しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年4月29日日曜日

祝・出蕾

花が咲かないかと思っていたUnisonous Tragedyだが、やはり出蕾していた。
こうして見れば、紛れもなくrhubarbのブロッコリーまがいの蕾だ。
菜園の方に1株、花園2号地の方に1株出蕾を確認した。
二年目から花が咲いたSaint Driftに比べ、どうもUnisonous Tragedyは晩生であるらしい。種の採取が楽しみだ。
Saint Driftと交配しないように紙袋で包んでしまなければならないだろう。

また菜園の方のrhubarbの出蕾がすごくなってきて、夕方一時間以上かけて採種したい株7~8株以外の株の蕾を切除した。なかには貧乏人の子沢山な株があって、一株に十本くらい蕾のついた茎があり、しまいには腰が痛くなって来た。
このおじさんは、何やってるんだろうな。

2012年4月27日金曜日

いろいろ


これはUnisonous Tragedy。芯まで赤いが、細くて短いので生産性は低い。

これもUnisonous Tragedyだが、あれ? 真ん中のふくらみ、葉が見えるがその手前のふくらみは蕾じゃない? いや、やはり芽を包んでいるだけだろう。 


ちなみにこれはあまり赤くないSaint Driftの蕾。

これは完璧な緑茎系の蕾。この株は太くて長くて生産性がいいので株分けで増やしており、種を採る必要が無いので、茎の生長の妨げにならないように蕾は見つけ次第、切除する。
はっきりいって、種を採りたい株だけ蕾を残し、他はすべて切除してしまえば、交配の心配をせずに採種できる。ソバのように他家受粉ではないから、その点は楽である。

これは先日少し株分けして8株に増えた、カナダのN君から数年前にもらった種の生き残り。近所の家の株から採種して来た種らしく、品種名は不明。花が咲かないでずんぐりむっくりなのでCanada Redのような気がするが確かではない。

もう一種類、Glaskin's  Perpetualというイギリスの品種もあるが、これはどうも暗い室(むろ)のなかで促成栽培すると赤くなるらしいが、戸外での栽培では緑色が強くなってしまう。


2012年4月26日木曜日

どうしてこんなに厄介

ようやく気温が安定して、この高冷地でも桜の花が開き始めました。まだ満開でない木も多いです。
rhubarbもだいぶ芽が伸び、茎や葉が目立ってきたが、注目すべきは株数10数株のUnisonous Tragedy。これが茎が細く短くて実用性は薄いのだが、色だけは素晴らしいCrimson(真紅)で、天は二物を与えずというのは人間だけではないようだ。また通常は皮だけ赤くて茎の中身は白、または緑色なのだが、このUnisonous Tragedyは茎の中までCrimsonなので細くて 重量は期待できないが 、色づけには使えるのではないかと思う。
今年で三年目になるので、何とか株が大きくなって花が咲かないものか。
花が咲かなくては、品種改良の術が無い。
タデ科の植物はどうしてこんなに厄介なのだろう。

2012年4月21日土曜日

アメリカへ行った方が早い

あまりにも大量に播種しすぎたrhubarb、Saint Driftだが、混みあっていて取捨選択が出来ないのでパイプハウス内から戸外に出しておいたところ、今度は皆が赤くなってきてまたまた選別に苦しむ状況になった。
とにかく一瞬でポリポットに仮植するものと捨てるものとに判別する。あまり科学的根拠はなく、ただ見た瞬間に赤味が強く、太く長くなりそうなものを感覚的に判断するだけ。
ただし、今日は9cmのポリポットが35個入るトレー一個分を、用土にピートモスを1/3くらい加えて混合し、土壌酸度を酸性側に傾けてポットの色を変えて仮植してみた。用土がほぼ中性と酸性(正確には計測してないが、多分5,0くらい)で、果たして赤の発色に差があるかどうか試してみようということ。私のしろうと考えでは、酸性側の用土の方が窒素の吸収が少なくなるので、気温の低下とは別にアントシアニンの生成が多くなるのではないかと。
赤茎系が気温が低ければ赤くなるのは一般的で、緯度が高い、標高が高い場所ほど赤の発色が良くなる。ただし、私が探してるのは気温低下と関係なく、常温で赤い茎の株である。
たくさんの候補をポットに仮植して、経過観察をしてさらに絞り込んでゆく。死ぬまでに見つからない可能性大。アメリカへ行った方が早い。

