しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年2月22日水曜日

原始的製粉装置

007シリーズ6作目のDr`No(いいえ博士=否定博士?)とか、何とか博士の異常な情熱とか、何事かに集中している人間は尋常の閾値をあっさり超えてしまって、常人の目には狂人としか認識されないかもしれません。

石臼をもうひとつほしいと思っています。
電動化した直径30cmの安原石の石臼はともかく、祖父の時代から極貧だったわが家伝来のおんぼろ石臼と、妻の実家から拉致してきた、気泡が多いにもかかわらず安原石よりも硬い33cmの下臼と、私にソバを栽培してみようと決断させたTさんの庭で岩松の盆栽の台に成り下がっていた33cmの、明らかに安原石と判る下臼と、都合三組の石臼があるのですが、もうひとつ石臼がほしいのです。
ほんとうは電動化した30cmは手碾き用にして、電動臼はもっと直径が大きくて、安山岩というより溶岩といっていくらい火山ガスが抜けた気泡がびっしりな石を素材にした臼が欲しいのです。
私が石臼の素材として花崗岩とか御影石といった深成岩ではなく安山岩あるいは溶岩に求めたり、新品ではなく江戸から戦前までに作られたものにこだわるのは、緻密さよりもむしろざらついてドレッシングする必要がない石の粗さを求めているからです。火山岩のザラザラした間隙をくぐりぬけてこそ、植物学的には穀物の範疇にも入らず、一種の雑草の種としか言いようの無い玄ソバが、日本人が愛してやまない蕎麦に変容するのです。
それも効率的なロール式や金臼式の製粉機ではなく、一時間に1kgしか碾けない、何とも悠長で時代の尻尾にもついていけないような原始的製粉装置である石臼によって。

2012年2月21日火曜日

打ち粉も自家製

15日に書いた、「冷凍庫の真空パック袋入りだが古いそば粉」を開封して粉をなめてみたら、変な味も異臭もしない。そこで、ふるって打ち粉の代わりにするという案を実行してみた。
特に市販の打ち粉は使わず、友(共?)粉というか、そば粉を打ち粉として使っているひともいるらしいが、そのままではやや粗いので60目でふるってみた。
篩の上に残った粗いものの半分は石臼で碾き、蕎麦打ちの際に少し混ぜてみるつもり。残りの半分はそばがき用、粗碾き用に使うことにして、粗いまま再度ガスバリア袋に封入した。
そしてその打ち粉代わりの粉を打ち粉にして、蕎麦を打ってみた。市販の打ち粉よりも麺体へなじんでしまう感じがしたが、使用感が悪いというほどではない。
ところがである、蕎麦を茹でて食べてからいつものように残った汁に蕎麦湯を注いで飲んで驚いた。うまい。蕎麦のあじが実に濃厚でおいしいのです。市販の打ち粉ではこんな風に濃い風味を感じたことがありません。そういえば、昔の蕎麦湯はこうでした!!
(市販の打ち粉はどうしてあんなに無味なんでしょう)
ということで、今年からは市販の打ち粉を使うのはやめて、打ち粉も自家製にすることにしました。要するに蕎麦打ち用よりもさらに微粉にすればいいのです。

2012年2月20日月曜日

柔らかい、硬い、ふわふわ、サラサラ

近所の蕎麦好きなお兄さんにうっかり石臼の話をしたら、地元の安原石(安山岩)の石臼なんか柔らかくて石の粉がそば粉に混じってしまうと笑われた。いくら柔らかい安山岩でも、一定時間空碾きでも続けない限り、物入れにソバが落ちている間は石の粉など碾きはしない。
石臼についていろいろ検索、勉強してみると、一方には硬い花崗岩、御影石製の石臼があり、その対極には溶岩やその一種である安山岩から作られた石臼が存在する。
硬く緻密な石 vs 柔らかく気泡の多い溶岩やその一種である安山岩。
そのどちらがソバ粉の製粉に向いているか? そこが良く判らない。緻密で硬い深成岩などより、多少柔らかくても気泡が多くてゴツゴツしている石の方がタタキやビシャンで叩いて粗面にする手間が省けていいのではないかと思いもする。ザラザラした石の面の方が玄碾きであれば皮の剥けもいいだろうし、粉にもなりやすいのではないか。しかも多孔質で気泡が多いので熱が上がりにくい。ただし、石臼としての見てくれは無骨で花崗岩や御影石の石臼のように洗練された感じはしない。

