しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2013年6月28日金曜日

タンパク質向上技術

小麦生産の世界では、小麦のタンパク質向上技術が研究されている。
蕎麦のつなぎに用いる小麦粉はタンパク質があまり多くなく少なくもない中力粉がスタンダードだが、中華麺とか、フランスパンとか、うどんとか、用途・目的によってはタンパク質が多い粉が求められるらしい。
そこで、複数の試験場等で試みられているのが出穂期のチッソの追肥によるタンパク質の増加である。
タンパク質は根から吸収されたアンモニアがアミノ酸に変えられ、さらにタンパク質へと姿を変えてゆく。つまり、タンパク質はグルタミンにアンモニアが取り込まれないと生成されない。
ということで出穂期のチッソ追肥が試みられた。
出穂期にチッソを追肥する、あるいは追肥を10aあたり3kgだったのを6kgに増量する。その結果、小麦に含まれるタンパク質が平均で2%増えた、という。小麦に含まれるタンパク質が10%から10数パーセントであることを考えると、2%の増加は非常に効果として大きい。

で、ソバはというと、やはり花が咲き始めたらチッソを与えればタンパク質が増えるらしい。時期としては開花が始まった頃、あるいは草丈30cmくらいになって中耕除草をする、その直前。
ただし、茎が中空でもろく、もともとチッソが多いとすぐに倒伏する蕎麦に窒素を追肥するなんて、ソバ栽培のイロハをある程度知っている栽培者からみたら、正気の沙汰ではないと笑われるかもしれない。
多分、どのようなソバ畑でも出来る追肥ではない。そばを連作し、ある程度養分が少なくなっている畑でしか試行できない。
ソバの窒素吸収量の許容量の狭さを考えれば、それも多分、10aで窒素成分1kg~2kgといった少量の追肥しかできないだろう。
かなり危険な試みではあるし、ソバのタンパク質増加が窒素だけで成り立つわけでもない。むしろ窒素以外の方向から攻めるべきであろうとは思う。


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