しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2013年1月24日木曜日

いっそ軟水地域へ引っ越し

12月21日の記事にも書きましたが、その後の経過報告です。


蕎麦を打つ際の水質が気になり、昨年の12月に家の周辺の水道水の水質検査の結果をHP上に見つけて見てみましたが、わが家の周辺の水道水の硬度に腰を抜かしました。
何と、186mg/L(アメリカ式の硬度で1L中のカルシウム、マグネシウムの量)でした。

ちなみにアメリカ式の硬度では次のように分類されます。
軟水 0 - 60mg未満
中程度の軟水 60 - 120mg未満
硬水 120 - 180mg未満
非常な硬水 180mg以上
(日本の水道水の硬度の基準は300mg/Lまでだそうです。国内では東京と沖縄が硬水である以外は、おおむね軟水なのだそうです)

上記の分類によると、わが家の水道水は硬水の範疇を少し超えていて、非常な硬水の仲間に入っております。
また、更に北の水源・配水池経由の水は更に数値が高く、203mg/Lでした。恐るべし浅間山。
一方、同じ町の中で1kmほど西から先の地域では29,2mg/L。
立派な軟水です。
同じ町内でどうしてこんなに差があるのかというと、水系と配水池の違いで、同じ町の中でも系統ごとに入り組んでいるのですが、硬水の水道は北の浅間山の水系、軟水は南の八ヶ岳水系で、わが町ではその異なった水系の水道管が接していることになります。
よその家でいただくお茶はおいしいのに自宅のお茶は不味い。これも今まで購入しているお茶のせいとばかり思っていましたが、どうも水のせいだったんですね。そういえば石鹸の泡立ちも良くないのは安い石鹸を使っているせいだと思っていましたが、これも硬水のいたづらだったんですね。
ただしカルシウム、マグネシウムの補給ということを考えると硬水も捨てたものではありませんが、それにしても186mgではちょっと水が硬すぎです。わが家の水はヨーロッパ並じゃありませんか。

そこで、年末に2Lの市販のペットボトル入りの水を1本、買って来ました。21mg/Lのです。年が明けてからまた28mg/Lのを1本買って来ました。
これで年末から最近まで複数回、蕎麦を打ってみました。
科学的な根拠は判りませんが、感覚的に次のように感じました。

1 自宅の水道水より、なぜか延しが楽。
2 水道水の時にはなぜか包丁に麺が粘りついて切りにくかったが、軟水だと粘りつかないで切りやすいし見た目もきれい。(これまで、自分の切りが下手なのにコンプレックスを抱いていましたが)
3 ゆでた蕎麦が、水道水では常に「コシがあるというより固く感じた」のに、軟水の蕎麦は固いとは感じなかった。むしろしなやかなコシを感じた
4 軟水の方が蕎麦の甘みが強く出る。
5 総合的に、186mg/Lの硬水より30mg未満/Lの軟水で打った蕎麦の方が食感も良く風味も良い(と、私は感じました)

しかし、なぜ水の中のカルシウム、マグネシウムが多いと蕎麦が粘ったり、固くなったりするのか?
と考えていて、ふと豆腐のかつての凝固剤である苦汁(ニガリ)のことを思い出しました。ニガリの主成分はマグネシウムである。いつの頃からかニガリの代わりに硫酸カルシウムが使われるようになったらしいですが、豆乳のタンパクにマグネシウムやカルシウムが作用して凝固させ、それで豆腐が出来る。
同じように、そば粉にもタンパク質が存在する。硬水含まれるカルシウムやマグネシウムがそば粉のタンパク質を凝固させ、粘りを強くし、軟水よりも麺を固くする。ある程度のカルシウム、マグネシウムは蕎麦の粘りを強くし、固めにしてプラスに働くかもしれない。ただし度を過ぎると包丁に粘りついたり、コシがあるのではなくただ固いだけの蕎麦にしてしまう可能性もある。
どれくらいの硬度が適切か?
あまり軟水なのも問題ですが、30mg~80mg/Lくらいの間? いろいろのミネラルウォーターでテストしてみたらいいんでしょうが、感覚だけでどこまで迫れるものか、自信がありません。

ということで、今後はわが家の186mg/Lの水道水では蕎麦を打つ気がなくなりました。
少なくともわが家の周辺で蕎麦屋を開業しても固くて不味い蕎麦にしかならない可能性があります。
それにつけても、1kmくらい西の地区のお宅の水が29,2mg/Lというのが羨ましいです。ペットボトル入りを買わなくてもいいんですから。
軟水地域の公共施設の蛇口からペットボトルに水を汲んでくるという手もありますが、茹でる水までというとポリタンクが必要になります。
いっそ軟水地域へ引っ越しすべきかと本気で悩んでしまいます。


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