10月はソバの刈り取りやら脱穀やらで疲れましたので、今日は数十キロ南の村の日帰り温泉へでかけました。その前に気になっていた蕎麦屋さんに寄りました。いろいろ書きません。写真だけ載せます。
真ん中の変わり蕎麦(芥子切り)と左の田舎蕎麦、見てどう思われます?(画像をクリックすれば拡大表示されます)
温泉施設でも食堂で蕎麦も提供し、売店でソバ粉も販売しているのですが、同じ敷地内に製粉加工施設があり、村のソバ生産組合が村内で生産された玄ソバを製粉しているということで、ソバ粉500g入を購入して来ました。
ちなみにポスターに「薫り高い在来種」という言葉があったので、フロントの女性に販売しているそば粉も在来種ですかと尋ねたところ、はっきりした返事はもらえませんでした。
村内産であることは確からしいのですが、在来種の生産量がそんなにあるはずもありません。平日は係が来ていますので判ると思います、とのこと。
ダムや山の紅葉などを見て帰宅しました。
帰宅後、早速買ってきたそば粉の袋を開封し、そば粉を舌の上に載せてみました。一般的にこういった温泉や道の駅などで売られているソバ粉は味も香りも無いのは普通ですが、味も香りもあり、間違いなく新ソバの挽き立てのなかなかいい粉でした。
お米の種では普通に行われていることだが、ソバ栽培の教科書に書かれていたのを思い出し、ソバの種では初めてだが塩水選を行ってみた。
塩水選というのは塩を溶いて水の比重を1以上にして実の充実していない種を浮かせ、比重の重い種を沈めて分離する、昔から行われている農法である。
これを今年収穫したN在来とN在来小粒選抜で実践してみた。
うるち米の比重1.12では少し甘いのでもう少し塩を足してみたら、3/2が浮いて3/1くらいが残った。そうやって軽い実を排除し、底に残った実を洗って乾燥させてみたら、なるほどいかにもまるまると太って比重の重そうな玄ソバだけが選別できた。これを来年度の種にしてみよう。
それから、さる研究機関のデータを基にいろいろ検索してみて、1000粒重、リットル重を勘案してもっとも実の充実したソバはどれか調べてみたら、データが出ている在来種の中では(という限定月で)一位は「妙高在来」、二位は「番所在来」でした。
うーん、なるほど……。
納得出来る結果でした。
しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
2012年11月2日金曜日
製粉テスト&赤ルバーブ
今日はいよいよ乾燥の終わった2種類の玄ソバを3kgほど磨きにかけ、1kgずつテスト製粉してみた。
いつものように粗く挽き割ってからそば殻を篩と風力で極力排除しておき、それから電動石臼で、今日は極端な粗挽きはしないように投入量を控え、50目(約40メッシュ)で篩った。しかし見た目はもっと細かい感じで、ひょっとすると60目で篩っても大差ないかもしれない。
今回は自分のそば粉ではなくひとのそば粉を挽く練習で、40メッシュより粗い粒を入れる訳にはいかないので、実はつまらない。
製粉しながら指でそば粉を摘んでなめてみると、風味が違う。やはり品種間の差というか、1000粒重20gのものと35gのものではでんぷん:タンパク比が異なるので仕方ないか。
歩留まりはどちらも72%で、またまたちょっとオーバーしています。吝嗇な性格がこういうところに露呈してしまいます。(ーー;)
多分、信濃1号タイプの大粒種は72%でも75%でもいいかもしれないが、小粒の在来種は65%~68%くらいに抑えた方がクリアな風味になるはず。
それから、気温が下がって来たら色鮮やかになって来た赤茎Rhubarb。
高校の同級生と小学校の同級生に1~2kgずつ、あげました。
いよいよより赤の発色がいい株に目印の棒を立てておいて、来春は株分け増殖に入れるかな?
