しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年3月18日火曜日

今年のソバ栽培計画・誇大妄想篇

百年に一度と言われる大雪に振り回され、あっという間に一ヶ月が経過しました。
温度が上がれば融けて消えてしまうはずの雪の固まりと格闘し、そのために治っていたはずの腰痛がぶり返してしまいましたが、仕事の遅れをやっとの思いで解消し、決算書と確定申告書の作成を済ませ、やれやれと思ったら消費税増税で値上がり前にという電話が増えて来ました。
かつて古人は「一円を笑う者は一円に泣く」という格言を残しましたが、現代日本ではメーカー、販売店、消費者一丸となって「一円でも安く」にうつつを抜かしております。ふと、「亡国の民」などという言葉(死語?)を想起してしまいました。

なんだか今年は(メンタルにもフィジカルにも!!)労多くして実りの少ない年のような、いや~な予感がいたします。
異常気象は百年に一度では済まない、そうは思いません?

近々、FBのおともだちからのリクエストで2種類のそば粉を碾かなければならないが、確か、大雪が降る前に目立てをしたので、本日、テスト製粉をしてみた。
昔の手びきの石臼に自分でモーターとホッパーを取り付けただけの、シンプルな電動石臼なので一分間15回転の定速運転であり、粗い、細かいの調整は物入れに落とす量の調整のみという実にアナログな機械なので、その調整が微妙に、難しい。
ただし調整さえうまく出来れば、手で回転させるよりも回転ムラが生じない。手碾きの石臼も使わないことはないが、修行が足りずせっかちな性分の私には、手碾きだとかえって回転が正確でなくなってしまう。

テスト製粉なので、一昨年の失敗作である木頭在来3kgを粗く碾き割り、あらかたのそば殻を排除してからホッパーに投入し、電源を入れた。少し粉受けに落ちたものを30目の篩にかけてみて、排除しきれなかったそば殻のほかにどれだけ粗い粒が残るかを見て、何回か投入量を微調整。
木頭在来は1000粒重が20gを切るくらいの非常に小粒なソバで、しかも四国徳島の在来種なので典型的な晩生種と思われ、気候が異なる信州では花が延々と咲くけれども実がつかないという無限伸育スパイラルに陥る。ソバ栽培を始めたころに入手して栽培してみた対馬ソバもそうだった。
西日本のソバを東日本に緯度や標高の高い場所で播くとソバの無限伸育性がはっきりと出て、霜が降りるまで延々と花が咲き、実がつかない状態が続く。
先日購入した『ソバの作り方』(菅原金治郎著・農山村文化協会・昭和49年)には次のように書かれている。

また、ソバは冷涼な気候に適する作物であるといっても、南方の高原地帯で、日長がわりあい短い地域の品種を北方の寒冷地帯に移して栽培しても、日長が長いことに影響されて、やはりメシベの生育がわるくなり、結実することができない。もちろん、日長や温度にわりあいに鈍感な品種群も存在するわけで……

こういう状況で、なおかつ野菜などを栽培して残留チッソの多い畑であった場合は背丈が2mくらいまで伸び、倒伏しながら花が咲き続ける。
しかも、わずかに実がついたものを後生大事に製粉してみると、苦味、えぐみが多い癖のあるそば粉にしかならない。

とはいえ、一昨年のヒネ物が粉になったものを舌の上に載せて味わってみると、苦味、えぐみはだいぶおとなしくなったような気がする。
こういう晩生型のソバを、もう少し肥料っ気(というよりチッソ)の少ない畑で栽培してみたい気もしないではないが、もうあまり種類を多く栽培したくないような気もする。

昨年のように栽培面積が多すぎると手刈りの適期がずれてしまい、デンプン主体の完熟ソバになってしまうことがよく判った。
ソバの栽培は気候(=緯度と標高)に左右される作物ではあるが、肥培管理と適期刈り取り・適切な乾燥の方が大事なような気がして来たので、今年のソバ栽培計画はそういう方向へシフトしたい。
昨年の秋に腰痛持ちになってしまったこともあり、私の拙いソバ栽培研究も最終段階に入ったと自覚して、理想の玄ソバ収穫を急がねば。
理想に近い在来種を、理想に近い緯度と標高にある畑で、理想の肥培管理で栽培し、理想の刈り取り時期に手刈りし、上手に乾燥させ、上手に石臼で碾き、上手に打って、上手に茹でて、タイミングよくすすり上げる。

mmmmmm、気が遠くなって目が回ってきました。

0 件のコメント:

コメントを投稿