しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年6月29日金曜日

薄皮一枚の手前


今日はたまたま家人がふたりともいなくなり、昼食はひとりということが判ったので、午前十一時から30分で蕎麦を打った。粉は、40目で篩ったので多分つながるだろうと思い、昨日試し碾きしたもの200g。いつも最低でも300gだが、今日は200gで十割。
しかし200gは少なすぎてこねにくいが、とにかく延して切って、30分置いてから茹でて試食してみた。やはり、もちもちしすぎな上に風味に雑味が混じって鬱陶しい感じ。
これを二八で打てば結構いい感じになるのだが、十割だともう少し歩留まりを落とさないと蕎麦に品が無いし、風味がピュアでない。どうもいちばん外側の薄皮には雑味や雑香が含まれている模様なので、そこを碾きこんではいけないらしい。薄皮一枚の手前で止める。
次回は歩留まりを60か65%にしてみよう。
そうか、歩留まりを50,60、70という風に碾き分けて、それぞれ蕎麦にして試食してみればいいのかもしれない。

夕方、仕事の帰りに菜園へ回ってSaint Driftの種のついた茎をすべて収穫。数日陰干しにしてから穂から取り外す予定。
そういえば、半月ほど前にTさんの娘さんと、Hさんに赤い茎を分けて上げたのだったが、それでジャムを作ったHさんが「娘が来て喜んでみんな持っていってしまいました。来年は私にも苗を分けて下さい。私も栽培してみたいので」というので、「決して誰にも株や種を分けてあげないという誓約書を書かないとダメですよ」と冗談めかして答たら、まじめな顔で「誓約書、書きますからお願いします」と言われた。Hさんは高校の先輩であるというし、来年になっても忘れないでいたら、苗か株分けで上げない訳にはいかない、(かな)。
ちなみにHさん、生活の本拠は東京にあるが、セカンドハウスを建築するためにアパートを借りてたまたまこちらに来ていて、Tさんに農業の実地を教わっている。今日も管理機を動かしてみたいと言って、ギアがバックに入っているのに前進のつもりでクラッチを切り、バックした管理機に押されて尻餅をついたらしい。危ないです。

2012年6月28日木曜日

先人の知恵

とても完璧とまではいかないが手碾き用の臼の調整が終わった。何度も試し碾きをしたが、今年は玄ソバをたくさん残しておいておいたので無駄を気にせずに碾くことが出来る。
この手碾き用の臼、とりあえずは、今はほとんど使用していないが以前は「洗い桶」として使われていた青いプラスティック製の中型の盥のなかに置いて碾いているが、そば粉が少し溜まって来ると、滑って臼が動いてしまうのが難点で、今日は、石臼博士の著作に書かれている角材を十字に組んだ臼の台を作成し、それを盥の中に置き、石臼を載せ、また1kgほど試し碾きしてみた。粗めの篩を使う場合、玄から直接碾くとどうしても皮の砕かれたものが多くなってしまうので、やはり製粉機でぎりぎり粗く碾き割って古いと風力でそば殻を排除し、それを石臼にかける。
どうやら十字の台が効果あってか、石臼が動かなくなった。やはり先人の知恵は無駄ではない。

2012年6月24日日曜日

素人ブリーダーらしい初歩的ミス

今日、トマトやばれいしょ、ねぎなど自家用野菜を栽培している畑へ行って、いろいろ生育状況を見てから南西に位置するルーバーブ圃場の方に行った。赤茎系のSaint Driftの採種用の株を見ると、びっしりついた種の赤茶色が濃くなって、そろそろ採種時期が迫っている。


そういえば、今年初めて花が咲いたUnisonous Tragedyはと思って近くまで行って観察すると、少し様子がおかしい。種の外皮が赤茶色ではなく黒ずんでいて、種の実が膨らんでいない。そして触ろうとするとポロリと力なく落ちてしまう。
受粉していないのだろうか? と思ってひゃっとした。ソバと同じで他家受粉?
帰宅して早速調べてみた。
「自家受粉ではなく……」という言葉が目の前に。そういえば、ルーバーブのことを調べ始めた頃に目にした記憶があるような、無いような。
残念ながら、今年のUnisonous Tragedyの採種は失敗であるらしい。この畑にひと株、花園2号地の隅にひと株ずと分かれて花が咲いたので、交配する他の株が無い。花園2号地の株も黒ずんだ種がその下に展開する葉に落ちている。受粉していないのは間違いないだろう。菜園の方はやや離れてSaint Driftの採種株が花を咲かせていたので、Saint Driftと交配する可能性はあったが、黒ずんだ種皮と種の膨らみの無さを見れば、それも無かったものと考えられる。
どちらの圃場もSaint Driftは複数株あるので、来年は二ヶ所とも二株以上に花茎が形成され、実を結ぶかもしれない。
動物だけでなく植物でも育主家のことをブリーダーというらしいが、素人ブリーダーらしい初歩的ミスである。どうしてこんな、やっかいな他家受粉の植物にばかりかかわってしまったのだとろう(泣)。

