しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年12月30日火曜日

サイクロン

昨日は自分用の蕎麦を少量打ちした。
30目下の粉だったせいか、水回ししてもほとんど香りはしなかった。
今日はお世話になった家に届ける蕎麦を1,5kgほど打った。
40目下の粉だったせいか、水回しの際に結構、香った。
同じ玄ソバであっても、粒子によって香り方が違う。
甘皮を碾きこむ割合が同程度なら、微粉ほど香りが立つ。
しかし、水回しで香ったからといって茹で上がった蕎麦が香り高いとは限らない。かえって、水回しで香り成分が逃げ、茹でて逃げといった風に考えられないことも無い。

そういえば、かつて製粉工場を見学した際に驚いたのは、ロール式の製粉機で製粉されたそば粉が、パイプでつながれたサイクロン式の空気圧送方式によってシフターに運ばれたりしていることであった。
あんな風にエアのサイクロンで動かされたり篩われたりしたら、香気成分などみんな揮発、雲散霧消してしまうだろうにと思った。
さて、あの時同時に見学した電動石臼での製粉はどんな風に篩に運ばれていたのだろう? 見た記憶が無い。
あの当時はまだ、数十台の電動石臼が動いているのをみただけでびっくりして、そこまで見る余裕がなかった。

明日は自宅用と仕事絡みの知人の二軒分で1,3kgくらいを、午前中に打つ予定。

2014年12月25日木曜日

ソバを研究した教授の

書籍化されていないソバに関する論文をPDFファイルで2つ入手。
印刷するとA4で200枚近く。
昭和の論文でデータはやや古いが作物としてのソバの栽培についての研究は案外少ないので貴重である。
正月にじっくり読めます。

 

2014年12月23日火曜日

さすがは日本の職人さん



この田舎では放送されておりませんので、こんな番組があるのも知りませんでした。
さすがは日本の職人さんです。
石臼の目立てでもお世話になります。
がんばって!!

2014年12月21日日曜日

お一人様ねずみ大根

ねずみ大根の大きさのそろったものは石臼手碾きの師匠のお店に送ってしまい、自分はあえて小さいものだけを保存しておき、こうやって少しずつ洗って冷蔵庫の野菜室に入れておきます。
いわば「お一人様ねずみ大根」で、これがひとり、ふたりでソバを食べる場合などに案外重宝です。
今年のねずみ大根は辛味と甘みが十分で、朝ごはんの時など蕎麦以外にも使えます。

ねずみ大根は土を選ぶようで栽培は難しいのですが、ソバを連作して土壌中の養分が少なくなっている畑の隅っこで栽培すると、案外お尻の丸くなった、辛味の強い良質なものが出来ることがわかりました。

2014年12月20日土曜日

蕎麦の魅力を簡単に言ってしまえば、「風味」、「のど越し」、「こし」、この三つの正三角形。
このどれかか凹んでも美味しくなくなってしまう。

「風味」はさらに香りと味。香りは揮発成分であるからまさに「風」とは言い得て絶妙。

2014年12月17日水曜日

悪天候なので

昨日は借りているソバ畑の地主さんへ毎年寸志とともにお届けしているそば粉10kgを電動石臼で製粉。自分用に粗碾きを碾くのではなく、普通のメッシュの粉を碾くのは時間がかかる。
今日はまた、お友達の蕎麦屋さんに送るダッタンソバ粉を玄ソバで24kgほど製粉。
蕎麦麺用ではなく別の蕎麦料理用なので、麺にしてつながるように気を使って製粉する必要もないが、案外芯のデンプンと甘皮がはっきり分離できるので、製粉時間は短くて済んだ。
(ということは、ルチンの多い部分だけを碾き分けることが可能ということ……)
(閃いた~~!!)


 

2014年12月15日月曜日

そのあたりを知ることが出来れば

小麦とソバはまったく異なる穀物ではあるけれど(正確に言えば小麦は穀物だが、ソバはただのタデ科の草の実に過ぎない)、その実の組成という点では似ている。
早い話が真ん中にデンプン、皮の部分にミネラルを多く含んだタンパク質と脂質を持っているという点でがものすごく共通している。
そのミネラルやたんぱく質の微量な差異が、確かな風味の差となってしまう。

穀物のデンプンはどうやって作られるか、穀物のたんぱく質や脂質はどうやって作られているか、そのミネラルの組成は? 
そのあたりを知ることが出来れば………。

2014年12月14日日曜日

目立てのメソッドは同じではない

多分、花崗岩・御影石系の硬くて緻密な石と、安山岩・溶岩系のガスが抜けた気泡が多い石とでは目立てのメソッドは同じではないはず、というか、相反する。
前者は意識的に荒らす必要があるが、後者はその必要度は低く、むしろ碾けすぎを警戒しなければならない。

