とにかく寒く、戸外での仕事がきついので、午後は昨日預かったYさんの玄ソバの製粉作業をすることにした。
先ずは製粉機で粗く碾き割って、50メッシュより細かい粉を篩い出した後、そば殻を篩とブロアを使って徹底的に排除。ブロアにはスピードコントローラを接続して風量を微妙に調整し、そば殻だけが箕の外へ吹き出し、甘皮などは残るように細心の作業をする。(それにつけても、やはり脱皮機が欲しい!!)
そうやってそば殻がほとんど無くなった大割れ、小割れをもう一度、金臼式の製粉機にかけ、50メッシュで篩う。こちらはどちらかといえばデンプン主体の粉。
その50メッシュの篩上に残ったものを、次は電動石臼のホッパーに入れる。こちらは外層粉というか、固い甘皮主体のタンパク質部分なので石臼で投入量を少なくして碾きこまなければならない。
自動運転で一時間置きくらいに様子を見に行って、ホッパーに追加するのを繰り返し、21時頃にそれらをまた50メッシュで篩って、ようやく作業終了。
どうもおいしいソバ粉にするためには時間がかかるので、あまりひとの製粉は引き受けない方が良さそうですが、今回はたまたま、またひとのソバ粉なので80目(65メッシュ)くらいで篩って上げなければいけない。ですが、電動篩をセットするのが面倒で手で篩うことにしたので、手で50メッシュの篩でで篩った。正直言って、人力で80目(65メッシュ)篩うのは落ちなくてつらいのです。
それと、出来れば製粉会社みたいにムチャクチャ微粉にすると風味が損なわれてしまうので(自分のソバ粉は25メッシュで篩いますが)、50メッシュがぎりぎりの妥協点なのです。
そこで素朴な疑問;
粗いから風味が出るのか?
それとも甘皮を碾きこむから風味が出るのか?
それが問題だ。
Be,or, not to be ? That's the matter!
しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
2012年2月2日木曜日
2012年2月1日水曜日
久々のオヤマボクチ蕎麦
12月にソバを製粉してあげたYさんが、今日、また軽トラで玄そばを一袋持ってきた。21kgくらいある。量が多いが、これも前回同様かなり過乾燥な感じで、風味が心配。
しかも信濃1号にしても妙に大粒。大粒を選んで播種しているのだろうか? 怪しい在来種ばかり播いている私とは方向が反対だ。
こちらが時間的余裕のある時でいいというので製粉を引き受けた。
そしてニコニコしながら手土産の手打蕎麦を差し出した。Tさんから聞いたところではYさんのはオヤマボクチをわずかに使った十割蕎麦であるらしい。
夕食に家族とは別メニューでYさんの蕎麦を茹でて食べてみた。やはりオヤマボクチが入っているのは間違いなく、腰がかなり強いというか、固いというか……、乱暴に扱っても切れない。それに切り方が下手な私よりさらに幅の広い、狭いの差が激しい。これは手打ちを印象付けるための意識的戦略なのか、天然自然に下手なのか、見当がつきません。
オヤマボクチが入っていたらやはりもう少し薄く細くしないと、つい噛む回数が多くなってしまいます。あまりいつまでも噛まなくてはいけない蕎麦は厭ですね。
それから噛むと味は出てくるんですが、すすった時に鼻腔にぬけてゆく香りがほとんど感じられない。これは、ムチャクチャ捏ねてしまうオヤマボクチ蕎麦の宿命なのかもしれません。
かつてさんざんオヤマボクチと苦闘しましたが、今の私はオヤマボクチを使う必要性をまったく感じません。
そういえば、私も信濃1号が玄ソバで三十数kgくらい残っている。ほかの在来種を食べているので、信濃1号まで手が回らないけど、さてどうしよう?
しかも信濃1号にしても妙に大粒。大粒を選んで播種しているのだろうか? 怪しい在来種ばかり播いている私とは方向が反対だ。
こちらが時間的余裕のある時でいいというので製粉を引き受けた。
そしてニコニコしながら手土産の手打蕎麦を差し出した。Tさんから聞いたところではYさんのはオヤマボクチをわずかに使った十割蕎麦であるらしい。
夕食に家族とは別メニューでYさんの蕎麦を茹でて食べてみた。やはりオヤマボクチが入っているのは間違いなく、腰がかなり強いというか、固いというか……、乱暴に扱っても切れない。それに切り方が下手な私よりさらに幅の広い、狭いの差が激しい。これは手打ちを印象付けるための意識的戦略なのか、天然自然に下手なのか、見当がつきません。
オヤマボクチが入っていたらやはりもう少し薄く細くしないと、つい噛む回数が多くなってしまいます。あまりいつまでも噛まなくてはいけない蕎麦は厭ですね。
それから噛むと味は出てくるんですが、すすった時に鼻腔にぬけてゆく香りがほとんど感じられない。これは、ムチャクチャ捏ねてしまうオヤマボクチ蕎麦の宿命なのかもしれません。
かつてさんざんオヤマボクチと苦闘しましたが、今の私はオヤマボクチを使う必要性をまったく感じません。
そういえば、私も信濃1号が玄ソバで三十数kgくらい残っている。ほかの在来種を食べているので、信濃1号まで手が回らないけど、さてどうしよう?
