しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年9月24日月曜日

我慢、我慢

7月31日播種、I林のソバ

8月2日播種、N原のソバ
早く播いたI林のソバがまだ白い花でいっぱいなのに、3日後に播いたN原のソバはすでに花が少なくなって黒い実が増えて来ている。
I林のソバはどうも生育日数がそうとう長い晩生型であるとは判っていたが、果たして霜に遭わないだろうか。播種量が多すぎたため、光と風とが茎に十分当たらず、軟弱で倒伏が始まっている。ここがいちばん刈り難そうで、手刈りでないと刈れないと覚悟を決めた。最強の小粒種で、おいしいはずのソバだから我慢、我慢。

2012年9月23日日曜日

粗碾きテスト

夕方5時過ぎから1時間ほどかけて、粗碾き用に目立てし直した27cm臼で残り少ない在来種Nを製粉した。玄から碾くのには抵抗があって今まであまり玄から碾いたことはないけれど、粗碾き用の臼はあまりそば殻を碾きこまないというのでテスト。



結果、確かに細かく碾かれたそば殻が混じっている感じは少なく、ただ篩いを30目で一回だけ篩うというという無茶をしているので、30目を通過したそば殻は少々目につく。40目か50目で篩えばもう少しきれいな粉になるだろうが、それでは面白くない。
いったん殻割りをし、そば殻を排除したものを碾く方が同じ粗碾きでもきれいなそば粉、蕎麦になる。
好みの問題もあるが、出来るだけ夾雑物は排除した方が蕎麦の風味がピュアになる。
手持ちの篩を総動員してざっと粒度分布を見、グラフにしてみたら、細かい篩がないのでメッシュの細かい方がきれいな山にはならなかったが、きちんとでんぷん質とタンパク質で異なるピークが出来た。
それから、どうも歩留まりが70%近くまでいってしまう。もう5%下げないと。

2012年9月21日金曜日

蕎麦屋さんでのんびり

来週、膝の関節の手術のために入院するTさんを激励する意味もあって、Hさんと三人で川上村の蕎麦屋さんへ行きました。
元々は農家の奥さんだった方が蕎麦打ちにめざめ、60歳で開店されたお店で、メニューは「もり蕎麦(並)」、「もり蕎麦(大)」、「酒」、「ビール」だけ。しかも車で来た方にはアルコールは出しませんということで、実にすっきりメニュー。
蕎麦を待つ間、そばようかん、カボチャの煮物、柔らかいレタスにドレッシングが置かれ、それらを楽しんでいる間に蕎麦が茹でられます。ちなみに、ソバ、かぼちゃ、レタスなどはご主人が栽培したものが使われています。
蕎麦は田舎の蕎麦には珍しく十割蕎麦でしたが、そのために微粉が多く、甘皮まで丁寧に挽きこんだものか、時間が経過するとややおなかが張りガスが発生しました。製粉の歩留まりをもう少し下げた方がいいのではないかと思いましたが、プロに説教はいけませんので黙って帰りました、^_^;
それから十割でつなげるためにかなりこねている様子で、のどごしやコシは十分ですが風味が十割にしては薄く、個人的にはこねすぎない蕎麦が好きです。
他のお客さんたちが帰ってしまって、三十分ほど奥さん、ご主人と蕎麦の話をしました。ことにご主人と蕎麦栽培の話ができてすごい話を聞くことができました(秘密、秘密)。

帰路、Hさんが知っている喫茶店によりましたが、店を出る時にふと足元を見て切なくなりました。石臼を踏んだら罰があたるような気がして、よけて通りました。

2012年9月20日木曜日

雨の後

 だいぶ雨が降ったので、様子を見に行きました。
結構、倒れずに立っていますが、白い花は少なくなってきました。
 これだけしっかり立っていたら、一条刈りの稲刈り機で機械刈りできるのではと思ってしまいます。現実に機械刈りがうまくいったひとは少ないようですが。
もう、少しですが実が黒化して来ているのが見えます。
あともう少し。

2012年9月19日水曜日

待望の雨が降りました

あまり強く降ってほしくないというのはソバのことだけ考えている者の勝手な考えであります。
起床後すぐにソバのパトロールに行ってみましたが、弓なりにのけぞりつつも倒伏せずにがんばっていました。もう少し若いとぽきんと折れたり裂けたりしてしまいますが、もう生育後半に入っていますので結構しぶといです。黒い実も見えるようになって来ました。
しかし、結局午前中までのはずが夕方まで降っていたので、少しはソバも倒れたかもしれません。ソバの刈り取りと脱穀はそう楽に済むとは思っていませんが。

