しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2013年2月16日土曜日

夜な夜な

このところ夜な夜な拡大鏡でのぞいている玄ソバ。

















似てはいるが、右と左は別もの。
左の方が気持ちふとっちょです。
真ん中のは比較用の常陸秋そば。

2013年2月15日金曜日

道具に凝るひと、こだわらないひと

昨日、ある著名な蕎麦店のご主人から電話があって、訳あってご自身では使わない麺棒をいただけることになった。
私のように自己流でいつまで経っても上達しないヘボにはもったいなくて、ネコに小判、豚に真珠なのですが、ありがたくいただいて大切に使わせていただきます。

面白いもので、蕎麦を打つのに道具にムチャクチャ凝るひとがいて、私の知人にも特注した蕎麦打ち台に木口まな板、そば粉保管用の専用冷蔵庫を持っているひとがいる。
そうかと思えば、キッチンのテーブルにホームセンターで購入して来たシナベニアを載せ、麺棒は同じくホームセンターで売られている手すり用の集成材の丸棒やステンレスパイプで、切りまな板はコクヨのカッター板というひともいる。
蕎麦打ちだけでなく、どんな分野でも形から入らないと前へ進めないひとと、スタイルにこだわらず蕎麦が打てれば道具にはこだわらないひとがいる。
文学でも形式から入るひとと、今回の芥川賞作家のようにオーソドックスな形式にこだわらず、書きたいように書いて形式からはみ出してしまって、なんじゃこれ? と言われるひとがいる。
そのどちらも蕎麦は蕎麦、小説は小説であるのは間違いなくてそれが面白いのだけれど、形式内に収まっているのはどこか物足りなさや面白くないという感じは否めない。かといって形式から大きく外れれば外れるほど、これが蕎麦? これが小説? ということになって多くのひとには理解されがたい。
 
私自身は後者も後者、とんでもなく「なんじゃこりゃ」の手合いで「訳わからん」ではありますが。

2013年2月13日水曜日

最後尾と最先端


このところ毎晩、拡大鏡でソバの実をのぞいていて、だいぶ眼が疲れてきました。
しかしそうやって毎日のぞいているうちに、在来種のなかに改良種らしきものが混じっているのもだいぶ見分けられるようになってきました。
無論、交配してどちらともいえない中間型も存在しますが、明らかに改良種型と思える実は取り除いてしまいます。
こんな原始的なことをしていていいのだろうか? 
蕎麦の世界の最後尾をよたよた歩いている感じです。

そういえば、夕方のローカルテレビ・ニュースでみましたが、県内のある市で製粉しない蕎麦の発表会が今日、あったようです。製粉しないで、「ぬき」を水に浸しておいたものを新開発の杵搗き機械で搗いて、それをこねて麺にするということで、見た目はきれいな粗挽きそば風でした。多分、風味はいいはずです。
浸した水分をどれだけ切るか(水分調整)、そして軽く搗くのかみっちり搗くのか、つなぎを入れているのかいないのか、そのあたりの加減がむずかしいと思います。
この方法は、すでに個人の先進的な蕎麦屋さんでこうした機械を使わずに試みられていることではありますが、さすがに新開発の機械を導入したせいか、蕎麦一枚が1600円とのことです。600円が機械の減価償却費ということでしょうか。
こちらは蕎麦の世界の最先端です。

2013年2月11日月曜日

ソバも人間も

このところ毎晩、拡大鏡片手に玄ソバをのぞいている。ただ肉眼で見ている分にはどれも同じソバの実にしか見えないのだが、ほんのわずかな倍率の拡大鏡であっても、その向こうに見えるのはどれひとつとして同じではない個性的なソバの実のひとつひとつだ。
この作業はどこか、私の好きな細密画を見るのに似ている。ディテイル(細部)そのものがまさに個性なのだと思う。

以前から、そば粉のディテイル(細部)を見るためにUSBマイクロスコープを欲しいと思っていた。が、まだ入手していない。頭皮の毛根を見るUSBマイクロスコープでもいいのだし、ネットで結構安価で入手できるのは判っているのだけど、その結果、えくぼがあばたに見えるかもしれず、拡大鏡でソバの実を眺めて悦に入っている現状の方が幸せなのかもしれません。
ソバも人間も、存在あるいは現象としては限りなくミニマム。

