しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年8月21日木曜日

「水難の相」



「また、タネまき後に降雨があれば、やわらかくふくれあがっている地表は雨滴にたたかれて沈下し、地表に薄いフィルムをつくる。このフィルムは、ち密にできた紙状になって、空気中から地中に空気がはいる道をふさぎ、また地中に発生した炭酸ガスの発散を出来なくする。そして、発芽しようとするタネが、呼吸困難のため窒息するばかりでなく、大気の温度が地中に浸透することもさまたげられることになる。」(菅原金治郎「ソバのつくり方」)

以前、この文章を読んだときには、地表にフィルムなどと科学者らしからぬ言い方だと笑って読み過ごしたものだったが、昨夜、布団の中でふと思い出して、もう一度読み直してみた。
いや、土の細かい粘土粒子と水とで、ほんとうに地表にフィルムが出来るのだ!! と得心。
そして今朝、暑くなる前にと早くから家の近くのソバ畑の畝の間を管理機で耕しました。宅地4区画分だから250坪くらい。
お盆前後に降り続いた雨を十二分に吸ってしまったためか、ここ数日雨が降らず、太陽が出ているにもかかわらず、まだ土壌水分過多からぬけられないで、ソバの双葉や一葉め、二葉めが黄色くなってきている場所があるのです。
ということで、とにかく土に空気をふくませ、水分が空気中に蒸発しやすいように畝間を耕そうという訳です。水分過多な上にこんな重い土を載せてはかわいそうなので、耕すだけで培土はせず。またあとで。

またソバの種自体が、オクラ、ヘチマ、ゴーヤ、朝顔などと同様に硬実種子といって厚い皮に包まれています。この厚い皮が水分を過剰に与えられると、皮の内側に水の膜が出来てしまい、酸素が通らなくなってしまいます。すると、酸素欠乏で種が腐ってしまい、発芽しないことになります。

今年のソバ栽培は「水難の相」に満ちた難儀な年のようです。

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