2012年1月31日火曜日
氷温冷蔵庫?
これまで、ソバ粉は20kgくらいを一度に碾き、それを1kgずつガスバリア袋に入れてエージレスを入れてシーラーで封入し、それを容量280ℓのフリーザーで保管し、蕎麦を打つ時にはあらかじめ常温に慣らしてから開封して使って来た。そのためにガスバリア袋とエージレスはネットで検索して100枚単位、100個単位で販売しているところから購入していた。ガスバリア袋は地元の包装用品店で販売しているのが判ったのでそこで買うことにしたが、その店ではエージレスは100個単位では販売していないので、これは相変わらずネットで購入しなければならない。
一度封入したが気に入らなくて、もう一度篩い直して粗いものを電動石臼にかけて混合、詰め直したりするので、エージレスが足りなくなって来た。
いつもはネットショップだが、今夜はオークションでも検索してみたらこちらの方が安いものが見つかったので思わず入札。100個入れが二つ=200個で800円=一個4円、安い。
酸素を100ccも吸収するらしいので、玄ソバも1kgとか2kg単位でガスバリア袋に封入して保存してみたいと考えてのことですが、さて、その保存温度が問題。
冷凍保存は寒晒ソバめいて嫌だし、常温も心配だし、となると氷温冷蔵庫? 高い?
一度封入したが気に入らなくて、もう一度篩い直して粗いものを電動石臼にかけて混合、詰め直したりするので、エージレスが足りなくなって来た。
いつもはネットショップだが、今夜はオークションでも検索してみたらこちらの方が安いものが見つかったので思わず入札。100個入れが二つ=200個で800円=一個4円、安い。
酸素を100ccも吸収するらしいので、玄ソバも1kgとか2kg単位でガスバリア袋に封入して保存してみたいと考えてのことですが、さて、その保存温度が問題。
冷凍保存は寒晒ソバめいて嫌だし、常温も心配だし、となると氷温冷蔵庫? 高い?
2012年1月30日月曜日
2012年1月28日土曜日
一昨日の蕎麦会で自分が打った蕎麦を食べながら思った。やはり、秋の新蕎麦よりも一月、二月の蕎麦の方がうまい。新蕎麦は案外寝ぼけた味なのだが、寒中の蕎麦はメリハリがきいて実においしい。
熟成するのだろうか。
ソバの保管方法について考えている。
これまでは収穫した玄ソバを11月中旬から12月に初めの頃に一度に製粉してしまい、それをガスバリアの袋に1kgずつ脱酸素剤とともに封入し、ただで入手した280ℓのチェスト型の冷凍庫で保存していた。この方法で一年経過しても結構甘皮の色も風味も保たれていて、一年中蕎麦を打って食べるには便利な保存方法だった。
では、一度に製粉せずに、その都度製粉するように玄ソバで保存するにはどうしたらいいか。チルド冷蔵とか、氷温冷蔵?
寒中の熟成した頃に零度前後で保存できる冷蔵庫に入れるのがいちばんいい?