2013年2月9日土曜日

見てるだけ

ヤフオクに1円スタートでオータケのインペラ式もみすり機、ミニダップFC4Sが出品され、現在、残り時間22時間で11,100円。
本来は米用ですが、ソバの皮を剥くこともできるという。
ただし5種類くらいに分けて粒を揃えないといけないらしく、玄ソバの皮すべてを剥くには手間がかかりそう。
しかも在来種は小粒が多いのでさらに脱皮しにくい。
ということで、このオークション、見てるだけ。

2013年2月7日木曜日

ダッタンそば湯

そういえば、昨年4通りほど播いて35kgの収穫があったダッタンそば、そのうち15kgを製粉し、分けてあげてダッタンそば湯にして飲用しているひとが、自分以外に4名。
そのうちのひとり、まだ61歳だが、心臓の血管がつまって手術したり血糖値が高いとかの問題があるひとだが、昨年11月初めから飲み始め、病院での検査でヘモグロビンA1cの数値が7,××だったのが6,××に下がったといって、きちんと飲用していると聞きました。
また、血圧が高めで血管がもろいのか、眼底出血して手術までしたひとも、最近、話をしたら飲み始めました。
血糖値を下げたり、血管を強くしたりというのはダッタンそばに含まれるルチンの効果として有名ですが、あくまでも食品です。
そういえばやはりダッタンソバを飲んでいる友人に言われて気がつきましたが、ダッタン蕎麦を飲んでいるとなぜか爪が割れなくなります。
私は脳血管系の病気にならないように予防で飲んでいます。心筋梗塞でパタッと死ぬのは構いませんが、脳梗塞で寝たきりは避けたいので。


2013年2月6日水曜日

今年のソバ栽培での試み

どうすれば風味があって喉越しが良くてコシもある蕎麦が打てるか、おおよそのイメージは解って来ました。
どうすればそういう蕎麦を打てるそば粉を碾けるか、それもおおよその見当はついて来ました。
いまだにイメージも湧かず見当もつかないのは、どうすればそういう玄ソバを栽培できるか、です。

今夜は、何となくそば粉の成分表をネットで検索し、その灰分というかミネラルのほとんどが米や小麦粉より突出して異様に多い数値をながめていて、ふっと閃いてしまいました。
どうしたらうまい玄ソバが作れるか。
詳細は書けませんが、今年のソバ栽培での試み、面白くなりそうです。

2013年2月5日火曜日

春の兆し

同じRhubarbでも、他の品種はまだ芽さえ見えないが、この赤茎系だけは雪が融けたらこんなに芽が伸びている。明日はまた雪で覆われてみえなくなるが、その方があたたかい。


2013年2月4日月曜日

自分で食べるソバは


蕎麦について、これまでのように個人の趣味でなく、共同で研究することが多くなって来たので、どうも、ここに何でも書くというと差し障りがあることが増えて来ました。書けないというストレスを感じています。

さて。
日曜日に打った蕎麦がすごかった。
磨きにかけても玄ソバが光って来ない。ふるいにかけたそば粉を指でつまんでなめたら、舌や喉が張り付いてしまった。
自分で栽培したソバではなく、無名だが在来種の玄ソバだったが、まさか、一作年産のひねものをつかまされた??…と思えるほど乾いて色艶が無い。
そんなそば粉だからか、水回しで何と62%もの水が入ってしまった。普通は50%前後である。こんなに水が多いのは新記録である。
こんなに過乾燥だからさぞや不味いかと思ったら、過乾燥気味の水分を欲しいだけ十分にあげたせいか、風味も感じられて食べられないほど不味い蕎麦にはならなかった。
ということは、過乾燥でなくて適切な水分で保存されていた玄ソバであったら十分においしい蕎麦になったかもしれない。と思うと実に残念。せっかくの在来種というのに、これを販売するのはどうかと思いますが、どうも、ソバを栽培する人みんなが種まきから保管までの知識を十分に身につけているはずもないので、仕方ないんですね。
自分で食べるソバはやっぱり自分で作るに限ります(てか)。

2013年1月30日水曜日

そば吉君2号・改

一尺から一尺一寸へ。臼の載せ替え終了です。
臼の面を平らにし、目を立て直したら良く碾けすぎるくらいです。投入量を最大にしても一回碾き・40目でふるってぴったりの碾け具合です。粗碾きが欲しい場合に都合が悪いですが、それは手碾の臼でということでしばらく様子を見ます。

