しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
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2013年9月29日日曜日

突然、石臼救出隊

仕事の得意先から集金に来てという電話があったので、朝一番に出かけて行って先ずは今年の天候のこと、米や野菜の作柄などからさらによもやま話。
そのうちにソバの話になり、うちにも石臼があるけど使えるかどうか見てという。目立てして心棒や取っ手をつければ使えますよというと、「それじゃうちに置いておいても仕方ないから、持って行って」という返事なので無料で頂いて来ました。
ということで、本日はまた石臼救出隊になってしまいました。
帰宅して、早速かんたんに水洗いし、それから観察。上臼の下側にやや大きめな欠けがあるのが残念だが、ほかはまずまず。





しかし、下臼の目をまじまじ見てぷっと吹き出してしまいました。
目が、祖谷の石臼の曲線状目ほどではないにしても微妙に曲がっているではありませんか。どうも、まだ弟子入りして一人前になっていない石工さんの仕事かもしれません。物入れの穴も上から掘った位置と下から掘ってきた位置が微妙にずれております。
直径は34cmで、尺一寸より1cm大きい。6分画8溝であるが、ソバを挽くにはちょいと狭いし山型で手入れがしにくいので、いったんすべて削って目の立て直しかなと思います。
まあ、石臼の出来よりも材質がそこそこ気に入ったということで頂戴してきたので、後日、暇な時にいじることにいたします。

2013年9月18日水曜日

石臼救出隊、出動

15日恒例の赤提灯で、町内のT郎くんから、さるリサイクルショップに石臼が3組陳列されていたという情報をもらい、今日、たまたま通りかかったので寄ってみました。
3組の内、ごく普通の安山岩製が写真に写っているこれ。


程度は良くてそのまま使えそうですが、価格は18000円。その向こうにあるのは中国産ではないかと思われる御影石製で、茶臼のような受け皿式。もうひとつ向こうにあったのも花崗岩らしいので×。

ということでお店を出たところ、駐車場の隅に下臼、上臼一個ずつが転がっていましたが、これがあちこちだいぶ磨り減ってはいるものの石の材質は私好み。
ただし、目が細かいし磨り減っているし、山型なので、いったん平らに削って目を立て直す必要があります。
石臼として売れないので放置してあるのでしょうが、盆栽の台にするとかいえば、一個500円とか1000円くらいで売ってくれるんでしょうか。
防塵マスク、防塵めがね、防塵用作業着を身に着けての作業を考えたら値段も訊く気になれず駐車場を出ました。
考えてみたら、手挽きの27cm臼も山型なので平らに削って目立てをし直さなければなりませんので、その時に一気に2組ということもあり?

2013年7月15日月曜日

石臼・病膏肓

直径がほぼ40cmとかなり大きいが、溶岩っぽい石臼が入手できそう。
上臼の厚みも結構あって手挽きは苦しいので、電動にしたら一時間あたりの製粉能力がかなり大きな電動石臼になるのではないかと思い、清水の舞台から飛び降りる覚悟をしました、^_^;
洗ったり削ったり、上下の摺り合わせをしたり目を立てたり、おそらく使えるようになるのは今年の秋ソバが収穫出来る頃か、製粉する頃かもしれません。

2013年5月23日木曜日

石臼についての失敗2回


オークションでのウォッチングを始めてから、二回、苦い失敗をしている。
一度目は数年前。山梨県の骨董屋さんの出品でひと目で欲しいと思った石臼を落札に失敗した。いきなり高値で入札したひとがいて、しかもそのひとが翌日には入札の取り消しを申し出るということがあり、それでオークションはチャラになって再出品されるものと思って入札しないでいたら、何と次点のひとが落札ということになってしまった。
オークションのしくみをよく知らない頃だったので仕方がないが、惜しい石臼で蟻巣石っぽかったような気がするのでなおさら忘れられない。

二回目は今年。
山形県からの出品でやはり何より石の材質が気に入った。多分、鳥海石ではないかと思われたのだが、直径が35cm、上臼が重さ約34㎏、下臼が重さ約30㎏、腰を傷めそうなこの大きさと重さに恐れをなし、ついに入札しなかった。
そして翌日から後悔し、いまだに忘れられないでいて、画像だけはダウンロードしてあったので、時折開いてながめている(シクシク)。
石臼。これも病気の一種です。ソバの病気、蕎麦の病気、石臼の病気。こういうのを蕎麦コンプレックスというのかどうか。