2012年1月26日木曜日
2012年1月23日月曜日
2012年1月21日土曜日
今夜も拡大鏡でソバの実を
昨年栽培してみたものの、あまりに栄養成長が長く続いて徒長し、倒伏し、実の付きが悪かったためか、あまりおいしく感じられなかったので今年は栽培しないつもりのT在来だが、それでも少しは種を残しておこうと今夜も拡大鏡でソバの実をのぞきこんでいて、あれ? っと思った。
昨年、種を入手した時には、種の形はみな左のような三角の稜がはっきりしたものばかりだったが、見れば右側のような丸みを帯びた米そばのようなグループが出現している。近くにソバを栽培している畑はないので交配したとは考えにくい。
また、昨年末に信濃1号を磨きをかけてから、ホームセンターでたまたま目について購入した目合3,6mmの金網で篩ったところ、やはり丸みを帯びた小粒な米そばというべき粒が結構篩い下に出現した。多分、同じ種を作り返しているとこういう風に一種の退化として小粒が現れてくるのかもしれない。
あるいはこういう形の変化はどの種類にもありうることなのかもしれない。であるから、こういう形の小粒な種だけを選抜しながら、他のソバと交配しないような畑で3年も栽培を繰り返してゆけば、別のソバになってしまうのではないか。そういう選別をせずに十年、数十年、作り返してゆくソバとでは別のソバになってゆく。
選別といえば、もうすでに昨年からN在来でそれを始めてしまっているし、昨年5gから1800g収穫できたK在来を、今年はもう少し増産し、その風味を確認することに集中する予定なので、これ以上余計なことは出来ないだろう。
しかし、粒の揃った信濃1号を作っていると10aで百数十kgも収穫できるのに、小粒種だと70kgくらいしか収穫できないのが切ない。
2012年1月20日金曜日
ボーダーレスなパプリック・ドメイン
ソバを種から播き、石臼による製粉をし、蕎麦を打たれるある方のブログ記事のほとんどを、コピー&ペーストしながらテキストエディターでtxtファイルにしたので、それを雑誌風にA4見開き2頁二段組のレイアウトに流し込み、プリントアウトして読めるようにした。まだ作業途中だが、すでに139頁。
ほんとうはメールするなりコメント欄に書き込みをしてしかるべき挨拶をすべきだが、アドレスは判らないし、コメントも受け付けない設定になっているので、挨拶のしようがない。ただし、こうしてネット上に公開されているので、個人的に印刷して読むのは構わないと判断しました。ネット上の情報というのはボーダーレスなパプリック・ドメインであるような気がいたします。
種まきから蕎麦打ちまで、こうした先行者のそれぞれの作業の実際や考察に触れることが出来るのは、自己流で後追いする者にとっては貴重な資料であります。
第一、このブログを閉鎖されてしまったら、読むことが出来なくなってしまいますので、txtと印刷媒体が手元にあると安心です。
ほんとうはメールするなりコメント欄に書き込みをしてしかるべき挨拶をすべきだが、アドレスは判らないし、コメントも受け付けない設定になっているので、挨拶のしようがない。ただし、こうしてネット上に公開されているので、個人的に印刷して読むのは構わないと判断しました。ネット上の情報というのはボーダーレスなパプリック・ドメインであるような気がいたします。
種まきから蕎麦打ちまで、こうした先行者のそれぞれの作業の実際や考察に触れることが出来るのは、自己流で後追いする者にとっては貴重な資料であります。
第一、このブログを閉鎖されてしまったら、読むことが出来なくなってしまいますので、txtと印刷媒体が手元にあると安心です。
2012年1月19日木曜日
粗碾きへの疑念
粗碾きも限度はこれくらいで、これ以上粗いと打つのが下手なので細くしようとすればブツブツ細かく切れてしまうし、太い蕎麦をいつまでも噛んでいるも何だか蕎麦らしくない。
それに噛んで味や甘みが出てくるのは結構だが、T在来で打ったらやはりくどい感じがして好きになれない。それに風味というか、香りが薄くなってしまっているような気がするし、喉越しやコシも悪くなるような(これは私が打ち方が下手なだけかもしれないけど)。
近日中に、蕎麦の香りを検証するために60目より細かいN在来だけで打ってみよう。
味、香り、喉越し、コシ、すべてが点数の高い蕎麦は、どういう粉から生まれるのか? 私などには手に負えない問題であります。
2012年1月18日水曜日
2012年1月17日火曜日
ただし、一生懸命にね
ここ数年この時期に行なっている高校時代のクラスメイトの蕎麦会が、26日に決まった。
会場はK・O君の家から同じイニシャルのK・Oさんの家に替わったが、蕎麦を打つのは私。
先日打ったN在来の50メッシュ半分、25メッシュ半分の二八が、コシ、喉越し、風味などなど、思いのほか自己採点の点数が高かったので、十割で行きたい気もしないではありませんが、安全策として「N在来の50メッシュ半分、25メッシュ半分の二八」でいこうと思います。
多分、微粉から粗目まで広く分布していれば、小麦粉が二割入っても風味は失われないと思って。確信犯です。
十割をうたっていたって、80メッシュや100メッシュで篩って粗い粒子を排除してしまった微粉だけで打たれた十割蕎麦など食べたいとも思いませんし、そんなお蕎麦屋さんに行きたいとも思いません。
(などというのは負け惜しかな)
再掲ですが、ボリス・ヴィアンの詩をJoan Baezが歌っていて、とても懐かしい。
このパリ公演が1983年で、この時、すでにJoan Baezも立派なおばちゃん。
今は、立派なおばあちゃん?
