しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
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2019年1月9日水曜日

幻は幻

二日に購入した信州川上産そば粉、本日、打ってみました。

写真の左側、色の黒い方です。

昭和時代から村の精米所兼製粉所で挽かれていたそば粉にそっくりで、多分、個人精米(製粉)所用の小型ロール式製粉機で挽かれた感じです。

60メッシュくらい。打ちやすく、仕事のしやすい粉でした。

色の白い方は南相木在来夏そばの丸抜きを自分で挽いたもの。二種類うちながら写真を撮るのはムチャでした。



川上産そば粉、十割で簡単に繋がりましたが、風味は期待したほど強くなく、普通でした。
やはり、以前、川上村の人に確認したとおり、川上村には在来種のソバは残っておりません。
幻の幻です。
ということで食べ方を替え、急遽、かけそばにして、カナダのバンクーバー島の東の小さな島に住んでいる友人自作の海苔を載せて食べてみました。
海苔の風味が激烈に強い。ワイルドで厚くて海苔巻きなどには使えませんが、汁物に浮かべるといいですね。多分、海苔だけであとは刻みネギを載せるだけで十分かも。



2016年9月2日金曜日

コレクション


あまりに小さすぎて播いてみる気になれないコレクション用の玄ソバ。
ほとんど、幻のゼイクルソバ。
1000粒重、20g無いかもしれない。

2014年12月5日金曜日

遺伝子の記憶

製粉したままだったK町在来を今夜、試食。
おとなしい蕎麦。癖が無く、デンプンが勝った蕎麦というか、これじゃ江戸蕎麦。
先日、むちゃくちゃ野生的な蕎麦に遭遇したばかりなので、ほんとうに対極的な蕎麦。
同じソバで製粉の仕方も同じようにしたのに、在来種としての来歴が異なり、栽培した畑が違うだけで、味がこんなに違ってしまうのかと衝撃を受けた。
遺伝子が何かを記憶しているのだろうか。
K町在来は、残念ながら来年以降は栽培しないことになるだろう。

そういえば、菜園のルバーブの複数の株が、この真冬を迎える時期に蕾を伸ばしていた。
それは南半球から来た種子から選抜した株だった。
北半球では、通常、ルバーブが蕾を持つのは6月である。つまり、今は南半球での蕾の時期である。
日本に来て、世代が変っているのに、遺伝子はまだ南半球での開花時期を記憶しているのだ。

2014年11月21日金曜日

むふ~



夕食後ではありますが、ようやく少量を試し碾きしたさる在来種を打ってみました。
いつものように粗く碾き割ってそば殻を排除してから電動石臼で碾き、40目で篩ったものに篩い上を少々混ぜたものを二八で。

結果。
蕎麦の香りというより、穀物臭が強い。
蕎麦の香りは、やはり刈り取り適期に刈ったものでないと望めないのかも。
その刈り取り適期って? むふ~。

2014年8月18日月曜日

観察用

暑くならないうちにダッタン蕎麦の中耕除草に出かけました。自分で飲むダッタンそば湯用なので、これだけでも余ります。
先人が行ってきたことには必ず意味があり、中耕除草もそば栽培には重要な作業です。管理機で耕し、土寄せする前におまじないの施肥を少々。

封筒の中にこれだけのソバの実が。
確か、数年前に栽培してみてさんざんな結果になった対馬ソバの小粒選抜と、普通粒。日長時間に感応性が強いので当地には適さない品種と判ってはいますが、母親用に借りた宅地菜園の隅が空いていたので播いてみました。
観察用です。




下の写真は家の近くの造成地の宅地に播いた在来種のうちのひとつ。雨降りが続きましたが、水分過多→酸欠→根腐れも起さずに頑張っています。




2014年8月6日水曜日

試食用在来種

ダッタンソバ以外まだ播いてない広いソバ畑。
午前中に播種機を持って行ったが、あまりの暑さに1/4ほどの面積を播いただけで退散。
日中を避けて、朝夕に少しずつ播いてゆくしか方法は無さそう。



