しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
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2014年5月8日木曜日

反省

つながればいいというものでもない。
粗ければいいというものでもない。
玄ソバの成分構成に逆らわないごく自然な粒度分布のそば粉を碾くべきだろう。
そうなれば篩はいくつも要らない。

2014年5月7日水曜日

10円

他の本を検索中に10円という金額に驚いて思わずカートに入れ、救出してしまった本が、今日届いた。送料の方が257円で高い。



2014年5月4日日曜日

足し算の蕎麦と引き算の蕎麦

最近になってようやく、つなぎを使ういわゆる二八蕎麦と、水だけの生粉打ちの蕎麦とでは製粉からして異なるということが理解できるようになって来た。
つなぎを使う蕎麦は要するにつながることを邪魔する成分が混じっているのを小麦粉のグルテンで補うという足し算の蕎麦であって、では生粉打ちはというと引き算。
そば殻を筆頭に、蕎麦がつながることを邪魔するものや雑味、雑臭を徹底的に排除=すなわち引き算していって、蕎麦の風味、滋味のピュアな部分や適度な食感、喉越しを残すのが生粉打ち。
だから、ひきぐるみとか、全粒粉は、自然体の蕎麦といえば自然体で評価すべきであろうが、実はまだ引き足りないものが残されている。
引くべきものはすべて引き、残すべきものだけを残して水だけで打った蕎麦、それこそが食して身震いするような蕎麦なのだろうが、むずかしい。

2014年4月29日火曜日

製粉の妙

先日の製粉は適当できちんと計量もしなかったので、今日、もう一度製粉。1kgを計量して粗く割ってそば殻を排除、さらにいつもはそのままだった「はな粉」を振るい出してから、電動石臼で十割でつながる程度に製粉。
ちなみにふるい出した「はな粉」は100目(約80メッシュ)で100g。玄ソバの一割では多い感じもしますが、ふるいが100目しかないので、もっと細かいふるいであれば70gとか80gくらいではないでしょうか。
そして打った蕎麦がこれです。貧乏性なので歩留まりが良すぎましたが粘りはすごかったです。


麺はややゆですぎで水の切れも悪いですが、これが結構美味しかったです。
今日の玄ソバはこれまで一度も美味しいと思ったことが無い在来種ですが、製粉の仕方でこうも変わるのかとびっくりしました。コシはありますが固いという感じもなく、噛めば蕎麦の味、甘みがどっと来ます。久しぶりに満足できる味でした。



そういえば、昨年秋に収穫したねずみ大根ですが、水分の少ない固い大根ですから、保存の仕方によっては今でも使えます。
保存中にかえって甘みを増し、甘い&辛いのメリハリがさらにはっきりしました。恒温恒湿庫とか、保冷庫で保存すれば結構長く使えるように思います。

2014年3月22日土曜日

ひとつの試論

文部科学省の「食品データベース」でそば粉を検索して見ると面白い。
通常は「廃棄率」、「エネルギー」、「水分」「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」、「灰分」だけしか表示されないが、検索結果表示にオプションがあって、「無機質」、「ビタミン」、「脂肪酸」、「その他」、「アミノ酸」にチェックを入れると各データが表示される。
「無機質」にチェックを入れるとこんな風にミネラルの含有量を見ることが出来る。



注目すべきは内層粉、中層粉と比べての表層粉に含まれる無機質、いわゆるミネラルの量が多いこと。ことにカリウム、リン、マグネシウムの三成分は群を抜いている。
このうち、カリはいいとして、いちばん吸収されにくいのはリンである。ことに火山灰土(黒ボク土)ではアルミナなどに固定されてしまい、作物に吸収されにくい。

とにかく、これらのミネラルをいかに必要量をソバの根に吸収させるか。このあたりに今年のソバ栽培の眼目にしておこう。

ソバだけでなく、小麦も米も、デンプン質以外の風味は外層にある。うどんの風味は小麦粉の灰分(ミネラル)が多いほど強いし、蕎麦もそうである。
ということは、外層に多く含まれるミネラルがその鍵を握っているのではないか。
いずれにしても、ソバに多く含まれるミネラルをきちんと補給することが必要だろう。ことに初めて、あるいは数年は無肥料でも構わないが、それ以上の長く同じ圃場でソバ栽培を続ける場合は、チッソ・リン酸・カリの三要素のほかのミネラル分も意識的に施用しなければ風味の薄いソバしか収穫できなくなるかもしれない。
含有量の多いものは吸収量も多い。そう考えていいのではないか。
とはいえ、これはひとつの試論にすぎない。過ぎないが試行してみる価値は十分にある。