それと、目立て道具である「たたき」と「ビシャン」の差異。
「たたき」は石を線で荒らすしかない。
「ビシャン」石を面で荒らすことが可能。
という訳で、「たたき」の限界を「ビシャン」が超える。

2014年12月13日土曜日

わが道を

しばらく前に直売所で購入して来た長野県推奨の「信州ひすい蕎麦」のそば粉。
県と生産者との取り決めで、玄ソバは買えないらしいのでそば粉を購入しましたが、500gで950円は高い(おいしければ文句は出ませんが)。

打ってみたらこんな感じ。
甘皮の緑色が濃いというのが売りなはずですが、これでも新ソバ? という色合い。
香り薄く、味も普通。
これが新ソバだったら、黒化率上がってからのコンバイン収穫ということか。それにしてもインパクト無し。
これではひすい蕎麦の評価は上がらず、やがて消えてゆく運命となるかも。

ま、わが道を行きます。

2014年12月12日金曜日

ソバの実は

国際肥料工業会 (International Fertilizer Industry Association) によると、リン酸肥料が使用される主な作物とその割合は、小麦が18%、野菜・果物が16%、米、トウモロコシがそれぞれ13%、大豆が8%、サトウキビが3%、綿花4%となっている
 ソバの実は、
実は、
小麦以上に、
ミネラルとしてのリンを含有している!!

 

2014年12月10日水曜日

なるほど!!

リン酸は、細胞核の重要構成成分であり、麦は初期生育に要求し、また登熱時には子実タンパク質の構成に寄与する。リン酸は土壌中の作物根から出る根酸によって溶解され、作物に吸収される(水溶性りん酸として吸収の早いものもあるが)ため遅効的であり、早い時期(基肥)に施用しておくことが大切である。
リン酸の子実生産能力は高く、窒素・カリと比べて倍近い
本県に多く分布する火山灰土壌(黒ボク土)では、施用したリン酸が土壌中の鉄、アルミニウムと結合し、リン酸鉄又はリン酸アルミニウムになって不活性化し、作物に吸収利用されにくくなるため、リン酸を有機物と併用したり、ある程度多量に施用して、可給態リン酸を富化しておくことが必要である。
リン酸の施用量は、水田の場合、 10a当たり9~13kg 、火山灰土壌の畑では10a当たり10~15kgが標準である。
 隣の県の「作物の栄養生理と養分吸収」より。

なるほど!!

2014年12月7日日曜日

できるだけ科学的に

さる試験データを入手。

レタスを栽培した後でソバを栽培。
しかも無堆肥で無機質肥料、N抜き、P抜き、K抜き、無肥料。
堆肥を入れて無機質肥料、N抜き、P抜き、K抜き、無肥料といったパターンで栽培し、しかもソバ播種前と収穫後のPH,EC,N,P,Kの残存量など詳細なデータが一覧表になっている。実は以前自分が収集した資料のファイルの中から発見。
播種前と収穫後の土壌の養分が取られていて、栽培後にどれだけ減った(吸収されたか)が判る、すごいデータ。宝物の発掘です。
といっても土壌の性質によって変るので、どこでも通用するわけではありませんが、ソバが刈り取りまでにどれだけの養分を吸収するのか、案外詳細な研究データが研究機関の外には出て来ないので、貴重なことは確か。

ちなみにN原の畑の土壌の電気伝導度は、3年前までスイカが作られていた東半分が0,14ms/cm、ソバを十年近く栽培し続けている西半分が0,11ms/cm。
これは結構いい感じの数値だが、だからといって無肥料では倒伏しないが強い風味は望めないだろうと。
また、畑というよりただの宅地造成地である、自宅近くの花園2号地はたったの0,03ms/cmで、これでは肥料分が無さ過ぎ。我が家の水道水でさえ0,06ms/cmなのだから、いかに痩せていることか!!