2013年1月15日火曜日

そば吉君2号・改

昨日、依頼された信濃1号30kgの製粉をようやく終えたので、自作電動石臼「そば吉君2号」から直径30cmの臼を下ろし、33cmの臼を載せてみた。
すると、30cmの下臼は高さが15cmなのに33cmの方の下臼は高さが10cmなので、これまで使っていたシャフトを使うなら、5cmの下駄を履かせる。そうでなければシャフトを5cm切り詰めるか短いものを探すなり自作しなければならない。
自作は面倒なので10cmのエクステンションバーを楽天市場で検索したらあった。速攻でオーダーした。楽天のポイントが1000ポイントの上あったので、送料を含めても数百円の出費で済みそう。
下ろした30cm臼の下臼を久しぶりにまじまじ観察すると、何ヶ所か見慣れない凹みがある。運転中に欠けた部分かと思うと冷や汗が出た。
地元産の安原石という安山岩、やはり柔らかすぎるのです。
今回載せる予定の33cm臼と手碾き用の27cm臼は安原石よりも硬く緻密で安山岩というより溶岩の趣があり、気泡も密にびっしり開いていて良く碾ける感じがするので、それで載せ替えを思い立ったのでした。

それにつけても、また古道具屋に行って硬くて気泡の多い石臼を見つけたいものです。石の材質さえ良ければ、目が磨り減っていても目立てし直せばいいことです。目立ての方法もようやく解って来たことですし、漬物石や盆栽の台に甘んじている石臼を救出しなければなりません。

2013年1月10日木曜日

難行苦行


ある製粉会社のウェブページを見ていて以下の記事に目が釘付け。
分速16~18回転程度の力でゆっくりと挽きあげますと粘りが出ますので、コシのある田舎風そばを打たれるには最適です。 また、分速25回転程度の少々回転の早い石臼で一気に挽き上げますと、実の中心部分のサラサラとしたそば粉と、挽ききれずに出てくる粗めのそば粉の両方が混ざった状態の粉が挽けます。透明感の中に、粗挽き粉のホシ(小さな点々)が浮かぶ蕎麦になります。
自作の電動臼は毎分15回転の定速運転だが、手挽きの臼だと4秒で1回転すればいい。
電動にせよ手挽きにせよ、こちらはすでに出来ていること。

問題は分速25回転の方。
分速25回転というと1回転が2,4秒。1秒よりほんの僅かに長めに1,2、1,2で回転させればいいことになる。
しかし実際に2秒ちょっとで一回転させるのは一度や二度はまだしも、三十分、一時間連続で引き続けるのはかなりの難行苦行です。
やはりインバーターで回転数を制御できる電動石臼にチャレンジすべきなのかもしれません。

2013年1月9日水曜日

少々面倒ではあります

実は電動石臼の石臼を載せ替えしたいと考えています。
現在の電動臼は、親戚から半ば強奪した地元の安原石で作られた一尺(30cm)の石臼を載せて製作したもので、それなりに良く挽ける石臼ではありますが、やや柔らかすぎる安山岩で目立てもそっとしないとぽろっと欠けてしまいそうな感じです。
その後入手した9寸、尺一寸はどちらも、何という石かは不明ですが(安山岩=溶岩?)もっと硬く細かい気孔の多い石です。
下の写真は信州型で山になっていた尺一寸を平らに削って目立てし直したものです。


この臼を載せ替えてみたいと思っているのですが、枠を作り直したり、シャフトを作り変えたり、少々面倒ではあります。

2013年1月6日日曜日

今年も怪しいことばかり

年末年始、何回となくホームセンターへ行くたびに足を運んだコーナーがあります。
今日はドリルに取り付けできる小型の円筒形の軸付き砥石と、ミニルーター用の小さなダイヤモンドカッターを購入。ダイヤモンドカッターは3枚セットのをすでに持っていましたが、一枚はカッター自体に歪みが生じて使えなくなり、もう一枚は先日使っていて軸が折れました。
ミニルーターの先端に取り付ける部品がたくさんあって、石臼のメンテナンスに使えるんじゃないと思えるような先端工具があり、ひとつひとつながめていると実に楽しいです。
石臼の目の角度についてようやくそうかと思える情報を得ましたので、これらを使ってまた少しメンテナンスしたいと思います。どうも両刃タタキだけでは難しいのでこういう先端工具も試験的に使ってみたいのです。
今年も怪しいことばかりするんでしょうか。

