しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
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2022年5月8日日曜日

二日後の蕎麦

一昨日の夜、北海道石臼で挽いたそば粉と冷凍庫で休眠中だったそば粉1:1で蕎麦を打ちましたが、昨日、不意にまた山へ行って蕎麦を食べられなくなりました。



そこで、先ほど茹でて食べましたが、やはり打ったその日の方がいいですね。二日後はいけません。

つなぎ粉を少し弱いのにしたせいか、茹で過ぎ、水切りの悪さ、いろいろ重なって、風味はあるものの、食感がいまいち。






恐るべし、蕎麦。 

2018年11月17日土曜日

下手な微粉の十割蕎麦より粗挽きの二八

ソバ殻を外した丸抜きを手挽き石臼で粗挽き。
500g中136gが40メッシュの篩上に残った粗い甘皮部分。27%。

そば粉500gにつなぎの中力粉(10%)を100gで、外二。

加水は50%で、追加18%、合計68%とかなり多め。粗い粉ほど加水は多くなる。微粉ほど少なくなる。

茹で上がった蕎麦の表情。


やはり下手な微粉の十割蕎麦より粗挽きの二八の方が美味しい。
微粉だと風味が飛んでしまうが、粗挽きは粒々の中に風味が閉じ込められている。

2017年12月13日水曜日

久しぶりの蕎麦

新蕎麦ではなく、昨年産の玄ソバを脱酸素剤で酸素を抜き、さらに冷蔵庫で低温で保管しておいたもの。
結構、風味も変わらず、いい感じです。
やはり酸化防止は有効です。


2017年5月27日土曜日

古民家で蕎麦会

南相木村の「古民家で蕎麦会」に行って参りました。
村の「滝見の湯」で出されている「粗挽き十割蕎麦」の蕎麦打ちを見学、そして粗挽き十割と同じ粉を使った二八蕎麦の2種類の試食をしました。
風味で言えば粗挽き十割、コシやのどごしを含めた食感は二八。どちらもおいしかったですが、蕎麦としての全体のバランスを取るのは十割の方が圧倒的に難しいと思いました。多分、茹でも難しい。それを乗り越えたらムチャクチャおいしい蕎麦になるのかも。
終わりの写真2枚は蕎麦の実とコーヒーをブレンドして焙煎したというコーヒー。深煎りと浅煎り2種類。深煎りでも味がまろやかでした。
南相木村の皆さん、ごちそうさまでした。







2017年1月16日月曜日

しばらくは40メッシュで

今日も天候が悪いので、玄ソバ5kgほどを粗く挽き割っておいてそば殻の9割くらいを排除し、それから、インバーターで周波数を25ヘルツまで落とした電動石臼で、毎分13回転で製粉。
落としこみの量はいつもより少なめに設定したが、これがアナログでなかなか下限が難しい。
最後にそれを篩にかけたら、40メッシュでピタリ。そば殻とサナゴはごく僅か。

自家製粉を始めた頃から、挽いたそば粉を篩にかけ、先ずひとつまみを口に入れて味わう癖がついてしまったが、今日の40メッシュは甘味、穀物の味が抜群。
しかも40メッシュなのでそば殻などもかなり排除されてきれいなそば粉で、やや薄緑色を帯びている。
40メッシュだから十割でもきっちりつながるだろうし、つなぎを入れるにしても十一でいいはず。雑味の少ないピュアな蕎麦の風味が出れば最高。
しばらくは40メッシュで行こう。

2017年1月15日日曜日

誰にも聞こえない独り言



写真は32メッシュの十割(生粉打ち)で、うまくつながったし美味しかった。
しかし、これまで食べた蕎麦でいちばんうまかったのは40メッシュのそば粉で打った蕎麦だった。
40メッシュというのは粗挽きの長所と短所、細挽きの長所と短所が交わる交差点、ボーダーでありつつ蕎麦の美味のゴールデン・トライアングルのその中心点なのではないか。とか妄想したりして。
それ以外は「歩留まり」をどこに設定するか。

2016年12月27日火曜日

おいしいそば粉の粒度分布

製粉したばかりの、暮れに打つ予定のそば粉がどんな感じか、打って、試食。
生粉でもつながったので良かった。
でも細く切ったつもりがまだ太い。つなぎなしだと無意識に切れないように太くなってしまうのか。
やはりこのくらいのメッシュだと風味もはっきりしているし、コシ、のど越しも理想的。
バランスのとれた美味しい蕎麦はこのくらいの粒度分布でいいのかもしれない。
しかもつなぎを使っても外一、外二で済むし、水回しがきちんとできる打ち手であれば十割でもつながる。
久しぶりに納得できる蕎麦。
こういうそば粉のイメージを忘れないように。