ソバは吸肥力が強い。だから少しの養分しかない痩せた土壌でも育つが、それだけ強い吸肥力で養分を吸い尽くしてしまう。本当の痩せ地になってしまう。
倒伏を恐れてはおいしいソバは栽培できない。
この資料にはこうも書かれている。
減収だけでなく、風味の低下にもつながる。

来年度からはできるだけ科学的なソバの栽培を目指す心積もり。

2014年12月5日金曜日

遺伝子の記憶

製粉したままだったK町在来を今夜、試食。
おとなしい蕎麦。癖が無く、デンプンが勝った蕎麦というか、これじゃ江戸蕎麦。
先日、むちゃくちゃ野生的な蕎麦に遭遇したばかりなので、ほんとうに対極的な蕎麦。
同じソバで製粉の仕方も同じようにしたのに、在来種としての来歴が異なり、栽培した畑が違うだけで、味がこんなに違ってしまうのかと衝撃を受けた。
遺伝子が何かを記憶しているのだろうか。
K町在来は、残念ながら来年以降は栽培しないことになるだろう。

そういえば、菜園のルバーブの複数の株が、この真冬を迎える時期に蕾を伸ばしていた。
それは南半球から来た種子から選抜した株だった。
北半球では、通常、ルバーブが蕾を持つのは6月である。つまり、今は南半球での蕾の時期である。
日本に来て、世代が変っているのに、遺伝子はまだ南半球での開花時期を記憶しているのだ。

2014年12月3日水曜日

いずれにしても

ホッパーは1号機と同じ材質と構造ということに決めたので、手慣れたところで先行して製作開始。

本体の軸と軸受けは手碾き仕様で本職の石材店でしっかり接着剤を使って固定されている。もったいないが、電動仕様に変えなければならない。
それらをどうやってきれいに外すかを思案中。
これだけしっかり出来ているのだから、このまま手碾き用で置いておく方がいいかという考えも度々頭の中をかすめるが、すでに動力装置をすべて揃えてしまっている。

いずれにしても本格的な作業は1~2月。

2014年12月2日火曜日

土に問題

今年初めて、さるソバ生産協同組合と共同栽培した山の中の畑の結果がさんざんな結果に終わった理由について、ただ多雨と日照不足だけにあるのではなさそうな気がしていろいろ考えている。
昨年、視察に行った時も、周囲のソバが針金のように細くて丈の短いものだったので、今年の特異的な多雨・日照不足だけに不作の原因があるのではなさそうだと推測。

今日は、自家菜園で少し試験栽培した在来種は結構収量があったので、そこの土を採取して来て、電気伝導度を測ってみた。
結果は0.12mS(ミリジーメンス)。
普通の作物が0,3から0,5mSくらい(施肥前の数値)がいいと言われているので、それに比べると数値は低いが、ソバはむしろこれくらいが最適なのかもしれない。
0,1からせいぜい0,2mS。

それなのに、今年失敗した山の畑の数値は、栽培前、施肥前に計測したときに0,02mSであった。この数字は肥料分がほとんど無いに等しい。
気になったが、ソバ生産協同組合の慣行の施肥にOKを出してしまった。10a当り窒素2,8kg。
天候のせいもあるが、それにしても養分吸収が悪すぎる。肥料が少ないというよりも、吸収できない原因がほかにあるとしか考えられない。
どうも、土に問題がある。

2014年12月1日月曜日

材料調達

仕事で出かけたついでにホームセンターに寄り、ホッパーの部品、モーターから上臼までのシャフトの素材などを購入。
台に使うアングルやキャスター、木材、アルミ板なども購入する予定だったが、カード会員10%引きのセールがいずれあるはずなので、それまで待つことにした。
ホッパーは基本的に1号機である「そば吉君2号」と同じ材料で同じ大きさで製作するこ
とにした。
2号機である「そば吉君3号」は直径が大きいし溶岩製で作業効率もいいと思われるのでホッパーを大きくしたかったが、透明で中身が見える素材の大きいサイズが見つからないので断念し、同じサイズにすることに決定。
ただし、エクステンションというか、臨時的にホッパーの容量を大きくする仕組みは「そば吉君2号」で製作してあるので、それを使えば8かL10Lくらいまでは可能になる。

2014年11月28日金曜日

メモ

三相200Vのモーターが到着。確かに新品未使用。
これで動力源はOK。

2014年11月26日水曜日

ラッキー

オークションで落札した減速ギヤが、速攻で到着。
箱は古びて開けられてはいるが、未使用ではあるらしい。
現在もメーカーで製造販売されている型番なので、実にお得な買い物ではありました。

