しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年4月29日火曜日

製粉の妙

先日の製粉は適当できちんと計量もしなかったので、今日、もう一度製粉。1kgを計量して粗く割ってそば殻を排除、さらにいつもはそのままだった「はな粉」を振るい出してから、電動石臼で十割でつながる程度に製粉。
ちなみにふるい出した「はな粉」は100目(約80メッシュ)で100g。玄ソバの一割では多い感じもしますが、ふるいが100目しかないので、もっと細かいふるいであれば70gとか80gくらいではないでしょうか。
そして打った蕎麦がこれです。貧乏性なので歩留まりが良すぎましたが粘りはすごかったです。


麺はややゆですぎで水の切れも悪いですが、これが結構美味しかったです。
今日の玄ソバはこれまで一度も美味しいと思ったことが無い在来種ですが、製粉の仕方でこうも変わるのかとびっくりしました。コシはありますが固いという感じもなく、噛めば蕎麦の味、甘みがどっと来ます。久しぶりに満足できる味でした。



そういえば、昨年秋に収穫したねずみ大根ですが、水分の少ない固い大根ですから、保存の仕方によっては今でも使えます。
保存中にかえって甘みを増し、甘い&辛いのメリハリがさらにはっきりしました。恒温恒湿庫とか、保冷庫で保存すれば結構長く使えるように思います。

2014年4月28日月曜日

ようやく春


久しぶりに菜園へ行ってみたら、ルバーブが短いけれどあまりに赤いので採取。ジャムを作っても我が家の朝食はパン食ではないし、夏用にルバーブゼリーでも試作してみますか。ヨーグルトに混ぜていただくのが無難?



ホースラディッシュが少しずつ増えて来ています。株分けをしたものもありますが、どうやら種が出来てこぼれて発芽したらしい小さな芽がありました。採種は難しいそうですが、種が結実することが判りました。


小麦はどうも今になるともっと種を粗く播いても良かったらしく、今年は収穫が怪しくなってきました。この狭い場所で、どうしてこんなに窒素効きすぎと効かない場所とムラがあるのか不思議です。

2014年4月27日日曜日

粗碾きの反動

昨夜、夜中にふと思いついたことがあり、今日は奈川在来を2kgちょっと製粉。粗く碾き割ってそば殻を排除し、更にハナ粉を除いてから石臼にかけたそば粉でつなぎなしで打ってみました。



案の定、あっさりとつながりましたが、食感がいつもと少し違いました。これだけつながりがいいんだったら、もっと細打ちで良かったのかもしれません。
もうちょいと歩留まりを下げた方がいいのかな? 
まだ同じ粉が残っているので、次回は十一で試してみようと思います。
昨年はずっと無茶な粗碾きにうつつを抜かしていましたが、今年は反動で十割でつながり美味しい蕎麦を念頭に置きます。

それにしても昨年はやや刈り遅れた感じ……香りが弱い。
今年は適期に一気に刈り取りしないと。

……………
この記事を書いた後、ある方に「はな粉」の分量はどれくらいでした?」という質問をいただきました。
計量せずに適当に製粉したので、また近日中に正確に製粉、計量してみます。

2014年4月19日土曜日

忙中閑を縫うようにして

本日は、昨年入手した超中古トラクターを仕事の合間に乗り出し、いちばん近い宅地4枚分のソバ畑を耕してみた。というより、トラクターの運転の練習。端の耕し始めが下手だと四隅が高く盛り上がってしまうことが判ったので、その修正を心がけながら全体を耕した。
冬の間に何回かエンジンをかけてはいたが、バッテリーも上がらず、ロシナンテ君、ご老体としてはまずまず快調です。
八月初めの播種までは、こうやって雑草がはびこらない程度に耕運し、ボカシや土作り資材を入れておこう。

編集レイアウト作業、校正刷りを発送してあったが、おひとり、家人が郵便受けから出してそのまま机の上に置かれていて、本人が気づかずに10日間放置されていたので、返送が大幅に遅れた。それとページスタイルの変更、削除がうまくいかず少し手こずった。4月中の発行と思っていたが、微妙。奥付を5月に修正しておいた方が良さそう。