そうそう、「無機質」のほかに香りと関係のありそうな「脂肪酸」も表示させてみよう。

2014年3月20日木曜日

軟質と硬質

友達からのリクエストがあり、昨夜、電動の方の石臼を使って3種類の玄ソバを碾いてみました。
石臼の設定はまったく変えていないのに碾きあがったそば粉の感触(粒度)が異なっていて、驚きました。これはどういうことでしょう?
2種類は十割ではつながりにくいかなという感じですが、一種類だけ見た目、十割でつながりそうな感じなのです。そしてそれぞれのそば粉を舌の上にのせてテイスティングしてみると、後者ははっきりと甘みが強い。
きちんと粒度分布を計ればいいのですが、10メッシュごとすべてのふるいは持っていないので正確な計測できません。おおよその傾向が判ればいいんですが、ちょっと面倒。
そういえば、玄ソバにも軟質、硬質という違いがあると書かれた本がありました。さ~て、どの本だったけ。浪川寛治さんの『蕎麦百景』だったような記憶がかすかに……あとで確認。

2014年2月10日月曜日

メンテナンス

午後、半端な時間ができたので、先日ダッタンソバを製粉した際に使用した機械、道具類をコンプレッサーで掃除。篩もプラスティックの粉入れ容器も、すべて掃除しないと、ダッタンソバの苦味が普通ソバに混じってしまうので徹底的にする。
コンプレッサーを出したついでに電動石臼と手碾きの9寸臼もきれいにしたが、見ればやはり磨り減って光っている部分があり、本格的な目立ての必要は無いものの、少しタタキで叩いてドレッシングしておいた。
ただ細かい粉が碾ければ良い石臼というのではないけれども、細かい粉も粗い粉も同時に碾くことができる石臼をめざそうとすれば、ドレッシングも欠かせない。

2014年2月9日日曜日

そば殻に味はある? 無い?

石臼自家製粉の蕎麦屋さんでも、丸ぬきしか製粉しない蕎麦屋さんと、玄ソバから製粉する蕎麦屋さんに分かれます。
前者はおそらくそば殻はピュアな蕎麦の風味を追求するのに邪魔な存在なのでしょうし、後者はそば殻にも蕎麦の風味に寄与する何かがあると考えての玄碾きなのでしょうが、いったいどちらが正解なのでしょう。
そば殻を口に入れてしばらく噛み続けてみましたが、どうも蕎麦の風味に共通する味は出て来ませんでした。

こんなことを書くのは、実は私のソバ栽培の師匠にあたる人が「皮まで碾きこんだ黒い蕎麦がうまい」と言い張るものですから、眉に唾つけながら本当かなと思いまして。
果たして、そば殻に味はあるのでしょうか、無いのでしょうか?

2014年2月3日月曜日

ダッタンソバの碾き分け

少し時間が空いたので、Tさんに1袋持って行ってあげたら在庫ゼロになってしまったダッタンソバ粉を製粉。
と言ってもダッタン蕎麦を打つためではなく、健康のためにそば湯にして飲用するのが目的です。ルチンは血圧を下げるだけでなく、血管そのものも丈夫にしますので。



磨きと石抜きをし、歩留まりが判るように10kgを計り、先ずはそば殻排除のために粗く挽き割りし、ダッタンは粒が小さいので2mmの篩で篩ってみたらみごとにそば殻が篩上に残り、篩下の砕かれた実や粉の山には、そば殻の欠片は数えるほど。
それをさらに50メッシュで篩うと、粗い外層と白くて細かい内層粉にみごとに分離。内層粉はそのままにして、粗い甘皮を電動石臼で碾く。
苦味のあるダッタンソバは電動石臼では碾きたくなかったが、ある程度微粉に碾くためには仕方ない。だいたい、手碾きも電動も目立てをすべて粗碾き仕様にしてあるのはこういう時に不便だと気がついた。ひとつくらいは細かく碾ける石臼を置かなければ。いっそ茶臼をひとつ?

ということで、ダッタンの碾き分けはこんな感じ。



拡大してみると、左の内層粉にまだ点々と外層粉らしいものが見えます。
篩をもう10メッシュくらい細かいのにすれば、真っ白な内層粉になったかもしれません。
ただし、圧倒的にデンプン質が多いと思いますので、これだけで蕎麦は打てないと思います。
最終的には外層粉、内層粉を混ぜて普通のダッタンそば粉に戻すべきでしょう。製粉会社ほど微粉ではないが、混ぜれば普通のダッタンそば粉になります。

混ぜないで右側の黄色い方だけをたとえばお湯に溶いて飲んだら、いったい普通ソバのルチンの1000倍? 2000倍? 「飲むダッタンソバ」です。
血管が丈夫になって100歳まで生きたら困りますね、(ーー;)