2016年12月26日月曜日

原点へ帰ろう

考えてみたら、ひとのためのそば粉は製粉したが、自分用がまだだったので粉で5kg分くらいを目標に玄ソバ8kgくらいを製粉。
どんな粉にしようと迷ったあげく、昔、自家栽培、自家製粉を始めた頃にむちゃくちゃ美味しかったし、蕎麦の香りも良かった蕎麦を思い出し、その時のメッシュで篩うことにした。
あれ以上にうまい蕎麦は食べたことが無い。
細かからず、粗からず、考えてみればいちばん中途半端で誰も使わないようなメッシュの篩。
中途半端なのか、あるいは逆に見事にバランスのとれた蕎麦になるのか、打つのが楽しみ。
多分、外二や外一、水回しがきちんとできれば十割でもきっちりつながるはず。
麺体も美しいはず。

2016年12月18日日曜日

名前は同じでも風味が違う

ソバに在来種というものがあることを知り、苦心して在来種の玄ソバを探索していて、幸運なことにネット上に瞬間的に売りに出ていたN在来を発見、5kg入手、栽培して、その風味の強烈さに驚いた。
夏になって気温が上がってくると、製粉の歩留まりを少し下げなければ、むっと雑味・雑臭にむせるくらい風味の強いソバだった。
しかし、ここ二年ほど、名前は同じN在来だが知り合いの蕎麦屋さんからいただいたものを種にして栽培した。
どうも、あの強烈風味がおとなしくなってしまったような気がした。
初めは天候の所為かと思っていたが、待てよと思って、今年、最初に入手したN在来で少々残してあったものを家庭菜園の空いている部分に採種用に播種した。
それが35坪ほどで15kgの収穫があった。
それを12月14日に一尺の石臼で手挽きしてみた。粉にして500gほど。
夕食後に、思い立って打ってみた。粘りがすごい。やはりこのソバは特別だ。タンパク質がかなり多い。明日、茹でて試食するのが楽しみだ。
先日の奥会津のソバはどちらかといえばデンプンが多いソバで、戸隠在来とか、軽井沢在来などに似ている。コシやのど越しは良い。ただし風味が弱い。ことに香りが立たない。
品種、土地、気候などでソバのタンパク・デンプンの比率は一律にはならない。
どうしたらデンプンの多い玄ソバが作れるか?

とりあえず、来年度は栽培するすべての場所で種ソバをこの元々のN在来に切り替えようと思う。
ちなみに、たまたまN在来を入手したネット上のウェブショップはもう玄ソバの扱いをしていない。

2016年12月17日土曜日

玄挽き蕎麦




昨日挽いたそば粉を打ってみた。
篩は40目(32メッシュくらい)、つなぎは外一。
透明感は出ましたが、切り方、茹で方が下手なので麺がピシッとしていません。
それから産地の標高が低い(300m台)せいか、香りはおとなしい。
ただし、玄挽きの割にはうまく挽けたということか、透明感があり、かつ雑味が無くて美味しいといえば美味しい。足りないのはあの香りだけ。
多分、香りは、あまり微粉だと揮発して飛んでしまうし、粗挽きだと粗い粒の中に香り成分が閉じ込められていて香りが出ない。
あるいは40メッシュくらいが最適かも。

2016年8月17日水曜日

禁つなぎ粉・ゴールデントライアングルな蕎麦

夏になるとソバが打ちにくい上に、せっかく打った蕎麦がまずい。
にもかかわらず、猛暑日には冷たい水できゅっとしめたおいしい蕎麦が食べたい。
ということで先日、二八蕎麦と十割蕎麦を打って食べ比べてみました。
やはり十割の方がおいしい。
ということで、しばらくつなぎを使うことを禁じて、そば粉と水だけで連続して、打っては食べ、打っては食べています。
粗碾きだとどんなに丁寧に、過剰なくらい水を回しても、やはりつながりが悪いので、30目、40目、50目、60目と篩を変えて打ってみています。
篩を細かくすればするほどそば粉の歩留まりは悪くなりますが、しかし、その割に蕎麦の風味が薄くなるかと思えば、十割だと案外風味は薄くならないものだと判りました。
むしろ、味のいい在来種のソバは、気温が高くなる夏には雑味雑臭が強くなるものですが、粗い甘皮部分を除外し、歩留まりを低くすれば、逆に風味がピュアになるとも考えられます。
コシやのど越しだけで風味の無い蕎麦も嫌ですが、喉越しの悪い粗碾きの噛まなければ味の出ない蕎麦も考え物で、何とか、コシ、喉越し、風味が正三角形の、ゴールデントライアングルな蕎麦を打ってみたいものです。

