カメラを持ってゆくのを忘れたが、自家菜園のジャガイモの跡地に播種したT在来の花が、相変わらず蕾の形成が遅くて考え込んでしまった。西日本のものであるからそうかもしれませんが。ついでに別の場所のK在来も見に廻ったが、こちらはもともと播種が遅かった上に水稲育苗用のビニールハウス内で水分が少ないせいでかなり遅れていたのだけれど、蕾が見えて来た。これも西日本のもので、採種用として入手出来た289粒を一粒ずつ播いたものなので、食用に出来るほど収穫出来ないはず。だが、一度100gでも200gでも蕎麦にして試食できればという願望はある。
いったい、289粒からどれだけ収穫できるのだろう。昨年、N原では2,5kgくらい播種して173kg獲れた。乾燥して減ったとして160kg÷2,5=64倍。すると3kgくらいは獲れそうだが、あいにくと土が山の赤砂混じりの酸性気味の土なのでその半分くらいに見ておいた方が良さそう。葉の色が黄緑色で茎の成長もやや貧弱なのは、どう考えても土がやや酸性気味のためだろう。いまさら遅いが、気休めでもいいから根元に少し粉の苦土石灰でも散布して土寄せしておこう。
それにしても4ヶ所に4種類というのは狂っておりますが、4種類すべて石臼で同じ製粉工程で粉にして篩いをかけて、蕎麦にして食べ比べしてみたいと思っています。(来年は2種類くらいにいたします)。
あるのも忘れていたRhubarb Wineを思い出し、少し飲んでみた。酸味も、混ぜた柑橘の苦みも、アルコールもきつい。また忘れてしまってずっと寝かせておけば良くなるものかどうか。
しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。
2011年9月5日月曜日
ソバを栽培する者には至福の時
午前10時頃、Tさんから電話があった。一昨日、昨日と二日続けてN原のソバ畑を見に行って来たとのことで、倒れていないし今年のソバは見事だとやや興奮気味。やはり蕎麦を打つ床屋のYさんがこのソバ畑を羨ましがっているという。
そういえば9月1日に見回りに行ったきり、何となく少しは倒伏しているような気がして今日まで行って見なかったのだった。Tさんとの通話を終えてから車を走らせてN原に行ってみた。
畝間にびっしりハキダメ菊が発芽しているが、ソバがここまで生長してしまえばハキダメ菊には負けないでしょうね。9月1日よりまた花が賑やかになり、畝間も盛んな分枝によってだいぶ塞がって来ました。管理機で除草土寄せをするには90cmでなく80cmの方がいいかと思っていましたが、分枝が盛んで畝間が塞がれば90cmでもいいかなとも考えます。
昨年までは悪戦苦闘でしたが、5年目にしてようやく先ず先ずのソバ畑になってきたような気がします。これで明日あたりから天候が良くなってミツバチほかの昆虫たちがたくさん集まって来てくれればいいのですが。
これからしばらくの間は花が満開でソバを栽培する者には至福の時です。
2011年9月4日日曜日
そんな完璧主義は無理ですけど
気温30度以上の暑い日に氷水でキュッとしめた蕎麦を食べたいと思って、7月、8月に3回蕎麦を打って3回とも失敗した。そんなに加水を多くした覚えは無いのだが柔らかすぎで、すっかり自信喪失したままだった。
だいたい、何が下手といって、ソバを栽培することより、玄ソバを製粉することより、何より蕎麦打ちが下手なのは自覚していたが、延すことが出来ないソバの固まりを捨てる屈辱というもの、結構大きい。舌を噛むか首を吊って死んでしまいたいくらいでありますが、今日はたまたま妻も母も外出して誰もいないので、恥かきついでにもう一度、播種して余った信濃1号を電動石臼で製粉し、粗碾きだと失敗するに決まっているので80目で篩った粉で打ってみた。それも加水は40%を一気に加水し、以後は数回に分けてチビチビ加水。最終的には多分45%くらいだがそれでもちょっと柔らかかったので、夏の蕎麦打ちの怖さを実感。
一応は切れずにコシのある蕎麦になりました。
辛い大根が無いのが切なかったですし、玄ソバの保管もいい加減だったので新蕎麦ほどの香り、風味は望めませんが、真夏の蕎麦としては先ず先ずこんなものではないでしょうか。
水回しの時にぷーんと香り立つ新蕎麦が待ち遠しいですが、そのためには刈り取り適期を逸しないこと、乾燥しすぎないこと、上手に製粉すること。