2012年6月20日水曜日

とうとう買ってしまいました

送料込だと1万円超えましたが、刃が硬く、重さも適度で使いやすそうです。電動工具だけでは微細な面粗しが出来ませんので、やはりこういう工具が必要です。ほんとうはビシャンも欲しいのですが、素人が道楽で使うには結構高い価格です。

2012年6月18日月曜日

端正でしかも美しい


この頃、ネット・オークションに出品されている石臼をひと目で判断する眼力がついて来たような気がしますが、それは、ただの気のせいに過ぎないのでしょうか。
見た目が端正な石臼ほど、その製粉機能も優れているように思えてなりません。
石材の素材選びも重要ですが、その姿形、そして上臼、下臼に刻まれた主溝、副溝の美しさを見ていると、こういう端正で美しい構造でないと「理想的な粒度分布のそば粉=おいしいそば粉」は碾けないとさえ思ってしまいます。
硬いけれど決して密でなく、気孔を含んでざらざらした石で、姿形が端正でしかも美しい8分画6溝、あるいは6分画8溝の石臼を、探索し、捜索して、たとえひとつでも石臼本来の機能を甦らせたいものです。

2012年6月17日日曜日

過ぎたるは及ばざるがごとし

今日は晴れて仕事がお休みの日でもあり、朝食後、白昼堂々の蕎麦打ちを決行。
一昨日、石臼で製粉して30目で篩った信濃1号450gに「碾き割りを16目で篩ったままのもの50g」を追加し、十割は下手くそで自信が無いので更に中力粉100gで外二八とした。というか、最初から粗碾きの二八をイメージして製粉したので、ある意味確信犯です。下手な十割よりうまい二八が打てないものかと……。
「碾き割りを16目で篩ったままのもの」には結構大きめの皮も混じっていて、ざらざらごつごつした感じで、ちょっと見た目はよろしくありません。加水は47%でしたが、信濃1号ってこんなに粘ったっけ? と思うくらい粘りがありました。

正直に自白しておきますがソバの種を播いて収穫し、製粉して打って食べるまでの間で、何がといって蕎麦を打つのがいちばん下手くそです。
出来上がりはこんな感じで、やはり見た感じはよろしくありません。

薬味は相変わらず「ねずみ大根」一辺倒で、まだ冷蔵庫の奥で生存しているのが感激です。ありがとう「ねずみ大根」君。

ズームしてみると、やはり不本意ですが皮のかけらが目につきます。
でも食べてみると、食感はややざらついていますが、風味は、え、これが信濃1号? これが二八? と疑いたくなるくらい濃厚でした。噛むと蕎麦の香りが強すぎ、ピュアではなく少しくどいくらいなので、「碾き割りを16目で篩ったままのもの50g」は余計だったのでしょう。
過ぎたるは及ばざるがごとし。

それにしてもです。製粉の仕方で信濃1号もこれだけ風味豊かな蕎麦になるのなら、在来種だの品種がどうだの産地がどうだのという前に、製粉の仕方をもっとお勉強しないといけません。だいたい見当はついてきましたが……。


2012年6月16日土曜日

異形粒が異様に多い

一昨日届いた在来種を拡大鏡でのぞいていて、ふと妙な形のものがあるのに気づいた。普通、ソバの実は三つの稜を持っているが、何と四つの稜を持っている。それがひとつやふたつなら驚かないが、結構多いので拡大鏡片手に四稜の異形粒を選別してみた。