ということで、蟻巣石という過去に山梨県で産出したらしい、その名の通り細かい気泡の多い石で作られた石臼がいいといわれているが、ネットで検索する限りでは蟻巣石が山梨県のどこで採掘され、どんな石なのか、まったく姿が見えてこない。
あちこちの蕎麦店で蟻巣石の石臼を使って製粉しているという情報はあるが、どうもこれがほんとうの蟻巣石かと納得出来るような石臼が、通常の検索でも画像検索でも浮かび上がって来ない。山梨県産ではなく、新蟻巣石と称されているものばかりのような気がする。どうも気泡が小さすぎるような気がするのだが、あれが蟻巣石なのか。
ネットで検索しても埒があかないので、図書館に行って調べてみることにします。

そういえば、昨年、石臼で手碾きしているプロの方の蕎麦をいただく機会に恵まれたので、「石臼で碾いたそば粉はふわふわしていますよね」と言ったら、怪訝な顔をされた。
そのプロの方は石臼で碾いたそば粉しか知らず、ロール式や金臼式の製粉機で製粉されたそば粉を知らないから比較のしようがなかったのかもしれませんが、ほんとうに石臼で碾いたそば粉はふわふわしているのです。ロール式や金臼式の製粉機を通過したそば粉はサラサラしていますが、石臼で上手に碾かれたそば粉は粗いのや細かいのが繊維のように入り混じっている上に、空気も含んでいて、それでふわふわしているのです。
それを握るとぎゅっと締まって形が崩れない。
そういうそば粉に私はなりたい。あ、間違えました(宮澤賢治じゃあるまいし)。
そういうそば粉を私は碾きたい。
安山岩にしては硬く、なおかつ細かい気泡がびっしりで、面がザラザラしている石臼、どこかに転がっていないかな、と思いつつ、毎日車を運転しています。
以前、オヤマボクチを探していた時に、慣れると瞬時に、山道の切通しの斜面に群生しているのがオヤマボクチか山蕗か判断できたものですが、今も車を運転しながら農家の庭先の物干し台の重石になっていたり、不要になった庭石の山のなかに置かれていたりする石臼にぱっと視線が行きます。いちばん悲しいのは庭に踏み石として埋め込まれている石臼を目にした時です。そういう場合、私は踏み石にされた石臼の上を歩かないようにきわめて意識的に避け、埋められた石臼の来歴に思いを馳せながら、歩きます。
かつてその家の累代の者たちの「食」を支えた石臼たちが、今やただの庭の踏み石として老残をさらしている、そんな風にしか見えない私の方がよほどどうかしているんでしょうね。

2012年2月18日土曜日

真夏においしい蕎麦

明日のピンポイント天気予報、最高気温0度、最低気温-13度。

こんなに大地が凍みていても、枯れずにいる赤茎系Rhubarb(ルーバーブ)の若い芽。実に感心してしまいます。ちなみに緑茎系は完全に枯れてしまって生きている芽はまったく見当たりません。

こちらはすっかり冬枯れしているオヤマボクチ。もう不要なので

寒いので自分だけの蕎麦を打とうと思ったら家族の分も要求されたので、仕方なくまた二八蕎麦。しかも彼女らはこの時期は温かい蕎麦に決まっているのでやや太めにした(泣)。


打った蕎麦を、100円ショップで購入したパスタケースに入れてみた。円筒形の立てるパスタケースが多いなか、縦置きも横置きも出来てフタで密閉できるこのケースは、自分の分だけ蕎麦を翌日まで冷蔵庫に保存できるので気に入りました。
三つ重ねて、三階建ての蕎麦(それにしても太い。この頃、年のせいか太い蕎麦や噛む蕎麦が苦手になって来ました。細くて、啜り上げるだけで蕎麦の「香り」が鼻に抜ける蕎麦がいいですね。あとは3回噛んで「味」と「コシ」と「喉越し」が感じられる蕎麦。


一番下のケースは冷蔵庫に入れておいて、明日、ひとりでざる蕎麦、あるいはねずみ大根をたっぷりおろして越前おろし蕎麦。
真夏の暑~い日にキュッと冷やしたおろし蕎麦!! 今年こそは真夏においしい蕎麦を打たなければ。残る玄ソバを厳重に管理しよう。