いつものように粗く挽き割ってからそば殻を篩と風力で極力排除しておき、それから電動石臼で、今日は極端な粗挽きはしないように投入量を控え、50目(約40メッシュ)で篩った。しかし見た目はもっと細かい感じで、ひょっとすると60目で篩っても大差ないかもしれない。
今回は自分のそば粉ではなくひとのそば粉を挽く練習で、40メッシュより粗い粒を入れる訳にはいかないので、実はつまらない。
製粉しながら指でそば粉を摘んでなめてみると、風味が違う。やはり品種間の差というか、1000粒重20gのものと35gのものではでんぷん:タンパク比が異なるので仕方ないか。
歩留まりはどちらも72%で、またまたちょっとオーバーしています。吝嗇な性格がこういうところに露呈してしまいます。(ーー;)
多分、信濃1号タイプの大粒種は72%でも75%でもいいかもしれないが、小粒の在来種は65%~68%くらいに抑えた方がクリアな風味になるはず。
それから、気温が下がって来たら色鮮やかになって来た赤茎Rhubarb。
高校の同級生と小学校の同級生に1~2kgずつ、あげました。
いよいよより赤の発色がいい株に目印の棒を立てておいて、来春は株分け増殖に入れるかな?
2012年11月1日木曜日
ソバの乾燥と保管
脱穀後まだ乾燥させていないある玄ソバの水分を計測したら18%だったが、忙しくて数日置いてまた計測したら17%になっていた。それを今日1日天日乾燥したら16%に。
これまで乾燥させすぎのことが多かったが、ぴたり16%というのは珍しい。
ただし、このまま玄米用の紙袋に入れて保管していたら、じりじりと水分が少なくなり、酸化、劣化が進むに決まっているので、とりあえず冬の内に消費する分はともかく、もう少し先まで保管する分は、昨年購入したネルパック3袋に脱酸素剤を入れて保管しようと考えている。1袋で玄米30kg入るタイプなので、70~80kgは入れられるだろう。
昨日、個人的に製粉を依頼されたAさんは玄米保管用の冷蔵庫を注文したという。米のためといいながら、実はソバ保管のためなのが見え見え。うらやましい。
昨日、個人的に製粉を依頼されたAさんは玄米保管用の冷蔵庫を注文したという。米のためといいながら、実はソバ保管のためなのが見え見え。うらやましい。
うっかりしていたら、他の小粒品種はそう長く乾燥させたのではないのに13%台に下がっていた。
小粒種は体が小さいから乾燥が早いのだった。以後気をつけるべし。
2012年10月31日水曜日
実がぎっしりつまったソバ
先ほどからこの玄ソバを1000粒数えるところを300粒まで数えて厭になったので、その300粒を1g単位の普通の家庭用のデジタル秤で量ったら11gだった。
本当は1000粒数えて量るべきだが面倒なので、小学生でもしない簡単姑息な計算。
11÷300=0,03666。
0,03666×1000=36,6g
1000粒で36,6gはみかけが小粒に見える割りに重いというか、重すぎる。これでは信濃1号と同じくらいではないか。だいぶふっくらしているから比重は重いとは思うが、それにしても重い。
ただし、残念なことにこの玄ソバは正体不明です。在来種なのか、戦後に県内全域を席巻した信濃1号を、種子更新せずに作り返しをして来た結果なのか、判りません。個人的には後者かなと想像していますが、農家の方は「ソバ」という認識しかないひとが多いので、その来歴を訊いても「昔から作ってきたソバだよ」というだけです。
そういえば先日、まだ自分のソバが乾燥中というのに、市内の趣味でオヤマボクチ蕎麦を打つ床屋さんに頼まれて19,5kgほど電動臼で製粉した。ほぼ一日がかり。
その床屋さんの玄ソバがこれまた妙な蕎麦で、むやみに三角のえらが張っていて大きくて黒いが痩せていた。見るからに歩留まりが悪そう。
製粉して届けた折に床屋さんに言った。
「何だか大きいけど実が痩せた変なソバですね」
「うーん、そうだよね、痩せているよね」
「これ、信濃1号ですか?」
「いや、秋山郷の栄村から持ってきた種だけど」
「へえ??」
(秋山郷の在来種? それとも秋山郷で作られていた信濃1号?)