左上は稜がふたつしかないもの。右上は三つの稜だが尖った角のようなものがあり、実が痩せているもの。下の量の多いのが四つの稜を持つソバ。1g単位で計測できるデジタル秤に載せてみたら、何と10gあった。200g注文して、割れが目立つので増量しましたということで260gあった内の10g、つまり1/26の割合で四稜の実が出現していることになる。信濃1号などの改良種では考えられない常識外れのパーセンテージなので、かえって在来種であることを証明してくれているような気がする。
その四つの稜の実の皮をむいてみたら、↓ うふふ、むきみまで四稜でした。
案外、そば粉の歩留まりはいいかもしれませんが、皮が非常にむきにくい。
しかし気がついて今のうちに四稜の異形粒を排除できてよかった。

ちなみに、普通の三稜の実の皮をむいて噛んで味わったところ、結構、苦味やえぐみを感じたので、やはり在来種であることは間違いないようです。改良種である信濃1号や常陸秋そばなどでは苦味、えぐみはここまで感じられません。
秋にどんなそば粉になるか、楽しみです。

2012年6月15日金曜日

こんな時期に製粉

在来種の良く碾けた粉の冷凍庫での在庫が少なくなって来たので、まだ20kg近くある信濃1号を9kgほど、製粉してみた。プロのような脱皮機がないので、いつも通り粗く碾き割ってからそば殻を篩いと風力で排除し、割れを電動と手碾きで碾いてみたが、30目の篩にかけるとそば殻少々と甘皮の薄皮が少々で、一回碾きで済んだ。
何回も碾いて何回も篩にかけると、蕎麦の香りが揮発、雲散霧消してしまうという強迫観念があるので、一回で碾けると嬉しくなってしまいます。
手碾きの石臼も、1,2,3,4で一回転させているとほぼ一分間15回転となるので、電動臼とほぼ変わらず碾けた。しかし、手碾きではせいぜい1~2kgくらいが限度で、それ以上の量だとやはりある程度の時間自動運転できる電動は重宝だ。

それから、これまで粒度分布を見たことが無かったので、試みに1kgのそば粉を手持ちの篩で順に篩ってみた。
100目(ほぼ80メッシュ)通過、463g
80目(ほぼ65メッシュ)通過、259g
60目(ほぼ50メッシュ)通過、130g
40目(ほぼ30メッシュ)通過、 55g
30目(ほぼ25メッシュ)通過、 93g
合計     1000g 

この粒度分布が細かすぎるのか、粗すぎるのか見当もつかないが、100目通過がほぼ半分近くと、石臼なのに案外細かく碾けているのが意外で驚いた。が、粒度分布が二こぶラクダになっていないのが不満といえば不満。一こぶ目がデンプン質の山であるにしても二こぶ目のタンパク質部分がピーク無しでだらだら下がっている。
もう少し投入量を増やせばどうなるか、後日また試してみよう。

出来たそば粉を舐めてみたら例のナッツの味が感じられたので、そこそこのそば粉にはなったようだ。
以前、一番粉、二番粉、三番粉と碾き分けていた頃、先へ進むほど蕎麦の香りやナッツのような味が強まるのに興奮して、その都度粉を舐めていた癖が抜けず、今でも製粉しながらむやみにそば粉を舐めてしまう。意地汚いようですが、実は製粉しながらそば粉を舐めるという作業、大事なんです。
いつも通りガスバリア袋に脱酸素剤とともに封入し、冷凍庫で保管。日付とともに「信濃1号、30目」と記入しました。そうしないと、いろいろな粉が入っているので判らなくなってしまうのです。(@_@;)

2012年6月14日木曜日

蕎麦からソバへ、ソバから蕎麦へ

首を長くして待っていたゆうメールと第4種郵便が到着。


片山さんの本、一気に通読。
まえがきのなかのこの一行がいいなあ。この本を象徴する言葉だ。
「蕎麦屋の暖簾から続く道は、遠い田舎のソバ畑へと続いている。そして時を隔てた江戸の町にも延びている……」
話題は蕎麦からソバへ、そしてソバから蕎麦へと縦横無尽に展開される。
歴史という名の四次元も含めた、蕎麦好きには実に心地よい、蕎麦を巡る時空の旅である。

写真右側のソバの種、在来種にしては正統のソバの形をしていて、しかも結構粒も大きめ。
それにしても、拡大鏡でのぞいてみていると、ソバの実ってどうしてこんなに姿形(人相)が違うのだろうと感心してしまう。
意識的あるいは無意識的な「種子選抜(選別)」がどこかで働いていた在来種、そしてまったく働かなかった在来種。同じソバながら、容貌がまったく異なっているのが不思議。