この動画はたまたま玄碾きですが、普通は玄ソバを粉砕機で粗く碾き割ってそば殻をふるいと風で排除した碾き割りをホッパーに入れます。

2013年1月25日金曜日

いちばん大事な場所

あるイベントのために依頼されている在来種を製粉した。そば粉で8,5kgなので10kgをめざして挽き、1.5kgほど残ったのでこれは自分用。
とはいえ、50メッシュと30メッシュという希望なので、それぞれに挽き分けるのがタイヘン。
30メッシュの方は手挽きで行い、50メッシュの方を電動で製粉した。
挽き終わりごろになって、電動の方がまた軸受けが共回りしそうな感じなので、別の形の軸受けに改良しようと考えている。ここがいちばん大事な場所。

2013年1月24日木曜日

いっそ軟水地域へ引っ越し

12月21日の記事にも書きましたが、その後の経過報告です。


蕎麦を打つ際の水質が気になり、昨年の12月に家の周辺の水道水の水質検査の結果をHP上に見つけて見てみましたが、わが家の周辺の水道水の硬度に腰を抜かしました。
何と、186mg/L(アメリカ式の硬度で1L中のカルシウム、マグネシウムの量)でした。

ちなみにアメリカ式の硬度では次のように分類されます。
軟水 0 - 60mg未満
中程度の軟水 60 - 120mg未満
硬水 120 - 180mg未満
非常な硬水 180mg以上
(日本の水道水の硬度の基準は300mg/Lまでだそうです。国内では東京と沖縄が硬水である以外は、おおむね軟水なのだそうです)

上記の分類によると、わが家の水道水は硬水の範疇を少し超えていて、非常な硬水の仲間に入っております。
また、更に北の水源・配水池経由の水は更に数値が高く、203mg/Lでした。恐るべし浅間山。
一方、同じ町の中で1kmほど西から先の地域では29,2mg/L。
立派な軟水です。
同じ町内でどうしてこんなに差があるのかというと、水系と配水池の違いで、同じ町の中でも系統ごとに入り組んでいるのですが、硬水の水道は北の浅間山の水系、軟水は南の八ヶ岳水系で、わが町ではその異なった水系の水道管が接していることになります。
よその家でいただくお茶はおいしいのに自宅のお茶は不味い。これも今まで購入しているお茶のせいとばかり思っていましたが、どうも水のせいだったんですね。そういえば石鹸の泡立ちも良くないのは安い石鹸を使っているせいだと思っていましたが、これも硬水のいたづらだったんですね。
ただしカルシウム、マグネシウムの補給ということを考えると硬水も捨てたものではありませんが、それにしても186mgではちょっと水が硬すぎです。わが家の水はヨーロッパ並じゃありませんか。

そこで、年末に2Lの市販のペットボトル入りの水を1本、買って来ました。21mg/Lのです。年が明けてからまた28mg/Lのを1本買って来ました。
これで年末から最近まで複数回、蕎麦を打ってみました。
科学的な根拠は判りませんが、感覚的に次のように感じました。

1 自宅の水道水より、なぜか延しが楽。
2 水道水の時にはなぜか包丁に麺が粘りついて切りにくかったが、軟水だと粘りつかないで切りやすいし見た目もきれい。(これまで、自分の切りが下手なのにコンプレックスを抱いていましたが)
3 ゆでた蕎麦が、水道水では常に「コシがあるというより固く感じた」のに、軟水の蕎麦は固いとは感じなかった。むしろしなやかなコシを感じた
4 軟水の方が蕎麦の甘みが強く出る。
5 総合的に、186mg/Lの硬水より30mg未満/Lの軟水で打った蕎麦の方が食感も良く風味も良い(と、私は感じました)

しかし、なぜ水の中のカルシウム、マグネシウムが多いと蕎麦が粘ったり、固くなったりするのか?
と考えていて、ふと豆腐のかつての凝固剤である苦汁(ニガリ)のことを思い出しました。ニガリの主成分はマグネシウムである。いつの頃からかニガリの代わりに硫酸カルシウムが使われるようになったらしいですが、豆乳のタンパクにマグネシウムやカルシウムが作用して凝固させ、それで豆腐が出来る。
同じように、そば粉にもタンパク質が存在する。硬水含まれるカルシウムやマグネシウムがそば粉のタンパク質を凝固させ、粘りを強くし、軟水よりも麺を固くする。ある程度のカルシウム、マグネシウムは蕎麦の粘りを強くし、固めにしてプラスに働くかもしれない。ただし度を過ぎると包丁に粘りついたり、コシがあるのではなくただ固いだけの蕎麦にしてしまう可能性もある。
どれくらいの硬度が適切か?
あまり軟水なのも問題ですが、30mg~80mg/Lくらいの間? いろいろのミネラルウォーターでテストしてみたらいいんでしょうが、感覚だけでどこまで迫れるものか、自信がありません。

