しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2016年9月8日木曜日

実に面白い

もう忘れられた存在であるかもしれませんが、かつて岩手大学でソバの研究をされていた菅原金治郎先生の著作「蕎麦の開花結実に関する生態学的研究」を読んでいます。

ソバは受粉結実率があきれるくらい低い作物であるのが悩みの種ですが、それをとことん追求されたのが、宮崎大学の長友大先生mの「ソバの科学」と、菅原金治郎先生のこの著作、実に面白い。
うまいソバをたくさん収穫するためにはどうしたらいいか、見えて来そうな気がして来ます。
(気がするだけで、どこまで行っても見えてこないのかもしれませんが……)

2016年9月6日火曜日

環境悪化が少しずつ

とにかくミツバチが少ない(やはり、ネオ・ニコチノイド系農薬の仕業?)。
目につくのは毛が生えてむくつけき「ハナムグリ」ばかりで、まるでハナムグリ天国です。
まあ、ハナムグリだって受粉に役立っている益虫です。
以前はこの時期にはミツバチの羽音がうるさいくらいでしたが……。
他の昆虫や虫も少ないし、雀さえ少ないような気がします。環境悪化が少しずつ進行しています。
SF風に言えば、日本は沈黙の列島になりつつあるのでしょうか。



怪獣ハナムグリ

2016年9月5日月曜日

「行者にんにく」の種

facebookのおともだちから行者ニンニクの種をいただきました。ありがとうございます。種フェチというか、重症の「種萌えシンドローム(症候群)」としては放ってはおけません!!
行者ニンニクの種は採取してすぐに播く「採り播き」がいちばん発芽率が良くて、時間の経過と共に乾燥してしまうと発芽率が悪くなるのだそうで、そこで秘術。一週間とか二週間とか、時間をかけて気長に微量の水分を吸わせて発芽酵素の目を覚まし、それから一気に水を与えて発芽スタートに持ち込もうという方法で、古い種子の発芽にも使えます。




とはいえ、いただいた種が思ったよりも多かったので、写真の通り、種と種が肩を並べて窮屈な感じです。発芽率が悪いのを見越しての厚播きですが、結果は来年の春まで分かりません。
しかも、種から育てると食べられるようになるまで7~8年かかるとか。それまで生きていられないような気もしますが。
これが全部でなくても50%発芽しても結構たくさんで、それはそれでえらいこっちゃ~。
そういえば、山葵の採種と発芽も難しかったですが、あれと同じくらいハードルが高い。

2016年9月4日日曜日

ちょっと胡散臭いような

8月19日に依頼され、時期遅れなので借りたビニールハウス内に急遽播種した、福島県奥只見の旧家の梁の上に保存されていたソバが元といわれる在来種玄ソバ。
ちょっと胡散臭いような、でも面白そうな。
生産年度は不明だが、真空袋に封入されて冷蔵庫で保管されていたものなので、発芽率は昨年のものと変わりなく、良好。
味見できて、良かったら来年度、少し栽培してもいいかなと。
播種時期が遅かったので実が付くかどうか。屋根がかかっているので。一度や二度の霜には大丈夫、とすれば獲れるかも。



2016年9月2日金曜日

コレクション


あまりに小さすぎて播いてみる気になれないコレクション用の玄ソバ。
ほとんど、幻のゼイクルソバ。
1000粒重、20g無いかもしれない。

2016年8月30日火曜日

台風10号

迷走台風10号の雨雲がようやく去って晴れ渡ったので、近くの宅地ソバ畑へ様子を見に行きました。
結構頑張って立っています。
宅地2号の右側奥の方が転んでいますが、これはこの台風ではなく26日夕方から夜にかけて豪雨の波状攻撃であえなく倒れた場所です。
花の付きはいいので、あとは晴れて受粉すること。ミツバチが少ないのが気がかりですが。

宅地1号

宅地2号

これは時期遅れですが、急に依頼されて発芽テスト兼種子更新のつもりでビニール・ハウス内にまいた在来種X。
真空袋に封入されて冷蔵庫で保存されていたものなので、発芽率は昨年のものと変りありません。
土寄せするつもりで深く掘り下げすぎました。
猫かハクビシンが侵入する形跡があるので、踏み荒らされないように周囲に釣り糸を張り巡らせました。

2016年8月27日土曜日

少し倒伏

台風9号は避けていってくれましたが、昨日、26日夕方から、激しい雨が3回ほど波状的に降って、宅地ソバ、N原のソバともに部分的に倒された場所が出て来ました。成績が良い分、どうしても地上部の重みがありますので、倒されます。
多少の倒伏は、茎がストローのように中空になっているソバなので、仕方ありません。
後は盛花期を迎えて、いかに天候がよく受粉が行なわれるかです。
ネオニコチノイド系の農薬の影響と言われている蜂群崩壊症候群のせいか、ミツバチの姿がとても少ないのが気がかりです。

2016年8月26日金曜日

なかなかまめに更新できませんが

ソバ畑。播種から今日までの経時的変化をまとめてみました。

7月29日

8月2日

8月6日

8月9日

8月13日

8月19日

8月21日

8月26日

2016年8月23日火曜日

宅地ソバ1号地



8月23日


2016年8月21日日曜日

明日の台風9号が怖いです

終日曇りの予報でしたが晴れました。
自宅近くの宅地ソバ畑へ行って見ました。




ミツバチその他の昆虫もいつものメンバーが蜜を吸っておりました。







それにしても、台風9号は東日本のソバ産地を縦断する感じです。
その先の北海道はすでに降水量がすごくて、その上に台風11号、9号と続いて、大丈夫でしょうか。静かにお通り下さい。