2012年6月13日水曜日

今年のrhuberb育種計画、一段落

昨年7月に採種したSaintdriftの種を3月に大量に播種し、仮植の際に選抜し、さらに育苗中にも「赤い、太い、長い」の3条件に合わないものは捨て、残った苗をrhubarb試験栽培圃場のまだ空いている場所に植えつけた。一昨年、植えつけた株で冬期に消えてしまったものの補植も含めて135本植え付けした。

これらをまた観察し、理想とする株を探して株分けによる増殖を始める。種子による増殖は無駄が多すぎるというか、徒労である。

これは今年初めて花茎を持ったUnisonous Tragedyの種。赤いが細く短いものが多い。


こちらは採種2回目のSaintdrift。5株ほど採種用に花茎を残したが、なぜかこの株の種が赤味が濃い。これだけ、別に採種し保存することにしよう。

やはり来年はUnisonous TragedyとSaintdriftを交配させてみたいものだが、花のうちはだいぶ小さいので花粉をうまく付けられるだろうか。

2012年6月12日火曜日

今年度播種計画決定

昨年栽培したT在来とはイニシャルは同じだが別の在来種の種を200g注文した。100g800円、送料230円、合計1830円。
また、昨年、T在来を播いたのと同じ自家菜園の余地に播種する予定だが、今年は何も栽培しないで空けておいたので、残存肥料の影響は昨年よりは少ないと思うが、かなり地力のある土壌なので、それでもかなり伸びるかもしれない。ただし、昨年のT在来と違って産地の日長時間は当地とほぼ変わらないので少しは安心。
到着した種をみて、先ず先ず揃っていたらそのまま播くが、不揃いだったら選別しなければならない。交配していなければよいのだが。
ということで、今年もNとKとTと、Nの小粒選抜種とを4ヶ所に分けて播種する予定。交配しないようにすべて別の場所というのがタイヘン。

2012年6月11日月曜日

窒素過多だとどんな作物も不味くなる

昨年試作してみたものの、見事に失敗してなおかつ蕎麦にしても不味かった「対馬そば」をそばがきにして食べてみたら普通だったが、やや泥臭い感じというか、花が満開の時に匂うウンチ臭い感じが少しした。在来種のソバの蜜特有の匂いにも通じる泥臭さ。
そもそも、昨年の対馬そばは栽培場所を確保するのが難しくて、家庭菜園の馬鈴薯を栽培して掘り取った跡地に播いたのだったが、前作の残存肥料のせいか、はたまたもともとソバには向かない地力のある畑であったためか、それとも西日本の在来種を信州で早播きしすぎたせいか、原因は特定できないが、長いものは2mを越えるほどに伸び、倒伏した。2mといえば私の身長を越えるが、実はソバは窒素が多いとこのくらい伸びる。各県の農業試験場のデータを見ても2mくらいに伸びて倒伏し、収量が少ないケースが結構見られる。
私の場合、それでも180g播いて8kgの収穫があったので、電動石臼で碾いて蕎麦にして食べてみた。それが、期待大で栽培したにもかかわらず、猛烈に不味かった。こんなに不味い蕎麦は食べたことがなかった。風味が無くて不味いのではなくて、妙に泥臭くて不味いのだった。

ただし、今になって冷静に考えてみれば、「対馬そば」だけでなく、どの在来種や改良種であっても、窒素過多で伸びすぎて倒伏するようなソバは不味いに決まっている。ソバは元来が救荒作物と言われるくらい痩せ地で生育し実を結ぶ作物であるのだし、米や麦といった穀物であれ、トマトやきゅうりといった果菜であれ、小松菜や野沢菜、レタスやキャベツといった葉菜であれ、窒素過多は味を悪くする窒素過多だとどんな作物も不味くなるのである。
痩せ地でも十分に育つソバは、土壌の酸性度の指標植物であるスギナが群生するような赤土の酸性土壌や、標高が高くて気温が低く、それでいて紫外線が強い高冷地でも小粒ながらも風味の強い実をつける。
つまり、ソバは吸収できる栄養が少なく、土壌・水分・気温など、生育条件がある程度過酷な方が風味もコクもある粉になる。
(どこまでも趣味的な、どこまでも素人の類推に過ぎないことをお断りしておきますw)

