しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2012年12月13日木曜日

もう少し色白になって、もう少し透明感

ほぼ目立てが完了し、あとはドレッシングだけすればよいので家に持ち帰り、エア・コンプレッサーで砂塵や埃を吹き飛ばしてみて驚いた。ドレッシングなどしなくてもいいくらい面がざらつき、気孔がいっぱいなのだ。
テストで昨年の信濃1号を碾いてみてから、さらにもう一度エア・コンプレッサーで砂塵を吹き飛ばし、それから小粒なソバを碾いてみた。
寒いのでかなり大雑把に碾いたから結構な粗挽きになった。
48メッシュ下が174g。
32メッシュ上が31g。
24メッシュ上が36g。
これだけではつながる自信が無いので、同じ玄ソバを碾いて40メッシュでふるったそば粉があったので、250g:150で合わせて十割で打ってみた。

それから、道具を出したついでに、手挽き手打の名人から頂戴したそば粉を300g、つなぎを60gで打ってみた。この粉は32メッシュでふるってみたところ、54gが篩上に残った。やはりかなり粗い。
こちらは念のため安全運転で外二八。夕食後だったので味見に少しずつ茹でてみた。




左側が自分で碾いた粉の十割。右がいただいた粗挽きの外二八。
なぜか、つなぎを入れた方が切れて短くなった。
にもかかわらず、風味が強かった左の十割ではなく、右の外二八の方。3回噛んで口の中でソバの風味が爆発する。十割の方は5,6,7回と噛みつづけると風味が出てくる。十割だからとちょっと茹で時間を短くしすぎたためか。
しかし、どちらももう少し色白になって、もう少し透明感が欲しい。


2012年12月12日水曜日

隣の石屋さん、貸してくれないかなあ

師走のためか、宅配便が午前中には配達されなかったので、昼食後に作業場に行って先に玄ソバを投入して碾いてみた。
そば殻が細かく碾かれずに半分に割れた状態で、しかもそば殻が真平らに潰されずにふくらんだままの状態で落ちてきて、なかなかいい感じである。
帰宅したら金剛砂が届いていたので、早速金剛砂を使ってすり合わせしてみた。下臼はほぼ完璧に真平らだったが、上臼は少し高いところと低いところがあり、面倒なので金剛砂を入れたまましばらく回し続けた。高い場所が金剛砂で削られる。
これで残るは、溝の形を整える作業と、ドレッシング作業のみ。
タタキで面荒らしをするのと、ビシャンでするのと、どちらがいいのだろう? 好みとしてはビシャンでしたいが、ビシャンが高い。(隣の石屋さん、貸してくれないかなあ)

2012年12月11日火曜日

今日も二時間ほど粉塵まみれ

山型の臼を平らにするのは後々のメンテナンスを考えると必須な作業だが、実際にやってみると山型の下臼を平らにするのは簡単だが、上臼の加工は難しい。平らな臼のふくみは穀物の大きさより1mmか2mm少なく削ればいいが、山型の臼の上臼は山型になっている分だけ元の含み部分がかなり深くなっている。それを解消するには臼の縁を削るほかない。削っても削っても、なかなか含みが浅くならなくて腰が痛くなって来る。

いずれにしても、心棒を入れて上臼を置いて回してみなければ、臼の外周のすり合わせがどの程度か、中心の含みがどれくらいかも判らないので、いよいよ目を立ててみた。
臼は平らだが分画は6分画で信州型。
副溝を何本にするか、これもまた難しい。6分画だと8溝になるのが標準だがさて。
6分画8溝だと「差し金の幅+溝の幅」で溝を切ってゆくとピタリ8溝になるらしい。

含みがまだソバの実よりも深い感じだが、疲れたので溝を切ったところで作業終了。
明日、ネットで注文した金剛砂が届く。すり合わせ部分がどれくらい平らに密着しているか。いよいよ最終段階に入る。

しかし、こうして本格的に臼の再生作業をしてみると、古道具屋やリサイクルショップで庭の踏み石や盆栽の台用に売られている臼の中から、目がかなり磨耗していても上下がそろっていて、なおかつ石の材質が良いものであれば、安く買えるので購入しておき、暇な時に再生していい臼に出来るのではないか。(^_^.)

