しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2010年5月19日水曜日

アントシアニンVSクロロフィル

午後、雨が降ったので、これぞ自営業の強みとばかりに仕事から趣味の園芸へとスイッチング。4/17播種の最後のSD(Saint Drift)種をポリポットに仮植。結果は245/600とやはり選抜が甘い感じがするが、気温20℃前後なのでアントシアニン生成に適切な気温のためか、結構みな赤味が強く選別できないのだ。これが25℃を超えればクロロフィル生成が活発になって緑が強くなるのだろう。
 また最近畑に植えた苗の観察からは、ポリポットに仮植されたものがある程度成長して、ポット内に根が回った状態で栄養が吸収しにくい飢餓状況になれば、アントシアニン生成が活発になるような気もするが、科学的根拠はない。先日植えたものも茎ばかりでなく葉まで赤く、秋の色をしている。
 
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 が、これとても、発根を始め、夏に向かって栄養性成長が活発になればクロロフィル生成が多くなり、また緑色になってしまうのであろうなあ。がっかりである。やはり常温で赤いという株を発見するというのは至難なことである。6月初めと10月終わりころの気温に俟つほかはないか。
 UT種(Unisonous Tragedy)については、まだ成長が遅く、定植できる大きさになったものはわずかに7~8株。ほかは相変わらず地にへばりついたような格好で茎が立ち上がって来ない。これでも実用品種になるのだろうか。
 どちらも、最終的には圃場に植えて一年間観察しなければ判らない。気が遠くなるような話であって、われながら物好きなこと。
 それにしても、昨年播種して植えたSD種の半数以上が越冬できずに消えてしまった、その原因が不明なのが少し脅威。
 可能性として考えられるのは、「1・種の発見購入播種が6月と遅く、そのために株が越冬に必要なだけの大きさにならなかった」(しかし、寒さには相当強い植物であるはずなので寒さで枯れるというのは想定しにくい)、「2・インターネット上の資料で有機質をたくさん施すようにと書かれていたので、狭い場所に多めに有機質を入れた。それが悪い影響を及ぼした」、「3・緯度の異なる国から送られてきて、気候に対する感覚の撹乱で枯れた」
 春になって芽が出ない株の根を抜いてみたところ、根そのものは腐敗していないが、発芽する成長点そのものが腐敗していたので、可能性としていちばん考えられるのは「2」。あるいは夏の乾燥防止に株の周囲に稲藁を敷きつめたものを、そのままにして冬越しをした。その藁が成長点を腐敗させた。
 これも来年春には判明するだろう。 

2010年5月18日火曜日

肉体労働派

 土日が激務なのでついリポビタンDゴールドなるカフェイン入りのドリンク剤を二日続けて飲んだら、滅多にこういうものを飲まないので効果抜群で、バリバリ仕事と趣味の園芸をこなすことが出来たが、昨日(月曜)に飲まないでいたら、眠いわ、疲れがどっと出るわで撃沈、爆睡。やはり、こういうものは飲まない方がよろしいようです。
 といいつつ、今朝も5時に起きて趣味の園芸。Rhubarb、SD(Saint DraftではなくSaint Drift)を50本ととうもろこし30本を植え、さらにちょっと邪魔なホース・ラディッシュ(わさび大根)を、別の場所、竹薮の近く、に植え替え。

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これも亡き兄がどこかから持ってきて、勝手にわが家の畑に植えた一株が、種がこぼれて実生で生えたものや、株分けしたものなど、結構10株くらいに増えた。初代の株が大きいので4つに株分けしたら、どこにも所属しない切れた根ができてしまったので、自宅に持ち帰って洗って冷蔵庫に保管した。カナダのN君の話では、あちらではローストビーフだったか、肉料理に使うらしい。日本のワサビよりえげつなく(品なく)辛い。昔栽培した北海道では野生化したものが山に生えているらしい。

 それからまた仕事をして、夕方、一時間ほど例の宅地だか農地だか判らない区画、(正確には宅地として造成工事されているのだが、税金対策上、地目は農地=畑ということなのだろう)、の草刈。。やはり、まったく草を刈らずに耕すというのには無理がある。
 ただし近くに新築の住宅が数軒あるので、その草を燃やすことは出来ない。

