しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年10月31日水曜日

実がぎっしりつまったソバ



先ほどからこの玄ソバを1000粒数えるところを300粒まで数えて厭になったので、その300粒を1g単位の普通の家庭用のデジタル秤で量ったら11gだった。
本当は1000粒数えて量るべきだが面倒なので、小学生でもしない簡単姑息な計算。
11÷300=0,03666。
0,03666×1000=36,6g
1000粒で36,6gはみかけが小粒に見える割りに重いというか、重すぎる。これでは信濃1号と同じくらいではないか。だいぶふっくらしているから比重は重いとは思うが、それにしても重い。
ただし、残念なことにこの玄ソバは正体不明です。在来種なのか、戦後に県内全域を席巻した信濃1号を、種子更新せずに作り返しをして来た結果なのか、判りません。個人的には後者かなと想像していますが、農家の方は「ソバ」という認識しかないひとが多いので、その来歴を訊いても「昔から作ってきたソバだよ」というだけです。

そういえば先日、まだ自分のソバが乾燥中というのに、市内の趣味でオヤマボクチ蕎麦を打つ床屋さんに頼まれて19,5kgほど電動臼で製粉した。ほぼ一日がかり。
その床屋さんの玄ソバがこれまた妙な蕎麦で、むやみに三角のえらが張っていて大きくて黒いが痩せていた。見るからに歩留まりが悪そう。
製粉して届けた折に床屋さんに言った。
「何だか大きいけど実が痩せた変なソバですね」
「うーん、そうだよね、痩せているよね」
「これ、信濃1号ですか?」
「いや、秋山郷の栄村から持ってきた種だけど」
「へえ??」
(秋山郷の在来種? それとも秋山郷で作られていた信濃1号?)
それを何年栽培し続けているのかを訊くのも忘れた。
そのことを思い出して、ふと、1000粒で何gあるかも大事だが、それだけではどうも判断できないことがあると気づいた。
だからたとえば1リットルで何百gあるという、リットル重を計測すべき場合があるのではないか。
同じ1リットルで590gある玄ソバと630gある玄ソバの相違は何だろう。
先ずは粒の大きさ。
大きいほど隙間が多くなり、その分重量は少なくなる。粒が小さいものは隙間が小さくぎっしり入るので重量が多くなる。
次に、鬼皮の厚さ。厚いものほど実が少なく重量は軽くなる。
それから中身の質量。要するにタンパク、デンプンともにぎっしり詰まった玄ソバは重くなる。
さる蕎麦屋さんで在来種の玄ソバ20kgが入った玄米袋を見せていただいたことがある。ご主人が言いました。
「ほら、20kg入っているんだけど嵩がこんなに少ない。実がぎっしりつまっている証拠だよ」
確かに、見た目ではっきり判るほど嵩が少なかった。

来年はそういう実がぎっしりつまったソバを収穫する方法をひとつ試してみたいと考えています。




珍しい石臼


たまたまチェックしているオークションサイトで、珍しい石臼を見た。
あと一時間以内でオークションの期限が切れてしまうが、だれも入札していない。多分、だれも入札しないはず。
それというのも目が分画が無くてただ放射状に刻まれているだけの珍しい石臼だから、博物館や民具館などならいざ知らず、個人で購入する者はまず居ない。
「昔の籾摺り道具、石臼 穀類の製粉」とあるが、普通にそば粉を挽くのに放射状ではうまく挽けない。
やはり米の籾摺りに使われたものだろうか。目がくにゃくにゃ曲がっている感じであまり上手な石工の仕事とは思えない。
三輪茂雄先生の本にもこうした放射状の目の臼が載っているが、「挽き割り臼」であると書かれている。
ふうむ、挽き割りは放射状の目立ての方がいいのだろうか?