それを何年栽培し続けているのかを訊くのも忘れた。
そのことを思い出して、ふと、1000粒で何gあるかも大事だが、それだけではどうも判断できないことがあると気づいた。
だからたとえば1リットルで何百gあるという、リットル重を計測すべき場合があるのではないか。
同じ1リットルで590gある玄ソバと630gある玄ソバの相違は何だろう。
先ずは粒の大きさ。
大きいほど隙間が多くなり、その分重量は少なくなる。粒が小さいものは隙間が小さくぎっしり入るので重量が多くなる。
次に、鬼皮の厚さ。厚いものほど実が少なく重量は軽くなる。
それから中身の質量。要するにタンパク、デンプンともにぎっしり詰まった玄ソバは重くなる。
さる蕎麦屋さんで在来種の玄ソバ20kgが入った玄米袋を見せていただいたことがある。ご主人が言いました。
「ほら、20kg入っているんだけど嵩がこんなに少ない。実がぎっしりつまっている証拠だよ」
確かに、見た目ではっきり判るほど嵩が少なかった。
来年はそういう実がぎっしりつまったソバを収穫する方法をひとつ試してみたいと考えています。
珍しい石臼
たまたまチェックしているオークションサイトで、珍しい石臼を見た。
あと一時間以内でオークションの期限が切れてしまうが、だれも入札していない。多分、だれも入札しないはず。
それというのも目が分画が無くてただ放射状に刻まれているだけの珍しい石臼だから、博物館や民具館などならいざ知らず、個人で購入する者はまず居ない。
「昔の籾摺り道具、石臼 穀類の製粉」とあるが、普通にそば粉を挽くのに放射状ではうまく挽けない。
やはり米の籾摺りに使われたものだろうか。目がくにゃくにゃ曲がっている感じであまり上手な石工の仕事とは思えない。
三輪茂雄先生の本にもこうした放射状の目の臼が載っているが、「挽き割り臼」であると書かれている。
ふうむ、挽き割りは放射状の目立ての方がいいのだろうか?
あと一時間以内でオークションの期限が切れてしまうが、だれも入札していない。多分、だれも入札しないはず。
それというのも目が分画が無くてただ放射状に刻まれているだけの珍しい石臼だから、博物館や民具館などならいざ知らず、個人で購入する者はまず居ない。
「昔の籾摺り道具、石臼 穀類の製粉」とあるが、普通にそば粉を挽くのに放射状ではうまく挽けない。
やはり米の籾摺りに使われたものだろうか。目がくにゃくにゃ曲がっている感じであまり上手な石工の仕事とは思えない。
三輪茂雄先生の本にもこうした放射状の目の臼が載っているが、「挽き割り臼」であると書かれている。
ふうむ、挽き割りは放射状の目立ての方がいいのだろうか?
2012年10月30日火曜日
一年中おいしい蕎麦を食べるため
ダッタンそばの粉を欲しいというひとが複数現れたので、これまでそば粉を封入していた透明のガスバリア袋でなく、酸素などのガスだけでなく光線も通さない袋にしたいと考え、検索して小口でも販売しているネットショップにアルミ袋でチャックつきのものをオーダーした。それが今日、届いた。1枚が30数円と普通のナイロンポリなどにくらべて値が張るが、保存性の向上と使いかけもしばらく保存できるチャックつきは、やはり必須だろう。この袋にエージレスなどの脱酸素剤を封入し、低温で保管すればだいぶ酸化、劣化が防げる。
一年中おいしい蕎麦を食べるためには仕方ない。
今回はそば粉1kgくらいが入る大きさだが、もう少し大きくて玄ソバが5kgくらい入る袋も欲しい。
一年中おいしい蕎麦を食べるためには仕方ない。
今回はそば粉1kgくらいが入る大きさだが、もう少し大きくて玄ソバが5kgくらい入る袋も欲しい。
2012年10月29日月曜日
難題2つ
午後、さる場所に採種用に10m×2通り、ある在来種から選抜した種を播いたまま、まだ刈ってないのを思い出し、十分ほどで刈り取りした。