2012年2月16日木曜日

江戸っ子ではないけれど、二八と十割のはざまに挟まれて

この頃、自宅やスーパーマーケットあるいはネットで、小麦粉の成分表示ばかり見ている。
今、自宅にある中力粉2種類は、
「タンパク質9.0%、脂肪2%、炭水化物74,3%」
「タンパク質9,0%、脂肪1,6%、炭水化物75%]
と、あまり変わりないことが判った。
ネットで業務用の蕎麦つなぎ専用という小麦粉もあるが、それはタンパク質が10,8%とか、もっとタンパク質が多いつなぎ粉も存在する。どうも強力粉に近い。
強力粉はタンパク質が多いので、蕎麦のつながりだけ考えれば強力粉がいいに決まっている。ただし、つながりすぎて蕎麦が硬くなりすぎる。硬い=コシではないので、強力粉は避けたい。
第一、蕎麦を噛んだら小麦粉の味が少しでも感じられてしまうのは困る。それなら卵水の方がましか。以前、従姉の家の貸し店舗で蕎麦屋さんが営業していたことがあって、蕎麦は八十代のおばあさんが打っていて、評判が良くて繁盛していた。やがてそのおばあさんが亡くなって蕎麦店は打ち手を失って閉店した。
最近になって従姉が言うには、そのおばあさんはつなぎに卵を使っていた、と。
ふうむ。

まあ、しかし、つなぎ(混ぜ物)は無い方がいいに決まっております。しかし、私のような下手な蕎麦打ちには十割=生粉打ちは結構難しい。
粉を微粉にすればぐっとつながりやすくはなるらしいが、そうすると風味は薄くなるらしい。らしい、らしいと曖昧な表現になってしまいますが、自分で実際に微粉のそば粉を打って食べてみたことがないので、風味が薄くなるのかどうか、実証したことがありません。
ただし、ソバを栽培した一年目に製粉会社に製粉を委託に出しましたが、還って来たそば粉はとても色が白くて微粉で、蕎麦打ち一年生でもあっさりと十割でつながりました。でも風味=味と香りが実に希薄で、落胆しました。
この落胆が、自分でソバを栽培栽培するだけでなく、自分で製粉もしなければダメなんだというドン・キ・ホーテ的発想を生んだのでした。

そういう微粉系そば粉に一種の幻滅を覚えてしまった私の関心は、短絡的に、最近人気の「粗碾き」に向かってしまいました。
蕎麦打ちの基本も身につかないうちに「粗碾き」に手を出すなんて罰当たりも甚だしいですが、最初は失敗した「粗碾き」も、ネット上でプロの方のアドバイスをいただいたら何とちゃんとつながり、やや太めながらも「粗碾き蕎麦」が打てたのでした。
ただし、欣喜雀躍して茹でて試食したその「粗碾き蕎麦」、細打ちの蕎麦のようにつるつるっと啜り込んで数回噛んで風味を感じ、すぐに飲み込んで喉越しを楽しむ、そんな感じの蕎麦ではありませんでした。
確かに、噛めば噛むほどに蕎麦の風味=味と香りが口中に充満するのは判るのですが、それがじきに鬱陶しくなって来るのです。

私が理想としているのは、多分、数回(多分3回)噛んで蕎麦の風味を感じられ、それをごっくんと喉に落として、つるっとした喉越しを感じる蕎麦なのです。
ということは、最初から「そば殻」を排除した「ぬき」から製粉されたそば粉で打たれた蕎麦、あるいは玄碾きであっても徹底的にそば殻などの「雑味」を排除したそば粉で打たれた蕎麦。
といって、しろうとが脱皮機を備えるのは困難なのだけど、そうか(閃いた)、脱皮機を備えている本職の蕎麦屋さんと懇意になって脱皮していただくという選択肢もあった!!