2010年5月16日日曜日

荒地には荒地なりに

 日中は忙しいので、午前5:30より7:00までrhubarb40株、二通りを植えたり、以前からある株の花茎の切り取りなどを行なう。切っても切ってもこの花茎が出てくるが、株によって花茎の出方に相当の差がある。ほとんど花茎が出ない株もある。種子生産をするのではないから、あまり花茎の多い株は株分けの対象にしない方がいいだろう。

100516nezumidaikon_hana2.jpg 昨年返還した畑(実は宅地分譲地の区画)をまた借りることになって、夕方、そこを耕起した。排水の悪い中央は作物を作らないことにしたが、排水の良い場所も砂混じり、小石混じりで普通の作物は栽培できないが、落花生、サツマイモ、カボチャなど、いわゆる痩せ地でも栽培できる「救荒作物」の出来栄えは良かった。
 そういえば、昨年栽培したねずみ大根のあまりに小さくて抜かなかった株が花盛りだった。
 ひょっとすると種が採れるかもしれない。
 この辛味大根もあまり肥沃な土ではなく、むしろ砂、石混じりの痩せ地の方が適しているらしいので、ここに向いているのかもしれない。

100516nezumidaikon_hana.jpg その北側の、ソバを栽培する予定で新たに借りることになった荒地となっている3区画分に耕運機を突入させてみた。三年の間に茂った雑草を刈って片付けなければいけないと思っていたが、結構耕運できた。ソバを播種するまでに3回くらい耕運すれば雑草もみな鋤きこまれ、堆肥化してしまいそうなので、草刈は周囲だけにすることにした。

2010年5月15日土曜日

よからぬ算段

 一昨年はオヤマボクチを、昨年はソバを栽培してはみたものの、本来の畑ではなく、住宅地として造成された土地であり、排水が良くないのと石の多さに辟易して二年で地主に返還した畑。その北側に同じ地主さんの土地だが、土質が違うのではないと思われる場所があって、それを確認しようと仕事帰りに寄り道したら、出来すぎたシンクロニシティだがそこに地主さんの奥さんが来られていた。
 やはり土質が異なり、小石は見当たらないので、その場でここを貸して下さいとお願いした。草退治に閉口している地主さんなので、即刻OKが出た。実はこの奥さんとは以前区の民生児童委員をいっしょに務めた間柄なので、断られるはずもないのですが。
 昨年Tさんとソバを共同栽培した畑のほぼ半分に、Tさんが西瓜を植えてしまったので、そば栽培面積も半減してしまったし、共同栽培では自分の考え通りに出来ない不自由さもあり、どこかに借りられる畑はないものかと考えていたが、遠い場所よりこの家から車で2分という条件が何よりの魅力。
 宅地の三軒分、200坪くらいあるだろうか。三年位放置されてきたので草ぼうぼうだが、それは何とか時間をかけて退治すればいい。
 1/100くらいに選抜するはずだったrhubarbが、選抜が甘いといえば甘いのだろうけど100/300くらいの割合で残ってしまい、現在借りている家庭菜園だけでは植える場所が足りないのがはっきりして来た。栴檀は双葉より芳ばしというが、この植物は双葉や育苗中の観察だけではその形質を捉えきることが出来ず、実際に畑に植えて一年観察してみなければ判断がつかない。赤かと思えば緑、太いかと思えば細い、長いかと思えば短い。そういった、ほとんど野生種に近い先祖帰りに悩まされる。
 それをそこに植えてみて、余る場所にはソバを播いてみようと、またまたよからぬ算段。

2010年5月12日水曜日

対照的

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 左SD、右UT。ずいぶんの形質の差。SDは葉にまでアントシアニンの色が出ている。UTは茎は赤いのだが、あいかわらずのずんぐりむっくりで、これでも伸びるのだろうか。多分、晩生種なのだろう。短気になって処分しないで、じっくり観察を続けよう。
 寒気で3日ほど危なそうなので、夕方、先に植えたSD二十数株を稲藁を使って霜除け。