しかし、まあ、あれほど選別したのに何ともひと株ごとに異なる形質の玄ソバであることか。先に刈り取った小粒選抜が結構そろって小粒だったのに比べ、まるで野生種のハイブリッド・ソバであるかのように、形質・人相があまりに違っているのであきれてしまった。採種用に播いてはみたものの、これではあまりに統一性に欠けていて、来年度播種するわけにはいかない。
ということで、脱穀してしまった玄ソバから選抜するのではなく、刈り取った時点でお気に入りの形質のソバの実がついている茎というか、株そのものを選抜し、その株から採取した玄ソバだけを採種用に隔離栽培する方がいいような気がしてきた。
夜。35kg収穫できたダッタンそばだったが乾燥させたら34,5kgになってしまったのだけれど、とりあえず14,5kgを循環式精米機で磨きをかけた。
ダッタンそば粉をほしいという人がいるので製粉しなければならない。
しかし、ダッタンそばを製粉したら、挽き割り用の製粉機も製粉用の電動石臼もエア・コンプレッサーや高圧洗浄機できれいに掃除しなければならないだろうと思うと、ちょっと面倒くさい。製粉会社がダッタンそばの製粉を断る訳です。
でも、少なくとも自分用のダッタンそば粉を製粉しなければならないのは確かなので、とにかく実行してみなくては。
しかし、まあ、あれほど選別したのに何ともひと株ごとに異なる形質の玄ソバであることか。先に刈り取った小粒選抜が結構そろって小粒だったのに比べ、まるで野生種のハイブリッド・ソバであるかのように、形質・人相があまりに違っているのであきれてしまった。採種用に播いてはみたものの、これではあまりに統一性に欠けていて、来年度播種するわけにはいかない。
ということで、脱穀してしまった玄ソバから選抜するのではなく、刈り取った時点でお気に入りの形質のソバの実がついている茎というか、株そのものを選抜し、その株から採取した玄ソバだけを採種用に隔離栽培する方がいいような気がしてきた。
夜。35kg収穫できたダッタンそばだったが乾燥させたら34,5kgになってしまったのだけれど、とりあえず14,5kgを循環式精米機で磨きをかけた。
ダッタンそば粉をほしいという人がいるので製粉しなければならない。
しかし、ダッタンそばを製粉したら、挽き割り用の製粉機も製粉用の電動石臼もエア・コンプレッサーや高圧洗浄機できれいに掃除しなければならないだろうと思うと、ちょっと面倒くさい。製粉会社がダッタンそばの製粉を断る訳です。
でも、少なくとも自分用のダッタンそば粉を製粉しなければならないのは確かなので、とにかく実行してみなくては。
2012年10月28日日曜日
新ソバ、テスト製粉
いろいろ予定外のことが続いて仕事が遅れていたのでそれどころではなかったが、ようやく今年初めて栽培したK在来を少し磨きにかけ、きれいになった玄ソバ1kgを小さい方の石臼で手挽きで製粉してみた。
それも乾燥が済んで15~16%になったものではなく、まだ乾燥させてない方の水分を計測したら18%と出たので、敢えて18%でも製粉できるかどうか、試してみた。
いつも通りに粗く挽き割ってそば殻を排除してから石臼にかけた。18%でも今の目立てだと支障なく挽けている。おそらく細かく挽ける臼だと目に詰まるかもしれない。
それを40目のふるいにかけたら640gのそば粉が出来た。玄ソバからの歩留まり64%。
40目の篩上をもう一度軽く挽いて30目で篩ったら100gの甘皮粉。
とにかく蕎麦にしてみなければ分かりませんので、64%の粉と、甘皮粉を足して74%にした粉で、この秋の最初の新ソバを打ってみました。ちょっと粉が粗いので、300gに対して小麦粉(たんぱく12%なので)40gをつなぎに入れました。
その2種類を今、少しずつ茹でてそばつゆ無しで試食してみました。
64%の方がつるつる感、喉越しは良い。風味は74%の方が強いが、真夏にこの粉で打ったソバはむっとした匂いが強くなる可能性あり。雑味というより雑臭? 苦味、えぐみは感じられなかった。