2012年10月30日火曜日

一年中おいしい蕎麦を食べるため

ダッタンそばの粉を欲しいというひとが複数現れたので、これまでそば粉を封入していた透明のガスバリア袋でなく、酸素などのガスだけでなく光線も通さない袋にしたいと考え、検索して小口でも販売しているネットショップにアルミ袋でチャックつきのものをオーダーした。それが今日、届いた。1枚が30数円と普通のナイロンポリなどにくらべて値が張るが、保存性の向上と使いかけもしばらく保存できるチャックつきは、やはり必須だろう。この袋にエージレスなどの脱酸素剤を封入し、低温で保管すればだいぶ酸化、劣化が防げる。
一年中おいしい蕎麦を食べるためには仕方ない。
今回はそば粉1kgくらいが入る大きさだが、もう少し大きくて玄ソバが5kgくらい入る袋も欲しい。

2012年10月29日月曜日

難題2つ

午後、さる場所に採種用に10m×2通り、ある在来種から選抜した種を播いたまま、まだ刈ってないのを思い出し、十分ほどで刈り取りした。
しかし、まあ、あれほど選別したのに何ともひと株ごとに異なる形質の玄ソバであることか。先に刈り取った小粒選抜が結構そろって小粒だったのに比べ、まるで野生種のハイブリッド・ソバであるかのように、形質・人相があまりに違っているのであきれてしまった。採種用に播いてはみたものの、これではあまりに統一性に欠けていて、来年度播種するわけにはいかない。
ということで、脱穀してしまった玄ソバから選抜するのではなく、刈り取った時点でお気に入りの形質のソバの実がついている茎というか、株そのものを選抜し、その株から採取した玄ソバだけを採種用に隔離栽培する方がいいような気がしてきた。

夜。35kg収穫できたダッタンそばだったが乾燥させたら34,5kgになってしまったのだけれど、とりあえず14,5kgを循環式精米機で磨きをかけた。
ダッタンそば粉をほしいという人がいるので製粉しなければならない。
しかし、ダッタンそばを製粉したら、挽き割り用の製粉機も製粉用の電動石臼もエア・コンプレッサーや高圧洗浄機できれいに掃除しなければならないだろうと思うと、ちょっと面倒くさい。製粉会社がダッタンそばの製粉を断る訳です。
でも、少なくとも自分用のダッタンそば粉を製粉しなければならないのは確かなので、とにかく実行してみなくては。

2012年10月28日日曜日

新ソバ、テスト製粉

いろいろ予定外のことが続いて仕事が遅れていたのでそれどころではなかったが、ようやく今年初めて栽培したK在来を少し磨きにかけ、きれいになった玄ソバ1kgを小さい方の石臼で手挽きで製粉してみた。
それも乾燥が済んで15~16%になったものではなく、まだ乾燥させてない方の水分を計測したら18%と出たので、敢えて18%でも製粉できるかどうか、試してみた。
いつも通りに粗く挽き割ってそば殻を排除してから石臼にかけた。18%でも今の目立てだと支障なく挽けている。おそらく細かく挽ける臼だと目に詰まるかもしれない。
それを40目のふるいにかけたら640gのそば粉が出来た。玄ソバからの歩留まり64%。
40目の篩上をもう一度軽く挽いて30目で篩ったら100gの甘皮粉。

とにかく蕎麦にしてみなければ分かりませんので、64%の粉と、甘皮粉を足して74%にした粉で、この秋の最初の新ソバを打ってみました。ちょっと粉が粗いので、300gに対して小麦粉(たんぱく12%なので)40gをつなぎに入れました。
その2種類を今、少しずつ茹でてそばつゆ無しで試食してみました。
64%の方がつるつる感、喉越しは良い。風味は74%の方が強いが、真夏にこの粉で打ったソバはむっとした匂いが強くなる可能性あり。雑味というより雑臭? 苦味、えぐみは感じられなかった。
まあ、74%というのは挽きこみ過ぎなので、やはり65~70%という常識的数字が妥当なのかと思いました。

それにしても、新ソバにしてはどうも甘皮の薄緑色が希薄な感じがします。
K在来だからそうなのか、今年の新ソバ全体がそうなのかは分かりませんが、どうもちょっと新ソバ感に欠けてさびしい感じがいたします。
近々、昨年も栽培したN在来の方もテスト製粉して試食してみなければなりません。

