しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年12月30日火曜日

サイクロン

昨日は自分用の蕎麦を少量打ちした。
30目下の粉だったせいか、水回ししてもほとんど香りはしなかった。
今日はお世話になった家に届ける蕎麦を1,5kgほど打った。
40目下の粉だったせいか、水回しの際に結構、香った。
同じ玄ソバであっても、粒子によって香り方が違う。
甘皮を碾きこむ割合が同程度なら、微粉ほど香りが立つ。
しかし、水回しで香ったからといって茹で上がった蕎麦が香り高いとは限らない。かえって、水回しで香り成分が逃げ、茹でて逃げといった風に考えられないことも無い。

そういえば、かつて製粉工場を見学した際に驚いたのは、ロール式の製粉機で製粉されたそば粉が、パイプでつながれたサイクロン式の空気圧送方式によってシフターに運ばれたりしていることであった。
あんな風にエアのサイクロンで動かされたり篩われたりしたら、香気成分などみんな揮発、雲散霧消してしまうだろうにと思った。
さて、あの時同時に見学した電動石臼での製粉はどんな風に篩に運ばれていたのだろう? 見た記憶が無い。
あの当時はまだ、数十台の電動石臼が動いているのをみただけでびっくりして、そこまで見る余裕がなかった。

明日は自宅用と仕事絡みの知人の二軒分で1,3kgくらいを、午前中に打つ予定。

2014年12月25日木曜日

ソバを研究した教授の

書籍化されていないソバに関する論文をPDFファイルで2つ入手。
印刷するとA4で200枚近く。
昭和の論文でデータはやや古いが作物としてのソバの栽培についての研究は案外少ないので貴重である。
正月にじっくり読めます。

 

2014年12月23日火曜日

さすがは日本の職人さん



この田舎では放送されておりませんので、こんな番組があるのも知りませんでした。
さすがは日本の職人さんです。
石臼の目立てでもお世話になります。
がんばって!!

2014年12月21日日曜日

お一人様ねずみ大根

ねずみ大根の大きさのそろったものは石臼手碾きの師匠のお店に送ってしまい、自分はあえて小さいものだけを保存しておき、こうやって少しずつ洗って冷蔵庫の野菜室に入れておきます。
いわば「お一人様ねずみ大根」で、これがひとり、ふたりでソバを食べる場合などに案外重宝です。
今年のねずみ大根は辛味と甘みが十分で、朝ごはんの時など蕎麦以外にも使えます。

ねずみ大根は土を選ぶようで栽培は難しいのですが、ソバを連作して土壌中の養分が少なくなっている畑の隅っこで栽培すると、案外お尻の丸くなった、辛味の強い良質なものが出来ることがわかりました。

2014年12月20日土曜日

蕎麦の魅力を簡単に言ってしまえば、「風味」、「のど越し」、「こし」、この三つの正三角形。
このどれかか凹んでも美味しくなくなってしまう。

「風味」はさらに香りと味。香りは揮発成分であるからまさに「風」とは言い得て絶妙。

2014年12月17日水曜日

悪天候なので

昨日は借りているソバ畑の地主さんへ毎年寸志とともにお届けしているそば粉10kgを電動石臼で製粉。自分用に粗碾きを碾くのではなく、普通のメッシュの粉を碾くのは時間がかかる。
今日はまた、お友達の蕎麦屋さんに送るダッタンソバ粉を玄ソバで24kgほど製粉。
蕎麦麺用ではなく別の蕎麦料理用なので、麺にしてつながるように気を使って製粉する必要もないが、案外芯のデンプンと甘皮がはっきり分離できるので、製粉時間は短くて済んだ。
(ということは、ルチンの多い部分だけを碾き分けることが可能ということ……)
(閃いた~~!!)


 

2014年12月15日月曜日

そのあたりを知ることが出来れば

小麦とソバはまったく異なる穀物ではあるけれど(正確に言えば小麦は穀物だが、ソバはただのタデ科の草の実に過ぎない)、その実の組成という点では似ている。
早い話が真ん中にデンプン、皮の部分にミネラルを多く含んだタンパク質と脂質を持っているという点でがものすごく共通している。
そのミネラルやたんぱく質の微量な差異が、確かな風味の差となってしまう。

穀物のデンプンはどうやって作られるか、穀物のたんぱく質や脂質はどうやって作られているか、そのミネラルの組成は? 
そのあたりを知ることが出来れば………。

2014年12月14日日曜日

目立てのメソッドは同じではない

多分、花崗岩・御影石系の硬くて緻密な石と、安山岩・溶岩系のガスが抜けた気泡が多い石とでは目立てのメソッドは同じではないはず、というか、相反する。
前者は意識的に荒らす必要があるが、後者はその必要度は低く、むしろ碾けすぎを警戒しなければならない。

それと、目立て道具である「たたき」と「ビシャン」の差異。
「たたき」は石を線で荒らすしかない。
「ビシャン」石を面で荒らすことが可能。
という訳で、「たたき」の限界を「ビシャン」が超える。

2014年12月13日土曜日

わが道を

しばらく前に直売所で購入して来た長野県推奨の「信州ひすい蕎麦」のそば粉。
県と生産者との取り決めで、玄ソバは買えないらしいのでそば粉を購入しましたが、500gで950円は高い(おいしければ文句は出ませんが)。