2014年4月18日金曜日

霧下蕎麦はなぜうまいのか考えていて

「霧下蕎麦」といって、高原の霧が出る地帯のソバはうまいという。
その根拠は何なのだろう。
昼夜の温度差が大きいからとも言われる。確かに夜温が低い方が光合成で得た糖分が植物本体の呼吸によって消費されずそっくり実に転流するので、デンプンの蓄積は多くなる。
が、霧下蕎麦がうまい理由は果たしてそれだけだろうか。
霧が出るということは、霧下でない畑よりも太陽の光が当たる時間が短いということであり、むしろ光合成による糖分の生成が霧の出ない地域よりも少なくなって、どちらかといえばデンプンが少ないソバになる。
もうひとつ、霧が出る→すなわちその分だけ日照時間が短くなる→開花・受粉が盛んになる→増収という考え方も出来るが、ソバの風味には関わってこない。
さらの霧下地域ではそうでない地域よりも土壌水分が失われにくい→根の養分吸収が順調→ことに窒素同化作用が順調→アミノ酸やタンパク質の生成が盛んになる→甘皮部分のタンパク、ミネラルが豊富になる→風味豊かなソバが収穫できる。
と考えると、私はこれまでソバの生産適地は山のなかの斜面にある傾斜した畑だと思ってきたが、どうも干ばつを受けやすいほどの斜面は避けた方がいいのかもしれない。長時間の降雨でも滞水しない程度の傾斜があって、保水もある程度いい方が養分吸収には都合がいい。
ことにタンパク質の多い玄ソバを収穫するためには、適度な窒素を補給してやり、アンモニア→アミノ酸→タンパク質という窒素同化作用をきちんと働かせなければならない。
現に、小麦の世界だけでなく、ソバの世界でもある時期のアンモニアの追肥でタンパク含有量の多い玄ソバを生産する試みは始まっている。
窒素が多ければ倒伏というソバ栽培最大の落とし穴が待っているので、なかなか難しい問題ではあるけれど。

2014年4月14日月曜日

こんなものがありました~~~


私が頭の中でイメージしているものにいちばん近い感じです。ボードの位置を上下調整できるようになっていますし、結構、優れものではあります。
ただしこのボードの波打っている形がいまひとつ合点がいきません。刈ったソバをまとめて捉える形はどういう形がいちばんいいのか?
ボードはこの樹脂製ではなく、この金具を使ってアルミ板で好みの形に試作してみてもいいですし、ソバの適期刈り取りの強~い味方になるかも~~~。

プロアマ問わず、蕎麦を打たれる皆様、いくら手刈り天日干しがいいといっても、鎌の手刈りでは百坪、百五十坪が限界ですwww……<m(__)m>

2014年4月11日金曜日

音の雫

インターネットラジオで耳に入って来たのがこのMarilyn Crispellのamaryllis。You Tubeで検索してみたら、すでに削除済みなので代わりにこの曲。


いろいろ検索したらAmazonでアルバム「amaryllis」、入手可能。
さて。

2014年4月10日木曜日

集中力を欠いたらOUT

2月の1mの積雪で再発した腰痛をかかえたまま繁忙期に入ってしまい、このところ蕎麦が食べたいけれど蕎麦が打てない、と妙なジレンマに陥ってしまいました。
そこで、夕食後、腰痛ベルトを着用の上、こっそり蕎麦を打ってみました。


そば粉がこんな感じでつなぎなしでは危ないので強力1+薄力1の外二八で水回し。
粗目の粉であればこそ、つなぎの意義も十分に感じられました。
ただし、やはり足腰の痛みに気が散るのか、切りにムラが生じてしまいました。
蕎麦打ちというのは、つくづく、集中力を欠いたらOUTと思います。
打った蕎麦は、明日の昼食がひとりでの食事となりますので、その時に茹でていただきます。

2014年4月6日日曜日

春の兆し

自家用の菜園へ行ってみたら、腰痛のため冬前に耕せなかった場所を先日トラクターで耕したので、種子更新用に少し栽培した戸隠在来の種のこぼれタネが発芽していました。やはりまだ寒いので赤すねです。




それから、ルバーブの芽が目立ってきたので、株の周囲の枯れた茎や葉の片づけをしました。これは蓚酸が多いので畑の外に持ち出すようにと海外のサイトに書いてあったので、毎年実行しています。
ソバもルバーブもタデ科。どうしてそんなにタデ科の植物が好きなの? と家の者たちが……。


試作した小麦もだいぶ伸びて青々して来ましたが、どうも窒素の効きにムラがあるようです。この小麦は、Facebookの蕎麦友達がうどんを打ちたいというので収穫したら小麦粉にして送る約束でしたが、この2月末に亡くなられてしまいました。この麦を見るたびに彼を思い出してしまいます。ちょうど亡くなる一年前に一泊二日の蕎麦ツアーで行動を共にしているので、そのときの笑顔が忘れられません。