2012年12月7日金曜日

効かない脱酸素剤

これまではネットで注文していた脱酸素剤が、市内の包装資材のお店にあったので200個入れを購入して来て、早速そば粉に封入してみた。
しかしいまだに酸素が抜けた感じにならない。脱酸素剤が古いのか? それともエージレスではなくほかの会社の製品だったからか。
ソバ粉の劣化防止にどうしても脱酸素剤は必要なので、結局、これまで通り、ネットでエージレスを購入するほかない。

2012年12月5日水曜日

削ってしまいました


9月1日にリサイクル・ショップから救出して来た石臼。再生して目立てもしたが、碾いた粉がまだ微粉に偏っていて気に入らなかった。
6分画8溝か8分画6溝であるのが普通だが、この臼は主溝のほかに副溝が11本もあり、随分細かい。米の粉など、とにかく細かく碾ければよい場合はこれでも良いのだが、そば粉はただ細かい粉になってしまっては困る。
そこでいったん目を削ってしまって新たに目立てをしなおしたいと考えていたが、問題は作業する場所である。騒音と石を削る粉塵がすごくて自宅では先ず無理。
今日の午後、予定していた仕事がキャンセルになったので、ふと水稲育苗用の空きビニールハウスを作業場にすればよいと考えつき、早速石臼とグラインダーなどの作業道具、防塵めがね、防塵マスクなどを持って行き、作業を開始した。
先ずは下臼から。ディスクグラインダーで目を削り、石を削り、とにかく水平に削る。
元々は信州型といって下臼が中央が高い山型になっていたのだが、今後の目立てなどの作業のしやすさを考えると平らにした方が良いので、たまたまさしがね(曲尺)をあててみながら削る。
ちょうど2時間かかって下臼、上臼がこんな感じになりました。今日の作業はこれまで。


なはは、ちゃんと目立てが出来て粉が碾ける石臼になるだろうか。

ズームアップしてみると、蟻巣石ではありませんがなかなかポーラスでいい感じではあります。

2012年12月4日火曜日

墓参、蕎麦、小豆

本日は、高校の同級生4名で正午の予約を入れておいた市内の職人館という蕎麦屋さん(創作料理店)へ出かけた。
途中、M君が先年亡くなった同級生の墓が近くにあるというので、30分ほど早く着きそうだったので、その前に同級生のお墓参り。予定外で線香の用意もしてなかったので、たまたま置いてあった箒で落ち葉を掃き、お参りだけした。
それから蕎麦屋さんへ行くとぴたり正午。


蕎麦はこんな感じ。十割蕎麦ということでした。

帰宅すると、Facebookで知り合った方から郵便で珍しい小豆が送られて来ていた。
種を見ると播きたくなる病気を見抜かれたらしい。
岩手県の在来種で「姉子小豆(アネッコショウズ)」という種類であるらしい。昭和になってからは赤い小豆に圧倒されて、ほんとうに細々と自家用に栽培されるという形で生き延びて来たようだ。

2012年12月1日土曜日

両極端



ある在来種の小粒なのを100g選抜し、交配しないように家庭菜園の隅の35坪ほどに播いたら9kg収穫出来た。
同じタデ科のルバーブ同様にハイブリッドでご先祖様の様々な形質が現れるかと思っていたら、拍子抜けするほど小粒の子は小粒であった。
今夜は、その玄ソバを石臼で粗挽きにし16目で篩った粗いそば粉と、しばらく前に同じものを50目(40メッシュ)で篩ったそば粉と1:1にし、それをタンパク10,6%の小麦粉で外二八にして打ってみた。(腕が悪いので粗挽きの10割が打てない。そこで微粉の10割より粗挽きの二八の方がうまいような気がして)
食べるのは明日の予定だったが、少しテストで茹でて塩で食べてみた。
<photo id="1" />
まだ透明感が足りないのは50目の方が挽きこみすぎだったということなのだろう。だからその割りに粗挽き感にも乏しい。
(貧乏性なのでついつい挽きこみ過ぎになってしまうのが哀しい)
小麦粉を2割混ぜたにもかかわらず、この小粒選抜は香りが強すぎて鬱陶しい。別の玄ソバの淡白さがかえって好ましく思えるくらいだ。
というか、これははっきり言って、この夏の猛暑の日の午前の風にそよいでいた、あの懐かしいソバ蜜の匂いにも似た「雑臭」である。
贅沢といえば贅沢だが、風味の強い在来種は歩留まりを下げなくてはいけないようだ。
反対に淡白な品種はぎりぎりまで挽きこんでもいいらしい。
同じ在来種とはいえ、両極端である。
どのソバも同じと思ったら大間違いらしい。
もう一度、歩留まり60~65%をめざして石臼を回してみよう。