まあ、74%というのは挽きこみ過ぎなので、やはり65~70%という常識的数字が妥当なのかと思いました。
それにしても、新ソバにしてはどうも甘皮の薄緑色が希薄な感じがします。
K在来だからそうなのか、今年の新ソバ全体がそうなのかは分かりませんが、どうもちょっと新ソバ感に欠けてさびしい感じがいたします。
近々、昨年も栽培したN在来の方もテスト製粉して試食してみなければなりません。
どうもしかし、粗雑な私には手挽きだと投入量にむらがあっていけません。電動の方が投入量を微妙にコントロールしながら固定できて、しかも楽チンで私向きではあります。
それも乾燥が済んで15~16%になったものではなく、まだ乾燥させてない方の水分を計測したら18%と出たので、敢えて18%でも製粉できるかどうか、試してみた。
いつも通りに粗く挽き割ってそば殻を排除してから石臼にかけた。18%でも今の目立てだと支障なく挽けている。おそらく細かく挽ける臼だと目に詰まるかもしれない。
それを40目のふるいにかけたら640gのそば粉が出来た。玄ソバからの歩留まり64%。
40目の篩上をもう一度軽く挽いて30目で篩ったら100gの甘皮粉。
とにかく蕎麦にしてみなければ分かりませんので、64%の粉と、甘皮粉を足して74%にした粉で、この秋の最初の新ソバを打ってみました。ちょっと粉が粗いので、300gに対して小麦粉(たんぱく12%なので)40gをつなぎに入れました。
その2種類を今、少しずつ茹でてそばつゆ無しで試食してみました。
64%の方がつるつる感、喉越しは良い。風味は74%の方が強いが、真夏にこの粉で打ったソバはむっとした匂いが強くなる可能性あり。雑味というより雑臭? 苦味、えぐみは感じられなかった。
まあ、74%というのは挽きこみ過ぎなので、やはり65~70%という常識的数字が妥当なのかと思いました。
それにしても、新ソバにしてはどうも甘皮の薄緑色が希薄な感じがします。
K在来だからそうなのか、今年の新ソバ全体がそうなのかは分かりませんが、どうもちょっと新ソバ感に欠けてさびしい感じがいたします。
近々、昨年も栽培したN在来の方もテスト製粉して試食してみなければなりません。
どうもしかし、粗雑な私には手挽きだと投入量にむらがあっていけません。電動の方が投入量を微妙にコントロールしながら固定できて、しかも楽チンで私向きではあります。
2012年10月24日水曜日
普通のソバ栽培生活
ある在来種の小粒ながらまるくてぽっちゃりしたものを冬の間に選別しておき、わずかな量なのでそれを自家菜園の余地に播いた。面積は多分25坪くらい。
それを刈って乾燥させ、叩いて脱穀して磨きをかけたら、ちょうど10kgありました。500gでも1kgでも、早く粉にして蕎麦にして試食してみたいものです。
小粒を選抜して播いたら実るのはすべて小粒だけになるのか、それともご先祖様のDNAが甦って大粒や中粒も実ってしまうのか、興味があって実地にテストしてみたのでしたが、上の写真のように、どうやら意識的に小粒を選抜して播けば小粒が収穫できる模様です。逆に大粒ばかりを選抜播種し続ければ大粒が収穫できるように思います。
それがいつまで信濃1号であり、○○在来であるのか。
いずれはそのソバの頭に私の名前を付けてMy Sobaにして栽培し続けたいものです。
実は今年は5ヶ所に分けて5種類のソバを栽培しましたが、だいぶ疲れました。ぼちぼちMy Sobaをどれかに決めて一枚の畑で1種類栽培するという、普通のソバ栽培生活に戻りたいものです。
それを刈って乾燥させ、叩いて脱穀して磨きをかけたら、ちょうど10kgありました。500gでも1kgでも、早く粉にして蕎麦にして試食してみたいものです。