2016年7月11日月曜日

夏の夜の読書




Amazonのマーケットプレースには、送料の250円より安いものがあるので、ついついオーダー。
自家用の米でもナスやトマトでも、ボカシを使うと味がワンランクはっきりアップするのはなぜか? 
これをソバに使えないか? 
ソバの風味が強くならないか?
などと考えながらの、夏の夜の読書にはいいかも。

2016年4月22日金曜日

蕎麦の風味

実際に自分でソバ栽培に踏み出してしばらくは、「信濃1号」という長野県の農業試験場が福島県の在来種を改良した品種を栽培して来ましたが、あるときから在来種という、いわゆるそういう改良された種類ではなく、昔から栽培されつづけてその地に適合してきた在来種の栽培に変りました。
これまで栽培してみた在来種は、「奈川在来種」、「戸隠在来種」、「軽井沢在来種」、「妙高在来種」、「妙高こそば」、「木頭在来種(徳島県)」、「対馬在来種」、「南相木在来種」、「番所在来種」、「奥只見在来種(福島県)」などですが、どう考えてもいちばん美味しいのは「奈川在来種」。
デンプンが多く甘味が強いのは「戸隠在来種」、「軽井沢在来種」。これは江戸っ子好みかも知れない。
同じ「奈川在来種」でも、栽培年度によって風味の強い、弱いがあり、どの時期に刈り取ったかでも風味が変る。
完熟まで待って刈れば甘味が増すが「香り」は薄くなる。
風味というくらいで、香りと味が一体化してこそ「蕎麦の風味」になるのだから、香りも欲しい。
ただし、蕎麦の香りは実に微妙で揮発しやすい成分なので逃げられやすい。
むずかしい。

2016年4月7日木曜日

なんとも素人な

玄ソバもそば粉も高温や酸化で風味が落ちると言われる。
温度はできるだけチルド一歩手前の温度で保管するのがいいだろうし、酸化に関してはガスバリア性の高い真空袋に空気を抜いて入れて封入する、あるいは窒素ガスを入れて封入するなどすればいいと思うが。
一度、常温で保管して古くなった玄ソバを真空袋に入れ、エージレスを入れてシールをし、数ヵ月後に出して製粉したことがあった。
その蕎麦が美味しかった。
まさか、エージレス(脱酸素剤)が酸化したソバの酸素を吸収し、それで美味しくなった!!
脱酸素剤によって酸化したものが還元される……(なんとも素人な非科学的な着想)

2016年4月5日火曜日

今年こそ良い天候

蕎麦友達から、試食用の新潟と栃木の小粒な玄ソバ2種類が、10kgくらいずつ送られて来た。試食用にしては多過ぎますが、ありがとうございます。
昨日左手首を痛めてしまったので手碾きはあきらめ、電動のインバータ付き3号で10回転/粉で2種類を2kgずつ碾いてみた。25メッシュで篩ってもまあまあきれいな、砂のようなそば粉になった。つなぎ無しでは先ずつながらないだろうが、とにかく手首が治らないと蕎麦も打てないので、そばがきにしてみた。味はあるし甘味もあるが香りは弱い。
ま、平成26年産で2年物なのでそれを期待するのは初めから無理な話。

この頃、粗碾きにしても意味の無い玄ソバ、粗碾きにして生きる玄ソバを意識するようになった。
今年こそ良い天候に恵まれて、タンパクの多い玄ソバを早刈りしたい。昨年、一昨年は、早刈りしたくても実がなかなか膨らんで来なかった。

2015年9月9日水曜日

練習です

台風で身動きが取れないので、冬場に製作して何回かテスト運転しただけの電動石臼2号機を動かしてみました。
長雨で期待は出来ませんが、11月の新ソバ製粉のための練習です。
といっても周波数の変え方などすっかり忘れていたので、インバーターの取扱説明書を探し出して確認してからでした。

写真は35hz。
周波数を60hzから20hzまでいろいろ変えてみたり、落とし込みの量を変えてみたり、細かくも粗くも、粉の碾け方はずいぶん変りますが、結局は粒度分布、篩のメッシュ、歩留まりなどをどのあたりに自分のするか、イメージを明確にしないと意味がありません。
まあ、極端な粗挽きや微粉は問題がありますので、十割でもつながる程度の粒度、メッシュで、歩留まりも蕎麦の風味をよりピュアに出せる、つまり雑味はきちんと排除できる範囲ということになります。


