しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年2月16日木曜日

江戸っ子ではないけれど、二八と十割のはざまに挟まれて

この頃、自宅やスーパーマーケットあるいはネットで、小麦粉の成分表示ばかり見ている。
今、自宅にある中力粉2種類は、
「タンパク質9.0%、脂肪2%、炭水化物74,3%」
「タンパク質9,0%、脂肪1,6%、炭水化物75%]
と、あまり変わりないことが判った。
ネットで業務用の蕎麦つなぎ専用という小麦粉もあるが、それはタンパク質が10,8%とか、もっとタンパク質が多いつなぎ粉も存在する。どうも強力粉に近い。
強力粉はタンパク質が多いので、蕎麦のつながりだけ考えれば強力粉がいいに決まっている。ただし、つながりすぎて蕎麦が硬くなりすぎる。硬い=コシではないので、強力粉は避けたい。
第一、蕎麦を噛んだら小麦粉の味が少しでも感じられてしまうのは困る。それなら卵水の方がましか。以前、従姉の家の貸し店舗で蕎麦屋さんが営業していたことがあって、蕎麦は八十代のおばあさんが打っていて、評判が良くて繁盛していた。やがてそのおばあさんが亡くなって蕎麦店は打ち手を失って閉店した。
最近になって従姉が言うには、そのおばあさんはつなぎに卵を使っていた、と。
ふうむ。

まあ、しかし、つなぎ(混ぜ物)は無い方がいいに決まっております。しかし、私のような下手な蕎麦打ちには十割=生粉打ちは結構難しい。
粉を微粉にすればぐっとつながりやすくはなるらしいが、そうすると風味は薄くなるらしい。らしい、らしいと曖昧な表現になってしまいますが、自分で実際に微粉のそば粉を打って食べてみたことがないので、風味が薄くなるのかどうか、実証したことがありません。
ただし、ソバを栽培した一年目に製粉会社に製粉を委託に出しましたが、還って来たそば粉はとても色が白くて微粉で、蕎麦打ち一年生でもあっさりと十割でつながりました。でも風味=味と香りが実に希薄で、落胆しました。
この落胆が、自分でソバを栽培栽培するだけでなく、自分で製粉もしなければダメなんだというドン・キ・ホーテ的発想を生んだのでした。

そういう微粉系そば粉に一種の幻滅を覚えてしまった私の関心は、短絡的に、最近人気の「粗碾き」に向かってしまいました。
蕎麦打ちの基本も身につかないうちに「粗碾き」に手を出すなんて罰当たりも甚だしいですが、最初は失敗した「粗碾き」も、ネット上でプロの方のアドバイスをいただいたら何とちゃんとつながり、やや太めながらも「粗碾き蕎麦」が打てたのでした。
ただし、欣喜雀躍して茹でて試食したその「粗碾き蕎麦」、細打ちの蕎麦のようにつるつるっと啜り込んで数回噛んで風味を感じ、すぐに飲み込んで喉越しを楽しむ、そんな感じの蕎麦ではありませんでした。
確かに、噛めば噛むほどに蕎麦の風味=味と香りが口中に充満するのは判るのですが、それがじきに鬱陶しくなって来るのです。

私が理想としているのは、多分、数回(多分3回)噛んで蕎麦の風味を感じられ、それをごっくんと喉に落として、つるっとした喉越しを感じる蕎麦なのです。
ということは、最初から「そば殻」を排除した「ぬき」から製粉されたそば粉で打たれた蕎麦、あるいは玄碾きであっても徹底的にそば殻などの「雑味」を排除したそば粉で打たれた蕎麦。
といって、しろうとが脱皮機を備えるのは困難なのだけど、そうか(閃いた)、脱皮機を備えている本職の蕎麦屋さんと懇意になって脱皮していただくという選択肢もあった!!

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