ついでにこれと合体させるモーターも検索してみたがヒットせず。
ただし、念のためにモーターの出力が30W多い機種の型番で検索したら、ありました!!
去年の8月製造で新品未使用。
もう一度、メーカーサイトで型番を検索してみたら、これも現在も製造販売されている型番で、しかも減速ギヤも今回落札したものが使えることが判明。
ということで、このモーターも即決価格で落札。メーカーのウェブサイトの価格の58%。
消費電力は予定より30W増えるが、その分、起動トルクや定格トルクは大きくなるので安心ではあります。
1650回転が15回転になるのですから、トルクの心配はないと思いますが、
「作りました。でも、重くて回りません」
では泣くに泣けませんから。

やれやれ、これで必要なものは揃いました。
ホームセンターで台やらシャフトやらホッパーやらを作る資材をそろえておいて、1月、2月に製作する予定です。

2014年11月25日火曜日

たった10目の違いの間に横たわる大きな風味の差

一昨日テスト製粉したK町在来を試し打ちし、試食。
ただし山ノ神が温かい蕎麦を強く主張したので、泣く泣く鳥南蛮に……(号泣)
そこそこ美味しかったことは事実。
しかし、やはり、たかが篩の40目と30目、その「たった10目の違いの間に横たわる大きな風味の差」を実感。
粒度分布を考えれば、やはり篩は粗いに越したことはない。
が、30目より粗い粒子は私の拙い蕎麦打ち技術では歯が立たないし、食感にも問題がある。30目くらいが限度。

2014年11月24日月曜日

うふふ

新品を購入すれば11,700円の減速ギヤを、オークションで1,000円+送料756円でGet。
未使用品とあるが、あまりに安いので大丈夫? 
残るはモーター。これは同じ型番が中古で出る可能性はかなり低いので、一応ウォッチングは続けるが、新品を注文する方が早いだろうと思う。



2014年11月23日日曜日

K町在来

夕方、少し時間があったので、近くの避暑地の名をいただいた在来種を1kgくらい製粉。40目下が900g、40目~30目の間が20g。
玄ソバが1kgだとすれば歩留まりが良すぎる。1,2kgくらいあったのだろう。やはり計量はきちんとしなれば。
碾きあがった粉を舌に載せて味わってみたが、結構いい感じ。
とりあえず40目下の粉だけで打ってみよう。


2014年11月22日土曜日

危ない

うっかり単相200Vのモーターを落札するところだった。単相と三相の区別もつかない頭なので危ないことこの上ない。
単相200Vと三相200Vのモーター、型番でCとSが異なるだけで、他の数字やアルファベットは同じ。確認して良かった。
多分オークションには出てこないだろうし、モーターだけは新品を買った方がよさそう。

そのかわり、モーターより高いギヤが安く落札できそう。こんなに安くて大丈夫? 未使用品とあり、現在もメーカーで販売されている機種なので大丈夫と思う。

2014年11月21日金曜日

むふ~



夕食後ではありますが、ようやく少量を試し碾きしたさる在来種を打ってみました。
いつものように粗く碾き割ってそば殻を排除してから電動石臼で碾き、40目で篩ったものに篩い上を少々混ぜたものを二八で。

結果。
蕎麦の香りというより、穀物臭が強い。
蕎麦の香りは、やはり刈り取り適期に刈ったものでないと望めないのかも。
その刈り取り適期って? むふ~。

2014年11月18日火曜日

畑を選ぶ


今年はソバの収量が昨年の半分という悲惨な結果なのに、ダッタンソバとねずみ大根はむちゃくちゃ出来が良い。
ねずみ大根は畑を選ぶ。
というか、どこの畑でも同じように出来るわけではないことがよく判った。

まあ、ソバも畑を選ぶことは確か。

2014年9月27日土曜日

自分の未熟を棚に上げ

どうも自分で碾いたのではない粉は打ちにくい。
というか、300g中40目(訳32メッシュ)より粗い粉が50gで私には粗過ぎる。
しかも玄碾きなので麺体がくすむしそば殻も目立ってしまう。
その上、細く切れない。
粗いので水分が取られ、その分、捏ねが強くなり、その結果、蕎麦が固くなる。



5月に入手以来作業がはかどらなかった32cm臼、いよいよ最終局面でビシャンによるドレッシング。このビシャンは借り物だが、やはり安山岩、溶岩系の素材だとタタキだけでなくビシャンも必須で、自分のものを持たなければならないことが良く判りました。
可能な限りそば殻を碾きこまず、かつ細かく碾ける部分は細かく、粗く碾く部分は粗く、それを一回碾きで出来ますように。

2014年9月26日金曜日

インバーターGet

モーター、ギヤヘッド、インバーター。
すべて新品では値が張るので中古を探すことにし、とりあえずは幸先良くインバーターをゲット。

4年前の製造で未使用のいわゆる新古品だが、家庭用の単層100Vで使えて三相200Vのモータを回せ、なおかつ回転数を落とせる。
ただし回転数を1/100にも落とせる訳ではないので、1/50くらいのギヤヘッドは必要。そうすれば、一分間に30~15回転くらいに回転数を変えられる見込み。
モーターとギヤヘッドは新品でも2万ちょっとくらい。時間をかけてちょうど良いモーターとギヤヘッドの中古を探すか、新品で間に合わせるか。あわてることもないので、じっくり進めよう。

2014年9月22日月曜日

石臼電動化2作目?