2012年4月20日金曜日

春です

今日は少しの空き時間を使って花園2号地の東端、工務店の作業場の日陰になっている場所に植えてしまったSaint Drift rhubarbを掘り出して、自家菜園のSaint Driftの枯れて株が無くなったところへ植え替えを決行。これで花園2号地にはUnisonous Tragedy以外のrhuberbはほとんど無くなった。


これがそのUnisonous Tragedy。一瞬、蕾かと思ったが、そうではなかった。新しい茎の包であった。この種類はまだ一度も花を咲かせたことが無い。これでは採種不可能である。そろそろ花を咲かせて下さい。

これは今年播いた自家採種の種。自分で見ても多すぎてうんざり。このなかから気に入った株が10株もあればいいのだけど、さて。


(なお、Unisonous TragedyとかSaint Driftなどは、私が個人的に種を混同しないようにつけたコードネームであって、世界のどこかにあるRhubarbの品種名ではないことをお断りしておきます)

2012年4月17日火曜日

横着は失敗の元

昨年自家採種したrhubarbの種を大量に播種して優良な株を選抜するという計画、3箱めまでは筋蒔きにしたが4箱めからばら蒔きにして少々密にした。その結果、あまりに密に生えてしまったのでモヤシのように混雑してしまい、赤い・太い・長いを基準とする選抜が不可能になってしまった。横着は失敗の元である。
込み合って光線が当たらないせいか、茎が赤くならない。その上、共育ちしてひょろひょろしている。
窮余の策で、ビニールハウス内から外へ出して寒気にさらしてみることにした。これで赤くなるかどうか。
いずれにしても、緑色の濃いものを少し間引く必要がある。

2012年4月15日日曜日

しろうとの証し

昨日は雨だったので、知り合いに蕎麦を打って届けるつもりで道具を出し、ついでにという形で自分の分も打った。
しかし、ほんのわずかの加水の多さのために蕎麦が薄くなりすぎて、それに気がついたのでやや幅広に切ったが、やはり薄すぎて食感がよろしくない。もう寒中とは違うのだから加水を控えないと。
いつ打っても同じ蕎麦が打てるがプロであるとすれば、打つ度に蕎麦が違うのはまさにしろうとの証し。ま、それでいんですが。


そして今夜はまた、冷凍保存しておいた蕎麦を解凍して茹でるテストをしてみた。昨夜の薄い蕎麦と違って、こちらはほぼ1,3mm×1,3mmで結構おいしかった。
ガスバリア袋か密閉出来る容器に入れて酸素に触れない(乾燥しない)ように冷凍しておけば、自然解凍(または電子レンジの「生解凍」)しておいてから茹でれば、忙しくて蕎麦が打てない時には結構食べられることがわかりました。蕎麦も切れません。

2012年4月10日火曜日

今夜は石臼の夢を見そう

午前中、仕事の取引先のNさん宅で、仕事の話が終わった後に「去年もソバ作りした?」と訊かれたので、「はい、作り過ぎというくらい作りました」と応えると、「うちはまた弟にM町の精米所でそば粉にしてもらってきて、早速蕎麦を打って食べたら全然蕎麦の風味がしなくて、それきり蕎麦を打っていません」という。
私もその精米所で製粉されたというそば粉を、数年前に別の取引先から1kgいただいて蕎麦を打ってみたことがあるが、粉が白くて細かくて、これそば粉? さらしな粉? といった感じのそば粉で、つながりは良くて誰でも十割で打てるが、何とも風味が薄かったので残りは打ち粉代わりに使ってしまった記憶がある。
どうもこんな田舎の製粉会社や個人の精米・製粉所でも、「あそこのそば粉はつながらない」とか言われるのが怖いのか、むやみに微粉にしてしまう。多分100メッシュくらいではないかと思われるが、あれではとても風味など残らない。香り成分は揮発・雲散霧消してしまうに決まっている。
結局、この秋にはNさんのお宅の玄ソバもそば粉にしてあげる約束をしてしまいました。