2012年11月29日木曜日

収量が少ないのは自分だけではなかった


今日はたまたま仕事であるお宅にお邪魔しましたが、そのお宅は親子で汎用コンバインを使ったソバ収穫作業の受託組合のメンバーで、コンバインのオペレーターをされています。ですから、ソバのことで一時間ほど話し込んでしまいました。
なるほどと思ったのは、やはりあちこちのソバ畑での収穫作業をして、とにかく今年は面積あたりの収量が驚くほど少ないという話でした。10アールでコンバイン袋2袋、それもずっしり重いのではなくガサガサなんて畑があったそうです。乾燥、唐箕精選などをしたら40kg無いかもしれません。
戸別補償制度二年目で栽培面積が増えていますし、播種期の異なる他県では豊作のところもあるでしょうから、玄ソバ不足ということにはならないでしょうが、昨年に比べてどうも収量が少ないのは自分だけではなかったことが判って、少し安堵しました。
やはり猛暑の影響大でした。

2012年11月28日水曜日

どうしましょう



今日は蕎麦栽培の師匠のトラクターを拝借し、ソバ畑を耕運しました。8月後半から10月初めまで猛暑に泣かされたソバ栽培でした。ソバは高温だと花が咲くばかりで受粉しない衰弱花が多くなります。
来年は猛暑でも冷夏でもありませんように。

それにしても、この畑の向こうにブルーシートに覆われたパイプハウスが見えますが、東半分で西瓜を栽培していたFさんの奥さんが亡くなってしまい、来年は西瓜を栽培しないということで、面積が倍になってしまいます。26アールくらいあります。一人じゃ作りきれません。どうしましょう。ソバ畑のオーナーを募集する?

2012年11月26日月曜日

個人でできることではないが

今年初めて栽培したT在来、来年度も栽培するかもしれないので今の内に種子用を選別確保しておこうと思った。交雑して大粒種の影響を受けているものは排除したいと思ったが、手で選別できる量ではない。
あれこれ手元にある篩で試してみたところ、4mm位の目合わせの園芸用の篩がちょうど良いらしいことが判った。15,5kgを篩ってちょうど5kgが篩を通った。その5kgの玄ソバを観察してみると、その外見、人相(ソバ相というべき?)が在来種特有の色合いや形で粒もそろい、なかなかいい感じである。
いったん交雑してしまったものを完全に以前の形質に戻すのは無理だが、できるだけ本来の姿に近づけたい。
7月につづいて9月にも元の産地を訪問してみて、在来種とはいうものの、周囲の畑を別の多収穫で春夏二度播ける大粒の多収穫品種に囲まれているのを目の当たりにして、現地での在来種の保存や再生は無理だと思わざるを得なかった。
個人でできることではないが、もう少し続けてみよう。

2012年11月25日日曜日

最善ではないが次善

今日は複数の方の要望でT在来とN在来の30メッシュの粉を玄で2,5kgずつ手挽きで製粉した。手挽きで5kgは疲れますし、30メッシュを通過する粉を挽いて、篩い上にほどほどにそば殻と甘皮を残すのが結構むずかしい。
同じ30メッシュで篩ったといっても、たとえば30メッシュから40メッシュの間の粒が全体の3%であるのと13%であるのとでは違う粉になってしまう。
試し打ち用にお二方に発送するように袋詰めしてから、今度は自分用に、不作で貴重なK在来を2,5kg使って、手挽き臼ではなく電動臼の方で粗挽きする練習。それもいつものように玄ソバを挽き割りせずにいきなり玄挽きし25メッシュで篩い、それからそば殻をある程度排除してもう一度臼にかけてみた。二度挽きになるが、その分投入量をホッパー下部の漏斗の口いっぱいから物入れに落ちるようにした。そうでないと甘皮を細かく挽きすぎてしまう。甘皮を細かく挽いてしまうと、えぐみや苦味も出てしまうし、麺体に透明感がなく濁ってしまう。
それにしても25メッシュは結構粗い。
挽き割りをせずに玄から二度挽きすると、やはり多少黒い物が多い。脱皮機が無い以上、挽き割りをしてそば殻を極力排除し、それから一回挽きで30メッシュで篩うというのが、最善ではないが次善であるらしい。