2012年2月15日水曜日

またまたアホな試行(多分錯誤)

冷凍庫から三年物のソバ粉が封入された真空パック袋を取り出し、鋏を入れて封を切り、親指と人差し指でソバ粉を挟んで舌の上に載せてみたら、異臭も何もなく、ちゃんとソバの風味も感じられた。念のため、お湯を沸かして少量をそばがきにして試食してみても違和感のある味も匂いもしなかった。
ということで、数袋、口を切って、60メッシュの篩でふるって落ちたものを打ち粉として使用することにした。篩上に残ったものを面白半分に石臼にかけ、それをもう一度60メッシュでふるった。それをまた指先につけてなめてみると、立派に微粉な甘皮粉の変身しているではありませんか。面白いので、これはこれでガスバリア袋に封入し、石臼にかけないままのものもガスバリア袋に封入。これらを在来種ではなく信濃1号に適度に調合して蕎麦にしてみたらどんな蕎麦になるか? またまたアホな試行ではありますけど。
粗い甘皮部分と、微粉な甘皮粉と、同じ甘皮ですが粒子の違いがどんな味に違いになるか、それも検証してみたいような気もしますが、それをするには古い粉ではまずいので、玄ソバで試してみなければなりません。

2012年2月14日火曜日

姑息な閃き

打ち粉が少なくなって来たのでそろそろ買って来ておかなければならないと思っていたが、どうもいつも購入している店で昨年いやなことがあったので、出来れば近づきたくない。ネットで購入するのも面倒だしと思っていて、先ほど入浴中に閃いた。280リットルの専用冷凍庫に前年と前々年のソバ粉が真空パック状態でまだ1kg袋で相当残っている。あれを打ち粉の代用品として使えば、嫌な店に行かなくて済むし、古い在庫の処分にもなる。
そんな古いソバ粉で大丈夫かと言われてしまいそうだが、ガスバリア性のナイロン・ポリ二重袋に脱酸素剤を入れた真空パック状態で冷凍庫に入っているので、酸化も進んでいないし、打ち粉に使うくらいだったら十分ではないか。次回の蕎麦打ちに試してみよう。
ただし、少し篩が粗めなので、細かい篩で篩い直す必要はあるかもしれない。粗いと水分を余計に吸われそう。

2012年2月13日月曜日

蕎麦好きなくせになぜか


後方のほかに左右にアングルを固定し、ホッパーをしっかり支えるようにし、またアルミ製の漏斗の上部に透明アクリル板で作った筒をつけてホッパーとしたが、たまたま上部の内径21cmの漏斗にぴったりの、外径21cmの円筒形の漬物容器を発見。底を切り取ってアルミ製の漏斗に嵌めるとピシッと収まったので、これをホッパーとする。元が漬物容器なので密閉できる蓋があり、なおさら結構です。
もっと長時間運転したい場合はさらに透明アクリル板の筒を差し込めば、大量の碾き割りが投入できる。
これで改造終了。
どうも無愛想なので、お描きソフトでこんな風にホッパーに目と口を描いてみました。



先日、この市内の蕎麦好きで、やはり種から蕎麦を栽培し、石臼ではないが製粉機で製粉されて蕎麦打ちされているある方が、ご自分のブログでたまには他所の蕎麦と思って入った蕎麦屋の蕎麦のことを書かれていた。
ただ量が多くてむやみに固いだけ、風味も何もないと酷評し、蕎麦好きなひとはこのお店に食べに来ないようにとさえ書いておられました。ふう。大丈夫でしょうか。
その話をTさんにしたら、「いや、三店舗あるあの店でも、市内のあそこはまだいちばん固くない方で、ほかの二店舗はもっと固いらしい」と。それは、おそろしい。
観光客中心のお店ですから私はまだ一度も行っておりませんけど。
どうもコシ=固いと思い込んでいるひとが結構いるのか、それとも機械で圧力をかけるので固い麺しか出来ないのか。まあ、滅多に外へ蕎麦を食べに行かない「蕎麦好きなくせになぜか蕎麦屋さんに行くのが苦手」という変わり者には無縁なお話ですが。
そういう蕎麦屋さんでも手打でほんとうにおいしい蕎麦を出す蕎麦屋さんでも、価格があまり違わないのは不思議。

2012年2月12日日曜日

1回碾き試行中

午前中、親戚2軒に1,5kgの蕎麦を打ち、道具が出ているついでに、自分用の30目でふるったソバ粉350gを十割で打ってみました。60目でふるって残ったもの、つまり30目から60目の間の粗い粉が105g。三分の一には達していませんし、多いか少ないか判りませんが、それらを先に吸水させておき、そっとやさしく延していって、今回はうまくつながりました。