2016年8月19日金曜日

それが問題

約束の10:30に現地到着。少し話してからソバ畑を5~6ヶ所見て回りました。
あいにくの曇り、霧雨といった天候なので昆虫の多い少ないは判断できず。
ただしソバの生育状況を見ると双葉までの最初の節が異様に長く徒長しており、茎も細い。ばら撒きの畑は特にそうである。
皆無では無いが確かに実の付きは悪いし、付いている実もふくらみが無く、痩せた三稜と言った感じ。播種時期が早いのか、窒素が多すぎるのか、とにかくひょろひょろしている。こういう姿形のソバは実の付きは良くない。
正午に観察を終了して昼食をご馳走になりながら話す。
先に出来にムラのある畑の相談を受けた際に、できのいい場所、悪い場所の土壌を採取してJAに持ち込んで土壌分析をしてもらうようにとアドバイスしておいたが、その結果を見せてもらった。
PHは先ず先ず。ECは0,36と0,38。良い場所も悪い場所も数値的には同じようなものであって、生育の良い場所、悪い場所が出来たのは少なくとも窒素分の多い少ないではないことが判明。おそらく、播種後の水分過剰、酸素欠乏が根にダメージを与えた場所、そうでもなかった場所で生育の差がでたのではないか。
ソバの根はことほど酸素欠乏に弱い。
さらにほかの栄養分の数値を見て驚いた。
ECの数値は普通の野菜などでは適正値だが、ソバでは高すぎる。
またEC値以外の養分がすべて適正値の下限を大きく下回っていて、窒素と石灰以外はすべて「低過ぎる」レベルで、早い話が土が栄養失調状態でこれでは美味しいソバは出来ない。

その村のソバ栽培のマイナス要因がすべて浮き彫りになり、どうしたら美味しい玄ソバがたくさん収穫できるか、その具体的な方法も見えて来ました。
厄介なのは、いくら中間型であるとはいえ、夏ソバと同じくらい早くから播種を始めてだらだらと播種を続けている栽培方法。播種時期が早すぎるものは衰弱花というか、不完全花というか、要するに花粉が来ても受精しないものが多くなる。
多雨や高温にも遭遇する。ソバには過酷な条件が重なる。
それから、その地の土壌がやや粘土質の赤土であること。どうしても水はけが悪く、根が酸素欠乏で弱る、枯死するリスクが高くなる。

アドバイスは出来る。
ただ、彼らが私の言うことを理解して、その通りの栽培をするかどうか? 
それが問題。

2016年8月18日木曜日

奇妙な情報

ソバの花が満開なのに、ミツバチはおろか、他の昆虫さえも姿が見えないという奇妙な話を聞きました。実が付いて膨らんでくる気配が無いという。
??? 
ネオニコチノイドという言葉が脳裏をよぎりますが、確たる証拠も無しに短絡して物を言ってはいけません。
確かに近年ミツバチは少ないと実感しますが、他の昆虫まで見当たらないというのはどうしたことか。
ただ実の付きが悪いというのだったら、高温、窒素過多、日長時間が長い(播種が早すぎた)などに起因する衰弱花の発生が考えられますが、満開なのに昆虫がいないという状況はどうしても信じがたい。
そういえば家の周辺でもアシナガ蜂はたくさんいましたが、ミツバチ、その他の昆虫、蚊なども少ないような気もします。
行ったから判るというものでもありませんが、明日、現地へ行って見ます。

2016年8月17日水曜日

禁つなぎ粉・ゴールデントライアングルな蕎麦

夏になるとソバが打ちにくい上に、せっかく打った蕎麦がまずい。
にもかかわらず、猛暑日には冷たい水できゅっとしめたおいしい蕎麦が食べたい。
ということで先日、二八蕎麦と十割蕎麦を打って食べ比べてみました。
やはり十割の方がおいしい。
ということで、しばらくつなぎを使うことを禁じて、そば粉と水だけで連続して、打っては食べ、打っては食べています。
粗碾きだとどんなに丁寧に、過剰なくらい水を回しても、やはりつながりが悪いので、30目、40目、50目、60目と篩を変えて打ってみています。
篩を細かくすればするほどそば粉の歩留まりは悪くなりますが、しかし、その割に蕎麦の風味が薄くなるかと思えば、十割だと案外風味は薄くならないものだと判りました。
むしろ、味のいい在来種のソバは、気温が高くなる夏には雑味雑臭が強くなるものですが、粗い甘皮部分を除外し、歩留まりを低くすれば、逆に風味がピュアになるとも考えられます。
コシやのど越しだけで風味の無い蕎麦も嫌ですが、喉越しの悪い粗碾きの噛まなければ味の出ない蕎麦も考え物で、何とか、コシ、喉越し、風味が正三角形の、ゴールデントライアングルな蕎麦を打ってみたいものです。

2016年8月16日火曜日

中耕培土

照っていたが結構風が吹いていたので、中耕培土作業に出かけました。
培土するとソバ刈り機での刈り取りがやりにくくなることに気づき、面積の半分だけ中耕培土して帰宅。
残る南半分は培土はせず除草のため軽く耕すだけとする。