しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
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2015年2月20日金曜日

お、と思える件が一ヶ所でもあれば




寒いと腰椎すべり症の症状が出るので、この頃は実に不活発で心身ともに不健全。
エッセイなどは、毎日、故意に少しずつ読むことにしている。
そして、お、と思える件が一ヶ所でもあればそれでいい。

2013年2月17日日曜日

変色した積読本



探し物をしていたら、平積みの積読本のかなり奥の方の下層からこの本が出て来ました。
すでに本文用紙も赤く変色しはじめていて、昭和57年11月25日 第一刷発行。
読み始めたら非常に面白いし、解りやすい本で驚いた。理科系のひとが書いた本で、たまたま悪文というか、ムチャクチャ判り難い本があって閉口するが、この本は実に読みやすく、解りやすい。
ただし、ネットで検索してみたら新本は当然だが古書検索でも在庫が見つからなかった。

光合成のところ。
葉の中の海綿状の組織の中に葉緑体があって、そこで気孔から吸収された炭酸ガスが光合成によって液状の糖になりさらにデンプンとなる。
夜になって光合成が行われなくなるとデンプンはまた液状の糖となって、植物の組織のあちらこちらへ運ばれ、残りは実へ運ばれる。実へ運ばれた液状の糖は、実の中でデンプンになる。
何となく、ソバの実が膨らんでゆく様子が目に浮かんで来て楽しい。
そういえば、ソバの実を切って、中央に空洞があるソバが旨いという観察をされた先達が居られますが、空洞があるということはデンプン質がぱんぱんに詰まっていない玄ソバのほうがおいしいということになります。^_^;

これから毎晩、枕元に置いて少しずつ読み進めよう。



2012年6月14日木曜日

蕎麦からソバへ、ソバから蕎麦へ

首を長くして待っていたゆうメールと第4種郵便が到着。


片山さんの本、一気に通読。
まえがきのなかのこの一行がいいなあ。この本を象徴する言葉だ。
「蕎麦屋の暖簾から続く道は、遠い田舎のソバ畑へと続いている。そして時を隔てた江戸の町にも延びている……」
話題は蕎麦からソバへ、そしてソバから蕎麦へと縦横無尽に展開される。
歴史という名の四次元も含めた、蕎麦好きには実に心地よい、蕎麦を巡る時空の旅である。

写真右側のソバの種、在来種にしては正統のソバの形をしていて、しかも結構粒も大きめ。
それにしても、拡大鏡でのぞいてみていると、ソバの実ってどうしてこんなに姿形(人相)が違うのだろうと感心してしまう。
意識的あるいは無意識的な「種子選抜(選別)」がどこかで働いていた在来種、そしてまったく働かなかった在来種。同じソバながら、容貌がまったく異なっているのが不思議。

2012年1月20日金曜日

ボーダーレスなパプリック・ドメイン

ソバを種から播き、石臼による製粉をし、蕎麦を打たれるある方のブログ記事のほとんどを、コピー&ペーストしながらテキストエディターでtxtファイルにしたので、それを雑誌風にA4見開き2頁二段組のレイアウトに流し込み、プリントアウトして読めるようにした。まだ作業途中だが、すでに139頁。
ほんとうはメールするなりコメント欄に書き込みをしてしかるべき挨拶をすべきだが、アドレスは判らないし、コメントも受け付けない設定になっているので、挨拶のしようがない。ただし、こうしてネット上に公開されているので、個人的に印刷して読むのは構わないと判断しました。ネット上の情報というのはボーダーレスなパプリック・ドメインであるような気がいたします。

種まきから蕎麦打ちまで、こうした先行者のそれぞれの作業の実際や考察に触れることが出来るのは、自己流で後追いする者にとっては貴重な資料であります。
第一、このブログを閉鎖されてしまったら、読むことが出来なくなってしまいますので、txtと印刷媒体が手元にあると安心です。