時の経過は容赦なく機械的に進んで行きますが、ボリス・ヴィアンの小説の特徴もまた、そういう経経時的反復と擦り切れ。
日々反復され、日々擦り切れてゆく。それが人生ならば積極的に日々の反復に身を任せ、日々擦り切れてゆこうじゃありませんか。
ただし、一生懸命にね。
会場はK・O君の家から同じイニシャルのK・Oさんの家に替わったが、蕎麦を打つのは私。
先日打ったN在来の50メッシュ半分、25メッシュ半分の二八が、コシ、喉越し、風味などなど、思いのほか自己採点の点数が高かったので、十割で行きたい気もしないではありませんが、安全策として「N在来の50メッシュ半分、25メッシュ半分の二八」でいこうと思います。
多分、微粉から粗目まで広く分布していれば、小麦粉が二割入っても風味は失われないと思って。確信犯です。
十割をうたっていたって、80メッシュや100メッシュで篩って粗い粒子を排除してしまった微粉だけで打たれた十割蕎麦など食べたいとも思いませんし、そんなお蕎麦屋さんに行きたいとも思いません。
(などというのは負け惜しかな)
再掲ですが、ボリス・ヴィアンの詩をJoan Baezが歌っていて、とても懐かしい。
このパリ公演が1983年で、この時、すでにJoan Baezも立派なおばちゃん。
今は、立派なおばあちゃん?
時の経過は容赦なく機械的に進んで行きますが、ボリス・ヴィアンの小説の特徴もまた、そういう経経時的反復と擦り切れ。
日々反復され、日々擦り切れてゆく。それが人生ならば積極的に日々の反復に身を任せ、日々擦り切れてゆこうじゃありませんか。
ただし、一生懸命にね。
2012年1月15日日曜日
あらまほしきソバ粉
ソバ栽培と蕎麦打ちを同時にスタートさせた年、初めて収穫した玄ソバを製粉会社に委託に出して、帰ってきたソバ粉があまりに色が白くて、細かくて、風味が薄いのに憤慨し、翌年から自家製粉をスタートさせたのでした。
それから5年経過して、今年、ようやく6年生がはじまります。
ソバ粉の色は、打っている時には緑がかっていて、茹でるとかすかに薄い茶色。良い年のソバだと茹でても薄緑色。
ソバ粉の粒子は100メッシュ以上から30、いや20メッシュくらいまでなだらかな高原曲線を描いて分布している。細かい粉も粗い粉(粒)もどれも排除されることなく揃っている。
そういう粉だと風味は自然についてくる。
徐々に、望ましくないソバ粉とあらまほしきソバ粉のイメージが判って来ました。
産地がどうの、種類がどうのといったところで、粉の碾き方ひとつで、うまい蕎麦にも不味い蕎麦にもなってしまう。
うーん、怖くなってきました。
それから5年経過して、今年、ようやく6年生がはじまります。
ソバ粉の色は、打っている時には緑がかっていて、茹でるとかすかに薄い茶色。良い年のソバだと茹でても薄緑色。
ソバ粉の粒子は100メッシュ以上から30、いや20メッシュくらいまでなだらかな高原曲線を描いて分布している。細かい粉も粗い粉(粒)もどれも排除されることなく揃っている。
そういう粉だと風味は自然についてくる。
徐々に、望ましくないソバ粉とあらまほしきソバ粉のイメージが判って来ました。
産地がどうの、種類がどうのといったところで、粉の碾き方ひとつで、うまい蕎麦にも不味い蕎麦にもなってしまう。
うーん、怖くなってきました。
2012年1月14日土曜日
今夜は、リレー蕎麦
今日はまた妻のリクエストで蕎麦。蕎麦を食べたいというより、自分が楽をしたいという見え透いた魂胆だが、蕎麦を打ちたかったので5時20分過ぎに打ち始め、6時過ぎには茹ではじめた。
無論、自分以外の時には二八を基本としているので、蕎麦打ちは楽です。
N在来の60目で篩ったものと、30目で篩ったものを200gずつ。そこに中力粉を100g。粗碾きが混じっているので加水は58%まで入った。
その後、60目の方を200g十割で打ってみた。60目だと周囲にひびも入らず、切るまでとても順調に運ぶのだけど、これで安心していると茹でると切れる……。
今回は細めに切れて一安心。ほぼ碾きぐるみに近いので、細く切らないと口の中でもそもそしてしまい、風味はあっても食感が悪くなるので、1,3mmくらいには切りたい。
それから、やはり大きくひき割ってそば殻を徹底的に排除してから粉にした方が、蕎麦もきれいだ。
このあたりでも、「蕎麦は黒くて太くて歯もろいのがいい」とかいうひとが結構多いですが、そば殻の微粉で黒いのはどうも。
女性陣は相変わらず二八で「鶏南蛮」。うわ、おばさん、鶏とネギが多すぎます、蕎麦が見えませんが、(ーー;)
私は今夜は、何もつけない蕎麦、鶏南蛮、それからねずみ大根と刻みねぎとカツオブシを載せて「おろしぶっかけ蕎麦」の3種類を少しずつのリレー蕎麦。
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