しかし、粗碾き十割はほんとうに噛む蕎麦ですね。噛めば甘み、風味はどっと出てきますが、それが強すぎて、ちょっとうっとうしい感じもします。
粗碾きでも細めに切ればいいのかもしれませんが、粗碾き細めは私のようなへたくそには十年早いです。
つるつるっと口に入れて3回噛んでさっと喉に落とす、そういう感じの蕎麦の方が好みなのかもしれませんが、かといって風味がしない蕎麦は嫌ですし、どうもわがままなものです。

昨日ホッパーを大きいものに作り直したので、実際に運転してみる必要があり、在来種にばかり気を取られてすっかり忘れていた「信濃1号」が玄米袋に1袋半ほど残してあるのを思い出しました。
10kgほど磨きをかけ、粉砕機で粗く碾き割ってソバ殻をあらかた排除します。ソバ殻はできるだけ排除した方が、雑味が無くなり味と香り、すなわち風味がより鮮明になるような気がしますので、この頃はソバ殻排除に必死です。
さあ、大割れをホッパーに投入して電源ONです。


今回は粗碾きではなくつながりやすい微粉でしかも風味を失わないソバ粉を目ざして1回碾きをめざしています。
ホッパーからの投入量を少なめにして運転してみましたが、碾けたものを60目(約50メッシュ)のふるいにかけてみたら少しのソバ殻とサナゴだけで、あっさり一回碾きが出来ました。1回碾き、ほぼ成功です。
いつもふるったソバ粉を指先につけてなめてみるんですが、信濃1号でも結構甘みがあるし、ナッツのようなそばの風味も十分に感じられます。いい感じの粉です。これだとよほど水回しを乱暴にしない限り、誰でも十割でつながって、ひょっとすると二八でもおいしい蕎麦になりそうな気がします。碾き方次第で、信濃1号もばかにしたものでもないですね。
この次はこの粉で打ってみます。

それから、連続自動運転のためにホッパーを大きくしましたが、ホッパーにたくさん入れるためには、ホッパーをしっかり支える支柱を両側に立てた方がいいようです。
それにしても1回碾きは時間がかかります。
計測したら、一時間でソバ粉にして1,6kgが碾けました。1回碾きだからこれくらいが妥当かもしれません。
この臼は直径30cmですが、もう少し径が大きい臼が欲しいような気もします。

2012年2月11日土曜日

自動運転時間延長計画

朝食後、家の前の道路を自動車が走ってゆくので道に出てみたら、あれ、初午際の歩行者天国ではなくて、交通規制はわが家より50mくらい先からになっていました。
ついにホコ天区域外!! 
長年の交通規制から解放されてやれやれ、さっそく車に乗ってホームセンターへ行き、アルミ製で上部の内径21cmの漏斗などを購入し帰宅。何とか容量の大きいホッパーを作り上げて石臼に取り付けました。
5kgは無理でも3kgくらいは入るような気がします。
とはいえ、ただ形が大きくなっただけで、原理的にはもっとも原始的なやり方でに物入れに蕎麦の実を落としていて、小学校高学年レベルの工作ですが、これで自動運転させている時間が1時間以上、ひょっとすると2時間くらいに延びてくれたらいいのですが、さて。
いずれにしても、玄碾きはめったにしないつもりで、粗く碾き割ってそば殻を徹底的に排除したものを石臼で碾きます。それも出来れば1回碾き。

右がこれまでのホッパー。左が新しいホッパー。これで2時間自動運転出来るかな?



2012年2月10日金曜日

ウァーン・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ )ナクナョ~

ホームセンターへ寄ったついでに、アルミ製の上部内径21cmの漏斗とプラスティック製の小さい漏斗を買った。
明日は家の前の道路が歩行者天国になってしまい、終日自動車での出入りが出来ないので、家で石臼のホッパーをもっと大きいものに付け替えようと考えてのこと。
今のプラスティック製の漏斗だけでは30分~40分くらいしか自動運転させていられなくて、その都度行ってホッパーに蕎麦を足さなければならない。何とか一時間か一時間半くらい自動運転させていられるホッパーにしたい。
ただし、重くなるのでホッパーをしっかり支える工夫が必要になる。