しばらく前に、石臼の師匠から直径34cmの溶岩の石臼が届きました。
手碾き出来ないこともないがやはり重過ぎて使いこなせないので、これを電動にして使えたら使ってということです。
あれから毎日、その石臼の目をながめています。
時間にすればほんの数分か、十分くらいですが、見ているといろんなことが解って来ます。
1kgほど手碾きで碾いてみましたが、玄ソバが入れば結構軽く回り、粒度分布の広い粉が気持ちよく落ちてきます。
細かい粉が碾ける石臼が一般的にはいい石臼ということになりますが、師匠の石臼はただ細かい粉を碾くだけの臼であることを拒否しているような風貌をしています。
そして玄そばを磨り潰すのではなく、剪断する、荒々しく切るといった目になっています。それでいて、そば殻を可能な限り碾きこまずに排出する。
まさに、稀有な石臼です。
この34cm臼の電動化は定速なら簡単なのですが、師匠は玄ソバに応じて少しは回転数を変えられる方がいいと言います。
回転を変えるとなるとインバーターが必要で、しかもモーターは100Vではなく三相200Vということになります。インバーターだけで15回転や30回転には落とせないので、ギヤヘッドも必要。中古を探すにしても大変です。半年、一年かけるつもりでゆっくり進めます。

それより先に、今年5月に入手してまだまだ中途半端だった32cmの溶岩臼の目を、相当修正しなければならないことが解ったので、それを優先させます。


2014年9月19日金曜日

花の盛りも

あと数日のような気がするので、パチリ、パチリ。
この夏は雨降り続きでソバの生育は良くありませんが、がんばって咲いている茎もあります。
9月に入って日中と朝晩の気温差が大きいので、風味が濃いソバになる可能性もあります。







2014年9月14日日曜日

採種?

7月半ばに一泊した民宿でいただいてきた在来種のきゅうり。スーパーマーケットで売られている現代のきゅうりとは食感が異なり、さくさくしていい感じでした。サラダによく、また白瓜の代わりに粕漬けにしてみたら、これも食感がよくておいしかった。
取り残しをそのままにしておいたら、こんな容貌になりました。


伝統野菜に指定された在来種ですので、採種しないつもりでしたが、自家用に限定すればいいような気もしますので、今日、一応採ってきました。

この本によれば、これで一週間ほど追熟させてから割って中身を取り出し、一昼夜ポリ袋に入れて発酵させ、それから水洗いして種だけを残し、乾燥させればいいのだそうです。


今日もまた蕎麦。
先日の電動碾きの40目の粉。風味、コシ、のど越しのバランスがとれた蕎麦を打つためにはこれくらいが最善ではないにしても次善かなと思います。
気温が下がってきたせいか、蕎麦がおいしくなってきました。

2014年9月13日土曜日

花嫁小豆

北海道のともだちから送っていただいた、斑小豆(花嫁小豆、嫁入り小豆)の3回目の収穫。といっても年老いた母親が喜んでやっていますが。
そんなにたくさん播いたわけではありませんが、1回に3合くらいの収穫です。

2014年9月11日木曜日

珍しく十割

今日は昼食がひとりということなので、これ幸いと蕎麦打ちです。
下手くそな私には珍しく、十割があっさりつながりました。
やはり粉が碾きたてだと違います。
同じ32cm臼で手びきと電動の2台で、並んで、でできる限り同じ条件でひいたそば粉を2種類打ってみました。どちらも篩は40目。






右の白い蕎麦が電動、左のやや黒っぽいのが手びき。
手挽きの方はそんなに使っていないのでまだ目が立っていて、挽け過ぎということでしょう。(それからどちらもちょいと茹で過ぎ。)
風味は黒い方が強いですが、今日のところは、歯切れ、食感のいい電動の勝ち~。
  