夕方、早めに仕事を追えて、しばらく前に石臼を一組救出してきたお店を再訪しました。
今回はバラになって店の外に山積されている中から、妻の実家から漬物小屋から3年前くらいに救出して来た下臼がとてもいい下臼なので、上臼として使えそうなものが無いか、ほかにも直径一尺くらい一組が作れそうなものが無いか、観察しました。
元々上下セットでない臼を組むのはむずかしいですが、下臼を山型でなく、水平に削って上臼もそれなりに削って、それから目立てをしなおせば再生できないこともないという考えです。
先ず第一は石の材質が同じであること。第二は直径が同じであること。
店番の女性に断っておいたので、遠慮なくじっくり見ましたが、妻の実家からの下臼に合いそうな上臼は見つかりませんでした。材質はOKでも直径が大きすぎました。同じ直径に削るのはかなり過酷な労働になります。
それから一尺、あるいは九寸くらいのこじんまりとした臼は元々数が少なくてダメでした直径35cmとか大きいのは結構あり、どうも上下そろっているらしいものもありました。なかには花崗岩ではなく安山岩らしいのにピンク、赤っぽい色の臼があり、結構ポーラスでざらついた感じなので、少し気持ちが動きましたが、首を横に振って帰ってきました。
もう一組、私好みの安山岩の上下がありましたが、これがやはり直径35cmである上に上臼の高さが25cmくらいある化け物で、これだといつか必ず腰を傷めそうで、怖くてぶるぶるっとしました。


2012年9月17日月曜日

ようやくたどり着きました

手挽き2台、電動1台、計3台の石臼の目立てのし直しを終了。
そば粉にはそば粉、米粉には米粉、小麦粉には小麦粉のための目立てがあるのだと思い知った。いや、米粉や小麦粉は出来れば粉は細かい方がいいので、目立てはそれなりに浅く狭く、そして石臼の周縁部1cmくらいは目を立てないか、あるいは目とは別に細かい刻み線を入れてより微粉になるように作られている。
そういう石臼でソバを挽くと、確かにつながりやすい微粉にはなるが、同時にそば殻(鬼殻)までもが細かく挽かれてしまって篩で排除できずにそば粉に混じってしまうことにもなる。
だから、私もこれまで、粗く挽き割って先ずはそば殻を排除し、それから残った大割れ、小割れなどを石臼にかけてそば粉にしてきた。ただし、教科書通りに数粒、あるいは5粒くらいずつ物入れに落としながらゆっくり回転させていると、やはりそば粉は微粉に傾いてしまう。一念発起して自家製粉の道に踏み入ったのも、製粉会社に委託した石臼製粉(電動ではあるけれども)のそば粉が、十割でもあまりに簡単につながるのに驚き、それにしてもあまりに風味のないのにうんざりしてのことだったが、親戚から略奪するようにして入手した石臼で挽いてみたそば粉も、やはり微粉が多くなってしまうので投入量を多くすることでやや粗めの粉を得ていた。しかも50メッシュや60メッシュの篩の上に残ったものをもう一度石臼にかけると、場合によっては主溝、副溝にすべてに粉が詰まり、固着してしまう。それはつまり、その時は理解できなかったことではあるが、日本の石臼の多くが、細かい粉が挽けるように溝が浅く狭く作られているからだった。米粉も小麦粉も粗いよりは細かい方がいい団子やいいうどん、いいパンが出来る。
しかし、そば粉はどうか? 微粉に傾いた、あるいは細かい目の篩でふるったそば粉が、必ずしもおいしい蕎麦になるとは限らない。

ようやくたどり着きました。


2012年9月14日金曜日

辛味大根、早播き&無農薬栽培テスト

通常、在来の辛味大根は秋播きが普通でだいたい8月下旬から9月初旬に播種するが、では早播きしたらどうなるかと7月9日に、在来の鑪(たたら)辛味大根、親田辛味大根、ねずみ大根、それからサカタの改良種である雪美人の4種類を試験的に播いてみた。
ついでに無農薬だと大根の大敵であるキスジノミハ虫(ジムシ・地虫)の食害がどの程度かを観察するために無農薬。
ちなみに辛味大根は肥沃な土地では大きくなりすぎ、辛味も薄くなるので、ソバを栽培している花園1号地の、小石や砂利の多い、普通の作物は作り難い場所の播種。無論、辛味を重視するために無肥料。