そういえば、手打そばの神様みたいなひとの本に「甘皮の果たす大事な役割」という段落があるのですが、私がそば粉の製粉でいちばん知りたいことが「私流の奥の手を加えて」とだけ書かれ、その実際が明かされていないのです。ご本人もここで3回「私流の奥の手」という言葉を繰り返したことの言い訳をこの段落の終わりで言われていますので、まあ、この先は自分で考え、試みてみなさいということなのでしょう。
そういえば、今年になってようやく古い在来の石臼を電動化して粉に碾くことを始めた私のいちばんの実感は、石臼碾きのそば粉は素敵にふわふしているということでした。同じ60目なり80目の篩いで篩っているのですから、石臼碾きであれ、製粉会社のロール碾きであれ、金臼式の簡易製粉機であれ同じはずなのですが、実際に石臼でゆっくり1分間に15回転くらいで碾いたそば粉はふんわりしてたっぷり空気をふくんでおり、しかもその微粒子同志が両手をつないでスクラムを組んでいるようにさえ思え、ロール碾きや金臼で製粉された粉とは明らかに異なる、「至上のそば粉」のようにさえ思えて来るのです。
それも多分、種を播かれた時から刈り取り、脱穀、乾燥、そして製粉、蕎麦打ち、そのすべての工程が完璧になされて……そんな完璧主義無理ですけど……。
だいたい、何が下手といって、ソバを栽培することより、玄ソバを製粉することより、何より蕎麦打ちが下手なのは自覚していたが、延すことが出来ないソバの固まりを捨てる屈辱というもの、結構大きい。舌を噛むか首を吊って死んでしまいたいくらいでありますが、今日はたまたま妻も母も外出して誰もいないので、恥かきついでにもう一度、播種して余った信濃1号を電動石臼で製粉し、粗碾きだと失敗するに決まっているので80目で篩った粉で打ってみた。それも加水は40%を一気に加水し、以後は数回に分けてチビチビ加水。最終的には多分45%くらいだがそれでもちょっと柔らかかったので、夏の蕎麦打ちの怖さを実感。
一応は切れずにコシのある蕎麦になりました。
辛い大根が無いのが切なかったですし、玄ソバの保管もいい加減だったので新蕎麦ほどの香り、風味は望めませんが、真夏の蕎麦としては先ず先ずこんなものではないでしょうか。
水回しの時にぷーんと香り立つ新蕎麦が待ち遠しいですが、そのためには刈り取り適期を逸しないこと、乾燥しすぎないこと、上手に製粉すること。
そういえば、手打そばの神様みたいなひとの本に「甘皮の果たす大事な役割」という段落があるのですが、私がそば粉の製粉でいちばん知りたいことが「私流の奥の手を加えて」とだけ書かれ、その実際が明かされていないのです。ご本人もここで3回「私流の奥の手」という言葉を繰り返したことの言い訳をこの段落の終わりで言われていますので、まあ、この先は自分で考え、試みてみなさいということなのでしょう。
もうひとつ、「どの程度まで」粉にするかというのは、歩留まりの問題である。甘皮はタンパク質を主成分としているが、繊維質も含んでいる。そこで、ほとんど粉にしてしまった場合は口あたり、歯ざわりが悪くなり、かつ、腹が張って消化に手間取ることになる。また、へたの目くそとも言うべき部分、一般に気がつかぬ部分が砕けて、粉が茶色になり、ホシも増えて食味を殺ぐ。
ともかく、甘皮を望ましい形で粉にすることはたいへんな難問である。そして結局は石臼で手碾きして望ましい粉を得られていることを書いて、この段落を締めくくられています。
そういえば、今年になってようやく古い在来の石臼を電動化して粉に碾くことを始めた私のいちばんの実感は、石臼碾きのそば粉は素敵にふわふしているということでした。同じ60目なり80目の篩いで篩っているのですから、石臼碾きであれ、製粉会社のロール碾きであれ、金臼式の簡易製粉機であれ同じはずなのですが、実際に石臼でゆっくり1分間に15回転くらいで碾いたそば粉はふんわりしてたっぷり空気をふくんでおり、しかもその微粒子同志が両手をつないでスクラムを組んでいるようにさえ思え、ロール碾きや金臼で製粉された粉とは明らかに異なる、「至上のそば粉」のようにさえ思えて来るのです。
それも多分、種を播かれた時から刈り取り、脱穀、乾燥、そして製粉、蕎麦打ち、そのすべての工程が完璧になされて……そんな完璧主義無理ですけど……。
2011年9月2日金曜日
安物買いの銭失い
仕事で外出したついでに、ある工具を探そうとホームセンターへ寄ってふらふら棚を見て歩いていて、こんなものが目に入った。
「超硬鋼」!! 両刃タタキの先端と同じではありませんか。両刃タタキと違って片刃、幅が28mmとやや狭いこと、重さも軽いのが難点だが、両刃タタキは2万円近い。それに比べたら2千数百円と安い。