それにしても、いくら自分で食べるにしても、蕎麦の盛り付けにもう少し神経を使わなくては。

2014年9月9日火曜日

最悪の夏

最後のソバの種を播いてから一ヶ月が経過しました。
とんでもなく雨が多く日光が差さない夏になってしまい、ソバ栽培にはまったく最悪の夏になってしまいました。
当地の8月の日照時間は平年より100時間少なく、積算温度も100度近く少ないということです。



ただし、写真の7月25日に播いたソバと、8月2日に播いたものはそこそこがんばって花が咲き、実をつけ始めています。8月8日に播いた主力のソバ畑は情けないくらい成長が悪いですが、それでも花を咲かせています。



まだ調整中のソバ吉君4号で、少し試し碾き。あまり使われていなかったらしく、粉の排出は左側の一ヶ所を除いてほぼ均等に出ている。ただしやはり手碾きの32cmは、この年齢で腰椎すべり症治療中の身が碾くのはきついし、碾け過ぎず、粗過ぎずの落とし込み量を見出すのは一回や二回ではとても無理。
とりあえずは30目か40目で篩って、近日中に味見してみます。

2014年9月8日月曜日

小麦製粉テスト

昨年秋に試しに200mlほど播種した小麦が十数kg収穫できたのですが、猛暑に続く雨続きのため、あえて製粉せずにいましたが、午後、ちょっと空き時間ができたので、5kgほど製粉してみました。


これが一番粉ですが、二番粉を合わせて3,2kgの小麦粉ができました。歩留まり64%でした。
それにしても、小麦粉ってこんなに香りが強かったっけ? と思うくらい強い香りです。
こんなに香りがいいのならパンを焼いてみたいところですが、あいにくと農林61号といううどんにて適した小麦なので、さっそくうどんにしてみます。
パン用の小麦を播いてみるのも面白いかも。

2014年9月5日金曜日

引っ越しは大変です

長いこと、古いパソコンを騙し騙し使い続けてきましたが、仕事に業務用のソフトも使っていますので、壊れたら困ることは目に見えています。ことに販売管理と会計ソフトだけは絶対にデータを失う訳にはいきません。
ということで、ついにパソコンを新しくしましたが、ソフトやデータの引っ越しが大変で、今日で三日目ですがまだ終わりません。
日頃、パスワードなど様々な設定は専用のノートに手書きでメモしているのですが、それでもホームページをサーバーに転送するFTPの設定がうまくいかず、四苦八苦です。サーバーの設定が5つもあるのです。
音楽ファイルや画像ファイルもすごい量ですが、時間がないのでこれらの整理は後回しです。

2014年9月2日火曜日

ようやく晴れ


\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
ようやく晴れました。8月10日以来、ずっと曇っていて雨といった天候で、ストレスがたまりました。このソバは7月28日播種。

以下は8月2日に播種した、味見用の3種類の在来種。
早生から晩生へと順に。






同じ日に播種しても、これだけ、開花の早さが異なってきます。
1番上は、樹勢も葉の大きさも小ぶりですが、花は早くてびっしり。こういうのは霜に遭わなくていいですが、さて、味は?

2014年8月31日日曜日

またまた怪しい工作



この赤い容器は播種機の種を入れる部分ですが、ソバなど大きめの種を何kgと播く場合はいいのですが、大根や野沢菜などの小さめの種を自家用程度播くのにはホッパーが大きすぎて不都合というか、播種する以上の種を無駄に用意しなければなりません。メーカーにそういう少量播種用のアタッチメントがありますが、今から注文したのでは何日か時差が生じてしまいます。
ということで、自分で工作してセロテープで貼り付けるという、小学生の夏休みの工作にも負けているチープな仕上がりのミニホッパーになりました。ホッパーの中にもうひとつ小さなホッパーを仕込んだ訳です。
この四角い枡のなかに種を入れて、さっそくねずみ大根を播いてみたら、白いベルトの1つの穴に3粒入って、上手に播くことが出来ました。
400粒入りを4袋播いたので1600粒。3粒ずつ落ちて1本に間引きますので、500本くらいは収穫できる計算。
そんなに作ってどうするの?(と背後から家人の声……)
実は他の場所にも2種類……テスト播きしているのです、(ーー;)