2010年4月28日水曜日

わさびを畑で

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 だいぶ日が暮れるのが遅くなってきた。
 夕方5時過ぎに畑に行って、昨年8~9月の旱魃で絶滅しそうになったワサビをポリポット植えにして育苗、復活させたものを、懲りずに畑の隅、竹林の日影になる場所に植えた。18本。
 陸ワサビで上手に増殖させているひとがいるのだけど、生育環境がどこか違うのだなあ。

 その後、まだ時間があったので昨年植えてなぜか半分以上枯死してしまったSD種のうちの、生き残りの株をすべて植え替えて通りをそろえた。これで、今年播種した分と区別できる。
 枯死の原因だが、海外のサイトで堆肥を1エーカーに何十トンなどと書いてあったので真似たのだったが、どうもその量が多すぎたのかもしれない

2008年7月24日木曜日

オヤマボクチの精製歩留まりについて

6月19日の山採りの葉、採取し乾燥した876枚で精製された茸毛が120g。
7月6日採取、T屋さんの畑に昨年植え付けられた二年生のオヤマボクチの葉、344枚で精製された茸毛が105g。 
山採りでは1gの茸毛を得るのに7,3枚の葉を要した。
畑で栽培されたものは1gの茸毛を得るのに3,27枚を要した。
 早い話が茸毛100gを得るのに山採りでは730枚、栽培物では327枚で済むという、驚くべきデータ。ちなみに葉の大きさは栽培物が特に大きい訳ではなく、どちらも大きい葉、小さい葉が混在しており、データに出る差はわずかと思われる。
 手にした段階で明らかに葉の厚みの差異を感じたので、比較するためのデータを記録しておいたのだったが、これほど違うとは予測しなかった。 
 理由として考えられるのは、畑で栽培されたものは光線、風を遮るものがないので葉が厚くなり、裏の茸毛も厚みがある。それに比べ、山で自生するものは、5月はじめはともかく採取時期の6月後半から7月になると、周囲に存在する樹木の葉が若干でも展開して日光を遮り、また風通しも悪くなるので葉が薄くなる。
 いずれにしても、栽培された葉の方が精製の歩留まりが2倍以上というのは、予想を超えた数字であったので、ここに記録しておく。

2008年7月21日月曜日

酸素欠乏と高温

 この春に専用に借りた畑のオヤマボクチが梅雨時からつぎつぎに株が消えてゆき、梅雨が明けたから安堵していたら、枯れてゆく株があるのでいささか気が滅入っている。
 梅雨時に酸素欠乏で根腐れになるのは解るが、梅雨が明けてなお枯れてゆくのはなぜ? と思って、今日、試みに黒いマルチフィルムを破って、中の土に手を入れてみた。熱い。地温が高すぎる。標高1000m前後の日当たり良く水捌けの良い斜面に自生するオヤマボクチの根が、こんなに地温が高くていいはずがない。明日の朝、黒いマルチフィルムすべてを剥がしてしまおう。
(ちなみに、昨秋に山から採取して来てマルチフィルムを張らずに菜園の東端に植えておいたoyamabokuchiは、一本も枯れることなく芽を出し、茎や葉を伸ばし、蕾さえ付けている。やはりマルチフィルムなど張らずに植えた方がいいのかもしれない。さる農業試験場のデータでは黒いマルチフィルムを張ると葉の収量が2倍と書かれていたが、それも状況に応じたものであろう。むしろ、山に自生しているオヤマボクチの生育環境をイメージして、それに沿った方がよさそうだ)

2008年7月8日火曜日

梅雨が明けないうちに


 昨年秋に植えたオヤマボクチに薹が立って、ついに蕾が出現。八月にはアザミの親分みたいな花が咲くだろう。
 今年専用の畑を借りて植えたオヤマボクチは、水捌けが悪いのを危惧していた通り、150株植えたうち30株が酸素欠乏による根腐れで枯れ、消滅。オヤマボクチのためには、早く梅雨明けして欲しい。