2014年4月5日土曜日

あいかわらず

菅原金治郎先生の昭和49年の本から。

……また、タネまき後に降雨があれば、やわらかくふくれあがっている地表は雨滴にたたかれて沈下し、地表に薄いフィルムをつくる。このフィルムは、緻密にできた紙状になって、空気中から地中に空気が入る道をふさぎ、また地中にできた炭酸ガスの発散をできなくする。そして発芽しようとするタネが、呼吸困難のため、窒息するばかりでなく、大気の温度が地中に浸透することもさまたげられることになる。

地表に薄いフィルムという表現に驚きました。
とにかく、ソバは発芽にも生育にも土の中の酸素要求量がかなり高いということで、一徹な菅原先生は「畑ソバ」の栽培と敢えて書かれていますが、やはりソバ畑は水平な減反水田などではなく、ある程度傾斜した山の斜面の畑に作るのが理想なのかもしれません。

2014年4月4日金曜日

播種期=日長と気温

ソバというのは思いのほかデリケートな作物ではあります。

長友先生は「衰弱花」といい、菅原先生は「不完全花(メシベ生育不完全花)」といわれる。
両者、言葉の違いはあるが、要するに日長と気温によってソバの花のメシベが発育不全になって受精能力を持たない=実がつかない状況を指しています。
日長時間が長い、気温が高い、どちらもソバの受精、結実に悪影響を及ぼす。
だからこそ、日長と気温の関係など科学的に知ったのではなく、長い月日をかけて経験的に把握した先人たちが、各地のソバの播き時についての言い伝えを残している訳です。
この地では「ソバは土用の土を三日被ればいい」と言われている。
土用の土を三日被るというのは、毎年同じではないがほぼ8月7日頃。
私の場合、まだ3日から一週間くらい早いようです。近年、9月の気温が高めに推移していることを考えると、もう何日か遅らせてみたい気もしますが、秋の霜が恐くもあります。
今年はぎりぎりまで矯めて播種し、その上、霜が降りるまえにとっとと刈り取りしたいものです。

2014年4月3日木曜日

菅原金治郎先生曰く(2)

ソバは、日長とか温度に敏感な作物であるために、遠方からタネを取り寄せると、実を結ばない危険があるため、タネの交換も安易に行われない。ソバの品種には、日長に対してはかなり長日に適するものから、単日に適するものまである。また温度に対しても、高温から低温に適するものまでいといろある。こうした一連の反応を示す品種群のなかで、一品種はその連続した日長、温度の一部分に適合して存在しているのである。
たとえば北海道につくられるソバは、日長にはわりあい鈍感であっても、温度には敏感である。ソバは単日植物であるといいながらも、栽培期間の日長が短い南方の高温の地に北方の品種がつくられると、メシベの生育障害が起こり、花は咲けども実はつかないという結果に終わる。
一般に東北、北海道につくられるソバは早生型で、種まきから開花までの期間が短い。したがって草丈もあまり高くならないのが普通である。これに対して、四国、九州に作られるソバは晩生型で、栄養生長も盛んで、北方のソバに比べて二~三倍くらい生長量も多い。
こう解りやすく書いていただくと、なるほど。
当地で九州や四国のソバを播いてみたら、確かにむやみに草丈は長くなるわ、花が咲くばかりでなかなか実がつかないわ、そのうちに霜が降りてしまって散々な結果でしたが、納得です。

2014年4月2日水曜日

菅原金治郎先生曰く


このようにソバは温度によって栄養生長期間が長くなったり短くなったりするから結実に影響ない範囲内で、生育初期は高温にすごさせた方が得策である。
ソバは、冷涼な気候に育つ作物であるというが、それは開花、結実の時期のことで、植物体を作らなければ花の数も少ないし、また結実数も少ないので、花が咲く前には草丈もあるていど高くし、葉も大きくして、光合成がよく行われるように植物体をつくることが必要であろう。秋ソバの収量が多いのも、このような関係があることも一員をなしている。(「ソバの作り方」より)

2014年4月1日火曜日

日長時間を計算してくれるページ

Web上に、日長時間を計算してくれるページがあったので、当地の8月7日と10月7日を計算してみました。
8月7日は約14時間、10月7日は11時間46分。
やはり問題は9月に気温が下がってくれることですね。
近年は9月に気温が下がらないことが多いので、ソバの花のメシベの生長に悪影響をおよぼしているような気がします。
9月が8月並みに暑いのはマツタケの出が悪いだけじゃなくて、ソバのためにも好くないに決まっています。

(もっともマツタケが豊作の年はソバは不作という言い伝えを耳にしたことがあります。多分、マツタケが豊作ということは気温はともかく雨が多いので、ソバの受粉には雨が良くないので、そういうことになるのかもしれません)