養分のなかで、アンモニアの同化に最も関係の深いものとしてカリがある。カリが欠乏すると吸収したアンモニア態窒素がタンパク質になりにくい。このことはカリが窒素同化に関係する酵素のはたらきを活発にする作用があること、またカリの欠乏によって光合成が低下することからもうなづけよう。(「作物栄養の基礎知識」高橋英一著 150頁より)
カリウムが欠乏すると、体内で可溶性の糖類やアミノ酸、アミドが増加し、デンプンやタンパク質の含量が少なくなる。このようにカリウム欠乏植物では。光合成や呼吸あるいは窒素の同化が順調に行われず、デンプンやタンパク質の合成が減退する。(同 188頁より)いちばん面積の大きいN原のそば畑は、先に貸借していたTさんがそばを栽培し始めてから私が受け継いで、すでに十年くらい経過している。
その間、そばの倒伏を怖れて無肥料での栽培を続けてきて、そのおかげで倒伏はしなくなったが、どうもそばの風味が薄らいできたような気がしないでもない。
ということで、今年は窒素は少量だが、他の必要と思われる灰分(ミネラル)は積極的に施用してみようと考えている。
どう考えても、灰分(ミネラル)が豊富である方がそばの風味が豊かになるように思えるので。