2014年1月29日水曜日

仕組みを少し手直し

夕方、電動石臼のドレッシングは後まわしにすることにして、先ずホッパーから物入れに落とす仕組みを少し手直しした。
ついでに石臼の目を点検したら、やはり目はまだいいが、山の上の部分はドレッシングした方が良さそう。
どうも、デンプンとタンパクでは碾かれる仕組みというか、機構が異なるのではないかという疑念が生じて来た。そのことを理解して目立てすれば、粒度分布が広いそば粉が碾けるようになるような気がする。あとはひたすら投入量の調整だけ。

さるところに気になる石臼が売られている。
石の材質は好みのタイプだが、直径が大きすぎるのと、大事な部分にかなり大きな欠けがあるのと、値段が高いのとで買う気にならない。
ま、よほど気に入った臼でなければもう買いませんが。

2014年1月28日火曜日

粗いのと細かいのと

粗碾きの粉ばかり残ってしまっているので、奈川ともう1種類、小粒な在来種を微粉に碾くべく電動石臼を調整。
インバーター付きやコンピュータ制御などではない、ただ昔からの石臼にモーターを付けただけで、回転数が1分間に15回と固定している上に、ホッパーから物入れに落とす仕組みが非常にアナログでアバウトな作りなので落下量の調整が難しい。
とにかく落下量を少なめにセットして、しばらく様子を見て篩にかけてみて、以後は自動運転してたまたま様子を見に行くだけ。

玄ソバを粗く割ってそば殻を排除したものを1回碾きで粒度分布の広いそば粉にするのは相当難しい。
そこで、粗い粒中心の粗碾き粉と、細かい粉中心の微粉の粉とを色々な率で混合して蕎麦打ちをし、どのあたりが美味しく、適度な混合率となるのかという試行。

2014年1月26日日曜日

キラキラ光る美しいもの

粗碾きのそば粉を十割で水回しし、こねて丸出しして延しはじめると、表面にキラキラ光る雲母のようなものが見えることがある。
デジタルカメラで接写してみたがきれいには写らない。
このキラキラ光る美しいものは、純度の高いデンプンのかたまりなのだろうか。

2014年1月25日土曜日

自然体のそば粉

手碾きの、しかも粗碾き用に目立てした石臼で碾いたそば粉という限定した範囲での話になりますが、粒度分布のグラフで50メッシュのあたりで極端に少なくなります。
100メッシュ以上から60メッシュあたりまで最初の山があり、50メッシュあたりでぐっと減って、そしてまた40メッシュから30メッシュの間あたりに最初の山より小さなピークがあり、篩で篩い出さない限り、25メッシュとか20メッシュ、10メッシュと漸減してゆく。
メッシュの細かい方の大きい山は、おそらくデンプン主体の粉であろうし、50メッシュを境にして次の山を形成しているのはタンパク質や脂肪などを含んだ、固く繊維質の多い甘皮主体の粉であろう(甘皮にくっついているデンプンも多少は混じっているはず)。
多分、このパターンがそば粉のいちばん自然な形の粒度分布なのではないか。
言ってみれば、無理の無い自然体のそば粉です。
こういう粉を生粉打ちし、きちんと1,3mmくらいに切る。
それが理想形かもしれない。

2014年1月19日日曜日

蔕の目糞(ヘタのメクソ)

どうも汚い言い方だが、片倉康雄先生も「手打そばの技術」の中で何回か言及されている。そばの実のお尻のあたりに位置していて、枝から実へ栄養を運んでいた、いわば人間の臍帯がポロリと取れた部分のようなものだが、製粉するとそこが赤味を帯びている。
それを片倉先生は「ヘタのメクソ」といって目の敵にされて、その方法は公開しないが、排除する方法を考案したと言われる。

写真の蕎麦は実入りの悪かった「こそば」なのでそば殻の排除がうまく出来ず、ずいぶん点々とそば殻の砕けたものが混じっているように見えるが、実はよく見るとそば殻だけでなく、赤っぽいのは「ヘタのメクソ」。
玄びきでなく、脱皮したぬきを製粉してもこの「ヘタのメクソ」は排除できない。
「ヘタのメクソ」より少しだけメッシュの細かい篩でふるえば排除できるのだが、それでは粗いそば粉の粒も排除されてしまい、粒度分布が微粉に偏ったそば粉になってしまう。
むずかしい。

2014年1月15日水曜日

刈り取り適期

昨夜は妻に激しい嘔吐と下痢の症状が出て、午前2時半に総合病院の緊急外来へ行き、5時過ぎに帰宅。
昼食は仕方なくというか、ここぞとばかりというか、先日、つなぎ無しでまあまあつながるかなという程度に粗いそば粉を碾いてあったので、それを少量、試し打ち。