 一太郎承2012の発売日なので、早速バージョン・アップ版のダウンロード版をネットで購入手続きをし、ダウンロード&インストールした。
 その上で文芸誌のレイアウトで作成してあった一太郎ファイルを呼び出し、epub形式で保存してみた。ただし、考えてみたらepubファイルを読めるリーダーも無いし、ましてiPadも無し、iPhoneもスマートフォンも持っていない。
 そこで、探したらepub3.0対応の無料のリーダーがあったので、さらにダウンロード&インストールして、変換したepubファイルを開いてみた。
 あれ? フォントがきたない。というか、普通のMSゴシック。これではどうも。フォントの埋め込みが出来ていないのか? ただ表示されていないだけなのか? タイトル用のヒラギノ明朝w7はきれいに表示されているが、本文がザラザラしたMSゴシック。古いXPはやめて新しいパソコンにしなさいということか、iPadかスマートフォンを買いなさいということか。ちなみにepubではなくpdfで書き出ししたらきれいだし、ファイルサイズもあまり変わりなしでがっくり。ウァーン・゚・(ノД`)ヽ(゚Д゚ )ナクナョ~
 ま、もう少し研究してみよう。

 ことのついでに、Windows Vista以降についているというメイリオというフォントをMSのウェブからダウンロードしてこのXPにインストールし、ブラウザでのフォントをMSゴシックではなくメイリオに指定し直したら、おお、MSゴシックより読みやすい感じ。Vistaや7の皆様は自然にこんな風にきれいなフォントなのでしたか。

2012年2月9日木曜日

ソバの退化と進化に関するどこまでも非科学的類推

様々な在来種のデータをながめていて、実に興味深いのはその粒の大きさや形の差異である。
かたや1000粒で20gに満たないソバがあるかと思えば、その倍近いソバもある。早い話が同じソバでありながら猛烈な小粒と猛烈な大粒が存在する。無論、大粒といってもコルヒチン処理して出来た信州大粒や宮崎大粒のことではなく、普通に大粒、小粒なソバに限定しての話なのだが、私はこう類推してしまう。
先ずは小粒種。これは多分、狭い場所で交雑することもなく同じ玄ソバを7~8年、あるいは10年以上作り返してゆくと、自然に小粒化する。これは収量という視点からは一種の退化であるが、小粒はおいしいという視点からは進化である。
他方、同様に同じ玄ソバを作り返している場合でも、広い場所で交雑しやすい環境にあり、しかも栽培者が収量を多くしたいがために、次年度に播種するための玄ソバを意識的に大粒を選抜しては播くといった操作を続けていくと、多分そのソバは大粒化してゆく。そうやって収量が多くなれば、収量という視点からは進化、味が大味にあるという点では退化ということになる。

江戸風のデンプンが多くコシや喉越しを重視する蕎麦打ちであれば大粒のソバ、風味を重視する蕎麦ならば小粒のソバ。方向性からいうと反対方向に分かれる。

ほかにも土壌の肥沃度、痩せ度、気温および標高、日射量などの条件で変化してゆき、かくしてそれぞれの土地ごとに微妙に個性の異なるソバとなってゆく(と、どこまでも非科学的な類推ではあります)。

2012年2月8日水曜日

もう少し厳密に

不意にソバの実の成分について知りたくなったので、デンプン、たんぱく、脂肪酸、酵素などについて書かれた文章を読み始めたが、理系のひとの文章は何とも読みにくい。
またある政府機関のウェブからダウンロードしたエクセルファイルを開いてみているが、 すべての品種に 1000粒重、リットル重などのデータが記載されていないのが残念。
1000粒重は1000粒の重さを表わし、数字が大きいほど大粒、小さいほど小粒という判断が出来る。リットル重は容量1リットルで重さがどれだけあるかを表わしているので、数字が大きいほど実が充実していると判断できる(粒の大小で隙間の差があるので、厳密に比例しているとはいえないが)。このリットル重が計測されないのか、書きこまれているのが少なすぎる(泣)。
タンパク質の項もあるがその数値が記載されているのはほんとうにわずか。ここに含有タンパク質の数値がすべて記載されていたら、どの種類が旨いか不味いか、一目瞭然ではありませんか。
各県の農業試験場の皆様にもう少し厳密にデータを取っていただけたらなあ。(ただのひとりごとですw)

拡大鏡片手に、マイ小そばともいえる種子をようやく50g選抜した。これをさらに厳密に選抜して25gにして、それを今年K在来を採種用に播種した場所に隔離して栽培してみて、どんな実がつくかを検証してみたい。それで播いた種と同じ形質の実が収穫できればいよいよMyソバの誕生になるし、ルバーブの種のように百粒が百粒、形質の違う実になったら、MYソバ育成は断念しよう。

