しろうとが、ああだこうだと、いろいろ愚行錯誤(!?)しております。

2014年1月27日月曜日

熟成という言葉には惑わされない

この頃、蕎麦について「熟成」という言葉を頻繁に見たり聞いたりするようになった。
ただし、打った蕎麦の熟成と、玄ソバの熟成というように二通りの使われ方をしている。

打った蕎麦の熟成は、打ってひと晩なり二晩なり冷蔵庫に寝かせることを「熟成」というらしいが、まあ、美味しいのはせいぜいひと晩が限界で、二晩、三晩寝かせた蕎麦を、私は美味いとは思わない。
酵素による発酵が始まってしまうのか、蕎麦の香りとは異なる発酵臭が発生してしまっている。
あの発酵臭を蕎麦の香りだ味だというひとは、嗅覚がかなり鈍感なのではないか。

それから玄ソバの熟成。
これも私は胡散臭いと思っている。
新ソバよりも年を越した寒中のソバが旨いという程度の熟成は解らないでもないが、二年、三年熟成させた玄ソバってどうなのか?
玄ソバが酸化したり、高温で香り成分を含む脂肪酸が劣化してしまうといった、ソバの風味を悪くしてしまうのが普通の経時的変化なのだ。
たとえばガスバリア袋に玄ソバを入れ、なおかつ念のために脱酸素剤を封入して真空パックし、恒温恒湿の冷蔵庫に一年、二年と寝かせたところで、どのように美味しい玄ソバに変化=熟成するのか? 
眉に唾を付けざるを得ない。
そうした保管が劣化を防ぐことは理解できるが、どのような化学変化をして熟成した美味いソバになるのか、科学的に納得できる説明をしてほしい。


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