年寄りの言う「安物買いの銭失い」という言葉が脳裏をかすめたが、目をつむって購入。
帰宅後、電動化した石臼を叩いてみた。溝と溝の間に筋を付けて面を荒らす程度のことは出来るようだ。こつこつ叩いて上臼の面を叩き終えてしまった。これでますます石臼の性能アップか。ただし、あまり粉が細かくなりすぎるのもどうかと思うが、石臼は甘皮専用にするかもしれないので、細かい方がいいといえばいい。
2011年9月1日木曜日
2011年8月31日水曜日
三つの課題
夕方、ちょっと電動化した石臼を稼動させた。一番粉、二番粉を取った後の甘皮の部分がどれだけ碾きこめるかのテスト。大割れより細かいので漏斗から落ちないかと心配したがたまたま詰まることはあったが先ず先ず順調に物入れに落ちていった。
臼自体が、あるいは大豆用ではなく米や麦を粉にするためのものか、予想より細かく碾きこめて驚いた。これだったら60メッシュで篩えば一番粉、二番粉に混ぜても大丈夫ではないか。少し舐めてみると、そばの風味たっぷりでアーモンドのような味がする。
今年の製粉の工程が頭のなかで固まった。
ネットオークションに、ソバ専用ではないが、米麦用の水分計の中古が出品されていた。自分で電気抵抗式の水分計をそば用に作り直すつもりだったが、ダメでもともとと応札しておいたら誰も入札しなくて落札してしまった。むちゃくちゃ安いが年式が古そうなので、果たして使えるか使えないか判らないが、いずれにしても乾燥の際に水分計は必須である。ソバ栽培一年生の時など、製粉会社に持ち込んで水分を計測された時など11,9%と言われたし、以後もまだ乾燥させすぎだった。水分計で計測しながら、今年こそ15~16%にとどめようと考えている。
今年でソバ栽培5年目。
適期刈り取りと、ぴたり15~16%の乾燥が今年の第一の課題である。
第二は旨味や風味を最大に生かし、なおかつ打ちやすい製粉をすること。これが結構矛と盾のようなもので両立がむずかしい。
第三は、これがいちばん下手なのだけど、もう少し蕎麦打ちを上手になること。
臼自体が、あるいは大豆用ではなく米や麦を粉にするためのものか、予想より細かく碾きこめて驚いた。これだったら60メッシュで篩えば一番粉、二番粉に混ぜても大丈夫ではないか。少し舐めてみると、そばの風味たっぷりでアーモンドのような味がする。
今年の製粉の工程が頭のなかで固まった。
ネットオークションに、ソバ専用ではないが、米麦用の水分計の中古が出品されていた。自分で電気抵抗式の水分計をそば用に作り直すつもりだったが、ダメでもともとと応札しておいたら誰も入札しなくて落札してしまった。むちゃくちゃ安いが年式が古そうなので、果たして使えるか使えないか判らないが、いずれにしても乾燥の際に水分計は必須である。ソバ栽培一年生の時など、製粉会社に持ち込んで水分を計測された時など11,9%と言われたし、以後もまだ乾燥させすぎだった。水分計で計測しながら、今年こそ15~16%にとどめようと考えている。
今年でソバ栽培5年目。
適期刈り取りと、ぴたり15~16%の乾燥が今年の第一の課題である。
第二は旨味や風味を最大に生かし、なおかつ打ちやすい製粉をすること。これが結構矛と盾のようなもので両立がむずかしい。
第三は、これがいちばん下手なのだけど、もう少し蕎麦打ちを上手になること。
2011年8月30日火曜日
台風12号がまっすぐこちらに?
台風12号がまっすぐこちらに向かっていて、いやな感じがする。
やはり7月27日播種の花園1号地と7月29日播種の花園2,3号地は播種が早すぎた。すでに花盛りであるし、草丈も平均で胸の辺り、長いものは口のあたりまで伸びている。
8月3日播種の自家菜園のT在来もこんな感じで、
やはり7月27日播種の花園1号地と7月29日播種の花園2,3号地は播種が早すぎた。すでに花盛りであるし、草丈も平均で胸の辺り、長いものは口のあたりまで伸びている。
他方、8月4日播種のN原は昨日の写真ではこんな感じだし、
8月3日播種の自家菜園のT在来もこんな感じで、
場所を水稲育苗ハウスを借りて8月5日に播種したK在来に至ってはまだ草丈が30cmくらいしかない。ビニールハウスで雨が降らないので水分不足で伸びない。たまたま根元に散水しなければならないようだ。ビニールハウス内で気温も高めなので、あるいはここに播いたのは失敗だったかもしれないが、とにかく少量でも種子を確保しなければならない。
台風12号、どうか、こちらには来ませんように!!