どうもしかし、粗雑な私には手挽きだと投入量にむらがあっていけません。電動の方が投入量を微妙にコントロールしながら固定できて、しかも楽チンで私向きではあります。

2012年10月24日水曜日

普通のソバ栽培生活

ある在来種の小粒ながらまるくてぽっちゃりしたものを冬の間に選別しておき、わずかな量なのでそれを自家菜園の余地に播いた。面積は多分25坪くらい。
それを刈って乾燥させ、叩いて脱穀して磨きをかけたら、ちょうど10kgありました。500gでも1kgでも、早く粉にして蕎麦にして試食してみたいものです。

小粒を選抜して播いたら実るのはすべて小粒だけになるのか、それともご先祖様のDNAが甦って大粒や中粒も実ってしまうのか、興味があって実地にテストしてみたのでしたが、上の写真のように、どうやら意識的に小粒を選抜して播けば小粒が収穫できる模様です。逆に大粒ばかりを選抜播種し続ければ大粒が収穫できるように思います。
それがいつまで信濃1号であり、○○在来であるのか。
いずれはそのソバの頭に私の名前を付けてMy Sobaにして栽培し続けたいものです。
実は今年は5ヶ所に分けて5種類のソバを栽培しましたが、だいぶ疲れました。ぼちぼちMy Sobaをどれかに決めて一枚の畑で1種類栽培するという、普通のソバ栽培生活に戻りたいものです。

2012年10月22日月曜日

今年のソバ栽培

N原のT在来の脱穀敢行。面積は13aほどあるはずだがビーンスレッシャーのおかげで何とか午前十時頃から夕方までに終了。
それにしても、昨年までの信濃1号のようにはいかないにしても、かなり収量が少ないような気がした。
その原因の1は、先ずは機械刈りするために早めに刈ったこと。
2は、もともと在来種は改良種である信濃1号ほど収量が多くない。
3は、8月後半から9月の高温で衰弱花が多くなったり、受粉しないまま終わった花が多かった。
4は、とにかく他の昆虫ばかりが目について、蜜を吸いに訪れるミツバチが少なかった。(近年、ミツバチが少ない現象が続いている)

N原、そして、先に2回に分けて脱穀した花園1,3号地と2号地の収量は詳しい数字は唐箕選をして3日ほど乾燥して計量してからです。
それにしても、最後に残ったのがTさんの家の前のK在来。まだ青い実が多くて刈れません。もう播種してから83日になります。この在来種を北海道で栽培したデータでは生育日数117日とありますが、北海道ですから夏播きではなく春播きでもあり、比較の使用もありませんが、どうも西日本の在来種を東日本、北日本で栽培すると生育日数が長くなるようです。
あと1週間で90日。そこまで待ちますが、すでに霜に遭っていますので、どこまで持ちこたえられるか。

2012年10月21日日曜日

気が進まない製粉

Yさんからソバを製粉して欲しいと電話があった。
Yさんは私のソバ栽培の先生であるTさんのお友達で、昨年も20kgほど製粉してあげた。一応、どんな粉が希望かと訊くと、「去年よりもうちょっと細かく」という。
Yさんはオヤマボクチを使う十割蕎麦を打つ。
ということで、自分のそば粉とは異なった微粉系のそば粉にしなければならない。微粉の方が製粉も篩い作業も時間もかかり、面倒です。
製粉所や製粉会社の粉が微粉でいやだから自家製粉というドンキホーテ的試みに踏み出した者にとって、もっとも気が進まない製粉作業になりそう、です。

2012年10月20日土曜日

おいしいソバ粉

4ヶ所に分けて播種したソバのうち、唯一いまだに刈り取り出来ないK在来。すでに播種後80日経過。本当に秋型の晩生種です。毎日やきもきして見に行っているが、まだ黒化率が3割までいかない。2割くらいか。今朝あたり、少し霜に遭っているようなきがする。いっそ後熟を待って刈ってしまうか、それとも90日まで待つ? 