打ってみたらこんな感じ。
甘皮の緑色が濃いというのが売りなはずですが、これでも新ソバ? という色合い。
香り薄く、味も普通。
これが新ソバだったら、黒化率上がってからのコンバイン収穫ということか。それにしてもインパクト無し。
これではひすい蕎麦の評価は上がらず、やがて消えてゆく運命となるかも。

ま、わが道を行きます。

2014年12月12日金曜日

ソバの実は

国際肥料工業会 (International Fertilizer Industry Association) によると、リン酸肥料が使用される主な作物とその割合は、小麦が18%、野菜・果物が16%、米、トウモロコシがそれぞれ13%、大豆が8%、サトウキビが3%、綿花4%となっている
 ソバの実は、
実は、
小麦以上に、
ミネラルとしてのリンを含有している!!

 

2014年12月10日水曜日

なるほど!!

リン酸は、細胞核の重要構成成分であり、麦は初期生育に要求し、また登熱時には子実タンパク質の構成に寄与する。リン酸は土壌中の作物根から出る根酸によって溶解され、作物に吸収される(水溶性りん酸として吸収の早いものもあるが)ため遅効的であり、早い時期(基肥)に施用しておくことが大切である。
リン酸の子実生産能力は高く、窒素・カリと比べて倍近い
本県に多く分布する火山灰土壌(黒ボク土)では、施用したリン酸が土壌中の鉄、アルミニウムと結合し、リン酸鉄又はリン酸アルミニウムになって不活性化し、作物に吸収利用されにくくなるため、リン酸を有機物と併用したり、ある程度多量に施用して、可給態リン酸を富化しておくことが必要である。
リン酸の施用量は、水田の場合、 10a当たり9~13kg 、火山灰土壌の畑では10a当たり10~15kgが標準である。
 隣の県の「作物の栄養生理と養分吸収」より。

なるほど!!

2014年12月7日日曜日

できるだけ科学的に

さる試験データを入手。

レタスを栽培した後でソバを栽培。
しかも無堆肥で無機質肥料、N抜き、P抜き、K抜き、無肥料。
堆肥を入れて無機質肥料、N抜き、P抜き、K抜き、無肥料といったパターンで栽培し、しかもソバ播種前と収穫後のPH,EC,N,P,Kの残存量など詳細なデータが一覧表になっている。実は以前自分が収集した資料のファイルの中から発見。
播種前と収穫後の土壌の養分が取られていて、栽培後にどれだけ減った(吸収されたか)が判る、すごいデータ。宝物の発掘です。
といっても土壌の性質によって変るので、どこでも通用するわけではありませんが、ソバが刈り取りまでにどれだけの養分を吸収するのか、案外詳細な研究データが研究機関の外には出て来ないので、貴重なことは確か。

ちなみにN原の畑の土壌の電気伝導度は、3年前までスイカが作られていた東半分が0,14ms/cm、ソバを十年近く栽培し続けている西半分が0,11ms/cm。
これは結構いい感じの数値だが、だからといって無肥料では倒伏しないが強い風味は望めないだろうと。
また、畑というよりただの宅地造成地である、自宅近くの花園2号地はたったの0,03ms/cmで、これでは肥料分が無さ過ぎ。我が家の水道水でさえ0,06ms/cmなのだから、いかに痩せていることか!!

ソバは吸肥力が強い。だから少しの養分しかない痩せた土壌でも育つが、それだけ強い吸肥力で養分を吸い尽くしてしまう。本当の痩せ地になってしまう。
倒伏を恐れてはおいしいソバは栽培できない。
この資料にはこうも書かれている。
減収だけでなく、風味の低下にもつながる。

来年度からはできるだけ科学的なソバの栽培を目指す心積もり。

2014年12月5日金曜日

遺伝子の記憶

製粉したままだったK町在来を今夜、試食。
おとなしい蕎麦。癖が無く、デンプンが勝った蕎麦というか、これじゃ江戸蕎麦。
先日、むちゃくちゃ野生的な蕎麦に遭遇したばかりなので、ほんとうに対極的な蕎麦。
同じソバで製粉の仕方も同じようにしたのに、在来種としての来歴が異なり、栽培した畑が違うだけで、味がこんなに違ってしまうのかと衝撃を受けた。
遺伝子が何かを記憶しているのだろうか。
K町在来は、残念ながら来年以降は栽培しないことになるだろう。

そういえば、菜園のルバーブの複数の株が、この真冬を迎える時期に蕾を伸ばしていた。
それは南半球から来た種子から選抜した株だった。
北半球では、通常、ルバーブが蕾を持つのは6月である。つまり、今は南半球での蕾の時期である。
日本に来て、世代が変っているのに、遺伝子はまだ南半球での開花時期を記憶しているのだ。

2014年12月3日水曜日

いずれにしても

ホッパーは1号機と同じ材質と構造ということに決めたので、手慣れたところで先行して製作開始。

本体の軸と軸受けは手碾き仕様で本職の石材店でしっかり接着剤を使って固定されている。もったいないが、電動仕様に変えなければならない。
それらをどうやってきれいに外すかを思案中。
これだけしっかり出来ているのだから、このまま手碾き用で置いておく方がいいかという考えも度々頭の中をかすめるが、すでに動力装置をすべて揃えてしまっている。

いずれにしても本格的な作業は1~2月。