2012年12月13日木曜日

もう少し色白になって、もう少し透明感

ほぼ目立てが完了し、あとはドレッシングだけすればよいので家に持ち帰り、エア・コンプレッサーで砂塵や埃を吹き飛ばしてみて驚いた。ドレッシングなどしなくてもいいくらい面がざらつき、気孔がいっぱいなのだ。
テストで昨年の信濃1号を碾いてみてから、さらにもう一度エア・コンプレッサーで砂塵を吹き飛ばし、それから小粒なソバを碾いてみた。
寒いのでかなり大雑把に碾いたから結構な粗挽きになった。
48メッシュ下が174g。
32メッシュ上が31g。
24メッシュ上が36g。
これだけではつながる自信が無いので、同じ玄ソバを碾いて40メッシュでふるったそば粉があったので、250g:150で合わせて十割で打ってみた。

それから、道具を出したついでに、手挽き手打の名人から頂戴したそば粉を300g、つなぎを60gで打ってみた。この粉は32メッシュでふるってみたところ、54gが篩上に残った。やはりかなり粗い。
こちらは念のため安全運転で外二八。夕食後だったので味見に少しずつ茹でてみた。




左側が自分で碾いた粉の十割。右がいただいた粗挽きの外二八。
なぜか、つなぎを入れた方が切れて短くなった。
にもかかわらず、風味が強かった左の十割ではなく、右の外二八の方。3回噛んで口の中でソバの風味が爆発する。十割の方は5,6,7回と噛みつづけると風味が出てくる。十割だからとちょっと茹で時間を短くしすぎたためか。
しかし、どちらももう少し色白になって、もう少し透明感が欲しい。


2012年12月12日水曜日

隣の石屋さん、貸してくれないかなあ

師走のためか、宅配便が午前中には配達されなかったので、昼食後に作業場に行って先に玄ソバを投入して碾いてみた。
そば殻が細かく碾かれずに半分に割れた状態で、しかもそば殻が真平らに潰されずにふくらんだままの状態で落ちてきて、なかなかいい感じである。
帰宅したら金剛砂が届いていたので、早速金剛砂を使ってすり合わせしてみた。下臼はほぼ完璧に真平らだったが、上臼は少し高いところと低いところがあり、面倒なので金剛砂を入れたまましばらく回し続けた。高い場所が金剛砂で削られる。
これで残るは、溝の形を整える作業と、ドレッシング作業のみ。
タタキで面荒らしをするのと、ビシャンでするのと、どちらがいいのだろう? 好みとしてはビシャンでしたいが、ビシャンが高い。(隣の石屋さん、貸してくれないかなあ)

2012年12月11日火曜日

今日も二時間ほど粉塵まみれ

山型の臼を平らにするのは後々のメンテナンスを考えると必須な作業だが、実際にやってみると山型の下臼を平らにするのは簡単だが、上臼の加工は難しい。平らな臼のふくみは穀物の大きさより1mmか2mm少なく削ればいいが、山型の臼の上臼は山型になっている分だけ元の含み部分がかなり深くなっている。それを解消するには臼の縁を削るほかない。削っても削っても、なかなか含みが浅くならなくて腰が痛くなって来る。

いずれにしても、心棒を入れて上臼を置いて回してみなければ、臼の外周のすり合わせがどの程度か、中心の含みがどれくらいかも判らないので、いよいよ目を立ててみた。
臼は平らだが分画は6分画で信州型。
副溝を何本にするか、これもまた難しい。6分画だと8溝になるのが標準だがさて。
6分画8溝だと「差し金の幅+溝の幅」で溝を切ってゆくとピタリ8溝になるらしい。

含みがまだソバの実よりも深い感じだが、疲れたので溝を切ったところで作業終了。
明日、ネットで注文した金剛砂が届く。すり合わせ部分がどれくらい平らに密着しているか。いよいよ最終段階に入る。

しかし、こうして本格的に臼の再生作業をしてみると、古道具屋やリサイクルショップで庭の踏み石や盆栽の台用に売られている臼の中から、目がかなり磨耗していても上下がそろっていて、なおかつ石の材質が良いものであれば、安く買えるので購入しておき、暇な時に再生していい臼に出来るのではないか。(^_^.)