午後、N原のソバの乾燥具合を見に行き、観察しているうちに丸々とした実の
固まりが目に入ったので、手でしごいて脱穀し、掌ですりすりして萼などを取り除いて
家に持ち帰りました。こんな感じの玄ソバばっかりだったら、さぞかしおいしいでしょう。
そうか、粒ごとに選抜するのもだが、株ごとに選抜というのもありであった。同じ株でも、先端頂部の実の集団はこんな風に充実している場合が多い。


さて、昨日のそば粉2種類の粒度分布です。


篩がメッシュでなくて目であるのは仕方ないにしても、70目、90目が無いのでグラフが正確ではありませんし、100目の上の篩が無いのでもう少し山型になって下がってゆくはずが100目下でピークになって終わっております。
(100メッシュ、120メッシュの篩もあればいいんですが)
そういう不備をさておいても、2種類とも別の石臼で挽かれているにもかかわらず、みごとにグラフが重なって似た線型を描いています。目立ての仕方が同じで挽き方も同じなら、石臼の大きさは粒度分布にはあまり影響しないんですね。
注目すべきは60目付近の粉が少なくなっていることです。そして実際には100目周辺の粉の分布が山になって下がってゆき、いわゆる二こぶラクダ型の粒度分布であることがはっきりと予測できます。
おいしいお蕎麦が打てる粉だと思います。
ただし、蕎麦打ちの下手な私には生粉打ちはちょっと無理かと思われます。やはり、九一か十一くらいで試してみた方が良さそうです。

2012年10月19日金曜日

プロ手挽きのそば粉

ある著名な蕎麦店のご主人から、あることへのお礼ということで手挽きのそば粉を1,数kgずつ二袋を送っていただきました。その地の在来種を大きい臼と小さい臼で挽いたものですが、大きい臼は直径30数センチ、小さい臼は27~29cmくらいでしょう。
玄ソバからの手挽きですから製粉会社のそば粉よりもずっと粗いものが目立ちますし、そば殻も少しは混じっております。
自分が製粉したそば粉であれ、そうでないそば粉であれ、反射的に指で摘んで口の中に入れて風味を味わうのがすっかり癖になってしまいましたので、やはりそば粉を口に入れてみました。
もうじき新ソバという時期のいわゆる「ひねもの」ですから濃厚な風味は望めないにしても、もう少し風味が強くてもいいのにと思いましたが、プロは雑味を嫌うのでこんな感じの歩留まりに抑えるのだろうなと納得。

出来たら明日にも所有する篩を総動員して粒度分布を調べたり、蕎麦に打って試食してみようと思っています。
あ、普通のポリ袋に入っているので、ガスバリア袋に入れ替えて冷蔵庫か冷凍庫で保存しなくてはいけません。

2012年10月18日木曜日

正体不明の怪しいソバ

目の前に500gほどの玄ソバがあります。
改良種なのか、在来種なのか、まったく不明の玄ソバです。

今年、あるソバを自家栽培されている蕎麦屋さんで、生粉打ちの蕎麦を食べた後、ご主人と話をする時間が取れた。この蕎麦屋さんは奥さんが蕎麦打ちをされ、ご主人はソバや野菜などを栽培されているということを聞いたので、「ソバは信濃1号ですか?」とずばり訊ねてみた。
返事は「昔から作っているやつだよ」
え、それでは在来種? と思って、「小粒ですか?」とさらに突っ込んでみた。
「ああ、粒は小さい。一時大粒のを作ってみたが味が悪くてダメだった」
「ちょっと玄ソバを見せてもらえませんか」
「玄ソバは他所に預けてあるからダメだ」
「そんなにたくさんじゃなくて、10粒でも20粒でもいいんですが」
「そういえば石抜き機から石と一緒に出たのなら家にある」
「はあ、それでもいいですから、見せて下さい」
「じゃ、ちょっと家へ行って来るわ、待ってな」
五分ほど待つと、戻って来たご主人がスーパーマーケットのレジ袋を目の前に置き、言った。
「それは石と一緒に出たものだから粒が大きくて、製粉所に行くのはもっと粒が小さいだ」
開いて中身をのぞいて見ると石や泥の塊の中に泥まみれのソバが見えるが、玄ソバの姿形が良く判らない。掌に石やら泥やら玄ソバを載せてじっと観察し、思い切って言ってみた。
「これ、いただいて行っていいですか?」
「ああ、いいよ、そんなもんでよけりゃ」