たたみ目で切れたものが少しあったが、つなぎゼロにしてはまずまずの出来。出来るだけ細めに切ったので、風味、コシ、喉越し、バランスのいい蕎麦になった。
昨年しつこく試した超粗碾きにつなぎを使うのと、ほどほどの粗碾きでつなぎを使わないのとどちらがいいか。
今年は本気で十割にチャレンジする年にしたので、当分、つなぎ無しの蕎麦打ちが続きます。

しかし、昨年のソバは刈り取りがやや遅れた感じで、甘皮の緑色がやや薄い。
10月に入って、ソバの葉や茎が濃い緑色だったのが、ある日、不意に黄色みを増すことがある。多分、あの時が刈り取り適期ではないかと思う。
今年こそ、適期を逃さないように!! 

2014年1月7日火曜日

栽培し難いソバ

「こそば」というのか、師匠たちが言う「こそばのこそば」というべきなのか、とにかく残留窒素が多い畑で栽培したために百数十坪で17kgしか収穫はなかったが、とりあえず少々試食用に製粉したものを、今日の夕方打って試食してみました。
30メッシュの篩上にわずか残る程度のそば粉を、一応、つなぎ無しで打って、下手な私にしてはかなり細切りです。



慣れない細切り十割なのでちょっと茹で過ぎになってしまったのが、ズーム写真でよく判ります。まだ水が切れないうちに写真を撮ったので、余分に光っておりますし、写真の撮り方ももう少し勉強しなくては!!

風味は「こそば」なので普通のソバよりは強く感じました。
しかし、かなり栽培し難いソバではありますので、今年はどうしようかな。

個人的には奈川在来がいちばん好きですね。


2014年1月3日金曜日

ひとつの推論

石臼で碾いたそば粉の粒度分布をグラフ化してみると、ふたつのピークが出来る。
80メッシュあたりをピークに100メッシュ以上から50メッシュまで広がる、明らかに内層のデンプン質主体の粉と、40メッシュから30メッシュのあたりに第2のピークを持つ外層のタンパク質主体の粉とで、しかも50メッシュ前後のあたりの粉が極端に減っていて、このあたりがデンプン質主体とタンパク質主体の粉の境界線になるらしい。
そのデンプン主体とタンパク質主体の割合が、ことさら甘皮周辺を細かく碾きこんだ微粉に傾いた粉はそうともいえないが、玄ソバを無理をかけずに自然な状態で碾いた場合は、おおむね、デンプン主体2:タンパク主体1となる。
ということは50メッシュより粗い粉が30%くらいあるのが理想ということか。
しかも40メッシュ、30メッシュ、20メッシュと適度に漸減してゆくのが望ましい。
このタンパク質主体の粗いメッシュの粉を細かく碾くと、つながりやすくはなるが蕎麦の麺の色が濁るというか、不透明になるし、微粉にするほど蕎麦の香りは揮発、雲散霧消してしまう。
透明感のある蕎麦をめざすならば、タンパク部分はつながる程度に粗い方が良い。

むふ(?)

2013年12月26日木曜日

生粉打ちは無理?

仕事上の業務は、腰痛で来年回しにした仕事以外はほぼ終了。
ということで、あとは家の内外の片付けや越年準備。
少しソバ粉が少ないので、奈川在来こつぶ君スーパーとそれよりさらに小粒な在来種を、それぞれ、4kgと3kg、腰痛のため手碾きは断念して電動石臼で製粉。
これまで頼まれた製粉があったので生粉打ちできる程度に微粉に傾いた調整だったが、自分用にもう少し粗くなるように投入量を調整しなおしたら、ちょっと粗すぎたというか、握ると「粉」ではなく「砂」という感じ。
それも30目で篩ったらまだ篩上に残ったものがあったので、16目で篩って落ちたものを混入したので、最大16目の粗いのが少々入ったことになります。石臼手碾きの師匠のそば粉に近い。
師匠でさえつなぎを入れているので、生粉打ちはほとんど無理?
水の吸わせ方でどうにかならない? 
一度だけ試し打ちしてみて、ダメだったらつなぎを入れるか、あるいはもう少し細かい粉とブレンドして生粉打ち(ってか)。

2013年12月23日月曜日

生粉打ちの練習

腰痛で遅れていたので、あちこちにお届けする二八蕎麦を三日連続で打ちました。
今日は、道具をしまう前に自分のための生粉打ちの練習。
昨シーズンは粗挽きに凝りましたが、今シーズンはいよいよ生粉打ち。
生粉打ちでつながるように粒度分布を広くしたそば粉に、さらにコーヒーミルで挽いた粗い粒々を10%だけ混入して、つなぎ無し、水だけ。
結構、まあまあつながりましたが、もう少し細切りにできれば最高。それが粗い粒が混じると結構むずかしい。