2008年7月4日金曜日

流体選別法

 いよいよ、オヤマボクチ精製の本番でありますが、どうもタイヘンな根気仕事で、精製本番も大鍋でひたすら煮て、洗い流しながら不純物を除くという、とにかく必要なのは最初から最後まで根気だけという単純作業でいやになります。
 ソバ栽培の刈り取り以降の脱穀選別作業同様、根気だけで成立するような、原始時代や縄文時代と一向に変わらない手作業なのです。
 何とか、もう少し楽に早くきれいに精製できないものか、ずっと考え続けて、今日、仕事で車を運転中に一瞬の閃光。電柱にぶつかりそうになりました。
 夕食を終え、キッチンが片付いて誰も居なくなったのをこれ幸い、さっそく大鍋を出して試行開始。真夏並みに暑いので上半身裸のオジサンが大鍋の中をのぞいている様は物狂いしてるとしか言いようがありません(ーー;)です。
 先ずは炭酸水素ナトリウム(ただの重曹)を適当に投入して煮込み、アクが出て真っ黒な色になるので、一度水を換え、さらに煮続けること二時間。
 これまでいろいろ調べ、、昨年秋に初めて精製した際には、この後、ひたすらキッチン用のステンレス製の網のザルを使ってゴミ(茎や葉のかけら)を除去したものだが、それでもゴミが残った。あれではどうもすっきりしない。
 なんとか、もっときれいに精製する方法はないか? 
 ごく普通に家庭にある機器を用いてある処理をします。その後で、ステンレス製の網のザルを用いて水で洗い流すのは同じです。蛇口の水をシャワーにして強く流すと、見る見る不純物が洗い流されて、オヤマボクチの茸毛だけになってゆくのは感動的でさえあります。
 いわば「流体選別法」とでも名づけられるべき方法でありますが、ここに詳細は書けません。特許申請できるかもしれません(笑&冗談)。
 ですが、私にとって天才的、画期的方法なのです。この方法が一般的に行なわれているか、いないか、調べてみる必要があります。
 とにかく、99%以上不純物を除くことができて、きれいな精製オヤマボクチが出来ました。乾燥したら画像をアップすることにします。

2008年7月1日火曜日

オヤマボクチ精製・前処理メモ

乾燥したオヤマボクチの葉の茎に繋がっている太い葉脈を取り除き、それからある機械にかけて5分間回転させる。
すると、葉の表面の葉緑素の多い部分が粉茶のように粉砕され、葉裏の白い毛(茸毛)と分離されるので、それを篩(ふるい)にかける。



(篩はホームセンターで売っている園芸用ふるいの3枚付属する網のうちのいちばん細かい網目3mmを使用。中くらいの網で試したが茸毛まで落ちてしまい、いちばん細かい3mm目が最適と判明)



篩った茸毛(じょうもう)をマクロ撮影したもの。


まだ白い毛のなかに緑の葉の破片や茎の筋が残っている。これをさらに乾燥させ、ある家庭用調理機器にかけてから篩にかけるという作業を数回繰り返すと、不純物が徐々に少なくなり、精製の前処理はこれで終了となる。この綿のような状態のものを作り溜めておき、最後に、昨年秋に試みたように、鍋で重曹を入れて煮てアク抜きをし、さらに水を替え、数時間ひたすら煮てから水にさらし、不純物を洗い流す。不純物が減ってほぼ白い茸毛だけになったら、脱水、乾燥して作業終了。



そういえば、仕事で近くまで行ったので、昨年、ソバを栽培した畑を久々に訪問。雑草が心配だったが、貸主が一度トラクターで耕運しておいてくれたので、昨年こぼれたソバの実が発芽、成長して花が咲いてはいたものの、雑草はまだ小さかった。近いうちに一度、トラクターを借りて耕しておかなければならない。8月10日ごろの播種までに2回。

2008年6月23日月曜日

わさびとオヤマボクチ


こちらは畑の隅に植えたワサビ。もともと大きかった株は生育旺盛ですが、分けつしたばかりの小さな株はまだ大きくなりません。でも枯れずに生きています。来年の春が楽しみです。