そういう次第で、目の前にある玄ソバは石や泥の塊の中から拾い出し、泥まみれなのを水で洗ってようやくソバの姿形になったもの500gなのです。

それにしてもこの玄ソバ、在来種のようにも見えますが、改良種の代表選手である「信濃1号」を長年作り返し続けてきて小粒化しただけではないかとも思え、私にはどちらとも判断できないのです。
ただし、石抜き機から石同様に排除されたという質量の多い玄ソバということですから、結構稜と稜の間の平面である場所が結構ふっくらとふくらんでいて、魅力的な玄ソバではあります。
来年、これをどこかに播いてみようかな~。

2012年10月15日月曜日

見かけはただの草の実

ダッタンソバ、乾燥させる前に唐箕でゴミを飛ばして精選し、それから重量を計測しました。
10kgも収穫できればと思って4通り播いたのでしたが、実際には35,5kg!!。面積は概算で30坪か、35坪くらい。ほぼ1aですから10aだと355kg。普通のソバは10aで良くても百数十kgですから、ダッタンの収量は結構多いです。
見かけはただの草の実なんですが。
3日ほど乾燥させて製粉してみますが、さて、きれいな微粉になるかどうか。そば粉と違って微粉でかまわないので、篩いを細かくすればきれいな粉になると思われます。
数人にダッタンそば粉を頼まれていますが、残りは自分でダッタンソバ湯として毎日飲用(人体実験)するだけ。
それにしても35.5kgは多かったです。来年は栽培しなくてよさそうです。
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2012年10月14日日曜日

ダッタンソバは機能性食品?

午後、この夏に入手した中古ビーン・スレッシャーを軽トラに載せ、6日に刈り取りしたダッタンソバを脱穀に行きました。
ビーン・スレッシャーというのは本来は大豆脱穀機なのですが、回転数を落とせばソバも脱穀出来るということでしたので、とりあえずはその実証テストを兼ねての出動でした。
ブルーシートを敷き、その上にビーン・スレッシャーを置き、ダッタンソバを運んできていよいよ脱穀開始です。
大豆のようにカリカリに乾燥していなくて生乾きですので、たまたま茎が排出されないことがありましたが、ダッタンソバの実は順調に溜まっていきます。
これなら縄文だか弥生時代さながらに棒で叩いてソバの実を脱穀するという、何とも時代錯誤な作業から解放されるではありませんか、バンザイ!!
まだ唐箕での精選はしてありませんが、最終的に玄米用30kg用の紙袋に一袋半はありそうです。
ちなみに、ダッタンソバを蕎麦の素材としては考えておりません。
ルチン、ケルセチンという成分をソバの100倍含有する機能性食品として栽培&飲用いたします。

2012年10月12日金曜日

残るは晩生種

病院に入院中のTさんの畑の雑草の状況を見に行ったら、H原さんが手作業でしたらしく、ネギ、さといも、野沢菜、大根の周囲はきれいに除草されていた。作物の無い場所の草が少し目立つが、暇が出来たらTさんのトラクターの鍵を預かっているので耕しておこう。
ついでにTさんの家の前のTさんが借りている畑に播いたK在来の様子と、その横のすでに刈り取ってあるダッタンソバの乾燥具合を見てみた。ダッタンソバは刈って束のまま地面に置いて干してある(地干し)ので、地面側がまだカリカリに乾燥していない。ひっくり返せばいいのかもしれないが、意外とダッタンソバは脱粒しやすい。
いちばん早く播いたのに一向に実が黒化せずに花ばかり咲き続けていたK在来だが、ここにきてようやく花が咲くのが収束して来た。気温が低下してきたので、ようやくびっしりついた青い実が一斉に黒化するのかと期待してしまいます。あと一週間か十日くらいすれば刈り取りできりでしょうか。
種を入手した時には1000粒重で20gを切っていた超小粒種ですが、小粒な分だけ実の数が多いような気がするのですが、どうなんでしょう。気のせいかもしれません。
去年一度だけ試食しておいしかった記憶があって、それで栽培したのですが、今年はまだ降霜はありませんが、年によってはあまりに晩生なので霜の早い当地ではいずれひどいめに遭うこともあるかもしれません。