小粒を選抜して播いたら実るのはすべて小粒だけになるのか、それともご先祖様のDNAが甦って大粒や中粒も実ってしまうのか、興味があって実地にテストしてみたのでしたが、上の写真のように、どうやら意識的に小粒を選抜して播けば小粒が収穫できる模様です。逆に大粒ばかりを選抜播種し続ければ大粒が収穫できるように思います。
それがいつまで信濃1号であり、○○在来であるのか。
いずれはそのソバの頭に私の名前を付けてMy Sobaにして栽培し続けたいものです。
実は今年は5ヶ所に分けて5種類のソバを栽培しましたが、だいぶ疲れました。ぼちぼちMy Sobaをどれかに決めて一枚の畑で1種類栽培するという、普通のソバ栽培生活に戻りたいものです。
2012年10月22日月曜日
今年のソバ栽培
N原のT在来の脱穀敢行。面積は13aほどあるはずだがビーンスレッシャーのおかげで何とか午前十時頃から夕方までに終了。
それにしても、昨年までの信濃1号のようにはいかないにしても、かなり収量が少ないような気がした。
その原因の1は、先ずは機械刈りするために早めに刈ったこと。
2は、もともと在来種は改良種である信濃1号ほど収量が多くない。
3は、8月後半から9月の高温で衰弱花が多くなったり、受粉しないまま終わった花が多かった。
3は、8月後半から9月の高温で衰弱花が多くなったり、受粉しないまま終わった花が多かった。
4は、とにかく他の昆虫ばかりが目について、蜜を吸いに訪れるミツバチが少なかった。(近年、ミツバチが少ない現象が続いている)
N原、そして、先に2回に分けて脱穀した花園1,3号地と2号地の収量は詳しい数字は唐箕選をして3日ほど乾燥して計量してからです。
それにしても、最後に残ったのがTさんの家の前のK在来。まだ青い実が多くて刈れません。もう播種してから83日になります。この在来種を北海道で栽培したデータでは生育日数117日とありますが、北海道ですから夏播きではなく春播きでもあり、比較の使用もありませんが、どうも西日本の在来種を東日本、北日本で栽培すると生育日数が長くなるようです。
あと1週間で90日。そこまで待ちますが、すでに霜に遭っていますので、どこまで持ちこたえられるか。
あと1週間で90日。そこまで待ちますが、すでに霜に遭っていますので、どこまで持ちこたえられるか。
2012年10月21日日曜日
気が進まない製粉
Yさんからソバを製粉して欲しいと電話があった。
Yさんは私のソバ栽培の先生であるTさんのお友達で、昨年も20kgほど製粉してあげた。一応、どんな粉が希望かと訊くと、「去年よりもうちょっと細かく」という。
Yさんはオヤマボクチを使う十割蕎麦を打つ。
ということで、自分のそば粉とは異なった微粉系のそば粉にしなければならない。微粉の方が製粉も篩い作業も時間もかかり、面倒です。
製粉所や製粉会社の粉が微粉でいやだから自家製粉というドンキホーテ的試みに踏み出した者にとって、もっとも気が進まない製粉作業になりそう、です。
Yさんは私のソバ栽培の先生であるTさんのお友達で、昨年も20kgほど製粉してあげた。一応、どんな粉が希望かと訊くと、「去年よりもうちょっと細かく」という。
Yさんはオヤマボクチを使う十割蕎麦を打つ。
ということで、自分のそば粉とは異なった微粉系のそば粉にしなければならない。微粉の方が製粉も篩い作業も時間もかかり、面倒です。
製粉所や製粉会社の粉が微粉でいやだから自家製粉というドンキホーテ的試みに踏み出した者にとって、もっとも気が進まない製粉作業になりそう、です。
2012年10月20日土曜日
おいしいソバ粉
4ヶ所に分けて播種したソバのうち、唯一いまだに刈り取り出来ないK在来。すでに播種後80日経過。本当に秋型の晩生種です。毎日やきもきして見に行っているが、まだ黒化率が3割までいかない。2割くらいか。今朝あたり、少し霜に遭っているようなきがする。いっそ後熟を待って刈ってしまうか、それとも90日まで待つ?