これは昨年の秋の終わり頃に畑に植えたオヤマボクチ。薹が立ってきたので蕾が出来て花が咲くかもしれませんが、移植後一年でどれだけ大きな蕾になるか。

2008年6月19日木曜日

山狂い

 午後、仕事で出かけた先から、山道をあるルートをたどって車を走らせて見た。完全に山狂いである。舗装は走り初めのわずかな距離で、それから先は未舗装で狭い林業用道路となる。昨年秋の台風で沢がえぐれ、土砂が大量に押し出された痕跡もあり、緊張しながらの運転で、しかも常に道路両サイドの斜面に目をやりながらである。
 あった。無いところにはちっとも無いが、種子がこぼれるせいか、あるところにはあるものだ。北から南へ向かっていた道路が東から西に向かってうねるように曲がっていて、しかも切り通しになっている北側の斜面にオヤマボクチが群生していた。ただし、斜面の傾斜が45度よりもっとある。崖ではないが50度から55度くらい傾斜している。何度も滑り落ちながら採取。
 それからさらに、あちらこちらの道路沿いの斜面に生えているオヤマボクチを採りながら山奥へ進むと、いよいよ深山幽谷の気配。車一台、誰ひとりにも会うことなくさらに前進。岩に無数のひびが入っていて落石がごろごろしている個所に差しかかって、戻ろうかと考えたが前進、ようやくとある別荘地へ出た。このルート完全走破したのは始めて。林業関係者以外は入らない道路だ。秋の紅葉の時期もいいかもしれない。
 帰宅後、輪ゴムで6枚ずつ束ねたものを3本ずつに振り分け、陰干しにするために倉庫軒下に物干しロープを張ってぶら下げていったら、5mの物干しロープが3本必要だった。6本ずつ束にしたものが146あったので、合計876枚(備忘)。大収穫であります。
(ただし、乾燥の後の精製作業を経て葉裏の白い茸毛《じょうもう》だけになった時には、泣けるほど量が減ってしまうのです。ソバ粉1kgに5gですから、使用量も微々たるものですが)

2008年6月17日火曜日

第2回姨捨会山菜採りツアー

 今朝になって突然、6月4日に山へ山蕗を採りに連れて行った母親の茶飲み友だち(他称通称おばすて会)の同じメンバーを、今日、また同じ場所へ連れて行ってくれ、と。え?! 私の仕事の都合も訊かず......(ーー;)  。前回取り残した山蕗が目の奥でちらちらして夜も眠れないのだと(嘘つけ、毎晩グースカ眠っているくせに)。
 で、結局、8:45には出発。
 欲深ばあさんたち、すごいですね。それから昼まで山蕗を採り続け、帰ろうと言わない。昼食後も帰ろうとせず、もう一ヶ所別の場所へ行ってみたいと。メンバーの中にこの山奥の突き当たりの村出身の方がいて、昔、自分の家で作っていた水田が耕作放棄して荒れているが、そこに山蕗が生えているかもしれないので行って確かめてみたいのだという。
 行った。少しあった。これでいいのかと思うと、隣の杉林のなかに山ミツバが生えていて、柔らかそうなので採るという。するとその杉林の中に青いネットを張りめぐらした不自然な場所があった。イノシシに荒らされてしまうような作物をこんな杉林のなかで栽培しているはずもなく、ネット越しに中を見ると、そこにも山蕗、山ミツバ......あれ?! wasabiがありますぞ。ネットは明らかにこれを採ってはいけないという意思表示なのでした。それにあまりたくさんは生えていないので、これじゃ採れません。
 ばあ様たちはまだ杉林の仲をうろついているので、車を方向転換させておこうと坂を少し上って、車の向きを変えて下り始めた時、左の土手に山蕗にしては短くカッコ悪い植物が目に入った。山蕗のようで山蕗でない。オヤマボクチか?急停車して採取開始。
 しかし、先に山採りしたものは丸みを帯びているが、今日のは葉の先が尖っている。しかも葉裏の白い毛が薄めである。この集落出身のおばさんいわく、「これがほんとうのヤマゴボウだ、あんたのうちの庭にあった苗の方が偽物だ」
 とはいえ、捨てずに帰宅。やはり2種類あるのだ。