2012年12月5日水曜日

削ってしまいました


9月1日にリサイクル・ショップから救出して来た石臼。再生して目立てもしたが、碾いた粉がまだ微粉に偏っていて気に入らなかった。
6分画8溝か8分画6溝であるのが普通だが、この臼は主溝のほかに副溝が11本もあり、随分細かい。米の粉など、とにかく細かく碾ければよい場合はこれでも良いのだが、そば粉はただ細かい粉になってしまっては困る。
そこでいったん目を削ってしまって新たに目立てをしなおしたいと考えていたが、問題は作業する場所である。騒音と石を削る粉塵がすごくて自宅では先ず無理。
今日の午後、予定していた仕事がキャンセルになったので、ふと水稲育苗用の空きビニールハウスを作業場にすればよいと考えつき、早速石臼とグラインダーなどの作業道具、防塵めがね、防塵マスクなどを持って行き、作業を開始した。
先ずは下臼から。ディスクグラインダーで目を削り、石を削り、とにかく水平に削る。
元々は信州型といって下臼が中央が高い山型になっていたのだが、今後の目立てなどの作業のしやすさを考えると平らにした方が良いので、たまたまさしがね(曲尺)をあててみながら削る。
ちょうど2時間かかって下臼、上臼がこんな感じになりました。今日の作業はこれまで。


なはは、ちゃんと目立てが出来て粉が碾ける石臼になるだろうか。

ズームアップしてみると、蟻巣石ではありませんがなかなかポーラスでいい感じではあります。

2012年11月25日日曜日

最善ではないが次善

今日は複数の方の要望でT在来とN在来の30メッシュの粉を玄で2,5kgずつ手挽きで製粉した。手挽きで5kgは疲れますし、30メッシュを通過する粉を挽いて、篩い上にほどほどにそば殻と甘皮を残すのが結構むずかしい。
同じ30メッシュで篩ったといっても、たとえば30メッシュから40メッシュの間の粒が全体の3%であるのと13%であるのとでは違う粉になってしまう。
試し打ち用にお二方に発送するように袋詰めしてから、今度は自分用に、不作で貴重なK在来を2,5kg使って、手挽き臼ではなく電動臼の方で粗挽きする練習。それもいつものように玄ソバを挽き割りせずにいきなり玄挽きし25メッシュで篩い、それからそば殻をある程度排除してもう一度臼にかけてみた。二度挽きになるが、その分投入量をホッパー下部の漏斗の口いっぱいから物入れに落ちるようにした。そうでないと甘皮を細かく挽きすぎてしまう。甘皮を細かく挽いてしまうと、えぐみや苦味も出てしまうし、麺体に透明感がなく濁ってしまう。
それにしても25メッシュは結構粗い。
挽き割りをせずに玄から二度挽きすると、やはり多少黒い物が多い。脱皮機が無い以上、挽き割りをしてそば殻を極力排除し、それから一回挽きで30メッシュで篩うというのが、最善ではないが次善であるらしい。

2012年11月24日土曜日

石臼改造計画

お昼に試食しましたが、T在来がようやく食べられる蕎麦になりました。ずいぶん手こずりましたが勉強になりました。N在来のようにもともと風味の強い種類とは違う挽き方をしないとダメなことが判りました。
しかし、まだ蕎麦の見た目が美しくない。それは延しとか切り方ではなく、そば粉自体の質の問題であるということが判りました。
そのために石臼の手挽き2号(32cm)を大幅に改造したくなりました。

実をいうと手挽き2号は6分画ですが11溝という副溝がむやみに多く、おそらく米粉とか対象の穀物をとにかく細かく挽きたいための目立てを施された石臼ではないかと思います。
しかも下臼の中央が盛り上がっている山型です。
これを下臼が平らで6分画8溝、あるいは8分画6溝というオーソドックスな目立てに改造したい。
相当粉塵が出ますので、自宅以外に石を削る場所を先ず確保しなければなりません。
年内は無理でしょうが、1月2月に改造したいものです。