2015年4月19日日曜日

包丁についての勉強

ちらちら蕎麦切り包丁を検索してみていますが、欲しいと思うような造りの包丁はやはり手が出ません。包丁の価格差と同じくらい、蕎麦の風味が違ってくるとなれば無理をしてでも買わなければなりませんが、それはありえないので、今回も包丁の購入は無し。
まあ、包丁についての勉強は続けますが。
それより石臼関係で欲しい工具があるので、そちらが優先。これは蕎麦の風味に大いに関係してくるので避けては通れません。

2015年3月3日火曜日

ありゃ

昨日売った蕎麦、妻に「てんぷら蕎麦」にされてしまいました。
(ノД`)シクシク

でも、粗い割にはつながっておりました。

2015年2月15日日曜日

さよなら三角、また来て四角

ソバは同じ畑でも場所によって生育や実のつき方、収量、風味、みな異なるし、その年、その年の天候によっても異なる。
また同じ玄ソバでもいつ刈り取ったか、どのように乾燥させたか、どのように保管管理したかで異なってくる。
産地が同じで品種も同じであっても畑ごとに食感や風味は異なってくる。
さらに同じ玄ソバでも碾き方、先ずは「玄碾き」か「まるぬき」かによって異なってくるし、石臼の回転速度や落とし込みの量によっても異なって来る。
粒度分布でも異なって来るし、歩留まりをどれくらいにするか(篩はどれくらいの目にするか)でも異なって来る。
その上、つなぎを加えるか、生粉か、加水はどれくらいか、どのような水回しをし、どこで水回しを切り上げて捏ねに入るか、でも異なって来る。
同じそば粉を使ったとしても、加水を控えて捏ねを重視する江戸風の蕎麦打ちと、そば粉が欲しいだけ必要十分な加水をする生粉打ちとでは、加水率自体が5%から10%も異なって来る。
さらに、どれくらいの厚みでどれくらいの幅で切るか、茹で時間は何十秒か。茹でてすぐに食べるか、ちょいと時間を置くかでも異なってくる。

ああ、面倒臭い。
蕎麦というのはそば粉と水だけで実にシンプルな食べ物でありながら、何とも複雑で厄介な食べ物です。
シンプルゆえにごまかしがまったく通用しない。
こういうことを書くと、鬱陶しい「薀蓄」と思われてしまうので、この場所ではあまり書かない方がいい。
さよなら三角、また来て四角。

2015年1月29日木曜日

風味のある蕎麦、考察その1

このところずっとつなぎなしの生粉打ちを続けながら、ソバの実あるいはそれを製粉したそば粉、あるいはそれを打った蕎麦の風味の元について考えていた。
ソバの実やそば粉の中身=成分構成は案外単純である。
そのあらかたは米や麦などの穀物同様に「デンプン」。
つづいて「タンパク質」、そして「「脂質」。
たったこれだけであの蕎麦の風味や滋味が表出される。
(多分、蕎麦の甘味は「デンプン」、それ以外の蕎麦の風味は「タンパク質」、そして蕎麦の香りは「脂質」、その揮発成分に含まれている!!)

ここ数年栽培してきたいろいろな在来種のソバだが、それらを製粉して混ぜ物なしで生粉打ちしてみると、風味の濃い在来種、風味が薄いが甘味の強い在来種など、結構、個性が判るようになってきた。
その差異はどこから来るか?
それはその玄ソバが含有する「デンプン」と「タンパク質」の比率に拠っている。

同じソバなのに何故「デンプン・タンパク:比」が異なるのか?
いや、いわゆる在来種の違いだけでなく、標高、緯度、土壌の違い、畑の肥沃度、土壌酸度、はたまた同じ畑でもその気候によって毎年「デンプン・タンパク:比」が異なり、それゆえ風味も異なってしまう。
蕎麦の風味はタンパク質が多い甘皮部分に含まれているらしい。
とうことはタンパク質が多い玄ソバを作れば風味の強い蕎麦を打つことが出来る。

ソバの「デンプン」は茎や葉の「光合成」能力が強いほどたくさん生成される。
では「タンパク質」はどうか?
タンパク質の前身はアミノ酸である。
ではアミノ酸の前身は?
アンモニアである。

ということはつまり、よほど残留チッソの多い畑でない限り、倒伏を恐れて無肥料とか無チッソでソバを栽培してはならないということだ。
これまで栽培して風味が弱くてがっかりしたソバは、倒伏を恐れる(=刈り取りしやすい)あまり、チッソをやらなかったり控えたからではないか。
またある産地のソバ畑はスギナがびっしり生えていた。スギナが生えている畑は酸性土壌である、酸性土壌はチッソ(アンモニア)の吸収を妨げるのでタンパク質の生成も少なくなる。