2011年9月28日水曜日

衰弱花など、あれこれ

今日、配達された。早い。すぐに郵便局で郵便振替で支払いを済ませた。


夕方、外回りの仕事から帰宅する途中ホームセンターに寄り、桐の集成材(6mm/300mm/900mm…298円)と桜材(18mm/30mm/500mm…150円)を購入。帰宅後、桐を30cm×40cmに切断し、桜を30cmに切断してそれを枕にして接着し、駒板の大きいのを製作。
現在使用中の駒板も6mmのシナベニアに栗の15mmを枕にして接着したものだが、幅が20cmでやや狭かった。生粉打ちをすると出来るだけたたみを少なくしたいので、駒板も幅があった方がいいような気がして。でも、これでは大きすぎて使いにくいかも。蕎麦に接する面の方にくるみ油を少し塗った。

気になって今日もパトロールして来たが、T在来とK在来の受粉、結果が実に遅い。K在来にはまったく受粉しないで枯れている花の固まりも見られる。探してようやく数ヶ所に黒化したソバの実を発見したが、むちゃくちゃ小さい。もっともデータ上でいちばん小さかったのを見込んでこの無名の在来種を入手したので、当然なのだけど。何せ、出身が西日本なので、やはり播種時期に問題ありなのかもしれない。遺伝子が最適な気候を記憶していて、こんなの違うと言っているんじゃなかろうか。
それとも単に栽培日数が長いだけ? 
長友博士が書かれている「衰弱花」を思い出した。
もう一度、読み返してみよう。

2011年9月27日火曜日

「蕎麦考」発見

 先日、web上で読めるのを発見した「蕎麦考」(長友大・柴田書店・1976)だが、Amazonに出品されているのは8,900円と9,980円という価格で購入する気にもなれなかった。ところが昨夜、別の方法で検索していたら1,050円のがあったので思わず注文してしまいました。Web上のpdfをプリントアウトしたのがあるんですが、A4版に見開きよりやはり書籍の体裁の方が読みやすいので。
 長友博士の本は、実際にソバを栽培する者にとっては示唆に富んだ箇所が随所にあり、実に刺激的であり、栽培の実際にもかなり役立つ。
 早速、本日発送しましたというメールが着信。早い。

2011年9月18日日曜日

ソバに肥料はいらない?

長友大著「蕎麦考」(柴田書店・1976年)を夢中で読んでいる。「ソバの科学」(新潮選書・昭和59年)と重複している部分もあるが、二度読んでも刺激的な考察がいっぱいで深夜まで興奮状態が止まらない。
第7章「そばの栄養と調理」に(4)そばの灰分にも興味深い叙述があった。
殻つきのそばの実の灰分は2,74%、殻を剥いだ(つまり「むきみ」)の状態では灰分が2,13%。この差は別段どうということはないのだが、次の記述、
「灰分の組成、つまり、灰分中にもっとも多いのはリン酸で全体の48%を含み、リン酸が約半分を占め、カリは25%でこれについで多く、残りの半分を占めている。ついでマグネシウム、ナトリウム、カルシウム、塩素、酸化鉄、硫黄の順となっている。
この、下線を引いた部分に目が釘付けになった。
実は私も今年度は無肥料ではなく、リン酸とカリ、マグネシウムを含むものを混合して、播種鎮圧後の畝に撒いたのだった。
私は類推でそうしたのだったが、このデータはその裏づけをしてくれている。
ソバに肥料はいらないという言い方はやはり正確ではないのだ。確かにチッソは不要か少量でいいが、少なくとも、タンパク質やでんぷんの豊富なそば粉を得るためには、他のリン酸、カリ、マグネシウム(苦土)などは必要なのである。痩せ地で無肥料栽培で栽培したのでは痩せた秕(シイナ)ばかりで唐箕から飛び出してしまう。
私は三角の実がたんぱくやでんぷんで丸くなってはじけそうな、そういうソバを栽培したいのです。