2012年2月7日火曜日

何とも臭くて不味い蕎麦に関する非科学的類推

うまいはずのソバがこれほど段違いに不味いのは初めてだった。
昨年、栽培したソバのうちのT在来がそうだった。
春に栽培した馬鈴薯を収穫した後地に播種したせいか、播種時期が早すぎたせいか、とにかく草丈2mまで伸びてついにはそれぞれが隣の畝のソバに寄りかかり、倒伏してしまった。
その上、いつまでも花が咲くばかりで実がつかない。

● その原因
1 チッソ分が多すぎた。
2 西日本の品種であるから播種時期を一週間か十日遅らせるべきであった。

それでも霜が降りるまで刈り取りを遅らせたら、21坪で8kgの収穫があった。
その県の農業技術センターのT在来に関する色調、食味などの検査結果では、他の比較品種に比べれば味覚センサーによる苦味、苦味コク、旨味、旨味コク、渋み、渋み刺激などの数値が抜群に良い。ことに苦味と苦味コクが強い。これが粉になると甘皮のあたりの強いナッツのような風味になるのだと期待していた。

ほどほどに乾燥してきたので1kgほどを製粉し、早速蕎麦にして食べてみた。
しかし、最後まで食べられなかった。
風味を感じるとか、味わうとかいう蕎麦ではなかった。
何か、もやもやと臭いのである。こんなに臭くて不味い蕎麦は生まれて初めてである。
その悪臭はすぐに9月の花盛りの在来種のソバの花から放たれる蜜の匂いを思い出させた。
一昨年まで信濃1号しか栽培しなかったので知らなかったが、在来種のソバの花の蜜の匂いは繊維だけでなくタンパク質を含んでいるような、堆肥臭いような、うんこ臭いような匂いがもやもや発散されることを、9月になって気づいたのだったが、あのソバの蜜の匂いに近いものが、蕎麦を噛むたびに口の中でもや~と生じて鼻に抜けてゆくので、かなりの蕎麦好きなのに、ざるの上の蕎麦すべてを食べられなかった。

その原因をずっと考えていた。
1 花が咲いても実にならないのは、まだ日照時間が長いことや高温が続いていることが原因で、それを避けるためにはもっと標高の高い場所で栽培するか、播種時期を1週間~10日くらい遅くする。
1 チッソが過剰のため、ソバの植物体に吸収され、本来はアミノ酸やタンパク質に変わる硝酸、亜硝酸、アンモニアなどのチッソ分の同化作用が間に合わず、硝酸や亜硝酸などの未消化チッソのまま残存していて、それらが悪臭のもととなっている。(ただのしろうとの類推です)

ということで、ことに西南暖地のソバを播く場合は、播種時期を遅らせること。
そしてどのソバにも共通することだが、実がつきはじめる頃には茎が栄養が切れて「赤すね」になる程度の軽い飢餓状態にしておいた方が、チッソの同化作用がきちんと行われて内にデンプン、外にタンパク質がぎっしりつまったソバの実となる。
気温が暖かかったり、水分が多かったり、もともとチッソ分が多かったりすると、茎や葉は霜に遭うころまで営々と葉緑素いっぱいの緑色で栄養生長を主体にしていて、実をつける生殖生長に切り替わらない。
甘いトマトを栽培するのに水と肥料をぎりぎりまで制限する。ソバも同じことで、栄養をぎりぎり制限されたり、気温が低かったり標高が高かったり、旱魃で栄養が吸収できないとせっせと少ない栄養を同化してデンプンやタンパク質に変えてゆく。
そういえば、旱魃でソバが不作になり大騒ぎになった三、四年前のソバは、香りも味も純で明瞭で実に蕎麦がうまかった。
蕎麦会でM君がひとくち蕎麦をすすり上げて、いきなり椅子から立ち上がり、「蕎麦の香りがする!」と叫んだ、あの年だ。
不作の年の蕎麦の方がおいしいのかも。

早播きとチッソ過多の蕎麦は、栄養生長が盛んになりすぎ、すんなり生殖生長に移行できないので実のつきも悪いし、風味も悪い。
山の天辺の、赤土でスギナが群生するような痩せ地の蕎麦は早くに生殖生長を始めるので実にデンプン、タンパクがぎっしり詰まり、旨い。
今年のソバ栽培では、風味がすっきり際立つ蕎麦をめざして、これらのことに留意しよう。