午後、N原のソバの乾燥具合を見に行き、観察しているうちに丸々とした実の
固まりが目に入ったので、手でしごいて脱穀し、掌ですりすりして萼などを取り除いて
家に持ち帰りました。こんな感じの玄ソバばっかりだったら、さぞかしおいしいでしょう。
そうか、粒ごとに選抜するのもだが、株ごとに選抜というのもありであった。同じ株でも、先端頂部の実の集団はこんな風に充実している場合が多い。
さて、昨日のそば粉2種類の粒度分布です。
篩がメッシュでなくて目であるのは仕方ないにしても、70目、90目が無いのでグラフが正確ではありませんし、100目の上の篩が無いのでもう少し山型になって下がってゆくはずが100目下でピークになって終わっております。
(100メッシュ、120メッシュの篩もあればいいんですが)
そういう不備をさておいても、2種類とも別の石臼で挽かれているにもかかわらず、みごとにグラフが重なって似た線型を描いています。目立ての仕方が同じで挽き方も同じなら、石臼の大きさは粒度分布にはあまり影響しないんですね。
注目すべきは60目付近の粉が少なくなっていることです。そして実際には100目周辺の粉の分布が山になって下がってゆき、いわゆる二こぶラクダ型の粒度分布であることがはっきりと予測できます。
おいしいお蕎麦が打てる粉だと思います。
ただし、蕎麦打ちの下手な私には生粉打ちはちょっと無理かと思われます。やはり、九一か十一くらいで試してみた方が良さそうです。
2012年10月19日金曜日
プロ手挽きのそば粉
ある著名な蕎麦店のご主人から、あることへのお礼ということで手挽きのそば粉を1,数kgずつ二袋を送っていただきました。その地の在来種を大きい臼と小さい臼で挽いたものですが、大きい臼は直径30数センチ、小さい臼は27~29cmくらいでしょう。
玄ソバからの手挽きですから製粉会社のそば粉よりもずっと粗いものが目立ちますし、そば殻も少しは混じっております。
自分が製粉したそば粉であれ、そうでないそば粉であれ、反射的に指で摘んで口の中に入れて風味を味わうのがすっかり癖になってしまいましたので、やはりそば粉を口に入れてみました。
もうじき新ソバという時期のいわゆる「ひねもの」ですから濃厚な風味は望めないにしても、もう少し風味が強くてもいいのにと思いましたが、プロは雑味を嫌うのでこんな感じの歩留まりに抑えるのだろうなと納得。
出来たら明日にも所有する篩を総動員して粒度分布を調べたり、蕎麦に打って試食してみようと思っています。
あ、普通のポリ袋に入っているので、ガスバリア袋に入れ替えて冷蔵庫か冷凍庫で保存しなくてはいけません。
玄ソバからの手挽きですから製粉会社のそば粉よりもずっと粗いものが目立ちますし、そば殻も少しは混じっております。
自分が製粉したそば粉であれ、そうでないそば粉であれ、反射的に指で摘んで口の中に入れて風味を味わうのがすっかり癖になってしまいましたので、やはりそば粉を口に入れてみました。
もうじき新ソバという時期のいわゆる「ひねもの」ですから濃厚な風味は望めないにしても、もう少し風味が強くてもいいのにと思いましたが、プロは雑味を嫌うのでこんな感じの歩留まりに抑えるのだろうなと納得。
出来たら明日にも所有する篩を総動員して粒度分布を調べたり、蕎麦に打って試食してみようと思っています。
あ、普通のポリ袋に入っているので、ガスバリア袋に入れ替えて冷蔵庫か冷凍庫で保存しなくてはいけません。
2012年10月18日木曜日
正体不明の怪しいソバ
目の前に500gほどの玄ソバがあります。
改良種なのか、在来種なのか、まったく不明の玄ソバです。
今年、あるソバを自家栽培されている蕎麦屋さんで、生粉打ちの蕎麦を食べた後、ご主人と話をする時間が取れた。この蕎麦屋さんは奥さんが蕎麦打ちをされ、ご主人はソバや野菜などを栽培されているということを聞いたので、「ソバは信濃1号ですか?」とずばり訊ねてみた。