そして午後、母親をある場所に連れて行って、一時間後に迎えにいったが姿が見えないので携帯に電話してみると、待ち合わせ場所のすぐそばの家の庭にいるというので行ってみた。Kさんの家で、製材会社を退職してから農業をし、そのかたわらいつの間にかセミプロな植木職人にみなってしまったひとで、その腕で自宅の庭を結構な庭園にしてしまっている。母親と友人はその庭自慢のおじさんに庭に引き込まれ、庭の真ん中の石のテーブル、石の椅子のセットでコーヒーなどいただいていた。庭木のほかに石の鶴だの亀だの七福神だの、石造りの太鼓橋だの十三層の塔だのが所狭しと並んでいて、私もいっしょにコーヒーをいただいたのだったが、むむ、あちらこちらに石臼が。岩松の台になっているもの、二頭の石の狛犬の台座になっているもの、わあ、ちょっと私がいただいて帰りたいような下臼と上臼(多分直径35cm)まであるではありませんか。
日本全国、こういうひとが石臼を拉致して目的外使用しているのですね!!(泣)
(あんないい石臼が岩松の盆栽の台ではもったいないので、そっと夜中に忍び込んで我が家にあるおんぼろ石臼とすり替えてきてしまいたい誘惑に駆られますが、今にも噛み付きそうな、怖そうな番犬がおりますですwww,wanwan!!)

2012年4月8日日曜日

辛味大根栽培計画

今年は、「ねずみ大根」の自家採種はめんどうなのでやめて、カブ型でかなり辛い「親田辛味大根」と皮が赤い「たたら辛味大根」といっしょにまとめてこの 種苗会社 から購入して栽培してみようと考えています。
中国で採種しているようで1袋100円と安価で、ダッタンソバの種も販売しているので、時期を見計らって一括して注文しようと思っています。まだ、今、注文すると辛味大根は古い種であろうと思われますから、播種直前になってからオーダーした方がいいような気がします。
ねぎは鴨南蛮用には「下仁田ねぎ」。刻みねぎ用にはタキイのホワイトスターの予定。その反対に「下仁田」を刻みにすると辛すぎて舌が痺れます。「下仁田」はどこまでも加熱用のねぎであります。

それにしても、今年もどうもTさんのN原の畑、今年も西半分は私が管理しないといけなくなりそうです。本気で共同栽培の仲間、あるいは玄ソバを引き取ってくれる自家製粉派を募集しなければなりません。

2012年4月5日木曜日

ひとつのドキュメントとして

しばらく前に、ちょっとしたゴタゴタからこのブログを同じBlogger内で記事を移転し、URLを変更した。その際に、Googleのクローラーも来ない設定にしたが、他にリンクを貼っていると必ずしも検索サイトのクローラーから逃れられないらしい。
よくよく考えてみると、私はブログというシステムが始まる以前から、ホームページのHTMLでweb日記を書いていたし、それからレンタルブログやら自前で設定するブログやらを転々として来たので引越しには慣れているが、そんなに多くはない貴重な読者の皆様にはその都度ご迷惑をおかけしています。
どうも私はソバのことでもルーバーブのことでも、あまりに正直に書き過ぎるらしい。
だが、私にとってはこうして書き続けることが、一種の私自身のドキュメントであるので、やはり書くことをやめることは出来ないのです。出来るだけ、あちこちにリンクを貼らず、そっとドキュメントを続けることにいたします。