2012年10月11日木曜日

おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど

電動一台、手碾き2台、三つを同じ条件で玄から碾いてみた。どれだけそば殻を碾かないかのテスト。その結果、手碾き2台は同程度だったが、電動がやや碾かれたそば殻が多い感じなので、また少し目立てし直し。というか、良く碾ける石臼ほどそば殻も碾いてしまうし、粉も細かく碾いてしまうので、実は良く碾けない目たてに変えるのだからドキドキです。
それにしても4月頃には信濃1号を20kg、N在来を15kg、玄ソバで残してあったのに、ついに、どちらもあと1kgか2kgくらいしか無くなって来ました。もうじき新ソバが穫れますから構いませんが、よくもまあ、ああじゃない、こうじゃないと、飽きずに試し碾きしたものです。
今年も蕎麦打ちは打つたびにぶれてばかりでさっぱり上達せず、上達したのは種まきから収穫までの農作業だけというお粗末。
おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど。

2012年10月10日水曜日

毎日ソバ吉君です

今日も朝の内に自家用野菜を作っている畑の25坪ほどに試験的に播種したN在来の小粒選抜を刈り取りした。少ないので無論手刈り。妻とふたりで二十分くらいで刈り取り終了したので、水稲育苗用のハウスを借りてそこで乾燥させることにした。

これだったら一度も雨に遭わないし、乾燥も速いので好都合。少しだから出来ることですが。
小粒を選抜して播種したら小粒だけになるのか、大粒のも混じるのかテストしたかったのだが、極端な大粒は無さそうで、こういう選抜を3年も繰り返したら、N在来ではなくなり、オリジナルのMy Soba品種になりそう、^_^;

午後、車ででかけたついでにスーパーマーケット2軒をはしご。ソバのつなぎ用の小麦粉を探しているのだが、希望の小麦粉がない。第一、タンパク質などはどの小麦粉も表示されているが、灰分は表示されていない。ネットで調べると業務用小麦粉はタンパク質、灰分、どちらも表示されている。一般消費者には知らせなくても良いと考えているらしい。

夕食後、また製粉テスト。というか、今夜は製粉機で細かめに粉砕したして篩い分けしただけなので、製粉と言うのもおこがましい。
右側が60目より細かい粉。左側が30目より細かい粉。
この2種類を普通の石臼碾きの粉に更に10%くらい混ぜたりして蕎麦にしてみようと思って。

2012年10月9日火曜日

今日も引き続き

12,13,14日に用事が出来てしまったので、今日も引き続き花園2号、3号地のそば刈り。
3号地は土が痩せているせいか丈が短いので宅地一区画分だが、稲刈り機で機械刈りできた。機械刈りの場合はこれくらい早めに刈らないと、遅くなるほど実がこぼれてしまう。
2号地(宅地二区画分)は丈も長く枝葉も繁茂しているので機械刈りは断念し、稲刈り鎌で手刈り。それでも倒伏せずに立っているので案外早くに刈り取り終了。


2012年10月8日月曜日

難易度はかなり高い


N原のソバの葉の色が急激に黄色味を帯びてきたし、赤すねも目立ってきた。これは最近の多雨の影響で根が酸素不足気味なせいであろうと思われる。よく言われるストレスである。
ただし、黒化率は70%を越えている感じなので、休日でもあり、日数で判断するとまだ早いが、刈ってしまうことにした。



