しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2016年8月19日金曜日

それが問題

約束の10:30に現地到着。少し話してからソバ畑を5~6ヶ所見て回りました。
あいにくの曇り、霧雨といった天候なので昆虫の多い少ないは判断できず。
ただしソバの生育状況を見ると双葉までの最初の節が異様に長く徒長しており、茎も細い。ばら撒きの畑は特にそうである。
皆無では無いが確かに実の付きは悪いし、付いている実もふくらみが無く、痩せた三稜と言った感じ。播種時期が早いのか、窒素が多すぎるのか、とにかくひょろひょろしている。こういう姿形のソバは実の付きは良くない。
正午に観察を終了して昼食をご馳走になりながら話す。
先に出来にムラのある畑の相談を受けた際に、できのいい場所、悪い場所の土壌を採取してJAに持ち込んで土壌分析をしてもらうようにとアドバイスしておいたが、その結果を見せてもらった。
PHは先ず先ず。ECは0,36と0,38。良い場所も悪い場所も数値的には同じようなものであって、生育の良い場所、悪い場所が出来たのは少なくとも窒素分の多い少ないではないことが判明。おそらく、播種後の水分過剰、酸素欠乏が根にダメージを与えた場所、そうでもなかった場所で生育の差がでたのではないか。
ソバの根はことほど酸素欠乏に弱い。
さらにほかの栄養分の数値を見て驚いた。
ECの数値は普通の野菜などでは適正値だが、ソバでは高すぎる。
またEC値以外の養分がすべて適正値の下限を大きく下回っていて、窒素と石灰以外はすべて「低過ぎる」レベルで、早い話が土が栄養失調状態でこれでは美味しいソバは出来ない。

その村のソバ栽培のマイナス要因がすべて浮き彫りになり、どうしたら美味しい玄ソバがたくさん収穫できるか、その具体的な方法も見えて来ました。
厄介なのは、いくら中間型であるとはいえ、夏ソバと同じくらい早くから播種を始めてだらだらと播種を続けている栽培方法。播種時期が早すぎるものは衰弱花というか、不完全花というか、要するに花粉が来ても受精しないものが多くなる。
多雨や高温にも遭遇する。ソバには過酷な条件が重なる。
それから、その地の土壌がやや粘土質の赤土であること。どうしても水はけが悪く、根が酸素欠乏で弱る、枯死するリスクが高くなる。

アドバイスは出来る。
ただ、彼らが私の言うことを理解して、その通りの栽培をするかどうか? 
それが問題。

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