で、今朝抜いてみたサンプル君たちの写真。


やはり、かならずしも種袋の写真のようには形がそろいません。ねずみ大根はいちばん左以外はOUT。雪美人も右側のはご先祖様の形が強く出てお尻が台形です。どこかで見たことがありますが、こういう形のねずみ大根もあったような……。
続いて大根本体のズームアップ写真。


やはりジムシ(キスジノミハ虫)の食害で皮がざらざらです。
いつもは皮をむかずにおろしていますが、これだと皮をむかなくてはおろせません。
真夏の栽培なので特にジムシ(キスジノミハ虫)の食害がひどく、秋播きだともう少し被害が軽微になるかもしれません。
秋まきは9月3日にこの4種類を播きました。辛味大根は水分が少ない分、貯蔵性が抜群にいいので、晩秋に収穫して凍みない場所に保存しておけば4月か5月まで大丈夫です。その後は新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室に入れておけば、多分、7月8月まで持ちます。
そこまでしなくても、雪美人のような春播きの辛味大根を播いておけば、一年中の辛味大根を確保できます。ただし、雪美人はねずみ大根のように辛味の後に甘みが来るということはなく、ただただ一方的に辛いだけです。わさびに対するホースラディッシュみたいな。

ちなみに私、大根おろしが出てこない蕎麦屋には二度と行きません。先日行った蕎麦屋さんでも刻みネギと練りわさびしか出てきませんでした。
ネギもわさびも要りませんが、大根おろしだけはお願いします、<m(__)m>

2012年9月13日木曜日

欲張りな臼

ここは自家菜園の採種用でわずかな面積ですが、ずいぶん花がにぎやかになってきました。

こんな風に実もつきはじめてきました。
もうソバ栽培暦の真ん中あたりまで来ています。



3号臼、少し目立てを深くして、それで試し挽きをしてみましたが、まだ気に入った粉になりません。まだまだ粉が細かくなりすぎです。
普通の石臼は6分画だったら8溝、つまり副溝は7本でいいはずなのですが、この臼は11本もあり、入手した時から多いなとは思っていました。細かい粉を挽くための臼として作られたのでしょう。
思い切って目を削って平らにしてしまい、山型ではなく水平な面に新たに溝を少なくして彫り直そうかと思案中です。
普通、石臼は細かい粉が多ければ良い臼ということになるのでしょうが、私が欲しいのは微粉から粗いのまで適度に混じった粉が挽ける欲張りな臼。昔の田舎の臼はそうだったのだから、あまり精度の高い目立ては不要なのかも。それと、あまり細かいふるいも不要なのかも。




2012年9月12日水曜日

ソバ畑ツアー

昨日と今日、こんな感じの場所を巡るツアーをしていました。
気持ちが洗われます。

2012年9月10日月曜日

石臼の物入れ盤

今夜は32cm臼の物入れに置くプラ板の円盤を製作。
これ↓

物入れの位置に、30mmと15mmの穴を開けてあります。粗碾きにしたい場合、細かく碾きたい場合などに穴の位置を回して変えます。
それから気泡の多いざらついた石なので、玄ソバを物入れの穴に押して落とす際にプラ板だとソバを持ってゆくのにすべりがよくて都合がいいです。動かないように両面テープで止めた方がいいのかは使ってみてからの判断です。

2012年9月9日日曜日

夜の工作

今夜は手碾き臼の取っ手の製作。
5月に作った27cm臼の取っ手も、丸棒はいいのだが石臼の横穴に打ち込む木が針葉樹の角材なのでひびが入って来ている。ちょっと無理な力が加わると割れてしまいそう。
やはり角材は針葉樹ではなく広葉樹の固い木をと思い、ホームセンターを2軒はしごして探したが、30mm×40mmの角材は「桂」以外は見あたらなかった。仕方なく「桂」の30mm×40mm×450mmを1本購入して来て、夜になって工作開始。
取っ手の丸棒も35mmがいいか、30mmがいいか迷った。35mmの方がしっかりしていて安心感があるが、自分が手が小さく指が短いので30mmに決定。
電ドルで30mmの穴を開け、30mm×40mmの角材の一方を石臼の穴に差し込みやすいように加工。あまり緩くてもいけないので、ややきつめに作っておく。
そして木工ボンドを塗ってから丸棒を角材の穴に叩き込んで終了。27cm臼と、今回の32cm臼の2組をまとめて作りました。



