しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年2月22日水曜日

原始的製粉装置

007シリーズ6作目のDr`No(いいえ博士=否定博士?)とか、何とか博士の異常な情熱とか、何事かに集中している人間は尋常の閾値をあっさり超えてしまって、常人の目には狂人としか認識されないかもしれません。

石臼をもうひとつほしいと思っています。
電動化した直径30cmの安原石の石臼はともかく、祖父の時代から極貧だったわが家伝来のおんぼろ石臼と、妻の実家から拉致してきた、気泡が多いにもかかわらず安原石よりも硬い33cmの下臼と、私にソバを栽培してみようと決断させたTさんの庭で岩松の盆栽の台に成り下がっていた33cmの、明らかに安原石と判る下臼と、都合三組の石臼があるのですが、もうひとつ石臼がほしいのです。
ほんとうは電動化した30cmは手碾き用にして、電動臼はもっと直径が大きくて、安山岩というより溶岩といっていくらい火山ガスが抜けた気泡がびっしりな石を素材にした臼が欲しいのです。
私が石臼の素材として花崗岩とか御影石といった深成岩ではなく安山岩あるいは溶岩に求めたり、新品ではなく江戸から戦前までに作られたものにこだわるのは、緻密さよりもむしろざらついてドレッシングする必要がない石の粗さを求めているからです。火山岩のザラザラした間隙をくぐりぬけてこそ、植物学的には穀物の範疇にも入らず、一種の雑草の種としか言いようの無い玄ソバが、日本人が愛してやまない蕎麦に変容するのです。
それも効率的なロール式や金臼式の製粉機ではなく、一時間に1kgしか碾けない、何とも悠長で時代の尻尾にもついていけないような原始的製粉装置である石臼によって。

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