2012年11月24日土曜日

石臼改造計画

お昼に試食しましたが、T在来がようやく食べられる蕎麦になりました。ずいぶん手こずりましたが勉強になりました。N在来のようにもともと風味の強い種類とは違う挽き方をしないとダメなことが判りました。
しかし、まだ蕎麦の見た目が美しくない。それは延しとか切り方ではなく、そば粉自体の質の問題であるということが判りました。
そのために石臼の手挽き2号(32cm)を大幅に改造したくなりました。

実をいうと手挽き2号は6分画ですが11溝という副溝がむやみに多く、おそらく米粉とか対象の穀物をとにかく細かく挽きたいための目立てを施された石臼ではないかと思います。
しかも下臼の中央が盛り上がっている山型です。
これを下臼が平らで6分画8溝、あるいは8分画6溝というオーソドックスな目立てに改造したい。
相当粉塵が出ますので、自宅以外に石を削る場所を先ず確保しなければなりません。
年内は無理でしょうが、1月2月に改造したいものです。

ほんとうは、妻の実家から持ってきた33cmの下臼が端正な6分画8溝なので、あれの上臼が見つかればいいのですが、ここ数年、実家に行くたびに土蔵とか漬物小屋とかを捜索していますが発見できません。多分、増築した鉄骨ハウスの隅の柱の真下あたりに基礎石代わりに埋められているのではないかと推理しています(泣)。

2012年11月23日金曜日

?????

今日は隣町の「新蕎麦交流会」に行って来ました。
出身地にセカンドハウスを建てようとしているハギワラさんが住宅建設会社から無料券を3枚いただいたので、ツチヤさんと私の、しばらく前に川上村まで蕎麦を食べに行った三馬鹿トリオで、また出動です。
11時、12時、1時と3部制になっていて、私たちは12時のチケット。どうも600食だか1000食だか、かなり大量の蕎麦が提供されるらしいので、かなり混乱して待たされるかと覚悟して行きましたが、驚きました。100人ちかく座れる広間にちゃんと空席がありました。しかも出てきた蕎麦が茹でて少々時間を置いてまさに食べごろなのには感心しました。食べ終えて出てゆく人、入ってくる人、うまく循環しています。すごい。
ボランティアのスタッフがうまく動いていて、大勢のお客がいながらまったくストレスを感じませんでした。かんじんの蕎麦も町内産のそば粉100%の二八ですから、結構風味もありました。ひとつだけ残念なのは、ちょっと茹でが足りなくて固く感じたこと。コシがあるのではなく固いのです。芯までしっかり茹でられていたら、もっと強い蕎麦の味がジュワ~っと広がったはずです。
そういえば、ツチヤさんが私があげたねずみ大根をおろして容器に入れて持参したのにはびっくりしました。主催者側が気を悪くしてはいけないので、車の中に置いてゆきましたが、先に会場の大根おろしを摘んでみたツチヤさんが、「これは普通の総太り大根らしい。甘いし水っぽいし、こりゃダメだ、ハギワラさん、やっぱり車からねずみ大根のおろしを持ってきて」といい、ハギワラさんが持って来ました。
それで自分たちだけでなく周囲のお客さんたちにもどうぞどうぞ、って。ボランティアの皆さんも気にしないでいてくれたから、まあいいか。
帰路、ハギワラさんが私に「ねえ、私の家で蕎麦がおいしい時期だけ、季節限定で蕎麦屋さんやりませんか」
?????
私は自分がうまい蕎麦を食べたいだけなんですが……(汗)


夕食後、どうしてもおいしい蕎麦にならないT在来を40メッシュ1回挽きで製粉した粉を、いつもの二八ではなく十割で打ってみた。
試食は明日の昼。

2012年11月21日水曜日

かんじんなものが抜けて

昨年出版された、県内の蕎麦店を紹介したガイドブック。どこにどんな蕎麦屋さんがあるかを知る一助として購入しましたが、ひとつだけ、大きな疑問を感じました。
蕎麦屋さんの写真やら特徴を簡潔にまとめた記事の合間に、蕎麦を評価する尺度として、
「喉越し」……「つるり」から「ざらり」まで5段階評価
「太さ」……「細い」から「太い」まで5段階評価
「もり汁」……「辛い」から「甘い」まで5段階評価
が表記されているのですが、これを見てあれ?と思いました。
かんじんなものが抜けていやしませんか。
蕎麦の命である風味(あえて言えば香りと味)が評価の対象になっていないのです。
評価が喉越しと太さ、それから蕎麦汁の甘辛だけなのはうどん屋さんの評価よりもまだ不足している気がします。