ほんとうは、妻の実家から持ってきた33cmの下臼が端正な6分画8溝なので、あれの上臼が見つかればいいのですが、ここ数年、実家に行くたびに土蔵とか漬物小屋とかを捜索していますが発見できません。多分、増築した鉄骨ハウスの隅の柱の真下あたりに基礎石代わりに埋められているのではないかと推理しています(泣)。

2012年10月31日水曜日

珍しい石臼


たまたまチェックしているオークションサイトで、珍しい石臼を見た。
あと一時間以内でオークションの期限が切れてしまうが、だれも入札していない。多分、だれも入札しないはず。
それというのも目が分画が無くてただ放射状に刻まれているだけの珍しい石臼だから、博物館や民具館などならいざ知らず、個人で購入する者はまず居ない。
「昔の籾摺り道具、石臼 穀類の製粉」とあるが、普通にそば粉を挽くのに放射状ではうまく挽けない。
やはり米の籾摺りに使われたものだろうか。目がくにゃくにゃ曲がっている感じであまり上手な石工の仕事とは思えない。
三輪茂雄先生の本にもこうした放射状の目の臼が載っているが、「挽き割り臼」であると書かれている。
ふうむ、挽き割りは放射状の目立ての方がいいのだろうか?

2012年10月19日金曜日

プロ手挽きのそば粉

ある著名な蕎麦店のご主人から、あることへのお礼ということで手挽きのそば粉を1,数kgずつ二袋を送っていただきました。その地の在来種を大きい臼と小さい臼で挽いたものですが、大きい臼は直径30数センチ、小さい臼は27~29cmくらいでしょう。
玄ソバからの手挽きですから製粉会社のそば粉よりもずっと粗いものが目立ちますし、そば殻も少しは混じっております。
自分が製粉したそば粉であれ、そうでないそば粉であれ、反射的に指で摘んで口の中に入れて風味を味わうのがすっかり癖になってしまいましたので、やはりそば粉を口に入れてみました。
もうじき新ソバという時期のいわゆる「ひねもの」ですから濃厚な風味は望めないにしても、もう少し風味が強くてもいいのにと思いましたが、プロは雑味を嫌うのでこんな感じの歩留まりに抑えるのだろうなと納得。

出来たら明日にも所有する篩を総動員して粒度分布を調べたり、蕎麦に打って試食してみようと思っています。
あ、普通のポリ袋に入っているので、ガスバリア袋に入れ替えて冷蔵庫か冷凍庫で保存しなくてはいけません。

2012年10月11日木曜日

おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど

電動一台、手碾き2台、三つを同じ条件で玄から碾いてみた。どれだけそば殻を碾かないかのテスト。その結果、手碾き2台は同程度だったが、電動がやや碾かれたそば殻が多い感じなので、また少し目立てし直し。というか、良く碾ける石臼ほどそば殻も碾いてしまうし、粉も細かく碾いてしまうので、実は良く碾けない目たてに変えるのだからドキドキです。
それにしても4月頃には信濃1号を20kg、N在来を15kg、玄ソバで残してあったのに、ついに、どちらもあと1kgか2kgくらいしか無くなって来ました。もうじき新ソバが穫れますから構いませんが、よくもまあ、ああじゃない、こうじゃないと、飽きずに試し碾きしたものです。
今年も蕎麦打ちは打つたびにぶれてばかりでさっぱり上達せず、上達したのは種まきから収穫までの農作業だけというお粗末。
おいしい蕎麦が食べたいだけなんですけど。

2012年9月23日日曜日

粗碾きテスト

夕方5時過ぎから1時間ほどかけて、粗碾き用に目立てし直した27cm臼で残り少ない在来種Nを製粉した。玄から碾くのには抵抗があって今まであまり玄から碾いたことはないけれど、粗碾き用の臼はあまりそば殻を碾きこまないというのでテスト。