2012年9月7日金曜日

石臼3号試し碾き

石臼3号。
下臼の軸受け台木の穴あけがむずかしく、3回目(3つめ)でさらに楔を打ち込むことでようやくシャフトが真っ直ぐ中央に立った感じになった。上臼の軸受けも削って調整し、ようやく下臼に載せてすり合わせを見る段階。

石臼の受け台は板で作成はしてみたものの、板が厚かったせいか重くて使いにくいので、2号臼の時に、三輪先生の著作に書かれていた角材を十字に組んだものを造った、それを洗い桶に使っていたプラスティック製の盥の中に置く。

その十字の上に下臼,上臼と重ねる。この十字に組んだ角材が案外しっかりしているし、臼もずれたりしなくて都合が良い。見た目はあまりかっこよくないが実用性はこれで十分。
そうやって玄ソバを下臼の上にぱらぱら置いて、そして碾いてみたらこんな感じ。

思ったよりすり合わせは良さそう。ということで、少し碾いてみて、試しに50目(40メッシュ)の篩にかけてみたら、なんと、そば殻とごく薄い甘皮外皮が少々残っただけだった。40メッシュ以下の粗目のものが無い!! やはりよく碾ける臼だった?
それも困るので、もう一度碾き直しをして、1,2,3,4ではなく、1,2,3で一回転、すなわち? 20回転/一分で、物入れに落とす量も多めにしてみた。

すると、40目、30目の篩上に粗い粒が残った。
何とか使えそう。
それにしても玄碾きはあの手この手で篩ってもそば殻の屑=星?が残る。

臼の直径が大きくなると回すのに力が要るかと思っていたが、軸と軸受けがきちんと合っていて、すり合わせが良ければ小さい27cm臼とほとんど変わらない。というか、この一尺一寸の臼は結構軽快に回る。救出して来てよかった。
いつか、これを電動にしたいと考えるかもしれない。

2012年9月6日木曜日

あまり居ないが少し居る

日に日に花が増えてきて、背筋がぞくぞくします。
どうか、このまま倒れませんように。

以下は、先日来いじっている石臼3号。

下臼の木製軸心棒受け台と軸の準備。軸はまだ打ち込んでいない状態。

上臼の軸受けにちょうど良さそうな金具をホームセンターで発見。この状態でエポキシ系接着剤を充填し、丸い受け穴は削って調整。


磨耗して浅くなっている溝もあり、一応、タタキで溝を同じ程度に調整した。今のところ、あまり深くしたり太くしたり出来ない。
先ずは軸と軸受けをしっかりさせて試し碾きしてからすり合わせその他。
夕食後にこんなことしているひと、あまり居ないが少し居る。

2012年9月5日水曜日

寒中はいやでもおいしい蕎麦が食べられるのに

一昨日試し打ちした蕎麦を茹でて食べる余裕が無くて、冷蔵庫に二日間寝かせたままになっていたのを、ようやく今夜、茹でてみた。


水回しの方法を変えた成果か、これまでの十割よりずっと細く、しかもまあまあつながっているので、私のような下手な蕎麦打ちとしては成功の部類に入るが、流行の熟成蕎麦とまではいかないし、もう少し風味が強くてもよいではないかと思った。気温が高いせいか? いや、やはり、あの27cm臼が碾け過ぎる臼で、粒度分布が微粉に傾いてしまって、だからこそ十割で打てたのだけど、その分、風味が薄くなる。
ここがいちばん悩ましいところ。
やはり40目で篩った粉では物足りない。30目で篩った粉を外二とか九一で打った方が楽しておいしい蕎麦になるかもしれない。
碾け過ぎる石臼の性能をもう少し落とすにはどうしたらいいのだろう。あえて目を磨耗させるとかしないとすれば、1,2,3,4で一回転(15回転/1分)していたのを、1,2,3で一回転(20回転/1分)にするとか、1,2,で一回転(30回転/1分)とかにする方法もあるが、1分30回転は体力的にかなりきつそうで、長い時間は続かない。
とすれば物入れに落とす量を増やせばいいのだが、手碾きでいつも大目の同じ量を落とすのはかなり熟練しないとむずかしい。
そう考えると、手碾きより電動の方がコントロールしやすい。

寒中はいやでもおいしい蕎麦が食べられるのに、夏はどうしてこんなにむずかしいんだろう。