ということで、今後はわが家の186mg/Lの水道水では蕎麦を打つ気がなくなりました。
少なくともわが家の周辺で蕎麦屋を開業しても固くて不味い蕎麦にしかならない可能性があります。
それにつけても、1kmくらい西の地区のお宅の水が29,2mg/Lというのが羨ましいです。ペットボトル入りを買わなくてもいいんですから。
軟水地域の公共施設の蛇口からペットボトルに水を汲んでくるという手もありますが、茹でる水までというとポリタンクが必要になります。
いっそ軟水地域へ引っ越しすべきかと本気で悩んでしまいます。


2013年1月22日火曜日

「そば吉君2号・改」試運転

夕方、いよいよ「そば吉君2号・改」(30cm→33cm)の試運転をしてみた。
いつも通りの碾き割りを使って投入量を控えめに試し碾きに入ったが、ずいぶん粉の出が良くて驚きました。直径が3cm多いということと目立てしたばかりだからでしょうか。
40メッシュで篩って若干のそば殻とサナゴが残るだけで良く碾けました。
そこで、もう少し粗碾きと思って投入量を増やしたところ、30メッシュくらいの粒が目立つようになりました。自分が打つにはこれでもいいですが、ひとの粉を碾く場合にはこれでは粗過ぎてつながらないと苦情が出ます。
とうことで、もう一度40メッシュの篩をほぼ通過する投入量に減らしましたが、相変わらず粗い粉が出てきます。これはおかしいと思い、上臼を外してみるとふくみの部分に相当量の粗い碾き割りが溜まっており、これが上臼を上げてしまっていたのです。
通常は40メッシュより細かい粉でいいので、あとはいくつかの微調整をしてからN在来を5~6kg製粉しなければなりません。

2013年1月21日月曜日

数日後には

午後、少し時間があいたので、ドライカップで上臼の面の高い部分を研削。少しくらいだからと庭で決行したが、防塵めがねの数十センチ先がもうもうとした砂埃で視界ゼロになり、あまり長時間続けられない。適当なところで切り上げたが、家にある大工用の水準器では長すぎて使えないので、掌で触った感じで判断。原始的である。
ただし下臼の上に載せて回転させてみると、まだ2mm位の高低差がある。これくらいは小細工でカバーできるので、作業終了。
早く試し碾きをしてみたいが、上臼の軸受けを固定した接着剤の硬化が十分でないうちに回転させるのはまずいのでじっと我慢。
数日後には「そば吉君2号・改」でそば粉が碾ける?

そういえば、幾日蕎麦を食べていないんだろう。家族にすっかり飽きられているので、蕎麦打ちがしにくい。自分の分を二食と一人暮らしのTさんの分を二食打てばいいのだが、Tさん、どうも昔、自分の母親が打った蕎麦のイメージで「歯もろい蕎麦」とばかり言うので、蕎麦を届けにくい。Tさんはすべて水で打つ私と違って、最初は沸騰したお湯を使う。その温度が下がったところで、つなぎの小麦粉を入れ、混ぜながら次に水を入れて攪拌してゆく。信州のおばあさんたちの伝統的打ち方である。
石臼で碾いたそば殻混じりで粗めの粒も混じったそば粉はつながり難いので湯捏ねしたのだろうけど、私は湯捏ねはしない。熱湯は茹でる時一回に限るという考えです。
ということで、Tさんは水だけで打った蕎麦は硬いと感じているらしいので、持って行きにくくなってしまいました。

さて明日の夜は40メッシュくらいの粉の十割蕎麦、あるいはムチャクチャ粗いそば粉の二八、どっち?
そういえば、製粉機というか、粉砕機で殻割りをしてそば殻を排除したものを特定のメッシュ、たとえば30~40メッシュを篩い出すテストもしてみたい。
というか、そば殻を排除した後で篩にかけたら最大が30メッシュという粉を一回で製粉?粉砕できるかどうか。