午前八時半くらいから始めて、妻が手刈り、私が機械刈りで、いったん昼食のために帰宅したが、午後三時過ぎには終了した。



やはり機械刈りできると少々早い。
ただし、機械刈りも順調ではない。刈って、結束して、その後の放出がうまく行かないケースが多く、その都度機械を停止して手で束を機械から放す。それでも手で刈って手で束にするより早いので、機械刈りを続行した。
刈るのにもコツが要る。とにかく、長めなので稲刈り機の前側を上げ、高めに刈るようにしないと茎や枝が絡まってうまく結束できない。
それから、あまり密植しているとダメ、倒伏してもダメ。
ソバ栽培6年目だか7年目にしてようやく、はじめて機械刈りできたくらいですから、難易度はかなり高いです。

それにしてもこのT在来、昨年までここで栽培していた信濃1号に比べると分枝少なく茎が細い。
それからTさんの家の前のK在来、熟期が遅い。ようやく実がつき始めたが黒化するのは今月後半か。県内の高冷地、明日の朝の気温が4℃くらいらしいので、いよいよいつ初霜があってもおかしくない時候になってきた。K在来が熟す前に強い霜が下りたらアウトです。


2012年10月7日日曜日

いよいよ本格的に

昨日稲刈り機で刈ったソバを、島立てにするのが面倒なので、稲用の三脚と竹を用いて立てて乾燥させることに。雨が降りそうになったらシートをかけます。



それからN原のソバ。
夕方撮影したのでホワイトバランスが変ですが、黒化率7割にはなっている感じです。
まだ日数は70日に3日ほど足りませんが、甘皮の緑色を大切にしたいのでそろそろ刈り頃かと考えています。
ここも機械刈りに挑戦です。いよいよ本格的にそば刈りです。


2012年10月6日土曜日

ソバ機械刈りテスト

あちこちにソバを播いてあるので、熟れた順から刈っていかないと収拾がつかなくなるので、朝8:30からダッタンソバ4通りを稲刈り鎌で手刈り。
とにかく丈が長くなってしまって2m近くあり、しかも全体が西に向かって倒れ掛かっているので、東側から少しずつ刈り取ってゆき、9:50に終了。


(しかし、この写真左側に見える小粒種は晩生種でまだ花が咲いています。80日か85日くらいかかるんでしょうか。小粒な分、花の数はムチャクチャ多くて、しかも倒伏してしまっているので、これは手刈りのほか方法はありません)



昼食は昨夜打った粗碾きの二八蕎麦。やはりこの方がおいしい。喉越しとコシに風味が負けていないし、ずいぶん甘みも感じられた。辛味大根、カツオ節、刻みネギでおろし蕎麦にして食し、満足。やはり微粉に偏った十割蕎麦より、粒度分布の広いソバの二八の方がうまいですよwww。


午後はいよいよ機械刈りのテストのため、いちばん始めに播種した花園1号地へ稲刈り機を積んで行き、作業開始。




ということで、一応刈り取り終了しました。
かかった時間は1時間10分。
刈り取りはさすがに日本の稲刈り機だけあって結構きれいに刈り取り出来ます。問題は結束と放出でした。
倒伏していないことが先ず第一の条件ですが、ほかに、背丈が短めで過繁茂していないこと。
そうでないと、結束・放出がうまくいかず、稲刈り機の動きを停止して人間の手で結束部分から取り外す必要があります。
横に補助作業者が必要というのはこの作業のことでしたが、多分、草勢のおとなしいソバだったら結束・放出もうまくゆくであろうと思われます。あまり肥沃な畑に播種されたソバは機械刈りはむずかしいでしょう。
それからネット上で見聞した、機械刈りでソバの根が抜けて付いてくるというトラブルは、この畑の場合はありませんでした。中耕除草の際に土寄せをしたのが根の張りを少しは良くしているからではないかと思われます。それから水田の減反でソバを作っている場合は根の張りが悪いので抜けることが多いかもしれません。ま、水田ではソバは作らない方がいいですが。