写真のベルトは野沢菜の条播き用で、大根は点播用で穴は一列です。

2014年8月30日土曜日

はーい、喜んで

いくら何でも夏なのに天候が悪すぎます。雨が多くて日があたりません。

いちばん主力にしている在来種のソバを播いて20日の上になりましたが、どうも今年は私がソバ栽培を始めて以降、最悪の出来ではないかと思われます。
昨年、一昨年と猛暑が続いたので種まきを4日ほど遅らせ、しかも茎が細くなるからと播種量も少なめにしましたが、すべて裏目に出ました。
雨に弱いソバは、発芽も悪く、発芽したものも水はけの悪い場所では根が酸素欠乏で弱って枯死しそうな感じです。
猛暑が一転してまた梅雨どきに戻ってしまったような感覚です。

先日、草ばかりびっしり生えてきたソバ畑に管理機を載せていって、中耕培土をしておりましたら、後で気がつきましたが石臼の師匠から電話が何回も入っていました。エンジンの音で着信音はまったく聴こえません。
そしたら、手碾き用の小さい石臼は近いうちに譲ってもらえることになっていたのですが、もうひとつ、溶岩の鬆(す)の入った石臼で35cmくらいあるものをもらってもらえないかという話でした。
大きすぎて手碾きでは無理なので、そちらで電動用に使えないかと。師匠は一途で頑固な手碾き派なのです。
「そのうち歳をとって手碾きが苦しくなったら電動化をお願いしますよ」とは言われていますが。
はーい、喜んで、いただきます、^_^;

溶岩で鬆が入っているというのは、要するにガスがぬけた気泡が多いということ。
もっとも師匠はそういう鬆の入った溶岩の石臼しか使わない。
気泡が多くてざらついた石なので、うっかり目立てを細かくしてしまうと、粉が碾けすぎて微粉が多くなってしまう。
それを電動でというのはさらに難しい。
モーターその他、少々資金が必要だが、今ある電動石臼とは別に製作したいと考えていますが、さて、どうなることやら。時間もかかります。



2014年8月21日木曜日

「水難の相」



「また、タネまき後に降雨があれば、やわらかくふくれあがっている地表は雨滴にたたかれて沈下し、地表に薄いフィルムをつくる。このフィルムは、ち密にできた紙状になって、空気中から地中に空気がはいる道をふさぎ、また地中に発生した炭酸ガスの発散を出来なくする。そして、発芽しようとするタネが、呼吸困難のため窒息するばかりでなく、大気の温度が地中に浸透することもさまたげられることになる。」(菅原金治郎「ソバのつくり方」)

以前、この文章を読んだときには、地表にフィルムなどと科学者らしからぬ言い方だと笑って読み過ごしたものだったが、昨夜、布団の中でふと思い出して、もう一度読み直してみた。
いや、土の細かい粘土粒子と水とで、ほんとうに地表にフィルムが出来るのだ!! と得心。
そして今朝、暑くなる前にと早くから家の近くのソバ畑の畝の間を管理機で耕しました。宅地4区画分だから250坪くらい。
お盆前後に降り続いた雨を十二分に吸ってしまったためか、ここ数日雨が降らず、太陽が出ているにもかかわらず、まだ土壌水分過多からぬけられないで、ソバの双葉や一葉め、二葉めが黄色くなってきている場所があるのです。
ということで、とにかく土に空気をふくませ、水分が空気中に蒸発しやすいように畝間を耕そうという訳です。水分過多な上にこんな重い土を載せてはかわいそうなので、耕すだけで培土はせず。またあとで。

またソバの種自体が、オクラ、ヘチマ、ゴーヤ、朝顔などと同様に硬実種子といって厚い皮に包まれています。この厚い皮が水分を過剰に与えられると、皮の内側に水の膜が出来てしまい、酸素が通らなくなってしまいます。すると、酸素欠乏で種が腐ってしまい、発芽しないことになります。

今年のソバ栽培は「水難の相」に満ちた難儀な年のようです。

2014年8月20日水曜日

あまりに暑いので

昼食に冷かけ蕎麦。
そば粉も、載せた具材のネギ、茗荷、トマト、ナス、全部自家製。中辛の青唐辛子を刻んでのせたら実にいい感じでした。

これは今朝の庭ソバ。蕾が見えて来ました。

2014年8月18日月曜日

観察用

暑くならないうちにダッタン蕎麦の中耕除草に出かけました。自分で飲むダッタンそば湯用なので、これだけでも余ります。
先人が行ってきたことには必ず意味があり、中耕除草もそば栽培には重要な作業です。管理機で耕し、土寄せする前におまじないの施肥を少々。

封筒の中にこれだけのソバの実が。
確か、数年前に栽培してみてさんざんな結果になった対馬ソバの小粒選抜と、普通粒。日長時間に感応性が強いので当地には適さない品種と判ってはいますが、母親用に借りた宅地菜園の隅が空いていたので播いてみました。
観察用です。