こちらは8月2日に近くの宅地4つ分に播いた試食用の在来種、3種類。4日目でもうこれだけ芽が出ました。
交雑するではないかと怒られそうですが、採種用ではなく味見用でこれを来年の種にすることは無いので大丈夫。
おいしいことが判って栽培する場合は保管中の種を増やして播種します。

2014年7月30日水曜日

名無しの在来種

いよいよソバの種まきシーズンとなりました。
今年は一ヶ所減らして3ヶ所の3種類。
とりあえず、菜園のルバーブを整理した場所へ江戸時代の形質を残す名無しの在来種ソバを播種。2010年産ということなので、発芽率が気になりますが、発芽率ゼロではないでしょうし、見切り発車で播きました。
面積は大雑把な計算で約40坪。良くて10kg、悪くても7kgくらいは収穫できると思うので、味見・兼・採種用です。
先ずは味見をして見ないで大量に播種する訳にもいきません。

2014年7月25日金曜日

標高1200m

標高1200mの村まででかけて、ある、いわくのある古い時代の在来種のソバをおよそ10アールの畑にNさん、Kさんと3人で播種。それぞれ立場がまったく異なる3人で、8通りほどは条播きにし、残りはバラ播き。

土が湿っている部分が条播き8列分。


バラ播きした部分にトラクターで浅くロータリーをかけるNさん

写真中央から右がバラ播き。左が条播き。
残った種1,1kgは採種、試食用に私がいただくことになった。
それにしても4年前の玄ソバの発芽率、発芽試験をする時間がなかったのが残念。
今日は標高1200mでも日の当たる場所は暑くて汗びっしょり。木陰は涼しい。
これだけ標高の高い場所にソバを播いたことはないけれど、さて10月までが楽しみ。

2014年1月13日月曜日

鬼ソバの怪

-10℃以下とか、寒いので何もしないで書くこともありませんでしたが、今日の午後は、蕎麦関係者である知人が遠方より来訪。
初めて見る希少な在来種の玄ソバを見せていただいたが、できれば味見してということで、ぎりぎり少量だが正確に計量することなく、2種類をいただいた。
そのうちの一種類は小粒で有名な在来種のムチャクチャふっくらしている、魅力的な玄ソバ。
ただし、色艶が悪く、掌でぐりぐり磨いてみても光らないのが怪しい。ひょっとすると2013年産ではないかもと怪しんでいるところです。

それからもう一種類、県内の過疎地の希少な在来種の玄ソバということだが、大粒種との交雑が相当ひどい。その上さらに驚いたことに「鬼ソバ」があまりに多すぎる。こんなに多いのをみるのは生まれて初めて。
そこでちょっと粗目の篩にかけてみた。
全部で790gあるうち、篩上に残った大きな「鬼ソバ」が何と123g。
ほぼ15%の出現率で、異常に多い。
写真はその篩い出した「鬼ソバ」の全体と少しをクローズアップしたもの。




むちゃくちゃエラが張っていて大きく、それでいて実は小さいか、無さそう。
これがいわゆる「鬼ソバ」である。
以前もこそばを西日本に持ち帰って播いた方から収穫したものを送っていただいたことがあるが、なぜかこそばがかなりの確率で似ても似つかぬ「鬼ソバ」に化けていた。

これ、家の中にこぼしたら、忍者の撒きビシとおんなじで足の裏にぶすぶす突き刺さり、悲惨なことになるのは確実です。

何が原因でこういう鬼ソバができてしまうのか、以前もネットで検索してみたが記事は見つからなかった。
高温のせい? これはかなりむずかしい問題です。

2013年6月6日木曜日

踏んだり蹴ったり

発芽試験して生えたK在来を畑に植えて観察を続けていたが、昨日の午後の雷雨で、いちばん先端のすでに結実している花房の枝が重みで折れたのが何本もあった。がっかりである。
しかも、よく見ると、短桿でしっかりしていて折れていないソバの先端の花房の色が黒っぽくなっている。



