという感じは否めない。かといって形式から大きく外れれば外れるほど、これが蕎麦? これが小説? ということになって多くのひとには理解されがたい。
 
私自身は後者も後者、とんでもなく「なんじゃこりゃ」の手合いで「訳わからん」ではありますが。

2013年2月13日水曜日

最後尾と最先端


このところ毎晩、拡大鏡でソバの実をのぞいていて、だいぶ眼が疲れてきました。
しかしそうやって毎日のぞいているうちに、在来種のなかに改良種らしきものが混じっているのもだいぶ見分けられるようになってきました。
無論、交配してどちらともいえない中間型も存在しますが、明らかに改良種型と思える実は取り除いてしまいます。
こんな原始的なことをしていていいのだろうか? 
蕎麦の世界の最後尾をよたよた歩いている感じです。

そういえば、夕方のローカルテレビ・ニュースでみましたが、県内のある市で製粉しない蕎麦の発表会が今日、あったようです。製粉しないで、「ぬき」を水に浸しておいたものを新開発の杵搗き機械で搗いて、それをこねて麺にするということで、見た目はきれいな粗挽きそば風でした。多分、風味はいいはずです。
浸した水分をどれだけ切るか(水分調整)、そして軽く搗くのかみっちり搗くのか、つなぎを入れているのかいないのか、そのあたりの加減がむずかしいと思います。
この方法は、すでに個人の先進的な蕎麦屋さんでこうした機械を使わずに試みられていることではありますが、さすがに新開発の機械を導入したせいか、蕎麦一枚が1600円とのことです。600円が機械の減価償却費ということでしょうか。
こちらは蕎麦の世界の最先端です。

2013年2月11日月曜日

ソバも人間も

このところ毎晩、拡大鏡片手に玄ソバをのぞいている。ただ肉眼で見ている分にはどれも同じソバの実にしか見えないのだが、ほんのわずかな倍率の拡大鏡であっても、その向こうに見えるのはどれひとつとして同じではない個性的なソバの実のひとつひとつだ。
この作業はどこか、私の好きな細密画を見るのに似ている。ディテイル(細部)そのものがまさに個性なのだと思う。

以前から、そば粉のディテイル(細部)を見るためにUSBマイクロスコープを欲しいと思っていた。が、まだ入手していない。頭皮の毛根を見るUSBマイクロスコープでもいいのだし、ネットで結構安価で入手できるのは判っているのだけど、その結果、えくぼがあばたに見えるかもしれず、拡大鏡でソバの実を眺めて悦に入っている現状の方が幸せなのかもしれません。
ソバも人間も、存在あるいは現象としては限りなくミニマム。

2013年2月9日土曜日

見てるだけ

ヤフオクに1円スタートでオータケのインペラ式もみすり機、ミニダップFC4Sが出品され、現在、残り時間22時間で11,100円。
本来は米用ですが、ソバの皮を剥くこともできるという。
ただし5種類くらいに分けて粒を揃えないといけないらしく、玄ソバの皮すべてを剥くには手間がかかりそう。
しかも在来種は小粒が多いのでさらに脱皮しにくい。
ということで、このオークション、見てるだけ。

2013年2月7日木曜日

ダッタンそば湯

そういえば、昨年4通りほど播いて35kgの収穫があったダッタンそば、そのうち15kgを製粉し、分けてあげてダッタンそば湯にして飲用しているひとが、自分以外に4名。
そのうちのひとり、まだ61歳だが、心臓の血管がつまって手術したり血糖値が高いとかの問題があるひとだが、昨年11月初めから飲み始め、病院での検査でヘモグロビンA1cの数値が7,××だったのが6,××に下がったといって、きちんと飲用していると聞きました。
また、血圧が高めで血管がもろいのか、眼底出血して手術までしたひとも、最近、話をしたら飲み始めました。
血糖値を下げたり、血管を強くしたりというのはダッタンそばに含まれるルチンの効果として有名ですが、あくまでも食品です。
そういえばやはりダッタンソバを飲んでいる友人に言われて気がつきましたが、ダッタン蕎麦を飲んでいるとなぜか爪が割れなくなります。
私は脳血管系の病気にならないように予防で飲んでいます。心筋梗塞でパタッと死ぬのは構いませんが、脳梗塞で寝たきりは避けたいので。


2013年2月6日水曜日

今年のソバ栽培での試み

どうすれば風味があって喉越しが良くてコシもある蕎麦が打てるか、おおよそのイメージは解って来ました。
どうすればそういう蕎麦を打てるそば粉を碾けるか、それもおおよその見当はついて来ました。
いまだにイメージも湧かず見当もつかないのは、どうすればそういう玄ソバを栽培できるか、です。

今夜は、何となくそば粉の成分表をネットで検索し、その灰分というかミネラルのほとんどが米や小麦粉より突出して異様に多い数値をながめていて、ふっと閃いてしまいました。
どうしたらうまい玄ソバが作れるか。
詳細は書けませんが、今年のソバ栽培での試み、面白くなりそうです。

2013年2月5日火曜日

春の兆し

同じRhubarbでも、他の品種はまだ芽さえ見えないが、この赤茎系だけは雪が融けたらこんなに芽が伸びている。明日はまた雪で覆われてみえなくなるが、その方があたたかい。


2013年2月4日月曜日

自分で食べるソバは


蕎麦について、これまでのように個人の趣味でなく、共同で研究することが多くなって来たので、どうも、ここに何でも書くというと差し障りがあることが増えて来ました。書けないというストレスを感じています。

さて。
日曜日に打った蕎麦がすごかった。
磨きにかけても玄ソバが光って来ない。ふるいにかけたそば粉を指でつまんでなめたら、舌や喉が張り付いてしまった。
自分で栽培したソバではなく、無名だが在来種の玄ソバだったが、まさか、一作年産のひねものをつかまされた??…と思えるほど乾いて色艶が無い。
そんなそば粉だからか、水回しで何と62%もの水が入ってしまった。普通は50%前後である。こんなに水が多いのは新記録である。
こんなに過乾燥だからさぞや不味いかと思ったら、過乾燥気味の水分を欲しいだけ十分にあげたせいか、風味も感じられて食べられないほど不味い蕎麦にはならなかった。
ということは、過乾燥でなくて適切な水分で保存されていた玄ソバであったら十分においしい蕎麦になったかもしれない。と思うと実に残念。せっかくの在来種というのに、これを販売するのはどうかと思いますが、どうも、ソバを栽培する人みんなが種まきから保管までの知識を十分に身につけているはずもないので、仕方ないんですね。
自分で食べるソバはやっぱり自分で作るに限ります(てか)。