結果、確かに細かく碾かれたそば殻が混じっている感じは少なく、ただ篩いを30目で一回だけ篩うというという無茶をしているので、30目を通過したそば殻は少々目につく。40目か50目で篩えばもう少しきれいな粉になるだろうが、それでは面白くない。
いったん殻割りをし、そば殻を排除したものを碾く方が同じ粗碾きでもきれいなそば粉、蕎麦になる。
好みの問題もあるが、出来るだけ夾雑物は排除した方が蕎麦の風味がピュアになる。
手持ちの篩を総動員してざっと粒度分布を見、グラフにしてみたら、細かい篩がないのでメッシュの細かい方がきれいな山にはならなかったが、きちんとでんぷん質とタンパク質で異なるピークが出来た。
それから、どうも歩留まりが70%近くまでいってしまう。もう5%下げないと。

2012年9月21日金曜日

蕎麦屋さんでのんびり

来週、膝の関節の手術のために入院するTさんを激励する意味もあって、Hさんと三人で川上村の蕎麦屋さんへ行きました。
元々は農家の奥さんだった方が蕎麦打ちにめざめ、60歳で開店されたお店で、メニューは「もり蕎麦(並)」、「もり蕎麦(大)」、「酒」、「ビール」だけ。しかも車で来た方にはアルコールは出しませんということで、実にすっきりメニュー。
蕎麦を待つ間、そばようかん、カボチャの煮物、柔らかいレタスにドレッシングが置かれ、それらを楽しんでいる間に蕎麦が茹でられます。ちなみに、ソバ、かぼちゃ、レタスなどはご主人が栽培したものが使われています。
蕎麦は田舎の蕎麦には珍しく十割蕎麦でしたが、そのために微粉が多く、甘皮まで丁寧に挽きこんだものか、時間が経過するとややおなかが張りガスが発生しました。製粉の歩留まりをもう少し下げた方がいいのではないかと思いましたが、プロに説教はいけませんので黙って帰りました、^_^;
それから十割でつなげるためにかなりこねている様子で、のどごしやコシは十分ですが風味が十割にしては薄く、個人的にはこねすぎない蕎麦が好きです。
他のお客さんたちが帰ってしまって、三十分ほど奥さん、ご主人と蕎麦の話をしました。ことにご主人と蕎麦栽培の話ができてすごい話を聞くことができました(秘密、秘密)。

帰路、Hさんが知っている喫茶店によりましたが、店を出る時にふと足元を見て切なくなりました。石臼を踏んだら罰があたるような気がして、よけて通りました。

2012年9月19日水曜日

待望の雨が降りました

あまり強く降ってほしくないというのはソバのことだけ考えている者の勝手な考えであります。
起床後すぐにソバのパトロールに行ってみましたが、弓なりにのけぞりつつも倒伏せずにがんばっていました。もう少し若いとぽきんと折れたり裂けたりしてしまいますが、もう生育後半に入っていますので結構しぶといです。黒い実も見えるようになって来ました。
しかし、結局午前中までのはずが夕方まで降っていたので、少しはソバも倒れたかもしれません。ソバの刈り取りと脱穀はそう楽に済むとは思っていませんが。

夕方、早めに仕事を追えて、しばらく前に石臼を一組救出してきたお店を再訪しました。
今回はバラになって店の外に山積されている中から、妻の実家から漬物小屋から3年前くらいに救出して来た下臼がとてもいい下臼なので、上臼として使えそうなものが無いか、ほかにも直径一尺くらい一組が作れそうなものが無いか、観察しました。
元々上下セットでない臼を組むのはむずかしいですが、下臼を山型でなく、水平に削って上臼もそれなりに削って、それから目立てをしなおせば再生できないこともないという考えです。
先ず第一は石の材質が同じであること。第二は直径が同じであること。
店番の女性に断っておいたので、遠慮なくじっくり見ましたが、妻の実家からの下臼に合いそうな上臼は見つかりませんでした。材質はOKでも直径が大きすぎました。同じ直径に削るのはかなり過酷な労働になります。
それから一尺、あるいは九寸くらいのこじんまりとした臼は元々数が少なくてダメでした直径35cmとか大きいのは結構あり、どうも上下そろっているらしいものもありました。なかには花崗岩ではなく安山岩らしいのにピンク、赤っぽい色の臼があり、結構ポーラスでざらついた感じなので、少し気持ちが動きましたが、首を横に振って帰ってきました。
もう一組、私好みの安山岩の上下がありましたが、これがやはり直径35cmである上に上臼の高さが25cmくらいある化け物で、これだといつか必ず腰を傷めそうで、怖くてぶるぶるっとしました。