返事は「昔から作っているやつだよ」
え、それでは在来種? と思って、「小粒ですか?」とさらに突っ込んでみた。
「ああ、粒は小さい。一時大粒のを作ってみたが味が悪くてダメだった」
「ちょっと玄ソバを見せてもらえませんか」
「玄ソバは他所に預けてあるからダメだ」
「そんなにたくさんじゃなくて、10粒でも20粒でもいいんですが」
「そういえば石抜き機から石と一緒に出たのなら家にある」
「はあ、それでもいいですから、見せて下さい」
「じゃ、ちょっと家へ行って来るわ、待ってな」
五分ほど待つと、戻って来たご主人がスーパーマーケットのレジ袋を目の前に置き、言った。
「それは石と一緒に出たものだから粒が大きくて、製粉所に行くのはもっと粒が小さいだ」
開いて中身をのぞいて見ると石や泥の塊の中に泥まみれのソバが見えるが、玄ソバの姿形が良く判らない。掌に石やら泥やら玄ソバを載せてじっと観察し、思い切って言ってみた。
「これ、いただいて行っていいですか?」
「ああ、いいよ、そんなもんでよけりゃ」
そういう次第で、目の前にある玄ソバは石や泥の塊の中から拾い出し、泥まみれなのを水で洗ってようやくソバの姿形になったもの500gなのです。
それにしてもこの玄ソバ、在来種のようにも見えますが、改良種の代表選手である「信濃1号」を長年作り返し続けてきて小粒化しただけではないかとも思え、私にはどちらとも判断できないのです。
ただし、石抜き機から石同様に排除されたという質量の多い玄ソバということですから、結構稜と稜の間の平面である場所が結構ふっくらとふくらんでいて、魅力的な玄ソバではあります。
来年、これをどこかに播いてみようかな~。
改良種なのか、在来種なのか、まったく不明の玄ソバです。
今年、あるソバを自家栽培されている蕎麦屋さんで、生粉打ちの蕎麦を食べた後、ご主人と話をする時間が取れた。この蕎麦屋さんは奥さんが蕎麦打ちをされ、ご主人はソバや野菜などを栽培されているということを聞いたので、「ソバは信濃1号ですか?」とずばり訊ねてみた。
返事は「昔から作っているやつだよ」
え、それでは在来種? と思って、「小粒ですか?」とさらに突っ込んでみた。
「ああ、粒は小さい。一時大粒のを作ってみたが味が悪くてダメだった」
「ちょっと玄ソバを見せてもらえませんか」
「玄ソバは他所に預けてあるからダメだ」
「そんなにたくさんじゃなくて、10粒でも20粒でもいいんですが」
「そういえば石抜き機から石と一緒に出たのなら家にある」
「はあ、それでもいいですから、見せて下さい」
「じゃ、ちょっと家へ行って来るわ、待ってな」
五分ほど待つと、戻って来たご主人がスーパーマーケットのレジ袋を目の前に置き、言った。
「それは石と一緒に出たものだから粒が大きくて、製粉所に行くのはもっと粒が小さいだ」
開いて中身をのぞいて見ると石や泥の塊の中に泥まみれのソバが見えるが、玄ソバの姿形が良く判らない。掌に石やら泥やら玄ソバを載せてじっと観察し、思い切って言ってみた。
「これ、いただいて行っていいですか?」
「ああ、いいよ、そんなもんでよけりゃ」
そういう次第で、目の前にある玄ソバは石や泥の塊の中から拾い出し、泥まみれなのを水で洗ってようやくソバの姿形になったもの500gなのです。
それにしてもこの玄ソバ、在来種のようにも見えますが、改良種の代表選手である「信濃1号」を長年作り返し続けてきて小粒化しただけではないかとも思え、私にはどちらとも判断できないのです。
ただし、石抜き機から石同様に排除されたという質量の多い玄ソバということですから、結構稜と稜の間の平面である場所が結構ふっくらとふくらんでいて、魅力的な玄ソバではあります。
来年、これをどこかに播いてみようかな~。
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