下の写真は家の近くの造成地の宅地に播いた在来種のうちのひとつ。雨降りが続きましたが、水分過多→酸欠→根腐れも起さずに頑張っています。




2014年8月16日土曜日

お盆の蕎麦

今日は旧暦の薮入りにあたるので(古)、終日自分の時間。
ということで、しばらく前の猛暑では暑くて蕎麦を打つ気にもなりませんでしたが、蕎麦を食べたくなってきましたので、道具を出して来ました。そば粉はもう美味しいのが無いので冷凍庫をかき回してみたら、何と2011年産のそば粉が真空パック状態で底に沈んでいました。いちばん好きな在来種の粉なので、味がどうか試食してみたいと思って、これを使うことに。
食べるひとは妻のほかはいないので、200g+つなぎ40g。
それから暑い時期には苦みばしった蕎麦もいいかなとそば粉100g+ダッタンそば粉100g+つなぎ40gも後から水回しして2種類の蕎麦。いくら何でも200gは打ちにくいですね。


さてこれからのして切ります。





蕎麦好きの仏が帰ってゆく前に蕎麦を供えることが出来ましたが、苦い蕎麦なんか要らないよ、と言っているみたいです、(ーー;)

それにしても40目の粉ってこんなに打ちやすかったんだ!!

2014年8月14日木曜日

ソバ栽培講座の畑、発芽

村職員であるNさんよりメール添付で栽培講座で種まきしたソバ畑の写真が届いた。

 参加者が手播きした部分。畝によって(ひとによって)落ちた種の密度が違うのが歴然としていて面白い。


これは播種機で播いた部分。手播きした部分は管理機で耕して畝立てをし、そこへ播いたのでまだ雑草が生えていないが、播種機で播いた場所は前もってトラクターで耕してあったので、雑草の発芽が早い。思わぬ落とし穴。
右側のすでに生長しているソバは、村のソバ生産組合がばらまきした畑で、これはコンバインでの収穫となります。

2014年8月11日月曜日

施肥についてのメモ

Nさんからメール。
1200mの畑の生育の悪い場所について、窒素の入った肥料の追肥はどうかという質問。
もう少し様子を見ていて、生育の差が広まるようだったら、ソバの草丈20~30cmくらいの時期に追肥をして中耕培土をしようと返信しておいた。
ソバ栽培でいちばん難しいのは窒素の量であるが、土壌が酸性だと窒素の吸収が悪くなるので、この場合、追肥の効果も薄いというか、どれくらい効くが読めない。


2014年8月10日日曜日

やはり雨

朝から雨降りなので、村の日帰り温泉施設に移って在来種についての講義を1時間半ほど受講し、解散。
せっかくだから温泉に入って、腰椎のあたりにジェットバスの噴流をあてていたら、半日くらい腰痛から解放された気分。
その後、残った数名と私と村役場のNさんで、7月25日に標高1200mの畑に播いたソバの生育状況を見に行った。
写真手前は条播きしたもの、奥の方はばら撒き。

写真では判らないが、葉色が薄く生育の良くない場所とまずまずの場所と斑になっていて、それをNさんが私のそばに来てしきりに言う。
確かに今後の生育がちょっと心配である。
この畑を下見に来た時に土壌検定用の土を採取して検査したのだったが、畑の中央一ヶ所しか採らなかったのが悔やまれる。
やはり検体を複数個所採取すべきだった。
畑が微妙に傾斜しているので、作土が流されて浅くなっているところと、低い場所で作土が集まってきた場所とで土壌酸度が異なるのかもしれない。

葉色などから判断すると、生育の悪い場所は土壌酸度が低く、酸性気味で、そのために根の伸びが悪かったり養分吸収もままならないのだろうと推測される。


2014年8月9日土曜日

ソバ栽培講座

午後4時近くに宿舎に集合。
受講生は全員が県外からで、台風を怖れてキャンセルしたひとは居なかった。ソバ吉恐るべし。
さいわいなことに曇っているが雨は降らなかったので、台風が接近する明日はどうなるかわからないので、急遽、種まきを今日の内にしてしまうことにして、全員で畑へ直行。
種まきの方法を私と村職員のNさんが説明し、すぐに種まき開始。




 半分は私が持参した播種機も使ったが、10aの畑を50分で種まきしてしまいました。やはり大勢で作業する方が楽でした。

夜は懇親会、二次会とずっとソバや蕎麦の話ばかり。みんな、負けず劣らずのキの字だなあ。