近づいて、つぶさに観察すると、どうやらすでにデンプンが入り始めていておいしいのか、小鳥についばまれたらしい。踏んだり蹴ったりである。

仕方ないので、支柱と防雀網をつかって小鳥が近寄れないようにガードした。
それから、節間や枝が短い短桿の固体が6本あるので、メモ帳に番号を付けて記録しておき、採種の際には他の個体とは別にしようと考えている。短桿だと倒伏しにくいはずなので。

2013年6月4日火曜日

それにしても

昨日,冷凍庫の底から出て来た2009年産のそば粉を、夕方打ってみた。
真空パック用のガスバリア性のある袋に脱酸素剤を入れて冷凍庫に入れてあったので、異臭や異味はまったく感じられず、しかも加水も49%と普通の範囲内だった。ガスバリア袋でなく普通のポリ袋であったなら、空気は通ってしまうので、乾燥しすぎになったり、冷蔵庫臭い匂いが付いてしまうのだが、それはまったくなかった。
水回ししていてもソバの香りは普通程度に鼻に来たし、麺も二八だったので問題なくつながった。風味も普通レベル。
とうことで、もったいないので捨てずに先行使用することに決定。ただし、信濃1号であることははっきりしているので、在来種の個性の強いそば粉とブレンドして使うようになる。

手持ちの玄ソバを整理して、播種する予定ではないが保存しておきたいものをガスバリア袋に封入しはじめたが、そういえばM在来がどこかへいってしまったと探して、ようやく発見。(M在来といっても県内のM在来ではなく隣県のM在来)
それを夜になって拡大鏡で観察してみて驚いた。これもまたすごい交雑振りで、在来種というものが交雑の歴史であることを大いに納得。そう納得してもこのまま種子として残すにはあまりに雑駁で、これではソバの形質の見本市みたいなもの。
ということで、先ほどまで左手に拡大鏡、右手にピンセットを持ち、一定の形質のものばかりを選別しつづけ、50gを越えたので今夜は作業を終了した。50gといえば、1000粒重が25gと仮定して計算するとちょうど2000粒選別したことになる。
今年はこのM在来を栽培する畑が無いので、これは真空包装して冷凍庫で保存しておいて、来年以降に採種・試食兼用の少量栽培をすればいい。

それにしても、元はM在来であるが、こうして意図的にある形質の種子ばかりを選別(選抜)して栽培したら、それはもうM在来とは呼べないのではないか。

2013年5月22日水曜日

実にうれしい



温室育ちでひょろひょろしていて、しかも秋そばにとって季節違いだが、実がつきはじめているのが見える。
13年ぶりに花を咲かせ、実がつく。
実にうれしい。

2013年5月21日火曜日

実を結びそう

今日、ルバーブの不要な花茎切除のためにちょこっと畑へ顔をだして、作業のあとで何気なく温室育ちで華奢な発芽試験ソバの根元にしゃがみこんで観察して、驚いた。すでに受粉して三角の稜の形をした灯籠(とうろう)が複数見えていた。
カメラを忘れたので写真は撮れなかったが、13年前の種が発芽して実を結びそう。
明日、写真を撮ります。

2013年5月18日土曜日

残り40数g

5月11日に植えた、発芽試験で芽が出たまま捨てるのはもったいないとポリポットに仮植し、更に畑に植えたK在来種。少し大きくなったのと、暖かくなって霜の恐れが無くなったと判断して不織布の覆いを外した。
本来は夏まきする秋型のソバのはずですが、完全秋型ではなく中間型に近い秋型のようで、春まきでも収穫できるようです。



13年前の玄ソバが発芽して花が咲いた。
これで20粒でも30粒でも実が付いたらうれしい。
残り40数gの種を夏に播くことになるのだが、何とかこの採種のための栽培を成功させたいものです。

2013年5月16日木曜日

実にアナログな手選別作業


あまり在来種が残っていないと思われたこの地方でかろうじて栽培されるようになったM在来だが、かなり交雑していると思われるので、先ずは篩でふるって大粒のえらの張ったものを除去したものを播種用にすることにしたが、それでもまだ不満なので、拡大鏡片手にピンセットで選別するという実にアナログな手選別作業をした。
ようやく30g。50gくらい欲しいと思ったが、仕事で疲れていて無理なので、あとは6月以降に持ち越し。