2012年6月7日木曜日

愕然

午前中に一日分くらいの仕事をして疲れたので、午後は仕事はしないことにして、いよいよ使えるようになった手碾き用石臼で試し碾きをしてみることにした。
テスト用なので先日磨きをかけた「信濃1号」を用いて、初め、両手に一杯くらいを玄そばのまま碾いてみた。碾けてはいるが、篩が問題で、微粉を承知で細かい篩で篩えば問題ないが、粗い篩だとソバ殻の混入が避けられない。
微粉に偏らず、微粉から粗い25メッシュくらいまで、出来るだけ幅広い粒度分布の粉が欲しい。
ということで、玄碾きの方が作業が単純でいいのだけどさっさと玄碾きを諦め、電動石臼の時と同様に、製粉機(一種の粉砕機)で臼の間隔を広げて粗く碾き割り、ハナ粉とそば殻を排除し、残った大割れ、小割れなどを今回の手碾き用石臼で碾いてみた。
おお、結構粉が細かいし、上臼が下臼に食いつく感じがするし、溝から落ちた粉がそれぞれの溝の下で小山を作っています。
ひと目見た時に、目立てしたままあまり使われていない(磨耗していない)ことが判ったし、石の材質が気泡が多くてざらついている感じだったので入手したのだったが、やはり粉の出がいいし、粒子も細かいようなので、回すスピードと投入量を増やしてみた。


それを50目で篩い、40目で篩い、さらに30目の篩でも落ちないものが両掌いっぱいくらい残ったので、さらに16目で篩ってそば殻だけを排除。残りは粉の方に混ぜてしまいました。出来たそば粉は1,4kg。
結構粗い。
これを十割で打つ自信はないので後日二八で打つことにし、とりあえずさぞかしおいしいことだろうと「そばがき」にして食べてみることにした。「そばがき」の作り方は、例の、お椀の中にソバ粉を山にしてその6合目までだったかに熱湯を入れてかき混ぜる方法。
で、試食。げ。香りも味も薄い。
あ、信濃1号って、こんなに風味が薄かったんだっけ?
昨秋から在来種ばかり食べていたので愕然としました。
明日、在来種の粗碾きで「そばがき」を作って食べ比べてみます。

石臼そのものは、わずかに微調整が必要なくらいで、十分、手碾き用で使えそうです。直系27cnと小ぶりですが、高さが十分にあるので重みはあり、安定して碾けることが判りました。ますます手碾き用にぴったりです。

2012年6月6日水曜日

細くたおやかな蕎麦

明日の予定が一日早くなって、今日、高校時代の同級生3人で蕎麦屋さんへ。
上田市の千曲川下流左岸の山の斜面のある集落の農家を買い取って、店主みずからが改修したという古民家風の蕎麦店「日賀志」。あえて畳を置かず板の間にした座敷にあがって蕎麦を注文した。先日下見に来て十割を食べたK子さんは二八せいろ、M君と私は二八と十割が一枚ずつ。地酒を常温で一本、たけのこの天ぷらを注文。座敷の向こうには竹林があり、たけのこが少し顔を出していた。
蕎麦は先ず二八から。ひと目見て細!! すべての蕎麦が1mm以内で、見事といえば見事だが、さてお味は? かなりコシがあり、喉ごしも良し。風味、香りと味は……、在来種に慣れた舌や口腔にはやや薄く感じたが、在来種でない蕎麦はまあこれくらいが普通。ちゃんと風味を感じました。次に十割。十割ということでつい意識的に噛んでしまうが、噛めば二八より風味を感じる。多めのせいろ2枚、完食致しました。値段は1300円と納得の価格。二八1枚は650円。田舎ではこれくらいでないとお客を呼べないでしょうか。
帰り際にレジの向こうにご夫婦で見送っていただきましたが、思わず「あれだけ細くきれいに切れてつながっていて、感心しました」と言ったら、奥さんが「性格ですから……」と。なるほど。ずさんな性格の私にはとても無理です。

さて、レポートを書く予行演習のつもりでせっかくデジカメを持参して行ったのに、ものの見事に、店主の性格の出た細くたおやかな蕎麦の表情を撮り忘れてしまいました(バカ)。