28日の日曜日に思いがけない臨時収入があったので、7ネットショッピングで本を2冊注文。
2011年8月29日月曜日
台風に直撃されませんように
花園1,2,3号地のN在来は白い花が満開でとてもにぎやかになって来た。草丈は限度ぎりぎりまで迫っており、台風12号の動向が心配。八月後半の雨がもう少し少なかったら、もうちょっとしっかり育ったはずだが、今のところはまだ順調と言えるか。
2011年8月28日日曜日
どの分野にも必ず先行者がいる
米の適正水分もソバの適正水分も15~16%であるらしい。
蕎麦の風味や食味と水分は大きな相関関係があるらしいので玄そばの水分を計測する水分計が欲しいと思っているのだが、安いものでも数万円する。
ところが世の中にはどの分野にも必ず先行者がいるものである。別の用途の水分計を転用してソバの水分を計測できるように改造しているひとがいた。
電気抵抗で水分の多寡を計測するのだから、確かに転用できないことはない。しかもこの方法だったら数千円で製作できてしまう。すごい。秋までに何とか真似して作ってみよう。
蕎麦の風味や食味と水分は大きな相関関係があるらしいので玄そばの水分を計測する水分計が欲しいと思っているのだが、安いものでも数万円する。
ところが世の中にはどの分野にも必ず先行者がいるものである。別の用途の水分計を転用してソバの水分を計測できるように改造しているひとがいた。
電気抵抗で水分の多寡を計測するのだから、確かに転用できないことはない。しかもこの方法だったら数千円で製作できてしまう。すごい。秋までに何とか真似して作ってみよう。
2011年8月27日土曜日
2011年8月26日金曜日
いろんな昆虫が蕎麦の花に群がって
花園1,2,3号地の蕎麦がぐいぐい伸びて花が咲き始めた。
雨の合間に様子を見に行って、びっくり。
いろんな昆虫が蕎麦の花に群がっています。ミツバチだけでなく、こんなに種類の違う昆虫が来るんですね。見ていて楽しくなりました。
そうそう、そうやってしっかり受粉をして下さい。
これって蝿に似てますが
2011年8月22日月曜日
草退治終了
2011年8月21日日曜日
ソバ殻排除
絶好の日曜日だが雨降りで土寄せが出来ない。雑草が大きくなるのも困るが、もっと困るのはソバが大きくなって管理機で畝間に入って作業が出来なくなってしまうことだ。早く、天気回復してほしいものです。
ごろごろしているのも退屈だし、ソバの種が余っていたのを思い出したので、それを使って製粉で解決したい問題を試してみることにした。
皮をきれいにむいて「丸ぬき」にするにはインペラ式の脱皮機が必要だが、個人が趣味で打つ蕎麦の製粉に使えるほど安価ではない。結局、大割れを作る感じで皮をむく方法を模索。といっても、石臼ではなく製粉機の外臼と内臼の間隔をソバの実よりやや狭い程度に広げてやり、ホッパーのシャッターを多めに広げて量をたくさん入れてやると、結構いい感じに皮がむけている。つまり、皮が二枚に分かれてペシャンコになっているのではなく、皮がパカッと開いていても二枚に分かれないでつながっているのが多く、二枚に分かれていても、ソバの皮の湾曲が残って丸い形を保っている。ソバ殻の枕を作るには、こういうソバ殻の方が枕がふんわりしていい枕になるだろうと思われる。(これまでは一回目の臼の間隔がまだまだ狭かったのだ)
それをいったん花粉(端粉)だけ回収するために80目の篩いにかけ、残りのソバの皮と大割れが混じったものをプラスティックの箕に移す。大量であれば唐箕にかける方が効率的だろうが、1,1kgと少量なのでブロアにスピードコントローラをつないで風量を微風にして当てると、ソバ殻が箕の外へ飛んで行く。紙のように薄くなった甘皮も少しは舞っていくが、もったいないというほどの量ではない。
この方法で結構ソバ殻は97%以上排除できる事が判りました。丁寧に風を当てれば多分99%以上排除できると思います。
ソバ殻が無くなった「大割れ」を電動石臼にかけ、60メッシュ目で篩い、残りをさらにもう一回石臼にかける。これでほとんどはメッシュを通り、ほぼ70%の歩留まりとなった。これまでのやり方よりずっとソバ殻の碾きこみが減って、白くきれいなそば粉になった。多分、この線でいいではないかと思う。
好奇心から、残りをもう一度石臼にかけ、篩ってみた。すると歩留まり80%になってしまった。やはり製粉会社並みに70%で止めておくべきかもしれない。それはまあ、蕎麦にして食べてみてから考えよう。
粗碾きもいいが、蕎麦打ちの下手な私には、二八ならともかく、十割だと60メッシュ以下が混じると途端につながらなって短い蕎麦になってしまう。当分は標準の60メッシュでいこう。
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