これで、広いN原の畑も機械で刈れそうです。

2012年10月5日金曜日

家の者があきれてますが

夕食後、また残り少ない在来種を1kg製粉(家の者があきれてますが)。
製粉機で荒割りしてからそば殻を排除し、60目で篩って篩上に残ったものだけを電動臼で一回碾き。先日の粉が細かすぎたので、今日は先日の3倍くらいの量が落ちるように調整。すると、さすがに碾く時間が大幅に少なくなった。
30目で篩うと、篩上に残ったものは僅かなそば殻と僅かなサナゴのみなので、まずまず狙い通りの結果となった。粉の見かけもなかなかいい。
続いて、腕が悪くて十割では多分つながらないので、タンパク10,3%の小麦粉で外二にして打ってみた。
さすがにそば殻は見あたらないが、友蕎子先生のいう「蔕のメクソ」が結構目につく。この「蔕のメクソ」を排除する方法、友蕎子先生は本では詳らかにしてくれていないが、大体の見当がついて先日試してみたらほぼ排除できた。ただし、さらしな蕎麦のような白くてきれいな蕎麦を打つのが目的ではないし、「蔕のメクソ」は葉で作られたデンプンやタンパクなどを実に転流させる大事な器官の終いの姿なので、そう目の敵にしてはいけないのではないかと思い至った。要は蕎麦がおいしいければいいのである。
夕食後なので試食は明日の昼か夜だが、多分、おいしいはず。
多分、こんな感じの粉でいいのだと思うが、友人、知人に粉にしてあげる場合は30目でなく、40目、腕によっては50目くらいの篩ということになるだろう。

いよいよソバ刈り作業が秒読みに入って来た。
先ずは早めに播種したダッタンソバ4通りから始めることになる。

2012年10月4日木曜日

頑張って立っているソバ

花園1号地のソバ
N原のソバ
台風の目が上空を通過したり、その後もちょこちょこ雨が降ったりしていますが、不思議と倒れずに頑張って立っているソバ。
実が少なくて軽いのかと考えたりしますが、見た目ではいつもと同じくらい実がついている感じです。
そこで、ますます、これまでテストしたくて出来なかった稲刈り機による機械刈りをしてみたいと考えているのですが、ネットで検索しても成功した例はきわめて少ないようです。
第一に、刈り取りして結束するまでの間に詰まってうまく結束できない、放り出せないのと、うまく刈り取りできず、根が抜けてしまうのが問題らしいです。
今日で播種後64日なので、刈り取りまで両手の指で数える程度に迫っていて、花園1号地で刈り取りテストをしてみたいと考えています。

明日は、N原のソバ畑を一昨年まで共同栽培していたTさんが膝の手術で入院しているので、午後にお見舞いに行く予定。今日は伯父の見舞いに行ったし、どうも身の回りに病人が多い。

2012年10月2日火曜日

ただの迷いごと

しばらく2台の手碾き臼に凝っていたが、手碾きは1kgくらいだったらいいが、どうしても回転数と投入量がアバウトになる。
たとえば10kg、20kgを製粉するとなると、電動の方が回転も正確だし、投入量も一定に出来る。
ということで、今日は久々に電動石臼で1kgの玄ソバを碾いてみた。手碾き臼同様に目立てを変えたので、投入量がちょっと多いだけでかなり粗くなってしまうかと思い、量を少なめにしたら細かく碾けすぎて、40目で篩ったのにどうも細かすぎ、60目で篩い直してみてもほとんど落ちてしまった。
目立てを変えたが、それは玄ソバの皮を引き込まない目立てであって、どうやらよく碾ける臼であることに変わりはないらしい。
回転は定速なので、投入量の増減だけで微粉、粗碾きを碾き分けなければならない。これは何回かテストすれば分かる。
いよいよもう少しで新そばの時期なので、製粉の訓練をしておかないといけません。

気が乗らない微粉だが、仕方なく十割で打ってみたら、案の定、すんなりきれいにつながって茹でても切れなかった。
喉越しも良くコシもあるのだが、風味がいかにもおとなしい。
つながりが悪くても粗い粉の方が風味が閉じ込められたままなので、微粉系の十割蕎麦よりも、やはり粗碾きの粉を二八で打った方がおいしいような気がするのだけど(ただの迷いごとですw)