2012年4月4日水曜日

赤すね物語

これは3月2日に播種したなかから選抜、仮植したrhubarb。その後続々と播いた育苗箱のものも選抜し始めているが、どうも水をたっぷりやってしまうと赤の鮮やかさが薄くなってしまうような気がする。これは多分、水分が多いと肥料分、ことに窒素の吸収も多くなるので、クロロフィル(葉緑素)の生成が多くなり、アントシアニンの生成が少なくなるからかもしれない。
だいたいがアントシアニンによる赤い色は、紅葉がそうであるように、秋になって気温が低下すると窒素の吸収が少なくなり、アントシアニンの生成が活発になる。春から夏への気温上昇期にあっては、むしろ窒素の吸収量も多くなり、葉緑素、クロロフィルの生成が多くなるので緑が濃くなる。

だから、このように赤い色を発色するのはまだ気温が上がるまえの5月6月前半と、10月末ころの霜が降りる前であって、気温30度くらいの真夏にはどうしても緑色が強くなってしまう。
そこで、真夏にも赤を発色する株を探し出そうという試みだが、なかなかむずかしい。多分、死ぬまでに見つからないかもしれない。


他方、こちらはソバ。茎がとても赤いし、細い。ソバの茎は普通はもう少し茎が太い。
これをソバの赤すねといい、昔からあまり誉められない。
なぜ、誉められないかというと、要するに、赤すねが一種の栄養不良状態をあらわしているからである。
ある場所で、ソバの赤すねはストレスが原因だと明言する人がいたが、どうもストレスという言葉は使うには都合がいい言葉だが、どうも真実を覆い隠してしまうような気がして信頼できない。
私が知りたいのは、どういうストレスからソバの茎が赤くなるか、である。
ソバが十分に栄養を吸えない状況、それはひとつだけではない。
先ずは土壌に肥料分そのものが無い場合、あっても土壌酸度が強くてそばの根が肥料分を吸えない場合、あるいは旱魃で水分が少なくて肥料分が吸えない場合、気温が低くて十分に肥料が吸収できない場合、排水の悪い畑で水分が多すぎて根が張れず栄養が十分に吸えない、などぱっと考えただけでこれだけのケースが出て来る。
ソバ畑の周囲だけが赤すねで、畑の中のソバは茎が青いという場合などは、明らかにそこだけ乾いて水分が不足するからであろうし、あるソバ栽培地で目撃したことだが、ソバの茎の周囲にびっしりスギナが生えていて驚いたことがある。
スギナは土壌が酸性であることを教えてくれる植物であり、スギナが生えている土地は酸性が強いのでほうれん草などは発芽はするが、成長できずにやがて消えてしまう。他の作物でも土が酸性だと根の伸びも悪いし肥料分の吸収も悪い。だからソバの茎も秋の終わりのような赤い色になってしまう。
しかし、ソバの赤すねが必ずしも悪いとは思わない。確かにやや栄養不良状態であるから収量は多くならないだろうけど、ソバの実は過剰な窒素吸収をしていないので、味はいい。
標高1000m以上の高冷地で栽培されたソバがおいしい蕎麦になるのも、高冷地ゆえに栄養状態が存在すれすれの栄養不良状態で子実の充実をはかるからではないか。
いずれにしても窒素を十分に、あるいは過剰に吸収させられた植物はみな味が悪い。米もそうであるし、野菜もそうである。
葉物野菜などは窒素過剰であれば苦味さえ感じる。
窒素の多い畑で2mにも伸びたソバから獲れたソバ粉は実に不味かった。
窒素の過剰吸収は確実に味を落とす。
吸収された窒素や他の養分が光合成によってしっかりとデンプンやタンパク質に転化させられたソバの方が、未消化の窒素や養分のまま収穫されたソバよりもおいしいに決まっている。
だから、ソバが赤すねであることをまったく否定的に見るのは間違っているのだ。
収穫前になってほどほどに赤い茎のソバを作るべきなのである。

それにしても、早春や晩秋に茎が赤くなるのは気温と窒素吸収の相関関係から納得できるにしても、真夏でも鮮やかな赤を発色するというのは、どういう仕組みからなのだろう? 単に遺伝的形質? ううむ。
趣味の領域を越えて偏執狂的であります。